有価証券報告書-第18期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

【提出】
2021/06/29 15:29
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当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 経営成績
当連結会計年度の日本経済は、新型コロナウィルス感染拡大の影響により、世界的に経済活動が停滞したことを受け、第1四半期はリーマンショック時以上の落ち込みとなりました。第2四半期以降、外需の復調や政府の経済対策の下支えもあり、秋口まで回復基調が継続しましたが、年末年始にかけての感染再拡大や緊急事態宣言の再発出など、第4四半期に入って景気回復に停滞感が出てきております。国内広告市場(注1)は、経済以上に大きくコロナ禍の影響を受けておりますが、落ち込み幅は縮小傾向にあります。種目別では、インターネットメディアにおいて第3四半期以降、前年を上回る状況が継続するなど、回復状況に種目間で大きな差異が見られました。
① 売上高
下半期の売上高前年同期比は97.5%まで回復をしているものの、上半期までの低調な業績の影響を受け、当連結会計年度の売上高は1兆2,979億47百万円と前期比11.5%の減収となりました。このうち国内事業は1兆1,463億3百万円と12.2%の減収、海外事業につきましてもコロナ禍の影響により1,516億43百万円と5.7%の減収となりました。
当連結会計年度の売上高を種目別に見ますと、全ての種目で前年同期を下回りましたが、第3四半期に入ってインターネットメディア、新聞、クリエイティブで前年同期を上回るなど回復傾向が見られるようになり、第4四半期には、テレビも前年同期を上回ったほか、マーケティング/プロモーションも大型案件の貢献もあり、対前年同期でプラスに転じました。
また、得意先業種別では、多くの業種で前年を下回ることとなり、コロナ禍の影響が大きい「交通・レジャー」、「自動車・輸送機器・関連品」で前年同期を大きく下回りましたが、第3四半期累計まで前年同期を下回っていた「官公庁・団体」及び「ゲーム・スポーツ・趣味用品」が通期で前年同期を上回ったほか、そのほかの業種も多くが下期以降マイナス幅を縮小しています。(注2)
② 売上総利益および営業利益
売上総利益は、3,132億17百万円(前期比5.8%減少)と前期より192億81百万円の減少となりました。販売費及び一般管理費において、連結範囲の拡大による費用の増加があったものの、費用構造改革の取り組みを始めるとともに活動費の抑制等費用コントロールを進めた結果、営業利益は450億33百万円(同18.3%減少)、経常利益は495億94百万円(同14.6%減少)となりました。
③ 営業外損益及び経常利益
営業外収益は、投資事業組合運用益が5億7百万円増加し、受取配当金が3億94百万円増加したため、前年同期比12億76百万円増加の56億33百万円となりました。
営業外費用は、為替差損が2億53百万円減少したため、前年同期比3億15百万円減少の10億72百万円となりました。
以上の結果、経常利益は前年同期比14.6%減少の495億94百万円となりました。
④ 特別損益及び税金等調整前当期純利益
当社が㈱リクルートホールディングス等の株式を売却したこと等により投資有価証券売却益を140億26百万円計上した結果、特別利益は146億58百万円となりました。また特別退職金を48億99百万円計上した結果、特別損失は105億82百万円となりました。以上を加味した税金等調整前当期純利益は536億69百万円(同28.3%減少)となりました。
⑤ 法人税等、非支配株主に帰属する当期純利益及び親会社株主に帰属する当期純利益
法人税、住民税及び事業税と法人税等調整額の合計は、前年同期比32億89百万円減少の245億48百万円、非支配株主に帰属する当期純利益は、前年同期比5億円増加の26億41百万円となりました。
以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は264億79百万円(前年同期比41.0%減少)となり、前年同期より184億13百万円の減益となりました。
(注)1 「特定サービス産業動態統計調査」(経済産業省)によります。
2 当社の社内管理上の区分と集計によります。
(2) 財政状態
当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末に比べ812億16百万円増加し、9,411億3百万円となりました。
主な増減は、投資有価証券の増加339億32百万円、のれんの増加138億96百万円、現金及び預金の増加127億35百万円であります。
負債は、前連結会計年度末に比べ352億24百万円増加し、5,789億64百万円となりました。主な増減は、繰延税金負債の増加123億8百万円であります。
純資産は、前連結会計年度末に比べ459億92百万円増加し、3,621億39百万円となりました。主な増減は、その他有価証券評価差額金の増加278億58百万円、利益剰余金の増加151億86百万円であります。
(3) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べて127億43百万円増加し、1,760億42百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益(536億69百万円)の計上等に対して、仕入債務の減少(△116億99百万円)、法人税等の支払(△229億61百万円)等があり、362億12百万円の増加(前連結会計年度は273億66百万円の増加)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、投資有価証券の売却による収入(165億15百万円)、連結の範囲の変更を伴う子会社株式及び出資金の取得による支出(△79億44百万円)、無形固定資産の取得による支出(△60億6百万円)等により、98億31百万円の減少(前連結会計年度は33億72百万円の増加)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払額(△111億91百万円)、長期借入金の返済による支出(△50億48百万円)等により、127億67百万円の減少(前連結会計年度は194億34百万円の減少)となりました。
(4) 生産、受注及び販売の状況
当社グループは、広範囲かつ多種多様にわたる広告業務サービスの提供を主たる事業としており、その内容、構造、形式が必ずしも一様ではないため、生産実績及び受注実績について、その金額あるいは数量を記載しておりません。
また、販売実績については、(1) 経営成績に含めて記載しております。
(5) 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、2024年3月期を最終年度とする中期経営計画において、中期経営目標および同目標を達成するにあたり注視すべき重点指標を掲げ、積極的な事業展開をしてまいりました。
しかし、コロナ禍の影響により、前提としていた経済および広告市場の見方に大きな変動が生じたため、2021年3月期の第2四半期決算発表時に同数値目標の取り下げを行いました。
数値目標の取り下げは行いましたが、中期戦略の進捗状況を確認するにあたり、数値目標として掲げてきた各種指標が重要であることに変わりはなく、以下の通り分析しております。
当連結会計年度においては、コロナ禍の影響により国内の経済活動や広告需要が急激に冷え込むなど、コロナ禍の当社グループの業績へのマイナス影響は大きなものとなりましたが、緊急避難的なコスト圧縮施策を実行に移したことも奏功し、連結のれん償却前営業利益(注1)は543億円と、黒字での着地となりました。
重点指標として掲げてきた、メルカリ株式等の投資事業全体の影響を除外した調整後連結売上総利益(注2)は、主戦場である国内広告市場が、二桁の落ち込みとなる中、前期比5.5%の減少に留まっております。上期の厳しい時期からの得意先に対する積極的な提案活動が実を結び、下期に入って、テレビスポットやインターネットメディア、デジタル制作種目の売上高を、前年を上回る水準まで引き上げることができたことなどが主な要因となります。
また、調整後連結のれん償却前オペレーティング・マージン(注3)は15%以上、のれん償却前ROE(注4)は11.7%と二桁以上の水準を維持するなど、厳しい環境下においても、一定の水準を維持しております。
新型コロナウイルスの感染拡大から約1年が経過し、世の中は大きく変化しています。この大きな変化に対応し、さらにはその半歩先への進化を果たすべく、掲げた中期戦略の推進に一層注力し、中長期的な成長を目指してまいります。
(注1)連結のれん償却前営業利益とは、企業買収によって生じるのれんの償却額等を除外して算出される連結営業利益のこと。投資事業を含む全ての事業を対象とする。
(注2)調整後連結売上総利益とは、投資事業の影響を除外して算出される連結売上総利益のこと。
(注3)調整後連結のれん償却前オペレーティング・マージン=調整後連結のれん償却前営業利益÷調整後連結売上総利益
(注4)のれん償却前ROE=企業買収によって生じるのれんの償却額等(持分法適用会社分を含む)を除外して算出される親会社株主に帰属する当期純利益÷自己資本(期首・期末平均)
(6) キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループは、経営環境のいかなる変化のもとでも事業活動を安定的に継続させる為に必要な手元流動性を確保した上で、事業活動から生み出されるネットキャッシュを、中期経営計画に基づき成長分野に重点的に投下することを基本方針としております。また、安定かつ継続的に株主に配当を実施することを株主還元の基本方針とし、資金需要の状況、業績の動向及び内部留保の充実等を総合的に勘案の上、配当額を決定しております。
将来の成長の為に必要な投資資金や株主還元の為の資金は、前述の通り自己資金から賄うことを基本方針としておりますが、M&Aや設備投資は個別案件毎の規模やタイミングにも依存するため、状況次第では手元資金のみで賄えない場合も想定されます。このような場合には、当社グループの財務状況や金融・資本市場の動向を鑑み、コストや機動性等を精査した上で、金融機関からの借入等の適切な手段で資金調達を実行する所存であります。
なお、現在の当社グループの財政状態等から勘案すると、十分な資金調達能力を有していると判断しております。
(7) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
なお、新型コロナウイルスの拡大による影響は、今後の感染症の広がり方や収束時期等を予測することが困難であるため、当連結会計年度期末時点で入手可能な情報に基づき見積りを行っております。

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