四半期報告書-第23期第2四半期(平成31年4月1日-令和1年6月30日)

【提出】
2019/08/09 14:21
【資料】
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【項目】
26項目
文中の将来に関する事項は、当四半期報告書提出日現在において、当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものです。
なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 2018年2月16日)等を第1四半期連結会計期間の期首から適用しており、財政状態の状況については、当該会計基準等を遡って適用した後の数値で前連結会計年度との比較・分析を行っております。
(1) 業績の状況
<当第2四半期連結累計期間の概況>当社グループが属するIT業界では、新たな技術革新の波が同時並行で進展し、新規の事業機会が次々に誕生する外部環境となっています。このような中、当社グループは、中期経営計画において2021年までを事業基盤を固める3年間と位置づけ、IT業界をリードするインフルエンサーを目指し、研究開発投資を始めとした戦略的施策を着実に実行しています。
この結果、各セグメントの業績は、次のとおりとなりました。
① オープンシステム基盤事業
主力製品の「LifeKeeper」(*1)は、好調な増収となりました。また、Red Hat Enterprise Linux(*2)をはじめとするRed Hat, Inc.関連商品(*3)は堅調な増収となりました。これらにより、売上高は3,893百万円(前年同期比9.9%増)となりました。
利益面では、既存の「LifeKeeper」に昨年12月に吸収合併した株式会社サードウェアの製品ラインナップを加えた事業継続ソリューションの業績が好調に推移したこと等から、セグメント利益は46百万円(同128.2%増)となりました。
② アプリケーション事業
金融機関向けシステム開発・構築支援は、好調な増収となりました。MFP向けソフトウェア(*4)製品及び「Gluegentシリーズ」(*5)も順調な増収となりました。一方、金融機関向け経営支援システム販売は、下期主体で見込んでいることから、前年同期比では減収となりました。これらにより、売上高は、3,021百万円(前年同期比10.8%増)となりました。
利益面では、利益率の高い金融機関向け経営支援システム販売の減収、金融機関向けシステム開発・構築支援における不採算案件の発生により、セグメント損失は7百万円(前年同期は107百万円の利益)となりました。
なお、研究開発の成果として、サブスクリプション(*6)ビジネスを支援するプラットフォーム「SIOS bilink」のβ版の提供開始、MFP向けソフトウェア製品の画像解析技術によって文書内の秘密印を検知し通知するサービス「AI秘密印検知サービス」の提供を予定しています。
これらの結果、当第2四半期連結累計期間における売上高は6,914百万円(前年同期比10.3%増)となり、過去最高の半期売上高を達成いたしました。
利益面では、上述の通り、オープンシステム基盤事業は増益となりましたが、アプリケーション事業の減益により、営業利益は38百万円(前年同期比70.0%減)、経常利益は70百万円(同46.5%減)となりました。子会社の繰延税金資産の取崩しを実施したこと等により、税金等調整前四半期純利益71百万円に対して、法人税等合計が91百万円となったことから、親会社株主に帰属する四半期純損失は20百万円(前年同期は79百万円の利益)となりました。
また、当社グループの重視する経営指標であるEBITDA(営業利益+減価償却費+のれん償却額)とROIC(年率換算数値、税引後営業利益÷(株主資本+有利子負債))は次のようになりました。
EBITDA:82百万円(前年同期比50.3%減)
ROIC(年率換算数値):2.4%(前年同期は8.1%)
(*1) LifeKeeper
本番稼働のサーバーとは別に同じ環境の予備サーバーを待機させ、万が一の障害の際には自動的に予備サー バーに業務を引き継がせる役割を担うソフトウェア。
(*2)Red Hat Enterprise Linux
オープンソースソフトウェア&サービス・プロバイダーRed Hat,Inc.が開発するLinux OS。
(*3)Red Hat, Inc.関連商品
オープンソースソフトウェア&サービス・プロバイダーRed Hat,Inc.が開発するオープンソースの製品。
(*4)MFP向けソフトウェア
プリンタ、スキャナー、コピー、FAX等複数の機能を搭載した機器をMFP(Multifunction Peripheralの略)という。MFP上で利用できる文書管理ソフトウェア「Quickスキャン」「Speedoc」等。
(*5)Gluegentシリーズ
IDの管理をクラウドで行うサービス「Gluegent Gate」をはじめ、Google Calendarにチームメンバーの予定管理機能等を付加した「Gluegent Appsグループスケジューラー」等、企業におけるクラウドを利用した業務効率化等を支援するサービス。
(*6)サブスクリプション
ソフトウェア等の製品・サービスを、利用量に応じて従量課金する課金モデル。
(2) 財政状態の分析
①資産
流動資産は、現金及び預金の増加333百万円、受取手形及び売掛金の減少80百万円、仕掛品の減少75百万円等の要因により、 4,451百万円(前連結会計年度末比1.5%増)となりました。
固定資産は、ソフトウェア仮勘定の増加16百万円、ソフトウェアの増加10百万円、有形固定資産の減少18百万円等の要因により、935百万円(同1.2%減)となりました。
この結果、総資産は、5,386百万円(同1.0%増)となりました。
②負債
流動負債は、前受金の増加202百万円等の要因により、3,291百万円(前連結会計年度末比4.3%増)となりました。
固定負債は、長期借入金の減少66百万円等の要因により、762百万円(同6.6%減)となりました。
この結果、負債合計は、4,053百万円(同2.1%増)となりました。
③純資産
純資産合計は、当四半期において親会社株主に帰属する四半期純損失20百万円を計上したこと等の要因により、1,333百万円(前連結会計年度末比2.0%減)となりました。
(3) キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ333百万円増加し2,342百万円となりました。
(単位:百万円)
前第2四半期
連結累計期間
当第2四半期
連結累計期間
増減
営業活動によるキャッシュ・フロー255450194
投資活動によるキャッシュ・フロー△70△4525
財務活動によるキャッシュ・フロー△111△6051

当第2四半期連結累計期間における営業活動によるキャッシュ・フローは450百万円の収入となりました。これは、前受金の増加額216百万円、仕入債務の増加額85百万円、たな卸資産の減少77百万円等によるものです。
投資活動によるキャッシュ・フローは45百万円の支出となりました。これは、無形固定資産の取得による支出等によるものです。
財務活動によるキャッシュ・フローは60百万円の支出となりました。これは、長期借入金の返済等によるものです。
(4)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(5) 研究開発活動
当第2四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、285百万円です。
なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。