四半期報告書-第24期第2四半期(令和2年4月1日-令和2年6月30日)

【提出】
2020/08/13 12:50
【資料】
PDFをみる
【項目】
39項目
文中の将来に関する事項は、当四半期報告書提出日現在において、当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものです。
(1) 業績の状況
<当第2四半期連結累計期間の概況>当第2四半期連結累計期間における日本及び世界経済は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡大の影響により、企業収益が急速に減少するなど極めて厳しい状況にあります。これに伴い、企業の新規投資意欲の減退やプロジェクトの延期が見られるものの、当社グループを取り巻く事業環境においては、リモートワーク環境の整備、クラウド環境への移行、業務プロセスの効率化や自動化への取り組み等、デジタルトランスフォーメーション(DX)(*1)への投資が加速しつつあります。このような事業環境の中、当社グループはお客様のDX推進をサポートできるよう、高付加価値の製品・サービスを提供しております。
また、COVID-19の拡大で一変した社会経済環境に対応するため、リモートワーク体制への移行による全従業員の安全確保と業務の効率化を推進しているほか、2020年10月1日に国内の主要子会社3社の合併を予定しており、人的資源・知的財産・資金等の経営資源を集中することにより、経営の機動力と生産性の向上を図ってまいります。
当第2四半期連結累計期間の各セグメントの業績は、次の通りとなりました。
① オープンシステム基盤事業
主力自社製品の「LifeKeeper」(*2)は、米州および欧州の地域で減収となったものの、日本でのライセンス販売が順調に推移したため、堅調な増収となりました。また、Red Hat Enterprise Linux(*3)をはじめとするRed Hat, Inc.関連商品(*4)、OSS(*5)関連商品、OSSサポートサービスは順調な増収となりました。これらにより、売上高は4,183百万円(前年同期比7.5%増)となりました。
利益面では、「LifeKeeper」の機能強化にかかる研究開発費、新規事業関連費用が増加したため、セグメント損失は5百万円(前年同期は46百万円の利益)となりました。
② アプリケーション事業
MFP向けソフトウェア(*6)製品は、サブスクリプション(*7)販売への移行が進んだことにより、減収となりました。一方、システム開発・構築支援は、教育機関など文教向けを中心に好調な増収となりました。金融機関向け経営支援システム販売も、前下期に受注した案件が売上計上されたことにより、順調な増収となりました。これらにより、売上高は3,092百万円(前年同期比2.4%増)となりました。
利益面では、金融機関向け経営支援システム販売および文教向けシステム開発・構築支援が増益となりました。これに加え、金融機関向けシステム開発・構築支援において、外注費等の抑制により粗利率が改善したこと、前期に発生していた不採算案件の影響がなくなったことにより、増益となりました。これらにより、セグメント利益は59百万円(前年同期は7百万円の損失)となりました。
これらの結果、当第2四半期連結累計期間における売上高は7,276百万円(前年同期比5.2%増)となり、過去最高の半期売上高を達成いたしました。
利益面では、営業利益は54百万円(同42.0%増)、為替差益の減少および持分法による投資損失の計上などにより、経常利益は57百万円(同17.9%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は19百万円(前年同期は20百万円の純損失)となりました。
また、当社グループの重視する経営指標であるEBITDA(営業利益+減価償却費+のれん償却額)とROIC(年率換算数値、税引後営業利益÷(株主資本+有利子負債))は、次の通りとなりました。
EBITDA:101百万円(前年同期比22.3%増)
ROIC(年率換算数値):3.5%(前年同期は2.4%)
(*1) デジタルトランスフォーメーション(DX)
企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること。
(*2) LifeKeeper
本番稼働のサーバーとは別に同じ環境の予備サーバーを待機させ、万が一の障害の際には自動的に予備サーバーに業務を引き継がせる役割を担うソフトウェア。
(*3) Red Hat Enterprise Linux
オープンソースソフトウェア&サービス・プロバイダーRed Hat, Inc.が開発するLinux OS。
(*4) Red Hat, Inc.関連商品
オープンソースソフトウェア&サービス・プロバイダーRed Hat, Inc.が開発するオープンソースの製品。
(*5) OSS
オープンソースソフトウェアの略。ソフトウェアの設計図にあたるソースコードを無償で公開し、使用・改良・再配布ができるソフトウェア。
(*6) MFP向けソフトウェア
プリンタ、スキャナー、コピー、FAX等複数の機能を搭載した機器をMFP(Multifunction Peripheralの略)という。MFP上で利用できる文書管理ソフトウェア「Quickスキャン」「Speedoc」等。
(*7) サブスクリプション
ソフトウェア等の製品・サービスの提供に対して、定期的に定額課金または従量課金するモデル。
(2) 財政状態の分析
①資産
流動資産は、現金及び預金の増加329百万円、受取手形及び売掛金の減少147百万円等の要因により、4,652百万円(前連結会計年度末比3.9%増)となりました。
固定資産は、ソフトウェアの増加86百万円、ソフトウェア仮勘定の減少65百万円、有形固定資産の減少18百万円等の要因により、875百万円(同2.6%増)となりました。
この結果、総資産は、5,527百万円(同3.7%増)となりました。
②負債
流動負債は、前受金の増加359百万円等の要因により、3,646百万円(前連結会計年度末比8.7%増)となりました。
固定負債は、長期借入金の減少61百万円等の要因により、603百万円(同9.7%減)となりました。
この結果、負債合計は、4,250百万円(同5.6%増)となりました。
③純資産
純資産合計は、当四半期において親会社株主に帰属する四半期純利益19百万円を計上したこと、配当金の支払等の要因により、1,277百万円(前連結会計年度末比2.4%減)となりました。
(3) キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ329百万円増加し2,465百万円となりました。
(単位:百万円)
前第2四半期
連結累計期間
当第2四半期
連結累計期間
増減
営業活動によるキャッシュ・フロー45054089
投資活動によるキャッシュ・フロー△45△90△45
財務活動によるキャッシュ・フロー△60△114△54

当第2四半期連結累計期間における営業活動によるキャッシュ・フローは540百万円の収入となりました。これは、前受金の増加額367百万円、売上債権の減少額145百万円等によるものです。
投資活動によるキャッシュ・フローは90百万円の支出となりました。これは、無形固定資産の取得による支出44百万円、投資有価証券の取得による支出25百万円等によるものです。
財務活動によるキャッシュ・フローは114百万円の支出となりました。これは、長期借入金の返済67百万円、配当金の支払額42百万円等によるものです。
(4)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(5) 研究開発活動
当第2四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、309百万円です。
なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。