有価証券報告書-第35期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)

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2019/06/24 16:09
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における世界経済は、依然として先行きが見通しにくい状況が続いています。米国経済は、堅調な推移を示しているものの、トランプ大統領の安全保障や知的財産権侵害等を理由にした関税の引き上げにより経済大国間の貿易摩擦が顕在化し、中国経済の減速が鮮明となりました。中国経済の不振はグローバルに波及し、一部の米国企業や日本企業においてもマイナスの影響が出始めています。また、英国のEU離脱に関しても、英国議会でEU離脱法案が否決され、英国市場、EU市場の先行きは極めて不透明です。
国内経済は、安倍総理大臣の続投による政治的安定を背景に、政府主導の金融政策、財政出動の継続、東京オリンピック・パラリンピックに向けた経済効果等により景気が下支えされています。しかし、デフレ経済から抜け出せない流通・小売等の国内産業は厳しい状況に置かれており、マイナス金利政策の副作用やフィンテックの台頭により、金融機関の経営環境も厳しさが増しています。また、中国経済の減速と相まって、製造業を中心とする一部の輸出型企業の業績は下降局面に向かいつつあります。2019年10月に予定されている消費税増税に対する警戒感も根強く、軽減税率適用による混乱の可能性も指摘されており、それらが今後の景気動向のリスク・ファクターにもなり得る状況です。働き方改革が叫ばれる中、企業や行政における生産性の向上は待ったなしの状況であり、AIやRPA※8等を活用した業務改革は喫緊の課題です。
当連結会計年度における企業の設備投資は、堅調な業績を背景に、比較的前向きな姿勢を維持しています。また、AIやIoTなど新技術分野に対する積極的な研究開発投資が行われているものの、それ以外の分野では設備投資の優先度が下げられる傾向もあり、分野毎の濃淡が出始めています。インターネットを中心にした破壊的イノベーションが既存市場の構造を変え、異業種間競争も激化しつつあります。また、日本経済における自律的・持続的成長を軌道に乗せるためには、経済政策の三本目の矢である民間投資を喚起する成長戦略が重要となりますが、その道筋はまだ不透明であり、デフレ経済からの脱却には至っておりません。
世界各地でサイバー攻撃による被害や個人情報の流出が報告されていること等を背景に、官・民におけるサイバー攻撃に対する防衛力強化が牽引する形で、情報セキュリティ関連需要は旺盛です。GDPR(EU一般データ保護規則)の施行など、世界的に個人情報の保護や域外移転に関する規制強化の流れが生まれており、情報セキュリティの重要性は高まっています。また、物・サービス・場所等を共有・交換して利用する社会的仕組み「シェアリングエコノミー」の台頭から、企業においてもIT投資の方向性は、設備の「所有」からサービスの「利用」へと加速度的に変化し、IT資産のオフバランス化の進行、クラウドサービスの利用拡大が続いています。
今後は、ITの社会への更なる浸透と、外部環境の凄まじい変化により、社会全体の産業構造がこれから劇的に変化して行くことが予想されます。このような状況下で、当社は2018年5月22日に中期経営計画「GO BEYOND 3.0」を発表しました。旧中期経営計画「TMX 3.0」を超えるという意味の「GO BEYOND 3.0」は、この大きな社会的変化の中で、当社グループらしさを全面に出し、未来に向けて持続可能な成長基盤を構築するため、より一層の覚悟を持って自らの事業構造改革を断行することを目的としています。
「GO BEYOND 3.0」における中核的事業戦略
■クラウド関連事業の戦略的・加速度的推進(継続)
■セキュリティ&セイフティ(安全と安心)の追求(継続)
これらの継続的戦略の実行に加え、以下の追加的な戦略を実行します。
■事業運営体制の多様化(資本提携、業務提携、大学・研究機関との連携、オープンイノベーション)
■サービス化の加速(全事業領域)
■データの利活用(ビッグデータ解析、AIの利用を含む)
■BtoC(消費者向けビジネス)への参入
■海外市場での事業を加速(市場探査モードから次のステップへ)
■事業運営基盤の強化(グループ横断・事業部門内での人財や技術の有効活用、各分野の融合による新しい価値
の創出、人財への投資と次世代の育成、企業理念に基づく採用・育成・評価・リテンション)
■M&A(金庫株の活用を視野)
当社グループでは、上記戦略に従い、以下の取り組みを行いました。
① 第1四半期連結会計期間において、アプリケーション・サービス部門の医療システム事業を株式会社NOBORIとして分社化し、三井物産株式会社を引き受け先とする第三者割当増資を実施しました。株式会社NOBORIでは、引続き医療情報クラウドサービス「NOBORI」の拡販をしていくと同時に、これまでに蓄積した画像データや技術を活かし、顧客である医療施設と連携した個人向けのサービスや、AI 技術等を活用したサービスの企画、開発を進めていきます。また、三井物産株式会社との業務提携により、本事業は三井物産株式会社との合弁会社として共同で運営されることとなります。株式会社NOBORIは、三井物産株式会社のグループ会社やその投資先との連携を進めるとともに、同社の海外を含めたネットワークを活用していきます。
② 第2四半期連結会計期間において、自己株式の約3分の1に相当する2,500,000株を充当し第三者割当による新株予約権の発行の決議(同時に自己株式の約3分の1に相当する2,500,000株の消却の決議)を行いました。これは中期経営計画「GO BEYOND 3.0」に基づく、将来のM&Aや資本業務提携を視野にいれた資金調達及び資本増強を目的としています。当社グループでは、サービスの差別化、機能強化、競争優位性の維持・向上のため、迅速な開発体制の構築に必要な社内エンジニアの技術向上、社外からの優秀なエンジニアの採用を進めています。そして、製品販売とサービス展開における即効性のあるシェア拡大策、事業拡大策として、オープンイノベーションを意識し、ベンチャー企業を含む外部企業や大学、異業種、同業他社や当社グループの事業を補完しうる事業者に対してより大胆なM&Aや資本業務提携を行うことで、既存事業の更なる成長を加速し、企業価値の増加をこれまで以上に追求していきます。
第3四半期連結会計期間において、AIを活用した医療画像診断支援技術を提供するエルピクセル株式会社の第三者割当増資を引き受け、同社への出資を実施しました。
③ 積極的に新しいビジネスの立ち上げを行い、IT需要の変化を先取りする取り組みを行いました。
◇情報基盤事業
第1四半期連結会計期間
・クロス・ヘッド株式会社が、エフセキュア株式会社と連携し、GDPR対策の包括的サイバーセキュリティサービスの提供を開始
・沖縄クロス・ヘッド株式会社が、日本ヒューレット・パッカード株式会社の次世代型ハイパーコンバージド製品HPE SimpliVityを対象にした、中小企業向け災害復旧対策バックアップサービスの提供を開始
・沖縄クロス・ヘッド株式会社が、日本ヒューレット・パッカード株式会社と協業し、アジア諸国向けにITサービスの提供を開始
第2四半期連結会計期間
・クラウド環境を高いサービス品質で監視する「TRINITYセキュリティ運用監視サービス for AWS」の対象製品に、McAfee vNSPを追加
第3四半期連結会計期間
・沖縄クロス・ヘッド株式会社が、日本オラクル株式会社と共にグローバル検証サービスの提供を開始
・沖縄クロス・ヘッド株式会社が、北海道総合通信網株式会社及び株式会社アット東京と共同で、北海道-東京-沖縄間におけるデータバックアップ検証環境の構築を開始
・沖縄クロス・ヘッド株式会社が、中小企業向けのデータベースバックアップサービス「BCP ライトパッケージfor Oracle Database Appliance」の提供を開始
当第4四半期連結会計期間
・米国Cyxtera Technologies Inc.のゼロ・トラストモデルに基づいた次世代セキュアアクセスソリューション製品「AppGate SDP」の提供を開始
・米国Tenable社製のIT 環境の進化・変化に対する脆弱性管理と、詳細なインフラストラクチャー評価を目的とした「tenable.io」の提供を開始
・F5ネットワークスジャパン合同会社のF5 BIG-IP Access Policy Manager(BIG-IP APM)と連携し、デバイス制御・セキュアブラウザ・シングルサインオン等を実現する新クラウドサービス「Trusted Gateway」の提供を開始
・イスラエルBUFFERZONE Security Ltd.のインターネット分離(Web分離)専用仮想コンテナクライアントソフト「BUFFERZONE Safe Browsing」の提供を開始
・米国Cylance Inc. のAIを活用した次世代エンドポイント※9セキュリティ製品「CylancePROTECT®」向けのセキュリティ運用監視サービス『TRINITYセキュリティ運用監視サービス for Cylance』の提供を開始
・クロス・ヘッド株式会社が、会議室予約管理システム「会議室ナビ」の最新バージョンを提供を開始
・クロス・ヘッド株式会社が、クラスメソッド株式会社との協業によるリフト&シフトに特化したAWSクラウド移行ソリューションの提供を開始
・クロス・ヘッド株式会社が、コンタクトセンター向けシステム基盤提供サービス「Managed Connect Service」と、Amazon Web Service(AWS)のクラウド型コンタクトセンター「Amazon Connect」及びサイボウズ株式会社の業務アプリ開発プラットフォーム「kintone」を連携させた、クラウド型コンタクトセンターサービスの提供を開始
・沖縄クロス・ヘッド株式会社が、SMB企業向けデータバックアップサービスを開始
・沖縄クロス・ヘッド株式会社が、香港ISL HK Limitedと協業を開始
・沖縄クロス・ヘッド株式会社が、沖縄県内において中小企業及びSOHO事業者(中小企業及び小規模事業者)向けセキュリティサービスの提供を開始
・沖縄クロス・ヘッド株式会社が、北海道-沖縄間でのディザスタリカバリ(災害復旧)に関する実証実験を開始
◇アプリケーション・サービス事業
第1四半期連結会計期間
・医療分野:株式会社NOBORIが「NOBORI PAL」に新サービスを2種類追加
・ソフトウェア品質保証分野:負荷テスト・パフォーマンステストツール「NeoLoad」の提供を開始
・CRM分野:FAQナレッジ管理システム「FastAnswer」新バージョンの提供を開始
・CRM分野:コンタクトセンターCRMシステム「FastHelp」のWebチャット対応を支援する「FastChat」の提供を開始
第2四半期連結会計期間
・ソフトウェア品質保証分野:米国Parasoft Corporationが開発した、Webアプリケーションの操作を分析しAPI※10テストシナリオを自動生成する機能を搭載した「SOAtest with SmartAPI Test Generator」の提供を開始
・ソフトウェア品質保証分野:スウェーデンFOSSID社のオープンソースソフトウェアライセンス&セキュリティ管理ツール「FOSSID」の提供を開始
第3四半期連結会計期間
・CRM分野:コンタクトセンターCRM システム「FastHelp」新バージョンの提供を開始
・CRM分野:日本電気株式会社が提供するSMS配信サービス「NEC SMSプッシュサービス」とコンタクトセンターCRMシステム「FastHelp」が連携を開始
当第4四半期連結会計期間
・ソフトウェア品質保証分野:米国Parasoft CorporationのC言語/C++言語対応テストツール「C++test 10.4.1」の提供を開始
・ソフトウェア品質保証分野:米国Scientific Toolworks, Inc.の高速ソースコード解析ツール「Understand 5」日本語版の提供を開始
・ビジネスソリューション分野(旧インターネットサービス分野):カナダFinancialCAD Corporationの金融商品評価・分析ツール 「F3」「FINCAD Analytics Suite」最新版の国内での提供を開始
・CRM分野:LINE株式会社の法人向けサービスの発売・開発パートナーである「Technology Partner」 に認定
④ 情報基盤事業における保守、運用・監視サービスの受注に加えて、アプリケーション・サービス事業におけるCRM分野や医療分野である株式会社NOBORIや合同会社医知悟のサービスを拡販する等、ストック型収益の拡大に向けた取り組みを加速しました。
⑤ 独自クラウドサービス「テクマクラウド」を活用したMicrosoft Office365向け通信の自動制御ソリューションファイル、無害化ソリューション、セキュリティ監視サービス「∴TRINITY」、セキュアアクセスソリューション「Trusted Gateway」等、情報基盤事業においても、独自付加価値サービスの開発・拡販に注力しました。
⑥ クロス・ヘッド株式会社、沖縄クロス・ヘッド株式会社、株式会社カサレアル、株式会社NOBORI、並びに合同会社医知悟との相乗効果を最大化し、グループとして総合力を発揮するための取り組みを継続しています。特に、保守、運用・監視サービスや受託開発等、従来グループ外に発注していた機能をグループ内に取り込むことにより、グループ内での自活の取り組みを推進しました。
⑦ クラウド・ネイティブ時代を代表するオープンソース系ツールの販売、オープンソース・コミュニティの運営、オープンソース系プログラミング技術の企業向け研修事業等に取り組みました。
⑧ 成長を続けるアジア新興国を中心とした海外市場で、クラウドサービス等の事業展開を行うための取り組みを推進しました。第1四半期連結会計期間において、アプリケーション・サービス事業部門のCRM分野において、コンタクトセンターCRMシステム「Fastシリーズ」のASEAN向け販売活動を支援するため、タイ(バンコク)に駐在員事務所を設立しました。
⑨ 第2四半期連結会計期間において、当社株式が株式会社東京証券取引所及び株式会社日本経済新聞社が共同で算出する「JPX日経中小型株指数」の2018年度(2018年8月31日~2019年8月29日)の構成銘柄に選定されました。
⑩ 第1四半期連結会計期間において、医療情報クラウドサービス「NOBORI」の活動が評価され、経済産業省と株式会社東京証券取引所による「攻めのIT 経営銘柄 2018」において、「IT 経営注目企業 2018」に選定されました。第3四半期連結会計期間には、医療情報クラウドサービス「NOBORI」が「第12 回 ASPIC IoT・AI・クラウドアワード2018」において先進技術賞を受賞しました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は、254億18百万円と前期比19億6百万円(8.1%)の増加、売上総利益は90億93百万円と前期比10億6百万円(12.4%)の増加となりました。販売費及び一般管理費は、人件費等の増加のため、66億74百万円と前期比4億90百万円(7.9%)の増加となりました。この結果、営業利益は24億18百万円と前期比5億16百万円(27.1%)の増加となり、経常利益は23億52百万円と前期比2億97百万円(14.5%)の増加となりました。
また、特別損失として固定資産除却損25百万円及び関係会社出資金評価損33百万円を計上しました。
以上により、税金等調整前当期純利益は22億78百万円と前期比3億12百万円(15.9%)の増加、親会社株主に帰属する当期純利益は14億70百万円と前期比1億62百万円(12.4%)の増加となりました。
売上高、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益、すべて過去最高となりました。
セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。
① 情報基盤事業
負荷分散装置の販売は、Microsoft社が提供するOffice 365との連携ソリューション等のエンタープライズ向けの新しい需要の開拓により、受注は堅調です。ランサムウェア等の標的型攻撃に代表されるサイバー攻撃の脅威が益々高まっていることから、主力の次世代ファイアウォール※11や、フォレンジック※12製品、GRC統合※13管理製品、Webサイト脆弱性監査ツール等の販売は官需・民需を含めて好調で、受注が増加しています。
加えて、ネットワーク端末脅威対策プラットフォーム製品、次世代型メールセキュリティ製品、AIを活用した次世代アンチウィルス製品等の新しい分野のセキュリティ対策製品も順調に受注実績を積み上げています。また、セキュリティに関連する運用・監視サービスの売上も順調に推移しました。
ストレージ製品は、放送業界を中心にメディア・エンターテイメント向けの販売が好調でした。西日本地域
や中部地域での地域戦略も奏功し、地方拠点においても官需・民需共に順調に受注を伸ばしています。
クロス・ヘッド株式会社では、パブリッククラウドへの移行サービスやグループウェア構築に関連するITサ
ービスの受注が堅調です。
沖縄クロス・ヘッド株式会社では、セキュリティ関連製品や独自の付加価値サービスの販売は好調でしたが、新規取り扱い製品の立ち上げの遅れから損益面で苦戦しました。
以上により、同事業の売上高は169億57百万円と前期比11億18百万円(7.1%)の増加、営業利益は17億77百万円と前期比2億24百万円(14.5%)の増加となり、売上高、営業利益ともに過去最高となりました。
② アプリケーション・サービス事業
医療分野では、株式会社NOBORIの医療情報クラウドサービス「NOBORI」の順調な受注が継続し、累積契約施設数は増加しています。加えて、既存ユーザのサービス契約更新も取りこぼすことなく受注しています。一方、コンシューマ(患者)をターゲットとしたPHR※14(パーソナル・ヘルス・レコード)サービスの開発や、AIベンチャー・医師らと組んだ医用画像診断支援システムの共同開発等の新規事業への投資が先行しており、損益面では計画値をやや下回っています。合同会社医知悟は、遠隔読影の需要の高まりにより、従来の病院向けサービス提供に加えて、健診施設等の顧客の取り込みが進んだため、契約施設数、読影依頼件数、従量課金金額は堅調に推移しました。一方、病理分野の事業拡大は計画よりやや遅れて推移しています。
CRM分野では、次世代製品の市場への投入、大手システム・インテグレーターやテレマーケティング・ベンダーとの業務提携、クラウド需要の拡大、知名度の向上と実績の拡大に伴い堅調な引合いが継続しており、大型案件の受注実績も増加しました。ASEAN地域での受注実績も増加しています。
ソフトウェア品質保証分野では、自動車のIT化に伴い車載ソフトウェアを開発する製造業で組込みソフトウェアの品質向上、機能安全の必要性は益々高まっており、期末の駆け込み需要を多く取り込む等、ソフトウェアテストツールの受注が好調でした。損益面でも大きく計画値を超過しました。大手自動車メーカーに対する車載向けテストツールの提供において、戦略的な取組みが順調に進捗しています。OSS(オープンソース・ソフトウェア)に対するコンプライアンス・セキュリティ管理ツールの販売にも着手しました。
ビジネスソリューション分野(旧インターネットサービス分野)では、既存顧客である学術系公共機関向けのシステム開発案件及びBIツールの販売が堅調でした。また、事業構造転換が進捗し、損益面は改善しました。
株式会社カサレアルでは、教育事業において、新しい教育プログラムの開発、パートナーの発掘などが奏功し、 企業向けの新入社員研修や定期開催の技術研修等の受注が好調でした。また、受託開発事業においても、採算性の良い案件の受注が増加し、売上、損益面は計画値を上回って推移しています。
以上により、同事業の売上高は84億60百万円と前期比7億88百万円(10.3%)の増加、営業利益は6億40百万円と前期比2億91百万円(83.4%)の増加となり、売上高、営業利益ともに過去最高となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、118億2百万円と前期比57億5百万円(93.6%)の増加となりました。当連結会計年度末における各キャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローについては、税金等調整前当期純利益の増加等により、収入は19億80百万円と前期比5億48百万円(38.3%)の増加となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローについては、投資有価証券の取得による支出等により、支出は6億50百万円と前期比4億79百万円(280.3%)の増加となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローについては、連結子会社の第三者割当増資による収入及び、新株予約権の行使による自己株式の処分による収入等により、収入が43億73百万円と前期比49億94百万円の増加となりました。
(生産、受注及び販売の状況)
(1) 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称生産高(千円)前年同期比
(%)
情報基盤事業6,494,351+5.8
アプリケーション・サービス事業3,463,647+5.9
全社(共通)5,066△96.8
合計9,963,065+4.2

(注) 1 金額は、製造原価によっております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3 セグメント間取引については、相殺消去しております。
(2) 仕入実績
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称仕入高(千円)前年同期比
(%)
情報基盤事業5,722,206+12.0
アプリケーション・サービス事業958,025△0.7
合計6,680,231+10.0

(注) 1 上記の金額は、実際仕入額であり消費税等は含まれておりません。
2 セグメント間取引については、相殺消去しております。
(3) 受注状況
当連結会計年度における受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高
(千円)
前年同期比
(%)
受注残高
(千円)
前年同期比
(%)
情報基盤事業18,823,054+11.39,813,109+29.7
アプリケーション・サービス事業9,223,181+15.27,340,246+15.4
合計28,046,236+12.617,153,356+23.2

(注) 1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2 セグメント間取引については、相殺消去しております。
(4) 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称販売高(千円)前年同期比
(%)
情報基盤事業16,957,584+7.1
アプリケーション・サービス事業8,460,865+10.3
合計25,418,449+8.1

(注) 1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2 売上割合が10%以上の取引先はありません。
3 セグメント間取引については、相殺消去しております。
(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)
当連結会計年度の財政状態及び経営成績の分析は以下のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書の提出日現在において当社グループが判断したものです。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成においては、経営者による会計上の見積りを行っております。経営者は、これらの見積りについて過去の実績や現状等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループは、特に以下の重要な会計方針が、連結財務諸表の作成における見積りに大きな影響を及ぼすと考えております。
① 貸倒引当金
当社グループでは、債権の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額を計上しております。顧客の財務状況が悪化し、支払能力が低下した場合は、引当金の追加計上又は貸倒損失が必要となる可能性があります。
② たな卸資産
当社グループでは、たな卸資産については、収益性の低下に基づく簿価切下げの方法により計上しておりますが、市場環境が予想よりも悪化した場合には、評価損の追加計上が必要となる可能性があります。
③ 投資有価証券の減損
当社グループでは、販売権の確保のため、並びに長期的な関係維持のため、特定の取引先に対する投資を行っております。上場株式については市場の時価に基づき、また非上場株式については発行会社の資産状況、経営状況等を勘案し、必要と認められた場合には減損処理を行っております。
④ 無形固定資産
当社グループでは、無形固定資産のうち、市場販売目的のソフトウェアについては、見込販売数量もしくは見込販売収益に基づき減価償却を行っております。また、市場販売目的のソフトウェアのうち、販売の見通しが立たないものにつきましては、除却処理を行っております。
(2)経営成績の分析
情報基盤事業の売上高は169億57百万円と前期比11億18百万円(7.1%)の増加、営業利益は17億77百万円と前期比2億24百万円(14.5%)の増加となり、売上高、営業利益ともに過去最高となりました。
負荷分散装置の販売は、Microsoft社が提供するOffice 365との連携ソリューション等のエンタープライズ向けの新しい需要の開拓により、受注は堅調です。ランサムウェア等の標的型攻撃に代表されるサイバー攻撃の脅威が益々高まっていることから、主力の次世代ファイアウォールや、フォレンジック製品、GRC統合管理製品、Webサイト脆弱性監査ツール等の販売は官需・民需を含めて好調で、受注が増加しています。
加えて、ネットワーク端末脅威対策プラットフォーム製品、次世代型メールセキュリティ製品、AIを活用した次世代アンチウィルス製品等の新しい分野のセキュリティ対策製品も順調に受注実績を積み上げています。また、セキュリティに関連する運用・監視サービスの売上も順調に推移しました。ストレージ製品は、放送業界を中心にメディア・エンターテイメント業界向けの販売が好調でした。西日本地域や中部地域での地域戦略も奏功し、地方拠点においても官需・民需共に順調に受注を伸ばしています。
クロス・ヘッド株式会社では、パブリッククラウドへの移行サービスやグループウェア構築に関連するITサービスの受注が堅調です。
沖縄クロス・ヘッド株式会社では、セキュリティ関連製品や独自の付加価値サービスの販売は好調でしたが、新規取り扱い製品の立ち上げの遅れから損益面で苦戦しました。
アプリケーション・サービス事業の売上高は84億60百万円と前期比7億88百万円(10.3%)の増加、営業利益は6億40百万円と前期比2億91百万円(83.4%)の増加となり、売上高、営業利益ともに過去最高となりました。
医療分野では、株式会社NOBORIの医療情報クラウドサービス「NOBORI」の順調な受注が継続し、累積契約施設数は増加しています。加えて、既存ユーザのサービス契約更新も取りこぼすことなく受注しています。一方、コンシューマ(患者)をターゲットとしたPHR(パーソナル・ヘルス・レコード)サービスの開発や、AIベンチャー・医師らと組んだ医用画像診断支援システムの共同開発等の新規事業への投資が先行しており、損益面では計画値をやや下回っています。合同会社医知悟は、遠隔読影の需要の高まりにより、従来の病院向けサービス提供に加えて、健診施設等の顧客の取り込みが進んだため、契約施設数、読影依頼件数、従量課金金額は堅調に推移しました。一方、病理分野の事業拡大は計画よりやや遅れて推移しています。
CRM分野では、次世代製品の市場への投入、大手システム・インテグレーターやテレマーケティング・ベンダーとの業務提携、クラウド需要の拡大、知名度の向上と実績の拡大に伴い堅調な引合いが継続しており、大型案件の受注実績も増加しました。ASEAN地域での受注実績も増加しています。
ソフトウェア品質保証分野では、自動車のIT化に伴い車載ソフトウェアを開発する製造業で組込みソフトウェアの品質向上、機能安全の必要性は益々高まっており、期末の駆け込み需要を多く取り込む等、ソフトウェアテストツールの受注が好調でした。損益面でも大きく計画値を超過しました。大手自動車メーカーに対する車載向けテストツールの提供において、戦略的な取組みが順調に進捗しています。OSS(オープンソース・ソフトウェア)に対するコンプライアンス・セキュリティ管理ツールの販売にも着手しました。
ビジネスソリューション分野(旧インターネットサービス分野)では、既存顧客である学術系公共機関向けのシステム開発案件及びBIツールの販売が堅調です。また、事業構造転換が進捗し、損益面は改善しました。
株式会社カサレアルでは、教育事業において、新しい教育プログラムの開発、パートナーの発掘などが奏功し、企業向けの新入社員研修や定期開催の技術研修等の受注が好調です。また、受託開発事業においても、採算性の良い案件の受注が増加し、売上、損益面は計画値を上回って推移しています。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は、254億18百万円と前期比19億6百万円(8.1%)の増加、売上総利益は90億93百万円と前期比10億6百万円(12.4%)の増加となりました。販売費及び一般管理費は、人件費などの増加のため、66億74百万円と前期比4億90百万円(7.9%)の増加となりました。この結果、営業利益は24億18百万円と前期比5億16百万円(27.1%)の増加となり、経常利益は23億52百万円と前期比2億97百万円(14.5%)の増加となりました。
また、特別損失として固定資産除却損25百万円及び関係会社出資金評価損33百万円を計上しました。
以上により、税金等調整前当期純利益は22億78百万円と前期比3億12百万円(15.9%)の増加、親会社株主に帰属する当期純利益は14億70百万円と前期比1億62百万円(12.4%)の増加となりました。売上高、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益、すべて過去最高となりました。
(3)財政状態の分析
当連結会計年度末の流動資産の残高は、前連結会計年度末(以下「前年度末」という)から65億66百万円(44.9%)増加し、211億94百万円となりました。現金及び預金が57億5百万円増加したことが主な要因であります。固定資産の残高は、前年度末から5億40百万円(13.5%)増加し、45億39百万円となりました。投資有価証券が3億8百万円増加したことが主な要因であります。以上により、総資産は前年度末から71億6百万円(38.2%)増加し、257億33百万円となりました。
流動負債の残高は、前年度末から9億20百万円(9.7%)増加し、104億10百万円となりました。前受保守料が5億61百万円増加したことが主な要因であります。固定負債の残高は、前年度末から2億14百万円(6.8%)減少し、29億48百万円となりました。長期借入金が3億円減少したことが主な要因であります。以上により、負債の残高は、前年度末から7億5百万円(5.6%)増加し、133億58百万円となりました。
純資産の残高は、前年度末から64億1百万円(107.2%)増加し、123億74百万円となりました。三井物産株式会社からの第三者割当増資の払込み等により資本剰余金が23億32百万円増加したこと、及び自己株式の消却等を行い、自己株式が17億76百万円減少(純資産は増加)したことが主な要因であります。これにより自己資本比率は43.2%となりました。
(4)戦略的現状と見通し
ITの社会への更なる浸透と、外部環境の凄まじい変化により、産業構造が劇的に変化しています。このような状況下で、当社は2018年5月22日に中期経営計画「GO BEYOND 3.0」を発表しました。旧中期経営計画「TMX 3.0」を超えるという意味の「GO BEYOND 3.0」は、この大きな社会的変化の中で、当社グループらしさを全面に出し、未来に向けて持続可能な成長基盤を構築するため、より一層の覚悟を持って自らの事業構造改革を断行することを目的としています。
ITが注目される一方で、「ITは技術的専門性の高い企業だけが扱える」という時代は終焉を迎えようとしています。オープンソースの普及、クラウド化の流れとともに、企業におけるシステム開発の内製化の流れはより加速していきます。また、ソフトウェア開発の内製化が浸透している一方で、どの企業にも必要とされる共通サービスや、特定業界向けの業務システムについては、自社で開発するのではなく、クラウドサービス等の外部サービスを積極的に利用する傾向が強くなっています。従い、「ベストプラクティス」をシステム化したクラウドサービスは、サプライサイドが今後も継続して提供して行くべきビジネスの中心となっていくことが想定されます。
また、あらゆるものがインターネットにつながる「IoT」技術により、世界各地で毎日、センサー、ソーシャルネットワーク(SNS)やクラウドサービス等を通じて、企業の活動や個人の行動等から膨大な量のデータが生み出されています。これを「新たな資産」としてつぶさに分析し、これからのビジネス拡大の原動力とする動きが始まっています。データ収集と解析を行う技術が進化した昨今、新しいタイプのITサービス企業は、データを利活用し、個人向け(BtoCビジネス)や企業向けの斬新なサービスを生み出しています。データを持つ者が、今後のビジネス競争においては、圧倒的な差別化を実現することができます。AI等を用いてデータを利活用することにより、未来を予想したり、複雑な意思決定を行ったりすることも可能となります。
さらに、データが「新たな資産」としてより価値を増し、IoTにより何百億というモノがインターネット接続される時代が到来しています。悪意ある者にとって侵入できるポイントはそれだけ増えているということであり、企業や官公庁・自治体がデータ資産を守るため、サイバーセキュリティ対策の重要性はより増しているといえます。サイバーセキュリティ対策は、もはや国家戦略、企業戦略の一部となっており、官民を挙げて、対策の後押しをする状況が継続しています。サイバー攻撃に対する防衛と検知に対する投資は、今や企業や公的機関等の経営責任の一つともなっています。サイバーセキュリティ市場は今後も堅調に拡大することが想定されます。
① 企業信用力の向上・体制強化・拠点展開
当社は、2013年2月に東京証券取引所市場第一部銘柄への指定を果たし、引き続き企業信用力の向上と、内部統制システムの充実に努めました。
派遣従業員等を含め当社グループ全体では、1,000名超の体制となっております。更に、2016年11月には、業容拡大及び人員増加への対応として、大阪支店を西日本支店と改称して移転しました。また、ASEAN諸国に向けて、CRM分野のビジネス強化のため、タイ(バンコク)に駐在員事務所を設立しました。
② 投資の実行・新製品の立ち上げ・事業提携の拡大
新製品の立ち上げの取り組みとしては、次のとおりであります。
◇情報基盤事業
第1四半期連結会計期間
・クロス・ヘッド株式会社が、エフセキュア株式会社と連携し、GDPR対策の包括的サイバーセキュリティサービスの提供を開始
・沖縄クロス・ヘッド株式会社が、日本ヒューレット・パッカード株式会社の次世代型ハイパーコンバージド製品HPE SimpliVityを対象にした、中小企業向け災害復旧対策バックアップサービスの提供を開始
・沖縄クロス・ヘッド株式会社が、日本ヒューレット・パッカード株式会社と協業し、アジア諸国向けにITサービスの提供を開始
第2四半期連結会計期間
・クラウド環境を高いサービス品質で監視する「TRINITYセキュリティ運用監視サービス for AWS」の対象製品に、McAfee vNSPを追加
第3四半期連結会計期間
・沖縄クロス・ヘッド株式会社が、日本オラクル株式会社と共にグローバル検証サービスの提供を開始
・沖縄クロス・ヘッド株式会社が、北海道総合通信網株式会社及び株式会社アット東京と共同で、北海道-東京-沖縄間におけるデータバックアップ検証環境の構築を開始
・沖縄クロス・ヘッド株式会社が、中小企業向けのデータベースバックアップサービス「BCP ライトパッケージfor Oracle Database Appliance」の提供を開始
当第4四半期連結会計期間
・米国Cyxtera Technologies Inc.のゼロ・トラストモデルに基づいた次世代セキュアアクセスソリューション製品「AppGate SDP」の提供を開始
・米国Tenable社製のIT 環境の進化・変化に対する脆弱性管理と、詳細なインフラストラクチャー評価を目的とした「tenable.io」の提供を開始
・F5ネットワークスジャパン合同会社のF5 BIG-IP Access Policy Manager(BIG-IP APM)と連携し、デバイス制御・セキュアブラウザ・シングルサインオン等を実現する新クラウドサービス「Trusted Gateway」の提供を開始
・イスラエルBUFFERZONE Security Ltd.のインターネット分離(Web分離)専用仮想コンテナクライアントソフト「BUFFERZONE Safe Browsing」の提供を開始
・米国Cylance Inc. のAIを活用した次世代エンドポイントセキュリティ製品「CylancePROTECT®」向けのセキュリティ運用監視サービス『TRINITYセキュリティ運用監視サービス for Cylance』の提供を開始
・クロス・ヘッド株式会社が、会議室予約管理システム「会議室ナビ」の最新バージョンを提供を開始
・クロス・ヘッド株式会社が、クラスメソッド株式会社との協業によるリフト&シフトに特化したAWSクラウド移行ソリューションの提供を開始
・クロス・ヘッド株式会社が、コンタクトセンター向けシステム基盤提供サービス「Managed Connect Service」と、Amazon Web Service(AWS)のクラウド型コンタクトセンター「Amazon Connect」及びサイボウズ株式会社の業務アプリ開発プラットフォーム「kintone」を連携させた、クラウド型コンタクトセンターサービスの提供を開始
・沖縄クロス・ヘッド株式会社が、SMB企業向けデータバックアップサービスを開始
・沖縄クロス・ヘッド株式会社が、香港ISL HK Limitedと協業を開始
・沖縄クロス・ヘッド株式会社が、沖縄県内において中小企業及びSOHO事業者(中小企業及び小規模事業者)向けセキュリティサービスの提供を開始
・沖縄クロス・ヘッド株式会社が、北海道-沖縄間でのディザスタリカバリ(災害復旧)に関する実証実験を開始
◇アプリケーション・サービス事業
第1四半期連結会計期間
・医療分野:株式会社NOBORIが「NOBORI PAL」に新サービスを2種類追加
・ソフトウェア品質保証分野:負荷テスト・パフォーマンステストツール「NeoLoad」の提供を開始
・CRM分野:FAQナレッジ管理システム「FastAnswer」新バージョンの提供を開始
・CRM分野:コンタクトセンターCRMシステム「FastHelp」のWebチャット対応を支援する「FastChat」の提供を開始
第2四半期連結会計期間
・ソフトウェア品質保証分野:米国ParasoftCorporationが開発した、Webアプリケーションの操作を分析しAPIテストシナリオを自動生成する機能を搭載した「SOAtest with SmartAPI Test Generator」の提供を開始
・ソフトウェア品質保証分野:スウェーデンFOSSID社のオープンソースソフトウェアライセンス&セキュリティ管理ツール「FOSSID」の提供を開始
第3四半期連結会計期間
・CRM分野:コンタクトセンターCRM システム「FastHelp」の新バージョンの提供を開始
・CRM分野:日本電気株式会社が提供するSMS配信サービス「NEC SMSプッシュサービス」とコンタクトセンターCRMシステム「FastHelp」が連携を開始
当第4四半期連結会計期間
・ソフトウェア品質保証分野:米国Parasoft CorporationのC言語/C++言語対応テストツール「C++test 10.4.1」の提供を開始
・ソフトウェア品質保証分野:米国Scientific Toolworks, Inc.の高速ソースコード解析ツール「Understand 5」日本語版の提供を開始
・ビジネスソリューション分野(旧インターネットサービス分野):カナダFinancialCAD Corporationの金融商品評価・分析ツール 「F3」「FINCAD Analytics Suite」最新版の国内での提供を開始
・CRM分野:LINE株式会社の法人向けサービスの発売・開発パートナーである「Technology Partner」 に認定
今後も、自社開発パッケージへの投資、新製品の立ち上げ、事業提携の拡大、そして、新しいサービス事業の立ち上げのために投資を実行してまいります。
(5)資本の財源及び資金の流動性についての分析
① キャッシュ・フロー
キャッシュ・フローの状況については、「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
② 資金需要
当社グループの資金需要のうち主なものは、運転資金、取扱い製品であるネットワーク関連機器の保守用機材の購入等の設備投資資金及び販売用ソフトウェアの開発費等であります。
③ 資金の源泉
当連結会計年度末において118億2百万円の現金及び現金同等物の残高があり、当面の資金需要に充当し得る十分な資金を保有しております。
(6)経営者の問題認識と今後の方針について
当社グループが成長を続けていくためには多くの課題が残されていると考えております。具体的には、①業界動向や顧客ニーズ等の「外部環境変化への対応力強化」と、②人材面や業務プロセスの効率化等の「内部の課題解決」の二つに大別されます。
① 外部環境変化への対応力強化
・ 持続的な成長シナリオの構築
現在、当社グループの事業セグメントにおいては、ニッチ市場ながらも競争力の高い製品やサービスを展開しておりますが、今後も持続的に成長するためには、市場ニーズに対応した新しい製品やサービスを切れ目なく立ち上げていく必要があります。
・ ビジネスモデルの多様化
企業のITシステム投資の方向性が、設備の「所有」からサービスの「利用」へと加速度的に変化しております。IT資産においてもオフバランス化が進み、「持たざる経営」がITの分野にも浸透しつつあります。
これまで、企業はITシステム(ハードウェア、ソフトウェア、開発)を資産として購入・運用してきましたが、ITシステムを資産として保有せず、外部事業者のサービスをインターネット越しに活用するクラウドサービスの利用が広がっております。これにより、企業側はITシステムの初期投資や運用・保守等の負担を低減することができます。当社グループでは、アプリケーション・サービス事業において、自社開発ソフトウェア・パッケージの販売、保守を行ってまいりましたが、これらソフトウェアの機能をインターネット経由のサービスとして提供するクラウドサービス事業に参入しております。売り切り販売中心のフロー事業に加え、継続的に収入が得られるサービス事業によるビジネスのストック化を更に推進します。クラウド時代の顧客企業ニーズの変化に積極的に対応し、ストック型ビジネスを中心戦略とした「持たざる経営」を支えるサービス・プロバイダー、サービス・クリエーターとしての地位の確立を進めてまいります。
・ サービスのフルライン化
上述のとおり、IT業界ではクラウドという新しいビジネスモデルへの対応が必要となる一方で、従来どおりITシステムの自社所有を希望する企業があります。このため、当社グループは、システム導入以降に必要となる保守・運用サービスについても積極的に拡充し、システムのライフサイクル全てをカバーするフルラインのサービス提案を行ってまいります。また、グループ経営を一層強化することにより、システムのフルアウトソーシングの請負にも注力し、継続的な取引機会の確保に努めてまいります。24時間対応のオンサイト保守やリモート監視業務については、外部委託からクロス・ヘッド株式会社への委託へ切り替え、グループ内での機能の自活、内製化を進めております。また、株式会社カサレアルの完全子会社化によりソフトウェアの開発要員を拡充しておりますので、開発業務についても同社技術力を活用した効率化を進めます。以上の取り組みにより、グループの総合力を発揮すると共に、サービスのフルライン化を進めます。
・ 業界構造
一般的に、ソフトウェア開発会社は人的資源中心のビジネスであり、大規模な初期投資を必要としないことから、少人数の企業から大手のシステム・インテグレーターまで多数の企業が存在します。業界全体が多重の下請け構造になっているため、下請け構造の下層に位置する企業は、規模の大小にかかわらず苦しい経営を強いられております。このため、生き残りを図るためには、付加価値の高いサービスを提供し、顧客企業への直販、直接契約を志向することが重要であり、フルラインでのサービス提供と総合力の発揮、一定規模の開発体制が求められます。当社グループは、今後もM&Aの活用を経営の選択肢に取り入れ、スピード感を持って付加価値の向上、総合力の発揮、規模の拡大を目指してまいります。
② 内部の課題解決
・ 人材の採用と育成
当社グループは、これまで即戦力の中途入社社員の採用により事業の拡大を図ってまいりましたが、中堅社員層の比率が相対的に高くなっているため、将来的なコストアップを防ぐためにも、今後は、若手社員の拡充に軸足を移し、新卒や第二新卒の採用活動に力を入れていく必要があります。
また、一般的な労働集約型ビジネスではない、高付加価値なストック型ビジネスの拡大や、新規事業の創発等の事業戦略の実現に向け、今後のIT の技術革新や業界を取り巻く環境変化にキャッチアップし、新たな価値を創造できる人材育成計画の策定及び実現を進めてまいります。
・ 品質カイゼン活動
ITシステムは、社会インフラ化しており、また、企業経営にとっても経営戦略を具現化するためのツールとして、ITシステムの果たす役割は一層重要性を増しております。ITシステムを構成するハードウェアの性能は日進月歩で向上しておりますが、人的資源に依存するソフトウェアの開発においては、依然として属人的な要素が少なくありません。開発プロセスの標準化や科学的手法によるテストの合理化、既存ソフトウェア部品の有効活用等、さまざまな努力を重ね、ソフトウェア品質、サービス品質の向上に努めなければなりません。高品質な製品・サービスの提供は勿論のこと、企業業績の安定化のためにも、品質カイゼン活動を積極的に推進してまいります。
・ 社内ITシステムの充実
業務プロセスを効率化、合理化していくため、また、事業上の迅速な意思決定を促進するためにはITシステムの積極的な活用が不可欠であると認識しております。具体的には、RPAの活用により、人の手で行っている定型業務の自動化の推進や、社内SNSツールの導入による社内コミュニケーションの促進、円滑化に取り組んでおります。加えて、上場企業として求められる内部統制を着実に実行していくためにも、ITによる業務統制は重要な役割を担っていると考えております。当社グループは、社内ITシステムの継続的な開発を通じて、業務プロセスの効率化、企業活動の可視化を図ってまいります。
(用語解説)
※8RPARobotic Process Automationの略。人間がコンピュータを操作して行う作業を、ソフトウェアによる自動的な操作によって代替すること。主に企業などのデスクワークにおけるパソコンを使った業務の自動化・省力化を行うもので、業務の効率化や低コスト化を進めることができる。
※9エンドポイントネットワークの末端に接続されているパソコンやサーバを指す。
※10API外部システムと連携するためのソフトウェア仕様。
Application Programming Interfaceの略。
※11次世代ファイアウォール従来のファイアウォールでは防ぐことができないセキュリティ脅威に対応した製品。
例えば、通常のインターネット利用に紛れて内部に侵入し、情報漏えいを引き起こす
最近のサイバー攻撃や、流れるデータに対するきめ細かい制御が必要なファイル共有
ソフトウェア等による情報漏えいを防ぐ。
※12フォレンジック不正アクセスや情報漏洩等のセキュリティ事象が発生した際に、原因究明のため、その痕跡や記録等を収集分析すること。
※13GRC統合「GRC」は「Governance:ガバナンス、Risk:リスク、Compliance:コンプライアンス」の略。「GRC」には、それぞれ「関係するリスク」が存在しているが、企業がGRCを運用していくためには、それぞれ個別に対応するのではなく、一元化対応することが必要であり、このようなリスクの統合を行うということを「GRC統合」という。
※14PHRPHR(Personal Health Record)とは、個人が自らの健康に関する情報を、自己管理の下に集約・累積した記録のこと。または、このような情報集約化を実現するツールやシステムのことをいう

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