有価証券報告書-第36期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

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2020/06/29 15:20
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(1)経営成績等の状況の概要
新型コロナウィルス感染症(COVID-19)による新型肺炎は、2020年に入ると世界各地に広がり、各国はウイルスの封じ込めに加え、経済の落ち込みを回避するための政策の検討、発動を迫られるに至っています。今後の世界経済は、先行きが非常に見通しづらい状況です。米国では、長期に亘り世界経済の停滞が続く中で、個人消費を中心とした内需の底堅い拡大基調が続いていましたが、今や米国は新型コロナウィルス感染拡大の世界的中心地となり、感染者数が急激に増加する中、急速な景気悪化に見舞われています。欧州においても新型コロナウィルスの感染は3月半ば以降に急速に拡大しました。主要国では、相次いでロックダウン(都市封鎖)の措置が導入されました。
国内においても、新型コロナウィルス感染症の拡大により、4月上旬に緊急事態宣言が発令され、人の移動と接触が制限されました。その結果、対面での営業が必要な幅広い業種の業績が急速に悪化し、日本経済全体も甚大な影響を受けています。東京オリンピック・パラリンピックの延期により当面、内外需も極めて厳しい状況が続くことが予想されます。
現在、外出の自粛要請に起因して、在宅勤務等の新しい働き方への急速なシフトが起こっています。テレワークや医療分野におけるオンライン診療、教育現場におけるオンライン授業、クラウドサービスの利用等、デジタル技術を活用した新しい社会の在り方を見据え、対面書面原則の撤廃などの規制改革や攻めの政策が強く求められています。また、様々な手続きがオンライン完結し、場所や時間を問わず人々が働くようになると、サイバー攻撃による被害や個人情報の流出リスク等に適切に対処する必要があります。そのような状況下、官・民におけるサイバー攻撃に対する防衛力強化がより一層必要となり、経済の逆風が吹く中、情報セキュリティ関連需要は旺盛です。また、GDPR(EU一般データ保護規則)の施行など、世界的に個人情報の保護や域外移転に関する規制強化の流れが生まれており、情報セキュリティの重要性は高まっています。
また、物・サービス・場所等を共有・交換して利用する社会的仕組み「シェアリングエコノミー」の台頭から、企業においてもIT投資の方向性は、設備の「所有」からサービスの「利用」へと加速度的に変化し、IT資産のオフバランス化の進行、クラウドサービスの利用拡大が続いています。新型コロナウィルスのパンデミック終息後の世界は、社会におけるIT(情報技術)の更なる浸透と外部環境の加速度的な変化が進み、もはやパンデミック前の社会の状態に戻ることはなく、不可逆的に社会構造が変化して行くことが予想されます。
当社は2018年5月22日に中期経営計画「GO BEYOND 3.0」を発表しました。旧中期経営計画「TMX 3.0」を超えるという意味の「GO BEYOND 3.0」は、この大きな社会的変化の中で、当社グループらしさを全面に出し、未来に向けて持続可能な成長基盤を構築するため、より一層の覚悟を持って自らの事業構造改革を断行することを目的としています。
「GO BEYOND 3.0」における中核的事業戦略
■クラウド関連事業の戦略的・加速度的推進(継続)
■セキュリティ&セイフティ(安全と安心)の追求(継続)
これらの継続的戦略の実行に加え、以下の追加的な戦略を実行します。
■事業運営体制の多様化(資本提携、業務提携、大学・研究機関との連携、オープンイノベーション)
■サービス化の加速(全事業領域)
■データの利活用(ビッグデータ解析、AIの利用を含む)
■BtoC(消費者向けビジネス)への参入
■海外市場での事業を加速(市場探査モードから次のステップへ)
■事業運営基盤の強化(グループ横断・事業部門内での人財や技術の有効活用、各分野の融合による新しい価値
の創出、人財への投資と次世代の育成、企業理念に基づく採用・育成・評価・リテンション)
■M&A(金庫株の活用を視野)
当社グループでは、上記戦略に従い、以下の取り組みを行いました。
① 積極的に新しいビジネスの立ち上げを行い、IT需要の変化を先取りする取り組みを行いました。
◇情報基盤事業
第1四半期連結会計期間
・「包括的な脅威の検出と可視化」及び「セキュリティ運用」を最大限に効率化することを目的とした、統合監視サービス「TechMatrix Premium Support powered by TRINITY」の提供を開始
・沖縄クロス・ヘッド株式会社が、インターネットを安全に利用できるインターネット分離を実現する新しいクラウドソリューションサービス「Ericom Shield」の提供を開始
・クロス・ヘッド株式会社が、Amazon Web Service(AWS)から、APNアドバンストコンサルティングパートナーの認定を取得
・沖縄クロス・ヘッド株式会社が、JR九州システムソリューションズ株式会社と地域間データセンター連携の可能性についての共同検証を開始
第2四半期連結会計期間
・Cohesity Japanと販売代理店契約を締結し、エンタープライズセカンダリストレージ「Cohesity C4000シリーズ」の販売を開始
・無害化ソリューションを提供するVotiro Cybersec Ltd. と代理店契約を締結、「VotiroDisarmer シリーズ」の販売を開始
・統合監視サービスの「TechMatrix Premium Support powered by TRINITY」にインシデント対応支援サービスを拡充
・クロス・ヘッド株式会社が、RPA活用に向けたトータルサポートサービスの提供を開始
・クロス・ヘッド株式会社が、顧客対応の生産性と満足度向上の実現に向け、Amazon Connectとkintoneを連携させるプラグイン製品の提供を開始
第3四半期連結会計期間
・マカフィー株式会社とEDR事業領域において協業(統合監視サービス「TechMatrix Premium Support powered by TRINITY」のオプションサービス「インシデント対応支援サービス」において、マカフィー株式会社が提供する「McAfee MVISION EDR」をサービス対象として拡充)
・フォアスカウト・テクノロジーズ株式会社と販売代理店契約を締結、「Forescout Platform」の販売を開始
・クロス・ヘッド株式会社が、サイバーソリューションズ株式会社の「CYBERCHAT」とサイボウズ株式会社の「Garoon」/「kintone」との連携開発サービスを提供開始
・沖縄クロス・ヘッド株式会社が、株式会社オーシーシーと共同でインキュベート施設(那覇市IT創造館)向けITサービスの提供を開始
・沖縄クロス・ヘッド株式会社が、富士ゼロックス社のドキュメント管理システム「DocuWorks 9」向けにファイルサーバ製品「nas2cloudコンボ」の提供を開始
・沖縄クロス・ヘッド株式会社が、ファイルサーバ製品「nas2cloudコンボ」に損害保険付き新モデルの販売を開始
当第4四半期連結会計期間
・クロス・ヘッド株式会社が、在宅ワーク推進ソリューションの展開を開始
・沖縄クロス・ヘッド株式会社が、中小企業向けリモートワーク対応ファイルサーバ「OCH POWER Repli」の提供開始
◇アプリケーション・サービス事業
第1四半期連結会計期間
・医療分野:株式会社NOBORIが、日本メジフィジックス株式会社と業務提携
・医療分野:株式会社NOBORIが、株式会社A-Lineと業務提携
・ビジネスソリューション分野:リスクモンスター株式会社とAI活用による与信格付精度向上の実証実験を実施
・ソフトウェア品質保証分野:テスト管理ツール「TestRail」の総販売代理権を取得・販売を開始
・CRM分野:AIを活用してコンタクトセンターの生産性を向上させるソリューションをHmcomm株式会社と共同で開発し、提供を開始
・株式会社カサレアルが、JetBrains社とトレーニングパートナー契約を締結
第2四半期連結会計期間
・ソフトウェア品質保証分野:Java 対応テスト自動化ツールの新バージョン「Jtest 10.4.2」の販売を開始
・株式会社カサレアルが、教員向けにAppleプロフェッショナルラーニング基礎インストラクターのサービスの提供を開始
第3四半期連結会計期間
・ソフトウェア品質保証分野:バイナリ差分アップデートツール「RTPatch」の販売を開始
・ソフトウェア品質保証分野:UIテスト自動化ツール「Ranorex 9.1.2」日本語版の販売を開始
・ビジネスソリューション分野:山崎情報設計株式会社と金融機関向け市場系システム分野で資本・業務提携
当第4四半期連結会計期間
・医療分野:株式会社NOBORI、聖マリアンナ医科大学病院が提供する新型コロナウィルス感染症疑い症例の無償による遠隔画像診断サービスを支援
・CRM分野:FastHelp5とAI自動要約・分類システムQuickSummaryが連携
・CRM分野:水戸市との協働により市民の声・広聴業務向けシステム「FastHelp Ce」利用の実証実験を開始
・CRM分野:CRM/FAQソリューション「Fastシリーズ」とアドバンスト・メディアのAI音声認識ソリューションが連携
・ソフトウェア品質保証分野:API※8テスト自動化とAPIテスト環境仮想化を1ツールで実現する「SOAtest/Virtualize 9.10.8」の販売を開始
・ソフトウェア品質保証分野:C言語/C++言語対応テストツール「C++test 10.4.3」の販売を開始
・ソフトウェア品質保証分野:C#/VB.NET対応静的解析・動的解析※9ツール「dotTEST 10.4.3」の販売を開始
・ソフトウェア品質保証分野:OSSセキュリティ脆弱性検出ツール「Vuln Snippet Finder」の販売を開始
・ビジネスソリューション分野:金融商品評価・分析ツール「FINCAD Analytics Suite 2020」国内販売を開始
② 情報基盤事業における保守、運用・監視サービスの受注に加えて、アプリケーション・サービス事業におけるCRM分野や医療分野である株式会社NOBORIや合同会社医知悟のサービスを拡販する等、ストック型※10収益の拡大に向けた取り組みを加速しました。
③ 独自クラウドサービス「テクマクラウド」を活用したMicrosoft Office365向け通信の自動制御ソリューションやデバイス制御を含むリモートアクセス・ソリューション、ファイル無害化ソリューション、セキュリティ監視サービスなど、情報基盤事業においても、独自付加価値サービスの開発・拡販に注力しました。
④ クロス・ヘッド株式会社、沖縄クロス・ヘッド株式会社、株式会社カサレアル、株式会社NOBORI、並びに合同会社医知悟との相乗効果を最大化し、グループとして総合力を発揮するための取り組みを継続しています。特に、保守、運用・監視サービスや受託開発等、従来グループ外に発注していた機能をグループ内に取り込むことにより、グループ内での自活の取り組みを推進しました。
⑤ クラウド・ネイティブ時代を代表するオープンソース系ツールの販売、オープンソース・コミュニティの運営、オープンソース系プログラミング技術の企業向け研修事業等に取り組みました。
⑥ 成長を続けるASEANを中心とした海外市場で、CRM分野のクラウドサービス等の事業展開を推進しました。
⑦ 経済産業省と東京証券取引所による「攻めの IT 経営銘柄 2019」において、「IT 経営注目企業 2019」に選定されました。昨年に引き続き、2年連続の選定となりました。
⑧ 2018年7月19日に発行した自己株式(金庫株)を充当した第三者割当による行使価額修正条項付新株予約権は、2019年6月14日で行使を全て完了し、資金調達を終了いたしました。調達した資金は、市場シェアの拡大や事業の多角化を目指し、オープンイノベーションを意識したベンチャー企業を含む外部企業や大学、異業種との協業促進、あるいは、同業他社や当社グループの事業を補完しうる事業者に対してより大胆なM&Aや資本業務提携を行うための資金として活用していきます。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は、285億53百万円と前期比31億34百万円(12.3%)の増加、売上総利益は102億64百万円と前期比11億71百万円(12.9%)の増加となりました。販売費及び一般管理費は、人件費などの増加のため、72億35百万円と前期比5億61百万円(8.4%)の増加となりました。この結果、営業利益は30億28百万円と前期比6億9百万円(25.2%)の増加となり、経常利益は30億18百万円と前期比6億66百万円(28.3%)の増加となりました。また、特別損失として投資有価証券評価損1億75百万円を計上しました。
以上により、税金等調整前当期純利益は29億14百万円と前期比6億36百万円(27.9%)の増加、親会社株主に帰属する当期純利益は18億63百万円と前期比3億92百万円(26.7%)の増加となりました。
売上高、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益、すべて過去最高となりました。
セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。
① 情報基盤事業
ランサムウェア等の標的型攻撃に代表されるサイバー攻撃の脅威が益々高まっています。負荷分散装置は、更新需要に加え、サイバー攻撃対策としての「暗号化通信の可視化」や「WAF(Web Application Firewall)」、リモートアクセス用セキュリティ技術である「SSL-VPN」※11といったセキュリティ関連機能による差別化が奏功し、受注は堅調です。また、主力の次世代ファイアウォール※12や、フォレンジック※13製品、Webサイト脆弱性監査ツール、Webセキュリティ製品等の販売は官需・民需を含め受注が増加しています。不正侵入防御アプライアンスは公共機関向けの大型更新案件を受注しました。個人認証システムは、新型コロナウィルスの感染拡大により在宅勤務(テレワーク)が急速に広がったため、年度末に向けて受注が一気に増加しました。
加えて、ネットワーク端末脅威対策プラットフォーム製品※14、次世代型メールセキュリティ製品※15、AIを活用した次世代アンチウィルス製品等の新しい分野のセキュリティ対策製品等も順調に受注実績を積み上げています。また、統合セキュリティ運用・監視サービスの売上も順調に推移しました。クラウド時代のセキュリティに対応した「CASB(Cloud Access Security Broker)※16」、「SASE(Secure Access Service Edge)※17」、「SOAR(Security Orchestration, Automation and Response)※18」、「EDR(Endpoint Detection and Response)※19」等、新しい世代のセキュリティ対策製品も徐々に立ち上がり始めました。
ストレージ製品は、放送業界向けの需要が一巡しましたが、地方局への横展開や、セカンダリストレージ製品の投入により堅調に推移しました。西日本地域や中部地域での地域戦略も奏功し、複数製品を組み合わせた提案による大型案件の受注に成功する等、官需・民需共に順調に受注を伸ばしています。
クロス・ヘッド株式会社では、パブリック・クラウドへの移行サービスの受注規模が拡大しており、SES※20事業では好採算案件へのシフトが進みました。
沖縄クロス・ヘッド株式会社では、セキュリティ関連製品や独自の付加価値サービス(沖縄県のデータセンターへのバックアップ等)の販売が堅調に推移しました。テレワークの浸透によりリモートデスクトップ・サービスの受注が好調でした。事業構造改革を行い採算性が向上しました。
以上により、同事業の売上高は190億6百万円と前期比20億49百万円(12.1%)の増加、営業利益は22億80百万円と前期比5億2百万円(28.3%)の増加となり、売上高、営業利益ともに過去最高となりました。
② アプリケーション・サービス事業
医療分野では、株式会社NOBORIの医療情報クラウドサービス「NOBORI」の順調な受注が継続し、累積契約施設数は増加しています。加えて、既存ユーザのサービス契約更新も取りこぼすことなく受注しています。一方、コンシューマ(患者)をターゲットとしたPHR※21(パーソナル・ヘルス・レコード)サービスの開発や、AIベンチャー・医師らと組んだ医用画像診断支援システムの共同開発等の新規事業への先行投資を継続し、順調に成果が上がっています。合同会社医知悟は、遠隔読影の需要の高まりにより、放射線分野での病院向け読影サービス提供が順調に増加し、健診施設等の顧客の取り込みも進んだため、契約施設数、読影依頼件数、従量課金金額は堅調に推移しました。子会社である株式会社A-Lineが開発する医療被ばく線量管理システム「MINCADI」の受注も下期以降大幅に増加しました。
CRM分野では、次世代製品及び機能強化したFAQシステムの市場への投入により競争力が強化され、大手システム・インテグレーターやテレマーケティング・ベンダーとの業務提携、クラウド需要の拡大、知名度の向上と実績の拡大に伴い、受注が大変好調です。通信、金融などの分野で、新規大型案件の受注実績も増加しました。ASEANでの受注実績も徐々に増えてきました。
ソフトウェア品質保証分野では、自動車のIT化に伴い車載ソフトウェアを開発する製造業で組込みソフトウェアの品質向上、機能安全の必要性は益々高まっています。米中の貿易摩擦の影響や新型コロナウィルスの感染拡大による製造業の投資減速懸念がありながらも、ソフトウェアテストツールの受注は堅調でした。大手自動車メーカーに対する車載向けテストツールの提供においても、戦略的な取組みが進捗しています。OSS(オープンソースソフトウェア)ライセンス&セキュリティ管理ツールの販売も立ち上がり始めました。
ビジネスソリューション分野では、既存顧客である学術系公共機関向けのシステム開発案件が堅調でした。また、事業構造転換が進捗し、損益面は改善しました。株式会社カサレアルでは、教育事業において、新しい教育プログラムの開発、パートナーの発掘などが奏功し、企業向けの新入社員研修や定期開催の技術研修等の受注は好調でした。新型コロナウィルスの感染拡大により、当第4四半期連結会計期間においては、一部受講者のキャンセルが発生しました。受託開発事業の採算性も改善し、売上高と損益面で計画値を上回りました。
以上により、同事業の売上高は95億46百万円と前期比10億85百万円(12.8%)の増加、営業利益は7億47百万円と前期比1億6百万円(16.6%)の増加となり、売上高、営業利益ともに過去最高となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、133億96百万円と前期比15億93百万円(13.5%)の増加となりました。当連結会計年度末における各キャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローについては、税金等調整前当期純利益の増加等により、収入は24億69百万円と前期比4億89百万円(24.7%)の増加となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローについては、子会社株式の取得による支出等により、支出は9億99百万円と前期比3億48百万円(53.7%)の増加となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローについては、新株予約権の行使による自己株式の処分による収入等により、収入が1億23百万円と前期比42億49百万円の減少となりました。
(生産、受注及び販売の状況)
(1) 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称生産高(千円)前年同期比
(%)
情報基盤事業6,967,578+7.3
アプリケーション・サービス事業3,920,799+13.2
全社(共通)112,769+2,125.7
合計11,001,148+10.4

(注) 1 金額は、製造原価によっております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3 セグメント間取引については、相殺消去しております。
4 当連結会計年度において、生産実績に著しい変動がありました。これは、主に全社(共通)費用の社内システ
ム開発費用によるものであります。
(2) 仕入実績
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称仕入高(千円)前年同期比
(%)
情報基盤事業6,466,050+13.0
アプリケーション・サービス事業1,128,768+17.8
合計7,594,819+13.7

(注) 1 上記の金額は、実際仕入額であり消費税等は含まれておりません。
2 セグメント間取引については、相殺消去しております。
(3) 受注状況
当連結会計年度における受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高
(千円)
前年同期比
(%)
受注残高
(千円)
前年同期比
(%)
情報基盤事業20,047,532+6.510,853,904+10.6
アプリケーション・サービス事業10,647,724+15.48,441,463+15.0
合計30,695,256+9.419,295,368+12.5

(注) 1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2 セグメント間取引については、相殺消去しております。
(4) 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称販売高(千円)前年同期比
(%)
情報基盤事業19,006,737+12.1
アプリケーション・サービス事業9,546,507+12.8
合計28,553,244+12.3

(注) 1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2 売上割合が10%以上の取引先はありません。
3 セグメント間取引については、相殺消去しております。
(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)
当連結会計年度の財政状態及び経営成績の分析は以下のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書の提出日現在において当社グループが判断したものです。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成においては、経営者による会計上の見積りを行っております。経営者は、これらの見積りについて過去の実績や現状等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループは、特に以下の重要な会計方針が、連結財務諸表の作成における見積りに大きな影響を及ぼすと考えております。
① 貸倒引当金
当社グループでは、債権の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額を計上しております。顧客の財務状況が悪化し、支払能力が低下した場合は、引当金の追加計上又は貸倒損失が必要となる可能性があります。
② たな卸資産
当社グループでは、たな卸資産については、収益性の低下に基づく簿価切下げの方法により計上しておりますが、市場環境が予想よりも悪化した場合には、評価損の追加計上が必要となる可能性があります。
③ 投資有価証券の減損
当社グループでは、販売権の確保のため、並びに長期的な関係維持のため、特定の取引先に対する投資を行っております。上場株式については市場の時価に基づき、また非上場株式については発行会社の資産状況、経営状況等を勘案し、必要と認められた場合には減損処理を行っております。
④ 無形固定資産
当社グループでは、無形固定資産のうち、市場販売目的のソフトウェアについては、見込販売数量もしくは見込販売収益に基づき減価償却を行っております。また、市場販売目的のソフトウェアのうち、販売の見通しが立たないものにつきましては、除却処理を行っております。
なお、当社グループにおいては、新型コロナウイルス感染症拡大により、リモートアクセスに関するセキュリティ製品など一部の取扱製品に需要の増加があったほか、連結子会社において実施している技術者向けの研修において一部受講のキャンセルがありましたが、当連結会計年度の連結財務諸表の作成においては、新型コロナウイルス感染症拡大が大きな影響やリスクを与えたとの認識はしておりません。
また、連結財務諸表の作成における見積りに与える影響について、現時点で合理的な方針の決定ならびに数値の仮定等が困難であったことから、本有価証券報告書の提出日現在においては、新型コロナウイルス感染症拡大を理由とする会計方針の変更や見直し等を行っておりません。今後、経済活動の動向等により顧客業績が悪化するなどして、顧客において当社グループの取扱製品やサービスに対する購入・投資意欲の減退が見られた場合に、当社の財政状態に影響を与える可能性はございますが、本有価証券報告書の提出日時点においては、従前と比較して連結財務諸表の作成の見積にあたり、大きな影響を及ぼす事象の発生等は認識しておりません。
(2)経営成績の分析
情報基盤事業の売上高は190億6百万円と前期比20億49百万円(12.1%)の増加、営業利益は22億80百万円と前期比5億2百万円(28.3%)の増加となり、売上高、営業利益ともに過去最高となりました。
ランサムウェア等の標的型攻撃に代表されるサイバー攻撃の脅威が益々高まっています。負荷分散装置は、更新需要に加え、サイバー攻撃対策としての「暗号化通信の可視化」や「WAF(Web Application Firewall)」、リモートアクセス用セキュリティ技術である「SSL-VPN」といったセキュリティ関連機能による差別化が奏功し、受注は堅調です。また、主力の次世代ファイアウォールや、フォレンジック製品、Webサイト脆弱性監査ツール、Webセキュリティ製品等の販売は官需・民需を含め受注が増加しています。不正侵入防御アプライアンスは公共機関向けの大型更新案件を受注しました。個人認証システムは、新型コロナウィルスの感染拡大により在宅勤務(テレワーク)が急速に広がったため、年度末に向けて受注が一気に増加しました。
加えて、ネットワーク端末脅威対策プラットフォーム製品、次世代型メールセキュリティ製品、AIを活用した次世代アンチウィルス製品等の新しい分野のセキュリティ対策製品等も順調に受注実績を積み上げています。また、統合セキュリティ運用・監視サービスの売上も順調に推移しました。クラウド時代のセキュリティに対応した「CASB(Cloud Access Security Broker)」、「SASE(Secure Access Service Edge)」、「SOAR(Security Orchestration, Automation and Response)」、「EDR(Endpoint Detection and Response)」等、新しい世代のセキュリティ対策製品も徐々に立ち上がり始めました。
ストレージ製品は、放送業界向けの需要が一巡しましたが、地方局への横展開や、セカンダリストレージ製品の投入により堅調に推移しました。西日本地域や中部地域での地域戦略も奏功し、複数製品を組み合わせた提案による大型案件の受注に成功する等、官需・民需共に順調に受注を伸ばしています。
クロス・ヘッド株式会社では、パブリック・クラウドへの移行サービスの受注規模が拡大しており、SES事業では好採算案件へのシフトが進みました。
沖縄クロス・ヘッド株式会社では、セキュリティ関連製品や独自の付加価値サービス(沖縄県のデータセンターへのバックアップ等)の販売が堅調に推移しました。テレワークの浸透によりリモートデスクトップ・サービスの受注が好調でした。事業構造改革を行い採算性が向上しました。
アプリケーション・サービス事業の売上高は95億46百万円と前期比10億85百万円(12.8%)の増加、営業利益は7億47百万円と前期比1億6百万円(16.6%)の増加となり、売上高、営業利益ともに過去最高となりました。
医療分野では、株式会社NOBORIの医療情報クラウドサービス「NOBORI」の順調な受注が継続し、累積契約施設数は増加しています。加えて、既存ユーザのサービス契約更新も取りこぼすことなく受注しています。一方、コンシューマ(患者)をターゲットとしたPHR(パーソナル・ヘルス・レコード)サービスの開発や、AIベンチャー・医師らと組んだ医用画像診断支援システムの共同開発等の新規事業への先行投資を継続し、順調に成果が上がっています。合同会社医知悟は、遠隔読影の需要の高まりにより、放射線分野での病院向け読影サービス提供が順調に増加し、健診施設等の顧客の取り込みも進んだため、契約施設数、読影依頼件数、従量課金金額は堅調に推移しました。子会社である株式会社A-Lineが開発する医療被ばく線量管理システム「MINCADI」の受注も下期以降大幅に増加しました。
CRM分野では、次世代製品及び機能強化したFAQシステムの市場への投入により競争力が強化され、大手システム・インテグレーターやテレマーケティング・ベンダーとの業務提携、クラウド需要の拡大、知名度の向上と実績の拡大に伴い、受注が大変好調です。通信、金融などの分野で、新規大型案件の受注実績も増加しました。ASEANでの受注実績も徐々に増えてきました。
ソフトウェア品質保証分野では、自動車のIT化に伴い車載ソフトウェアを開発する製造業で組込みソフトウェアの品質向上、機能安全の必要性は益々高まっています。米中の貿易摩擦の影響や新型コロナウィルスの感染拡大による製造業の投資減速懸念がありながらも、ソフトウェアテストツールの受注は堅調でした。大手自動車メーカーに対する車載向けテストツールの提供においても、戦略的な取組みが進捗しています。OSS(オープンソースソフトウェア)ライセンス&セキュリティ管理ツールの販売も立ち上がり始めました。
ビジネスソリューション分野では、既存顧客である学術系公共機関向けのシステム開発案件が堅調でした。また、事業構造転換が進捗し、損益面は改善しました。株式会社カサレアルでは、教育事業において、新しい教育プログラムの開発、パートナーの発掘などが奏功し、企業向けの新入社員研修や定期開催の技術研修等の受注は好調でした。新型コロナウィルスの感染拡大により、当第4四半期連結会計期間においては、一部受講者のキャンセルが発生しました。受託開発事業の採算性も改善し、売上高と損益面で計画値を上回りました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は、285億53百万円と前期比31億34百万円(12.3%)の増加、売上総利益は102億64百万円と前期比11億71百万円(12.9%)の増加となりました。販売費及び一般管理費は、人件費等の増加のため、72億35百万円と前期比5億61百万円(8.4%)の増加となりました。この結果、営業利益は30億28百万円と前期比6億9百万円(25.2%)の増加となり、経常利益は30億18百万円と前期比6億66百万円(28.3%)の増加となりました。また、特別損失として投資有価証券評価損1億75百万円を計上しました。
以上により、税金等調整前当期純利益は29億14百万円と前期比6億36百万円(27.9%)の増加、親会社株主に帰属する当期純利益は18億63百万円と前期比3億92百万円(26.7%)の増加となりました。売上高、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益、すべて過去最高となりました。
(3)財政状態の分析
当連結会計年度末の流動資産の残高は、前連結会計年度末(以下「前年度末」という)から31億73百万円(15.0%)増加し、243億67百万円となりました。第三者割当による行使価額修正条項付新株予約権の行使等により現金及び預金が15億93百万円増加したことが主な要因であります。固定資産の残高は、前年度末から7億17百万円(15.8%)増加し、52億56百万円となりました。投資有価証券が2億8百万円増加したことが主な要因であります。以上により、総資産は前年度末から38億90百万円(15.1%)増加し、296億23百万円となりました。
流動負債の残高は、前年度末から14億98百万円(14.4%)増加し、119億8百万円となりました。前受保守料が8億26百万円増加したことが主な要因であります。固定負債の残高は、前年度末から2億38百万円(8.1%)減少し、27億9百万円となりました。長期借入金が2億50百万円減少したことが主な要因であります。以上により、負債の残高は、前年度末から12億60百万円(9.4%)増加し、146億18百万円となりました。
純資産の残高は、前年度末から26億30百万円(21.3%)増加し、150億5百万円となりました。第三者割当による行使価額修正条項付新株予約権の行使による払込み等により資本剰余金が10億36百万円増加したこと、及び利益剰余金が11億47百万円増加したことが主な要因であります。これにより自己資本比率は46.1%となりました。
(4)戦略的現状と見通し
当社は2018年5月22日に今後3年間の中期経営計画「GO BEYOND 3.0」を発表しています。当連結会計年度は中期経営計画の2年目に当たりますが、最終年度である3年目の計画値を売上高、営業利益ともに超過達成する結果となりました。しかし、2019年11月に中国湖北省で発生した新型コロナウィルス感染症(COVID-19)による新型肺炎は2020年に入ると世界各地に広がり、経済活動に甚大な影響が出ています。この環境下、当社の中期経営計画3年目の業績見通しについては非常に不透明であると言わざるをえません。新型コロナウィルスの感染拡大により、顧客企業の業績が急減速すれば、当社の業績への影響は避けられません。
一方で、IT技術を利用したテレワークや医療機関におけるオンライン診断、教育現場におけるオンライン授業、クラウドサービスの利用等、デジタル技術を活用した新しい社会の在り方に向け、様々な取り組みが急速に広がっています。また、様々な手続きがオンライン完結し、場所や時間を問わず人々が働くようになると、サイバー攻撃による被害や個人情報の流出のリスクは高まります。従い、当社が得意とする事業領域においては、ビジネス拡大のチャンスがまだまだあります。
全く先が見通せない混乱の中、持続可能な成長基盤を構築するためには、当社が掲げた中期経営計画の戦略目標に沿って、より一層の覚悟を持って自らの事業構造改革を断行するしかありません。しかし、新型コロナウィルスのパンデミックによる世界経済、日本経済の落ち込みがどの程度になり、いつまで続くのかは誰にもわかりません。
あらゆるモノがインターネットにつながる「IoT」技術の進展により、何百億というモノがインターネット接続される時代が到来しています。悪意ある者にとって侵入できるポイントはそれだけ増えているということであり、企業や官公庁・自治体がデータ資産を守るため、サイバーセキュリティ対策の重要性はより一層増しているといえます。サイバーセキュリティ対策は、もはや国家戦略、企業戦略の一部となっており、官民を挙げて対策を推進する状況が継続しています。サイバー攻撃に対する防衛と検知に対する投資は、今や企業や公的機関等の経営責任の一つともなっています。サイバーセキュリティ市場は今後も堅調に拡大することが想定されます。
ITが注目される一方で、「ITは技術的専門性の高い企業だけが扱える」という時代は終焉を迎えようとしています。オープンソースの普及、クラウド化の流れとともに、企業におけるシステム開発の内製化の流れはより一層加速して行きます。また、ソフトウェア開発の内製化が浸透している一方で、どの企業にも必要とされる共通サービスや、特定業界向けの業務システムについては、自社で開発するのではなく、クラウドサービス等の外部サービスを積極的に利用する傾向が強くなっています。従い、「ベストプラクティス」をシステム化したクラウドサービス(SaaS(Software as a Service))は、サプライサイドが今後も継続して提供して行くべきビジネスの中心となっていきます。
① 企業信用力の向上・体制強化・拠点展開
当社は、2013年2月に東京証券取引所市場第一部銘柄への指定を果たし、引き続き企業信用力の向上と、内部統制システムの充実に努めました。
派遣従業員等を含め当社グループ全体では、1,000名超の体制となっております。更に、2016年11月には、業容拡大及び人員増加への対応として、大阪支店を西日本支店と改称して移転しました。また、ASEAN諸国に向けて、CRM分野のビジネス強化のため、タイ(バンコク)に駐在員事務所を設立しました。
② 投資の実行・新製品の立ち上げ・事業提携の拡大
新製品の立ち上げの取り組みとしては、次のとおりであります。
◇情報基盤事業
第1四半期連結会計期間
・「包括的な脅威の検出と可視化」及び「セキュリティ運用」を最大限に効率化することを目的とした、統合監視サービス「TechMatrix Premium Support powered by TRINITY」の提供を開始
・沖縄クロス・ヘッド株式会社が、インターネットを安全に利用できるインターネット分離を実現する新しいクラウドソリューションサービス「Ericom Shield」の提供を開始
・クロス・ヘッド株式会社が、Amazon Web Service(AWS)から、APNアドバンストコンサルティングパートナーの認定を取得
・沖縄クロス・ヘッド株式会社が、JR九州システムソリューションズ株式会社と地域間データセンター連携の可能性についての共同検証を開始
第2四半期連結会計期間
・Cohesity Japanと販売代理店契約を締結し、エンタープライズセカンダリストレージ「Cohesity C4000シリーズ」の販売を開始
・無害化ソリューションを提供するVotiro Cybersec Ltd. と代理店契約を締結、「VotiroDisarmer シリーズ」の販売を開始
・統合監視サービスの「TechMatrix Premium Support powered by TRINITY」にインシデント対応支援サービスを拡充
・クロス・ヘッド株式会社が、RPA活用に向けたトータルサポートサービスの提供を開始
・クロス・ヘッド株式会社が、顧客対応の生産性と満足度向上の実現に向け、Amazon Connectとkintoneを連携させるプラグイン製品の提供を開始
第3四半期連結会計期間
・マカフィー株式会社とEDR事業領域において協業(統合監視サービス「TechMatrix Premium Support powered by TRINITY」のオプションサービス「インシデント対応支援サービス」において、マカフィー株式会社が提供する「McAfee MVISION EDR」をサービス対象として拡充)
・フォアスカウト・テクノロジーズ株式会社と販売代理店契約を締結、「Forescout Platform」の販売を開始
・クロス・ヘッド株式会社が、サイバーソリューションズ株式会社の「CYBERCHAT」とサイボウズ株式会社の「Garoon」/「kintone」との連携開発サービスを提供開始
・沖縄クロス・ヘッド株式会社が、株式会社オーシーシーと共同でインキュベート施設(那覇市IT創造館)向けITサービスの提供を開始
・沖縄クロス・ヘッド株式会社が、富士ゼロックス社のドキュメント管理システム「DocuWorks 9」向けにファイルサーバ製品「nas2cloudコンボ」の提供を開始
・沖縄クロス・ヘッド株式会社が、ファイルサーバ製品「nas2cloudコンボ」に損害保険付き新モデルの販売を開始
当第4四半期連結会計期間
・クロス・ヘッド株式会社が、在宅ワーク推進ソリューションの展開を開始
・沖縄クロス・ヘッド株式会社が、中小企業向けリモートワーク対応ファイルサーバ「OCH POWER Repli」の提供開始
◇アプリケーション・サービス事業
第1四半期連結会計期間
・医療分野:株式会社NOBORIが、日本メジフィジックス株式会社と業務提携
・医療分野:株式会社NOBORIが、株式会社A-Lineと業務提携
・ビジネスソリューション分野:リスクモンスター株式会社とAI活用による与信格付精度向上の実証実験を実施
・ソフトウェア品質保証分野:テスト管理ツール「TestRail」の総販売代理権を取得・販売を開始
・CRM分野:AIを活用してコンタクトセンターの生産性を向上させるソリューションをHmcomm株式会社と共同で開発し、提供を開始
・株式会社カサレアルが、JetBrains社とトレーニングパートナー契約を締結
第2四半期連結会計期間
・ソフトウェア品質保証分野:Java 対応テスト自動化ツールの新バージョン「Jtest 10.4.2」の販売を開始
・株式会社カサレアルが、教員向けにAppleプロフェッショナルラーニング基礎インストラクターのサービスの提供を開始
第3四半期連結会計期間
・ソフトウェア品質保証分野:バイナリ差分アップデートツール「RTPatch」の販売を開始
・ソフトウェア品質保証分野:UIテスト自動化ツール「Ranorex 9.1.2」日本語版の販売を開始
・ビジネスソリューション分野:山崎情報設計株式会社と金融機関向け市場系システム分野で資本・業務提携
当第4四半期連結会計期間
・医療分野:株式会社NOBORI、聖マリアンナ医科大学病院が提供する新型コロナウィルス感染症疑い症例の無償による遠隔画像診断サービスを支援
・CRM分野:FastHelp5とAI自動要約・分類システムQuickSummaryが連携
・CRM分野:水戸市との協働により市民の声・広聴業務向けシステム「FastHelp Ce」利用の実証実験を開始
・CRM分野:CRM/FAQソリューション「Fastシリーズ」とアドバンスト・メディアのAI音声認識ソリューションが連携
・ソフトウェア品質保証分野:APIテスト自動化とAPIテスト環境仮想化を1ツールで実現する「SOAtest/Virtualize 9.10.8」の販売を開始
・ソフトウェア品質保証分野:C言語/C++言語対応テストツール「C++test 10.4.3」の販売を開始
・ソフトウェア品質保証分野:C#/VB.NET対応静的解析・動的解析ツール「dotTEST 10.4.3」の販売を開始
・ソフトウェア品質保証分野:OSSセキュリティ脆弱性検出ツール「Vuln Snippet Finder」の販売を開始
・ビジネスソリューション分野:金融商品評価・分析ツール「FINCAD Analytics Suite 2020」国内販売を開始
今後も、自社開発パッケージへの投資、新製品の立ち上げ、事業提携の拡大、そして、新しいサービス事業の立ち上げのために投資を実行してまいります。
(5)資本の財源及び資金の流動性についての分析
① キャッシュ・フロー
キャッシュ・フローの状況については、「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
② 資金需要
当社グループの資金需要のうち主なものは、運転資金、取扱い製品であるネットワーク関連機器の保守用機材の購入等の設備投資資金及び販売用ソフトウェアの開発費等であります。
③ 資金の源泉
当連結会計年度末において133億96百万円の現金及び現金同等物の残高があり、当面の資金需要に充当し得る十分な資金を保有しております。
(6)経営者の問題認識と今後の方針について
当社グループが成長を続けていくためには多くの課題が残されていると考えております。具体的には、①業界動向や顧客ニーズ等の「外部環境変化への対応力強化」と、②人材面や業務プロセスの効率化等の「内部の課題解決」の二つに大別されます。
① 外部環境変化への対応力強化
・ 持続的な成長シナリオの構築
現在、当社グループの事業セグメントにおいては、ニッチ市場ながらも競争力の高い製品やサービスを展開しておりますが、今後も持続的に成長するためには、市場ニーズに対応した新しい製品やサービスを切れ目なく立ち上げていく必要があります。
・ ビジネスモデルの多様化
企業のITシステム投資の方向性が、設備の「所有」からサービスの「利用」へと加速度的に変化しております。IT資産においてもオフバランス化が進み、「持たざる経営」がITの分野にも浸透しつつあります。
これまで、企業はITシステム(ハードウェア、ソフトウェア、開発)を資産として購入・運用してきましたが、ITシステムを資産として保有せず、外部事業者のサービスをインターネット越しに活用するクラウドサービスの利用が広がっております。これにより、企業側はITシステムの初期投資や運用・保守等の負担を低減することができます。当社グループでは、アプリケーション・サービス事業において、自社開発ソフトウェア・パッケージの販売、保守を行ってまいりましたが、これらソフトウェアの機能をインターネット経由のサービスとして提供するクラウドサービス事業に参入しております。売り切り販売中心のフロー事業に加え、継続的に収入が得られるサービス事業によるビジネスのストック化を更に推進します。クラウド時代の顧客企業ニーズの変化に積極的に対応し、ストック型ビジネスを中心戦略とした「持たざる経営」を支えるサービス・プロバイダー、サービス・クリエーターとしての地位の確立を進めてまいります。
・ サービスのフルライン化
上述のとおり、IT業界ではクラウドという新しいビジネスモデルへの対応が必要となる一方で、従来どおりITシステムの自社所有を希望する企業があります。このため、当社グループは、システム導入以降に必要となる保守・運用サービスについても積極的に拡充し、システムのライフサイクル全てをカバーするフルラインのサービス提案を行ってまいります。また、グループ経営を一層強化することにより、システムのフルアウトソーシングの請負にも注力し、継続的な取引機会の確保に努めてまいります。24時間対応のオンサイト保守やリモート監視業務については、外部委託からクロス・ヘッド株式会社への委託へ切り替え、グループ内での機能の自活、内製化を進めております。また、株式会社カサレアルの完全子会社化によりソフトウェアの開発要員を拡充しておりますので、開発業務についても同社技術力を活用した効率化を進めます。以上の取り組みにより、グループの総合力を発揮すると共に、サービスのフルライン化を進めます。
・ 業界構造
一般的に、ソフトウェア開発会社は人的資源中心のビジネスであり、大規模な初期投資を必要としないことから、少人数の企業から大手のシステム・インテグレーターまで多数の企業が存在します。業界全体が多重の下請け構造になっているため、下請け構造の下層に位置する企業は、規模の大小にかかわらず苦しい経営を強いられております。このため、生き残りを図るためには、付加価値の高いサービスを提供し、顧客企業への直販、直接契約を志向することが重要であり、フルラインでのサービス提供と総合力の発揮、一定規模の開発体制が求められます。当社グループは、今後もM&Aの活用を経営の選択肢に取り入れ、スピード感を持って付加価値の向上、総合力の発揮、規模の拡大を目指してまいります。
② 内部の課題解決
・ 人材の採用と育成
当社グループは、これまで即戦力の中途入社社員の採用により事業の拡大を図ってまいりましたが、中堅社員層の比率が相対的に高くなっているため、将来的なコストアップを防ぐためにも、今後は、若手社員の拡充に軸足を移し、新卒や第二新卒の採用活動に力を入れていく必要があります。
また、一般的な労働集約型ビジネスではない、高付加価値なストック型ビジネスの拡大や、新規事業の創発等の事業戦略の実現に向け、今後のIT の技術革新や業界を取り巻く環境変化にキャッチアップし、新たな価値を創造できる人材育成計画の策定及び実現を進めてまいります。
・ 品質カイゼン活動
ITシステムは、社会インフラ化しており、また、企業経営にとっても経営戦略を具現化するためのツールとして、ITシステムの果たす役割は一層重要性を増しております。ITシステムを構成するハードウェアの性能は日進月歩で向上しておりますが、人的資源に依存するソフトウェアの開発においては、依然として属人的な要素が少なくありません。開発プロセスの標準化や科学的手法によるテストの合理化、既存ソフトウェア部品の有効活用等、さまざまな努力を重ね、ソフトウェア品質、サービス品質の向上に努めなければなりません。高品質な製品・サービスの提供は勿論のこと、企業業績の安定化のためにも、品質カイゼン活動を積極的に推進してまいります。
・ 社内ITシステムの充実
業務プロセスを効率化、合理化していくため、また、事業上の迅速な意思決定を促進するためにはITシステムの積極的な活用が不可欠であると認識しております。具体的には、RPAの活用により、人の手で行っている定型業務の自動化の推進や、社内SNSツールの導入による社内コミュニケーションの促進、円滑化に取り組んでおります。加えて、上場企業として求められる内部統制を着実に実行していくためにも、ITによる業務統制は重要な役割を担っていると考えております。当社グループは、社内ITシステムの継続的な開発を通じて、業務プロセスの効率化、企業活動の可視化を図ってまいります。

(用語解説)
※8APIAPI(Application Programming Interface)とは、コンピュータプログラム(ソフトウェア)の機能や管理するデータなどを、外部の他のプログラムから呼び出して利用するための手順やデータ形式などを定めた規約のこと。
※9静的解析・動的解析静的解析とは、ソースコードを実行せずにソフトウェアの品質と信頼性の検証を行う作業のこと。一方、動的解析は、プログラム実行時の情報を収集し,その実際のふるまいや性能を解析すること。
※10ストック型保守、運用・監視やクラウドサービス(SaaS)等、ユーザに定期的に契約を更新して
もらうことにより、中長期に亘って継続的に収益を得るビジネスモデル。
※11SSL-VPNSSL技術(インターネット上でのデータの通信を暗号化し、盗聴や改ざんを防ぐ仕組み)を利用した、リモートアクセスVPN(インターネット上に仮想的に構築されたプライベートネットワーク)のこと。
※12次世代ファイアウォール従来のファイアウォールでは防ぐことができないセキュリティ脅威に対応した製品。例えば、通常のインターネット利用に紛れて内部に侵入し、情報漏えいを引き起こす最近のサイバー攻撃や、流れるデータに対するきめ細かい制御が必要なファイル共有ソフトウェア等による情報漏えいを防ぐ。
※13フォレンジック不正アクセスや情報漏洩等のセキュリティ事象が発生した際に、原因究明のため、その痕跡や記録等を収集分析すること。
※14ネットワーク端末脅威対策プラットフォーム製品業務パソコンやサーバ等のネットワーク端末がサイバー攻撃を受けた際に、その状況把握、及び攻撃を受けた端末の特定・隔離などの対策を迅速に行うことができる製品。
※15次世代型メールセキュリティ製品従来の攻撃を未然に防ぐ機能だけではなく、潜在的な脅威を検出して無効化を実施する仕組みや、攻撃対象を特定し内容を可視化するなどの機能を備えた製品。
※16CASBCASB(Cloud Access Security Broker)とは、クラウドサービスのユーザーとクラウドサービスのプロバイダー間に位置し、クラウド利用状況の可視化や制御を行い、全体として一貫性のあるセキュリティポリシーを実施できるようにすること。
※17SASESASE(Secure Access Service Edge)とは、ネットワークとセキュリティの機能を包括的にクラウドから提供すること。クラウドサービスの普及が進む中で、これまでクラウドのポリシーは利用サービス別に適用されることが多かったが、SASEは単一のクラウドに集約し包括的に管理するという、新しい概念。
※18SOARSOAR(Security Orchestration, Automation and Response)とは、セキュリティインシデント発生からの情報収集、分析、判断までのセキュリティオペレーションを迅速に行うために自動化されたフレームワークのこと。サイバー攻撃が悪質・高度化する一方で、世の中のセキュリティ人材が不足しており、SOARへの期待が高まっている。
※19EDREDR(Endpoint Detection and Response)とは、PC、サーバー、スマートフォンといった、ネットワークに接続されている「エンドポイント」の操作や動作の監視を行い、サイバー攻撃を受けたことを発見次第対処するソフトウェアのこと。
※20SESSES(System Engineering Service)とは、ソフトウェアやシステムの開発・保守・運用における委託契約の一種であり、特定の業務に対して技術者の労働を提供する契約のこと。
※21PHRPHR(Personal Health Record)とは、 個人が自らの健康に関する情報を、自己管理の下に集約・累積した記録のこと。または、このような情報集約化を実現するツールやシステムのことをいう。

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