四半期報告書-第29期第2四半期(令和2年7月1日-令和2年9月30日)
文中の将来に関する事項は、当四半期報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営成績の分析
①当第2四半期連結累計期間(自 2020年4月1日 至 2020年9月30日)の連結業績の概況
当四半期における国内景気は、新型コロナウイルス感染症の影響により依然として厳しい状況下にありますが、このところ持ち直しの動きがみられております。先行きについては、社会経済活動のレベルの順次引き上げのなか、各種政策の効果や海外経済の改善もあり、持ち直しの動きが続くことが期待されます。ただし、国内外の感染症の動向や金融資本市場の変動等の影響を注視する必要があります。
そのような景気動向の中、当社グループが主に係わる法人ICT(*1)関連市場では、コロナ禍を契機にテレワーク(*2)に関連するネットワークやシステムへの需要が増加し、従前からの、インターネット接続サービスの安定成長、セキュリティ関連サービスの継続的な需要増加、クラウドコンピューティング(*3)関連サービスの順次普及、それらのサービスを総合的に利用するIoT(*4)関連案件の増加等と相まって、安心安全なICTサービスの利活用の流れが強まっております。
このような市場環境の中、当社グループの当第2四半期連結累計期間においては、月額計上される法人ストック売上高(*5)が前年同期比11.9%増加し、総売上高は101,665百万円、営業利益は5,239百万円といずれも期初想定を上回り、特に営業利益は前年同期比56.3%増と大幅に伸長いたしました。これらの基調は下半期も継続すると想定し、通期業績見通しを上方修正するとともに、中間配当及び期末配当予定ともに期初に予定した増配額を増加することといたしました。ネットワークサービス分野におきましては、基盤となるインターネット接続サービスに加え、SD-WAN(*6)機能を利用した閉域接続、クラウドエクスチェンジ(*7)、モバイル接続を含むVPN(*8)関連サービス、各種セキュリティ関連サービス等の自社開発サービス群のラインアップにより、企業及び官公庁等の社内ネットワークの見直しや増強、マルチクラウド(*9)接続、TV会議システムやMicrosoft 365(*10)等のアプリケーション利用の需要等に効果を発揮しております。IoT関連では、取扱い案件数が継続増加するなか、従前からの監視やマーケティング用途のカメラ接続及び位置や状況把握用途の端末接続等に加え、トヨタ自動車北海道株式会社様の事例に見られる工場生産ラインへのIoTシステム導入へと案件内容も順次広がりつつあります。システムインテグレーション分野におきましては、システム構築の受注環境は、第1四半期はコロナ禍での企業の行動低下で低調でしたが、第2四半期には復調し企業や官公庁向けのネットワークインテグレーション(*11)案件が活況となりました。
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*1 ICT: Information and Communication Technologyの略。コンピュータによる情報通信に関するハードウェア、ソフトウェア、システム及びデータ通信等に関する技術の総称。
*2 テレワーク: 会社事務所以外の自宅や遠隔地からICTを利用し、業務に従事すること。
*3 クラウドコンピューティング:コンピュータの機能や処理能力、ソフトウェア、データ等をインターネット経由で利用すること。
*4 IoT: Internet of Thingsの略。モノのインターネットと言われ、これまでインターネットに接続されていなかった物体に通信機能を持たせることで、物体が情報通信を行うようになること。
*5 法人ストック売上高:役務の継続提供により継続的な計上が期待できる売上(ストック売上)のうち、個人向け及びMVNE及びWANを除いた法人向け売上。
*6 SD-WAN:Software Defined WANの略。サーバーやルータ などのハードウェアで構築されたネットワーク上に仮想的な別のネットワークを構築し、ソフトウェアで一元管理を行い、拠点間接続やクラウド接続などにおいて柔軟なネットワーク構成やトラフィックコントロールなどを実現する技術やサービスのこと。
*7 クラウドエクスチェンジ:複数のクラウドサービス、複数のネットワークサービス、複数のITサービスを相互に結びつけて提供するデータセンター機能のひとつ。
*8 VPN:(Virtual Private Network)の略。企業内ネットワークなど固有のネットワークを構築する際に、インターネットなどの開かれたネットワーク上に暗号化技術などを用いて仮想的に固有ネットワークを構築する技術のこと。
*9 マルチクラウド:Amazon Web ServicesとMicrosoft Azureなどの異なる事業者のクラウドサービスを複数併用すること。
*10 Microsoft Office365:月払いや年払いで提供される、サブスクリプション型のOfficeライセンスのこと。
*11 ネットワークインテグレーション:企業などの通信ネットワークの設計や構築、運用、保守などの業務を一括して請け負うこと。
当第2四半期連結累計期間における業績結果につきまして、売上収益は前年同期比2.5%増の101,665百万円(前年同期 99,220百万円)となり、法人ストック売上は順調に増加したものの、前年度期中にあったWANサービスの大口特定顧客のモバイル移行による年度減収及びATM運営事業におけるコロナ禍による減収影響等があり、総売上高の増収率は低水準でありました。売上原価は前年同期比0.2%増の84,210百万円(前年同期 84,020百万円)となり、売上総利益は前年同期比14.8%増の17,455百万円(前年同期 15,200百万円)となりました。内訳といたしましては、ネットワークサービスの売上高は前年同期比1.5%増の62,104百万円(前年同期 61,204百万円)、売上総利益は前年同期比21.5%増の12,208百万円(前年同期 10,051百万円)となりました。システムインテグレーション(含む機器販売)の売上高は前年同期比6.3%増の38,167百万円(前年同期 35,916百万円)、売上総利益は前年同期比14.5%増の4,777百万円(前年同期 4,174百万円)となりました。ATM運営事業の売上高は、主として店舗休店や外出自粛でのATM利用件数減少等により前年同期比33.6%減の1,394百万円(前年同期 2,100百万円)、売上総利益は前年同期比51.8%減の470百万円(前年同期 975百万円)となりました。販売管理費等(販売費及び一般管理費、その他の収益及びその他の費用の合計)は前年同期比3.1%増の12,216百万円(前年同期 11,848百万円)となり、当第2四半期連結累計期間における営業利益は前年同期比56.3%増の5,239百万円(前年同期 3,352百万円)となりました。税引前四半期利益は前年同期比46.7%増の4,466百万円(前年同期 3,043百万円)となり、親会社の所有者に帰属する四半期利益は前年同期比57.7%増の2,770百万円(前年同期 1,756百万円)となりました。
セグメント別では、当第2四半期連結累計期間のネットワークサービス及びシステムインテグレーション(SI)事業の売上収益は前年同期比3.2%増の100,360百万円(前年同期 97,265百万円)となり、営業利益は前年同期比92.5%増の4,923百万円(前年同期 2,557百万円)となりました。ATM運営事業の売上収益は前年同期比33.6%減の1,394百万円(前年同期 2,100百万円)となり、営業利益は378百万円(前年同期 869百万円)となりました。
②当第2四半期連結累計期間の経営成績の分析
当社グループの売上収益の大部分は「ネットワークサービス及びシステムインテグレーション(SI)事業」からのものであり、役務別の分析により記載しております。
<連結業績サマリー>
(注)1. システムインテグレーションには機器販売を含んでおります。
2. 販売費及び一般管理費(含む研究開発費)、その他の収益、その他の費用の合計額を記載しております。
<セグメント情報サマリー>
ⅰ) 売上収益
当第2四半期連結累計期間における売上収益は、前年同期比2.5%増の101,665百万円(前年同期 99,220百万円)となりました。
<ネットワークサービス売上高>法人向けインターネット接続サービスの売上高は、通信需要の増加に伴うIPサービス及びモバイル関連サービス売上高の増加等があり、前年同期比8.7%増の19,650百万円(前年同期 18,075百万円)となりました。
個人向けインターネット接続サービスの売上高は、競合の進展及び新型コロナウイルス感染症拡大に伴う販売店の営業低調等による個人向けモバイルサービス売上高の減少等により、前年同期比0.9%減の12,885百万円(前年同期 12,997百万円)となりました。
WANサービスの売上高は、前年度第3四半期までの大口特定顧客のモバイル移行による減収の年度影響等で、前年同期比14.0%減の12,336百万円(前年同期 14,342百万円)となりました。
アウトソーシングサービスの売上高は、セキュリティ関連サービス売上高の増加等があり、前年同期比9.1%増の17,233百万円(前年同期 15,790百万円)となりました。
これらの結果、ネットワークサービス売上高は、前年同期比1.5%増の62,104百万円(前年同期 61,204百万円)となりました。
ネットワークサービス売上高の内訳、法人向け及び個人向けインターネット接続サービス契約数及び回線数の内訳並びに法人向けインターネット接続サービスの契約総帯域は、それぞれ以下のとおりであります。
<ネットワークサービス売上高の内訳>
<インターネット接続サービス契約数及び回線数内訳並びに法人向けインターネット接続サービス契約総帯域>(注)1
(注)1. 法人向けインターネット接続サービス及び個人向けインターネット接続サービスの内訳において、「IIJモバイルサービス」及び「IIJmioモバイルサービス」は回線数を表示しており、それ以外は契約数を表示しております。
2. IPサービスには、インターネットデータセンター接続サービスが含まれます。
3. 法人向けインターネット接続サービスのうち、IPサービス(含むインターネットデータセンター接続サービス)及びブロードバンド対応型サービス各々の契約数と契約帯域を乗じることにより算出しております。
<システムインテグレーション売上高>システム構築及び機器販売による一時的な売上高は、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う4月及び5月頃の企業活動の停滞等があり、前年同期比5.3%減の13,020百万円(前年同期 13,754百万円)となりました。システム運用保守による継続的な売上高は、プライベートクラウドサービスの売上高増加等があり、前年同期比13.5%増の25,147百万円(前年同期 22,162百万円)となりました。これらの結果、システムインテグレーション(含む機器販売)の売上高は、前年同期比6.3%増の38,167百万円(前年同期 35,916百万円)となりました。
当第2四半期連結累計期間のシステムインテグレーション(含む機器販売)の受注は、前年同期比19.1%増の43,291百万円(前年同期 36,351百万円)となりました。このうち、システム構築及び機器販売に関する受注は前年同期比3.8%増の15,159百万円(前年同期 14,610百万円)、システム運用保守に関する受注は前年同期比29.4%増の28,131百万円(前年同期 21,741百万円)でありました。
当第2四半期連結累計期間末のシステムインテグレーション(含む機器販売)の受注残高は、前年同期末比18.3%増の60,988百万円(前年同期末 51,550百万円)となりました。このうち、システム構築及び機器販売に関する受注残高は前年同期末比10.9%増の9,646百万円(前年同期末 8,696百万円)、システム運用保守に関する受注残高は前年同期末比19.8%増の51,341百万円(前年同期末 42,853百万円)でありました。
ATM運営事業売上高は、新型コロナウイルス感染症によるATM設置店休店等の影響により、前年同期比33.6%減の1,394百万円(前年同期 2,100百万円)となりました。
ⅱ) 売上原価
当第2四半期連結累計期間における売上原価は、前年同期比0.2%増の84,210百万円(前年同期 84,020百万円)となりました。
<ネットワークサービス売上原価>ネットワークサービスの売上原価は、WANサービス売上高の減少等に伴う回線関連費用の減少等があり、前年同期比2.5%減の49,896百万円(前年同期 51,153百万円)となりました。ネットワークサービスの売上総利益は、前年同期比21.5%増の12,208百万円(前年同期 10,051百万円)となり、ネットワークサービスの売上総利益率は19.7%(前年同期 16.4%)となりました。
<システムインテグレーション売上原価>システムインテグレーション(含む機器販売)の売上原価は、クラウド関連売上高等の増加に伴うライセンス費用の増加等があり、前年同期比5.2%増の33,390百万円(前年同期 31,742百万円)となりました。機器販売を含むシステムインテグレーションの売上総利益は、前年同期比14.5%増の4,777百万円(前年同期 4,174百万円)となり、売上総利益率は12.5%(前年同期 11.6%)となりました。
ATM運営事業売上原価は、前年同期比17.8%減の924百万円(前年同期 1,125百万円)となりました。売上総利益は、470百万円(前年同期 975百万円)となり、売上総利益率は33.7%(前年同期 46.4%)となりました。
ⅲ) 販売管理費等
当第2四半期連結累計期間における販売費及び一般管理費(含む研究開発費)は、人件関連費用の増加等がありましたが販売手数料及び旅費交通費の減少等があり、前年同期比1.9%増の12,124百万円(前年同期 11,901百万円)となりました。
その他の収益は80百万円(前年同期 159百万円)となりました。その他の費用は主として固定資産除却損により172百万円(前年同期 106百万円)となりました。
ⅳ) 営業利益
当第2四半期連結累計期間における営業利益は、前年同期比56.3%増の5,239百万円(前年同期 3,352百万円)となりました。
ⅴ) 金融収益、金融費用及び持分法による投資損益
当第2四半期連結累計期間における金融収益は、受取配当金75百万円(前年同期 61百万円)等により、109百万円(前年同期 119百万円)となりました。
当第2四半期連結累計期間における金融費用は、支払利息296百万円(前年同期 279百万円)及び主として為替変動によるファンド等の評価損141百万円等があり、469百万円(前年同期 295百万円)となりました。
当第2四半期連結累計期間における持分法による投資損益は、㈱ディーカレットに関する損失578百万円等があり、413百万円の損失(前年同期133百万円の損失)となりました。
ⅵ) 税引前四半期利益
当第2四半期連結累計期間における税引前四半期利益は、前年同期比46.7%増の4,466百万円(前年同期 3,043百万円)となりました。
ⅶ) 四半期利益
当第2四半期連結累計期間における法人所得税費用は、1,656百万円の費用(前年同期 1,185百万円の費用)となりました。この結果、当第2四半期連結累計期間における四半期利益は、前年同期比51.2%増の2,810百万円(前年同期 1,858百万円)となりました。
非支配持分に帰属する四半期利益は、㈱トラストネットワークスに係る利益等により40百万円(前年同期 102百万円)となりました。この結果、当第2四半期連結累計期間における親会社の所有者に帰属する四半期利益は、前年同期比57.7%増の2,770百万円(前年同期 1,756百万円)となりました。
(2) 財政状態の分析
当第2四半期連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度末比69百万円減少し、206,455百万円(前連結会計年度末 206,524百万円)となりました。
当第2四半期連結会計期間末における流動資産は、前連結会計年度末比611百万円増加し、87,202百万円(前連結会計年度末 86,590百万円)となり、主な増減及び残高の内訳は、現金及び現金同等物2,931百万円増加の41,602百万円、営業債権4,403百万円減少の28,182百万円、前払費用1,221百万円増加の10,918百万円でありました。
当第2四半期連結会計期間末における非流動資産は、前連結会計年度末比681百万円減少の119,253百万円(前連結会計年度末 119,934百万円)となりました。使用権資産(オフィス、データセンター等の賃借契約及び通信機器等のリース契約の利用権)は主として減価償却による2,416百万円の減少で48,144百万円となりました。持分法で会計処理されている投資は㈱ディーカレットへの出資等により2,205百万円増加の7,032百万円となりました。その他投資は保有上場株式の時価変動等にて1,843百万円増加し11,030百万円となりました。
当第2四半期連結会計期間末における流動負債は、前連結会計年度末比106百万円減少の65,581百万円(前連結会計年度末65,687百万円)となりました。主な増減及び残高の内訳は、営業債務及びその他の債務2,643百万円減少の15,645百万円、借入金3,170百万円の増加(うち1年内返済予定の長期借入金の返済915百万円及び非流動負債からの振替4,085百万円)の18,750百万円、契約負債は取引に係る前受収益の増加等により1,532百万円増加の7,430百万円、その他の金融負債はリース支払等にて1,934百万円減少の15,911百万円となりました。
当第2四半期連結会計期間末における非流動負債は、前連結会計年度末比3,722百万円減少の57,059百万円(前連結会計年度末 60,780百万円)となり、主な増減及び残高の内訳は、借入金は4,085百万円の流動負債への振替にて8,085百万円、その他の金融負債は流動負債への振替等にて1,195百万円減少の35,111百万円となりました。
当第2四半期連結会計期間末における親会社の所有者に帰属する持分の額は、前連結会計年度末比3,774百万円増加の82,850百万円(前連結会計年度末 79,076百万円)、親会社の所有者に帰属する持分比率は40.1%となりました。
(3) キャッシュ・フローの状況の分析
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物の残高は、41,602百万円(前年同期末 34,036百万円)となりました。
<営業活動によるキャッシュ・フロー>当第2四半期連結累計期間における営業活動によるキャッシュ・フローは、税引前四半期利益4,466百万円、減価償却費及び償却費14,156百万円(うちIFRS第16号の適用によるオペレーティング・リースに係る使用権資産の減価償却費5,984百万円)に対して、営業債権の減少及び契約負債(前受収益)の増加が前年同期比で収入増となったのに加え前年度期首にて一時的要因で増加していた営業債務の支払が前年同期比で支出減となり、営業資産及び負債の増減で4,022百万円の収入(前年同期 2,947百万円の支出)となり、法人所得税の支払い2,045百万円等もあり、21,498百万円の収入(前年同期 13,394百万円の収入)となりました。
<投資活動によるキャッシュ・フロー>当第2四半期連結累計期間における投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による2,754百万円の支出(前年同期 4,788百万円の支出)、ソフトウェア等の無形資産の取得による2,772百万円の支出(前年同期 2,422百万円の支出)、主としてセールアンドリースバック取引で有形固定資産の売却による収入1,448百万円(前年同期 818百万円の収入)、持分法適用関連会社への出資2,754百万円等があり、6,547百万円の支出(前年同期 4,087百万円の支出)となりました。
<財務活動によるキャッシュ・フロー>当第2四半期連結累計期間における財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の返済915百万円、その他の金融負債の支払10,390百万円(うちIFRS第16号の適用によるオペレーティング・リースに係る支払5,933百万円)、配当金の支払い609百万円等があり、11,969百万円の支出(前年同期 7,139百万円の支出)となりました。
(4) 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等
当第2四半期連結累計期間において、当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等について、重要な変更及び新たな発生はありません。
(5) 研究開発活動
当第2四半期連結累計期間の研究開発費は、ネットワークサービス及びSI事業に係るものであり、前年同期比11.3%増の221百万円(前年同期 199百万円)となりました。
(6) 従業員数
当第2四半期連結累計期間において、当社グループ及び当社の従業員数の著しい増加或いは減少はありませんでした。
①連結会社の状況
(注) 従業員数として、職員及び契約社員の総数を記載しております。受入出向社員は含んでおりません。
②提出会社の状況
(注) 従業員数として、職員及び契約社員の総数を記載しております。受入出向社員は含んでおりません。
(7) 生産、受注及び販売の実績
①生産実績
(注)1.本表の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.前年同期比の欄の%表示は、前年同期比での増減率を記載しております。
3.当社グループは、ネットワークサービス及びATM運営事業において生産を行っておりませんので、これらに係る生産実績の記載事項はありません。
②受注実績
(注)1.本表の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.前年同期比の欄の%表示は、前年同期比での増減率を記載しております。
3.当社グループは、ネットワークサービス及びATM運営事業において受注生産を行っておりませんので、これらに係る受注高及び受注残高の記載事項はありません。
③販売実績
(注)1.本表の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.前年同期比の欄の%表示は、前年同期比での増減率を記載しております。
(8) 主要な設備
当第2四半期連結累計期間において、主要な設備の著しい変動及び前連結会計年度末における主要な設備に関する計画からの著しい変更はありません。
(1) 経営成績の分析
①当第2四半期連結累計期間(自 2020年4月1日 至 2020年9月30日)の連結業績の概況
当四半期における国内景気は、新型コロナウイルス感染症の影響により依然として厳しい状況下にありますが、このところ持ち直しの動きがみられております。先行きについては、社会経済活動のレベルの順次引き上げのなか、各種政策の効果や海外経済の改善もあり、持ち直しの動きが続くことが期待されます。ただし、国内外の感染症の動向や金融資本市場の変動等の影響を注視する必要があります。
そのような景気動向の中、当社グループが主に係わる法人ICT(*1)関連市場では、コロナ禍を契機にテレワーク(*2)に関連するネットワークやシステムへの需要が増加し、従前からの、インターネット接続サービスの安定成長、セキュリティ関連サービスの継続的な需要増加、クラウドコンピューティング(*3)関連サービスの順次普及、それらのサービスを総合的に利用するIoT(*4)関連案件の増加等と相まって、安心安全なICTサービスの利活用の流れが強まっております。
このような市場環境の中、当社グループの当第2四半期連結累計期間においては、月額計上される法人ストック売上高(*5)が前年同期比11.9%増加し、総売上高は101,665百万円、営業利益は5,239百万円といずれも期初想定を上回り、特に営業利益は前年同期比56.3%増と大幅に伸長いたしました。これらの基調は下半期も継続すると想定し、通期業績見通しを上方修正するとともに、中間配当及び期末配当予定ともに期初に予定した増配額を増加することといたしました。ネットワークサービス分野におきましては、基盤となるインターネット接続サービスに加え、SD-WAN(*6)機能を利用した閉域接続、クラウドエクスチェンジ(*7)、モバイル接続を含むVPN(*8)関連サービス、各種セキュリティ関連サービス等の自社開発サービス群のラインアップにより、企業及び官公庁等の社内ネットワークの見直しや増強、マルチクラウド(*9)接続、TV会議システムやMicrosoft 365(*10)等のアプリケーション利用の需要等に効果を発揮しております。IoT関連では、取扱い案件数が継続増加するなか、従前からの監視やマーケティング用途のカメラ接続及び位置や状況把握用途の端末接続等に加え、トヨタ自動車北海道株式会社様の事例に見られる工場生産ラインへのIoTシステム導入へと案件内容も順次広がりつつあります。システムインテグレーション分野におきましては、システム構築の受注環境は、第1四半期はコロナ禍での企業の行動低下で低調でしたが、第2四半期には復調し企業や官公庁向けのネットワークインテグレーション(*11)案件が活況となりました。
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*1 ICT: Information and Communication Technologyの略。コンピュータによる情報通信に関するハードウェア、ソフトウェア、システム及びデータ通信等に関する技術の総称。
*2 テレワーク: 会社事務所以外の自宅や遠隔地からICTを利用し、業務に従事すること。
*3 クラウドコンピューティング:コンピュータの機能や処理能力、ソフトウェア、データ等をインターネット経由で利用すること。
*4 IoT: Internet of Thingsの略。モノのインターネットと言われ、これまでインターネットに接続されていなかった物体に通信機能を持たせることで、物体が情報通信を行うようになること。
*5 法人ストック売上高:役務の継続提供により継続的な計上が期待できる売上(ストック売上)のうち、個人向け及びMVNE及びWANを除いた法人向け売上。
*6 SD-WAN:Software Defined WANの略。サーバーやルータ などのハードウェアで構築されたネットワーク上に仮想的な別のネットワークを構築し、ソフトウェアで一元管理を行い、拠点間接続やクラウド接続などにおいて柔軟なネットワーク構成やトラフィックコントロールなどを実現する技術やサービスのこと。
*7 クラウドエクスチェンジ:複数のクラウドサービス、複数のネットワークサービス、複数のITサービスを相互に結びつけて提供するデータセンター機能のひとつ。
*8 VPN:(Virtual Private Network)の略。企業内ネットワークなど固有のネットワークを構築する際に、インターネットなどの開かれたネットワーク上に暗号化技術などを用いて仮想的に固有ネットワークを構築する技術のこと。
*9 マルチクラウド:Amazon Web ServicesとMicrosoft Azureなどの異なる事業者のクラウドサービスを複数併用すること。
*10 Microsoft Office365:月払いや年払いで提供される、サブスクリプション型のOfficeライセンスのこと。
*11 ネットワークインテグレーション:企業などの通信ネットワークの設計や構築、運用、保守などの業務を一括して請け負うこと。
当第2四半期連結累計期間における業績結果につきまして、売上収益は前年同期比2.5%増の101,665百万円(前年同期 99,220百万円)となり、法人ストック売上は順調に増加したものの、前年度期中にあったWANサービスの大口特定顧客のモバイル移行による年度減収及びATM運営事業におけるコロナ禍による減収影響等があり、総売上高の増収率は低水準でありました。売上原価は前年同期比0.2%増の84,210百万円(前年同期 84,020百万円)となり、売上総利益は前年同期比14.8%増の17,455百万円(前年同期 15,200百万円)となりました。内訳といたしましては、ネットワークサービスの売上高は前年同期比1.5%増の62,104百万円(前年同期 61,204百万円)、売上総利益は前年同期比21.5%増の12,208百万円(前年同期 10,051百万円)となりました。システムインテグレーション(含む機器販売)の売上高は前年同期比6.3%増の38,167百万円(前年同期 35,916百万円)、売上総利益は前年同期比14.5%増の4,777百万円(前年同期 4,174百万円)となりました。ATM運営事業の売上高は、主として店舗休店や外出自粛でのATM利用件数減少等により前年同期比33.6%減の1,394百万円(前年同期 2,100百万円)、売上総利益は前年同期比51.8%減の470百万円(前年同期 975百万円)となりました。販売管理費等(販売費及び一般管理費、その他の収益及びその他の費用の合計)は前年同期比3.1%増の12,216百万円(前年同期 11,848百万円)となり、当第2四半期連結累計期間における営業利益は前年同期比56.3%増の5,239百万円(前年同期 3,352百万円)となりました。税引前四半期利益は前年同期比46.7%増の4,466百万円(前年同期 3,043百万円)となり、親会社の所有者に帰属する四半期利益は前年同期比57.7%増の2,770百万円(前年同期 1,756百万円)となりました。
セグメント別では、当第2四半期連結累計期間のネットワークサービス及びシステムインテグレーション(SI)事業の売上収益は前年同期比3.2%増の100,360百万円(前年同期 97,265百万円)となり、営業利益は前年同期比92.5%増の4,923百万円(前年同期 2,557百万円)となりました。ATM運営事業の売上収益は前年同期比33.6%減の1,394百万円(前年同期 2,100百万円)となり、営業利益は378百万円(前年同期 869百万円)となりました。
②当第2四半期連結累計期間の経営成績の分析
当社グループの売上収益の大部分は「ネットワークサービス及びシステムインテグレーション(SI)事業」からのものであり、役務別の分析により記載しております。
<連結業績サマリー>
前第2四半期連結累計期間 (自 2019年4月1日 至 2019年9月30日) | 当第2四半期連結累計期間 (自 2020年4月1日 至 2020年9月30日) | 増減率 | ||
金額(百万円) | 金額(百万円) | (%) | ||
売上収益合計 | 99,220 | 101,665 | 2.5 | |
ネットワークサービス売上高 | 61,204 | 62,104 | 1.5 | |
システムインテグレーション売上高 (注)1 | 35,916 | 38,167 | 6.3 | |
ATM運営事業売上高 | 2,100 | 1,394 | △33.6 | |
売上原価合計 | △84,020 | △84,210 | 0.2 | |
ネットワークサービス売上原価 | △51,153 | △49,896 | △2.5 | |
システムインテグレーション売上原価 (注)1 | △31,742 | △33,390 | 5.2 | |
ATM運営事業売上原価 | △1,125 | △924 | △17.8 | |
売上総利益合計 | 15,200 | 17,455 | 14.8 | |
ネットワークサービス売上総利益 | 10,051 | 12,208 | 21.5 | |
システムインテグレーション売上総利益 (注)1 | 4,174 | 4,777 | 14.5 | |
ATM運営事業売上総利益 | 975 | 470 | △51.8 | |
販売管理費等 (注)2 | △11,848 | △12,216 | 3.1 | |
営業利益 | 3,352 | 5,239 | 56.3 | |
税引前四半期利益 | 3,043 | 4,466 | 46.7 | |
親会社の所有者に帰属する四半期利益 | 1,756 | 2,770 | 57.7 |
(注)1. システムインテグレーションには機器販売を含んでおります。
2. 販売費及び一般管理費(含む研究開発費)、その他の収益、その他の費用の合計額を記載しております。
<セグメント情報サマリー>
前第2四半期連結累計期間 (自 2019年4月1日 至 2019年9月30日) | 当第2四半期連結累計期間 (自 2020年4月1日 至 2020年9月30日) | ||
金額(百万円) | 金額(百万円) | ||
連結売上収益 | 99,220 | 101,665 | |
ネットワークサービス及びSI事業 | 97,265 | 100,360 | |
ATM運営事業 | 2,100 | 1,394 | |
セグメント間取引消去 | △145 | △89 | |
連結営業利益 | 3,352 | 5,239 | |
ネットワークサービス及びSI事業 | 2,557 | 4,923 | |
ATM運営事業 | 869 | 378 | |
セグメント間取引消去 | △74 | △62 |
ⅰ) 売上収益
当第2四半期連結累計期間における売上収益は、前年同期比2.5%増の101,665百万円(前年同期 99,220百万円)となりました。
<ネットワークサービス売上高>法人向けインターネット接続サービスの売上高は、通信需要の増加に伴うIPサービス及びモバイル関連サービス売上高の増加等があり、前年同期比8.7%増の19,650百万円(前年同期 18,075百万円)となりました。
個人向けインターネット接続サービスの売上高は、競合の進展及び新型コロナウイルス感染症拡大に伴う販売店の営業低調等による個人向けモバイルサービス売上高の減少等により、前年同期比0.9%減の12,885百万円(前年同期 12,997百万円)となりました。
WANサービスの売上高は、前年度第3四半期までの大口特定顧客のモバイル移行による減収の年度影響等で、前年同期比14.0%減の12,336百万円(前年同期 14,342百万円)となりました。
アウトソーシングサービスの売上高は、セキュリティ関連サービス売上高の増加等があり、前年同期比9.1%増の17,233百万円(前年同期 15,790百万円)となりました。
これらの結果、ネットワークサービス売上高は、前年同期比1.5%増の62,104百万円(前年同期 61,204百万円)となりました。
ネットワークサービス売上高の内訳、法人向け及び個人向けインターネット接続サービス契約数及び回線数の内訳並びに法人向けインターネット接続サービスの契約総帯域は、それぞれ以下のとおりであります。
<ネットワークサービス売上高の内訳>
前第2四半期連結累計期間 (自 2019年4月1日 至 2019年9月30日) | 当第2四半期連結累計期間 (自 2020年4月1日 至 2020年9月30日) | 増減率 | ||||
金額(百万円) | 金額(百万円) | (%) | ||||
ネットワークサービス売上高合計 | 61,204 | 62,104 | 1.5 | |||
法人向けインターネット接続サービス | 18,075 | 19,650 | 8.7 | |||
IPサービス(含むインターネットデータセンター接続サービス) | 5,314 | 5,849 | 10.1 | |||
IIJモバイルサービス | 11,133 | 12,035 | 8.1 | |||
IIJモバイルMVNOプラットフォームサービス | 8,234 | 8,551 | 3.9 | |||
その他 | 2,899 | 3,484 | 20.2 | |||
その他 | 1,628 | 1,766 | 8.4 | |||
個人向けインターネット接続サービス | 12,997 | 12,885 | △0.9 | |||
IIJmioモバイルサービス | 11,710 | 11,549 | △1.4 | |||
その他 | 1,287 | 1,336 | 3.9 | |||
WANサービス | 14,342 | 12,336 | △14.0 | |||
アウトソーシングサービス | 15,790 | 17,233 | 9.1 |
<インターネット接続サービス契約数及び回線数内訳並びに法人向けインターネット接続サービス契約総帯域>(注)1
前第2四半期 連結会計期間末 (2019年9月30日現在) | 当第2四半期 連結会計期間末 (2020年9月30日現在) | 増減 | ||||
法人向けインターネット接続サービス契約数合計 | 1,827,220 | 2,180,704 | 353,484 | |||
IPサービス(1Gbps以上) (注)2 | 743 | 778 | 35 | |||
IPサービス(1Gbps未満) (注)2 | 1,240 | 1,239 | △1 | |||
IIJモバイルサービス | 1,741,824 | 2,090,428 | 348,604 | |||
IIJモバイルMVNOプラットフォームサービス | 1,090,569 | 1,122,880 | 32,311 | |||
その他 | 651,255 | 967,548 | 316,293 | |||
その他 | 83,413 | 88,259 | 4,846 | |||
個人向けインターネット接続サービス回線数合計 | 1,408,665 | 1,384,933 | △23,732 | |||
IIJmioモバイルサービス | 1,075,758 | 1,044,681 | △31,077 | |||
その他 | 332,907 | 340,252 | 7,345 |
帯域(Gbps) | 帯域(Gbps) | 増減 (Gbps) | |||
法人向けインターネット接続サービス契約総帯域(注)3 | 4,454.0 | 5,869.0 | 1,415.0 |
(注)1. 法人向けインターネット接続サービス及び個人向けインターネット接続サービスの内訳において、「IIJモバイルサービス」及び「IIJmioモバイルサービス」は回線数を表示しており、それ以外は契約数を表示しております。
2. IPサービスには、インターネットデータセンター接続サービスが含まれます。
3. 法人向けインターネット接続サービスのうち、IPサービス(含むインターネットデータセンター接続サービス)及びブロードバンド対応型サービス各々の契約数と契約帯域を乗じることにより算出しております。
<システムインテグレーション売上高>システム構築及び機器販売による一時的な売上高は、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う4月及び5月頃の企業活動の停滞等があり、前年同期比5.3%減の13,020百万円(前年同期 13,754百万円)となりました。システム運用保守による継続的な売上高は、プライベートクラウドサービスの売上高増加等があり、前年同期比13.5%増の25,147百万円(前年同期 22,162百万円)となりました。これらの結果、システムインテグレーション(含む機器販売)の売上高は、前年同期比6.3%増の38,167百万円(前年同期 35,916百万円)となりました。
当第2四半期連結累計期間のシステムインテグレーション(含む機器販売)の受注は、前年同期比19.1%増の43,291百万円(前年同期 36,351百万円)となりました。このうち、システム構築及び機器販売に関する受注は前年同期比3.8%増の15,159百万円(前年同期 14,610百万円)、システム運用保守に関する受注は前年同期比29.4%増の28,131百万円(前年同期 21,741百万円)でありました。
当第2四半期連結累計期間末のシステムインテグレーション(含む機器販売)の受注残高は、前年同期末比18.3%増の60,988百万円(前年同期末 51,550百万円)となりました。このうち、システム構築及び機器販売に関する受注残高は前年同期末比10.9%増の9,646百万円(前年同期末 8,696百万円)、システム運用保守に関する受注残高は前年同期末比19.8%増の51,341百万円(前年同期末 42,853百万円)でありました。
ⅱ) 売上原価
当第2四半期連結累計期間における売上原価は、前年同期比0.2%増の84,210百万円(前年同期 84,020百万円)となりました。
<ネットワークサービス売上原価>ネットワークサービスの売上原価は、WANサービス売上高の減少等に伴う回線関連費用の減少等があり、前年同期比2.5%減の49,896百万円(前年同期 51,153百万円)となりました。ネットワークサービスの売上総利益は、前年同期比21.5%増の12,208百万円(前年同期 10,051百万円)となり、ネットワークサービスの売上総利益率は19.7%(前年同期 16.4%)となりました。
<システムインテグレーション売上原価>システムインテグレーション(含む機器販売)の売上原価は、クラウド関連売上高等の増加に伴うライセンス費用の増加等があり、前年同期比5.2%増の33,390百万円(前年同期 31,742百万円)となりました。機器販売を含むシステムインテグレーションの売上総利益は、前年同期比14.5%増の4,777百万円(前年同期 4,174百万円)となり、売上総利益率は12.5%(前年同期 11.6%)となりました。
ⅲ) 販売管理費等
当第2四半期連結累計期間における販売費及び一般管理費(含む研究開発費)は、人件関連費用の増加等がありましたが販売手数料及び旅費交通費の減少等があり、前年同期比1.9%増の12,124百万円(前年同期 11,901百万円)となりました。
その他の収益は80百万円(前年同期 159百万円)となりました。その他の費用は主として固定資産除却損により172百万円(前年同期 106百万円)となりました。
ⅳ) 営業利益
当第2四半期連結累計期間における営業利益は、前年同期比56.3%増の5,239百万円(前年同期 3,352百万円)となりました。
ⅴ) 金融収益、金融費用及び持分法による投資損益
当第2四半期連結累計期間における金融収益は、受取配当金75百万円(前年同期 61百万円)等により、109百万円(前年同期 119百万円)となりました。
当第2四半期連結累計期間における金融費用は、支払利息296百万円(前年同期 279百万円)及び主として為替変動によるファンド等の評価損141百万円等があり、469百万円(前年同期 295百万円)となりました。
当第2四半期連結累計期間における持分法による投資損益は、㈱ディーカレットに関する損失578百万円等があり、413百万円の損失(前年同期133百万円の損失)となりました。
ⅵ) 税引前四半期利益
当第2四半期連結累計期間における税引前四半期利益は、前年同期比46.7%増の4,466百万円(前年同期 3,043百万円)となりました。
ⅶ) 四半期利益
当第2四半期連結累計期間における法人所得税費用は、1,656百万円の費用(前年同期 1,185百万円の費用)となりました。この結果、当第2四半期連結累計期間における四半期利益は、前年同期比51.2%増の2,810百万円(前年同期 1,858百万円)となりました。
非支配持分に帰属する四半期利益は、㈱トラストネットワークスに係る利益等により40百万円(前年同期 102百万円)となりました。この結果、当第2四半期連結累計期間における親会社の所有者に帰属する四半期利益は、前年同期比57.7%増の2,770百万円(前年同期 1,756百万円)となりました。
(2) 財政状態の分析
当第2四半期連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度末比69百万円減少し、206,455百万円(前連結会計年度末 206,524百万円)となりました。
当第2四半期連結会計期間末における流動資産は、前連結会計年度末比611百万円増加し、87,202百万円(前連結会計年度末 86,590百万円)となり、主な増減及び残高の内訳は、現金及び現金同等物2,931百万円増加の41,602百万円、営業債権4,403百万円減少の28,182百万円、前払費用1,221百万円増加の10,918百万円でありました。
当第2四半期連結会計期間末における非流動資産は、前連結会計年度末比681百万円減少の119,253百万円(前連結会計年度末 119,934百万円)となりました。使用権資産(オフィス、データセンター等の賃借契約及び通信機器等のリース契約の利用権)は主として減価償却による2,416百万円の減少で48,144百万円となりました。持分法で会計処理されている投資は㈱ディーカレットへの出資等により2,205百万円増加の7,032百万円となりました。その他投資は保有上場株式の時価変動等にて1,843百万円増加し11,030百万円となりました。
当第2四半期連結会計期間末における流動負債は、前連結会計年度末比106百万円減少の65,581百万円(前連結会計年度末65,687百万円)となりました。主な増減及び残高の内訳は、営業債務及びその他の債務2,643百万円減少の15,645百万円、借入金3,170百万円の増加(うち1年内返済予定の長期借入金の返済915百万円及び非流動負債からの振替4,085百万円)の18,750百万円、契約負債は取引に係る前受収益の増加等により1,532百万円増加の7,430百万円、その他の金融負債はリース支払等にて1,934百万円減少の15,911百万円となりました。
当第2四半期連結会計期間末における非流動負債は、前連結会計年度末比3,722百万円減少の57,059百万円(前連結会計年度末 60,780百万円)となり、主な増減及び残高の内訳は、借入金は4,085百万円の流動負債への振替にて8,085百万円、その他の金融負債は流動負債への振替等にて1,195百万円減少の35,111百万円となりました。
当第2四半期連結会計期間末における親会社の所有者に帰属する持分の額は、前連結会計年度末比3,774百万円増加の82,850百万円(前連結会計年度末 79,076百万円)、親会社の所有者に帰属する持分比率は40.1%となりました。
(3) キャッシュ・フローの状況の分析
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物の残高は、41,602百万円(前年同期末 34,036百万円)となりました。
<営業活動によるキャッシュ・フロー>当第2四半期連結累計期間における営業活動によるキャッシュ・フローは、税引前四半期利益4,466百万円、減価償却費及び償却費14,156百万円(うちIFRS第16号の適用によるオペレーティング・リースに係る使用権資産の減価償却費5,984百万円)に対して、営業債権の減少及び契約負債(前受収益)の増加が前年同期比で収入増となったのに加え前年度期首にて一時的要因で増加していた営業債務の支払が前年同期比で支出減となり、営業資産及び負債の増減で4,022百万円の収入(前年同期 2,947百万円の支出)となり、法人所得税の支払い2,045百万円等もあり、21,498百万円の収入(前年同期 13,394百万円の収入)となりました。
<投資活動によるキャッシュ・フロー>当第2四半期連結累計期間における投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による2,754百万円の支出(前年同期 4,788百万円の支出)、ソフトウェア等の無形資産の取得による2,772百万円の支出(前年同期 2,422百万円の支出)、主としてセールアンドリースバック取引で有形固定資産の売却による収入1,448百万円(前年同期 818百万円の収入)、持分法適用関連会社への出資2,754百万円等があり、6,547百万円の支出(前年同期 4,087百万円の支出)となりました。
<財務活動によるキャッシュ・フロー>当第2四半期連結累計期間における財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の返済915百万円、その他の金融負債の支払10,390百万円(うちIFRS第16号の適用によるオペレーティング・リースに係る支払5,933百万円)、配当金の支払い609百万円等があり、11,969百万円の支出(前年同期 7,139百万円の支出)となりました。
(4) 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等
当第2四半期連結累計期間において、当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等について、重要な変更及び新たな発生はありません。
(5) 研究開発活動
当第2四半期連結累計期間の研究開発費は、ネットワークサービス及びSI事業に係るものであり、前年同期比11.3%増の221百万円(前年同期 199百万円)となりました。
(6) 従業員数
当第2四半期連結累計期間において、当社グループ及び当社の従業員数の著しい増加或いは減少はありませんでした。
①連結会社の状況
2020年9月30日現在 | ||
従業員数 (名) (外、平均臨時雇用者数) | 3,780 | (49) |
(注) 従業員数として、職員及び契約社員の総数を記載しております。受入出向社員は含んでおりません。
②提出会社の状況
2020年9月30日現在 | ||
従業員数 (名) (外、平均臨時雇用者数) | 2,191 | (27) |
(注) 従業員数として、職員及び契約社員の総数を記載しております。受入出向社員は含んでおりません。
(7) 生産、受注及び販売の実績
①生産実績
区分 | 当第2四半期連結累計期間 (自 2020年4月1日 至 2020年9月30日) | |
生産高(千円) | 前年同期比(%) | |
システムインテグレーション(含む機器販売) | 33,601,886 | 9.2 |
合計 | 33,601,886 | 9.2 |
(注)1.本表の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.前年同期比の欄の%表示は、前年同期比での増減率を記載しております。
3.当社グループは、ネットワークサービス及びATM運営事業において生産を行っておりませんので、これらに係る生産実績の記載事項はありません。
②受注実績
区分 | 当第2四半期連結累計期間 (自 2020年4月1日 至 2020年9月30日) | |||
受注高(千円) | 前年同期比(%) | 受注残高(千円) | 前年同期比(%) | |
システムインテグレーション(構築及び 機器販売) | 15,159,380 | 3.8 | 9,646,381 | 10.9 |
システムインテグレーション(運用保守) | 28,131,230 | 29.4 | 51,341,222 | 19.8 |
合計 | 43,290,610 | 19.1 | 60,987,603 | 18.3 |
(注)1.本表の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.前年同期比の欄の%表示は、前年同期比での増減率を記載しております。
3.当社グループは、ネットワークサービス及びATM運営事業において受注生産を行っておりませんので、これらに係る受注高及び受注残高の記載事項はありません。
③販売実績
区分 | 当第2四半期連結累計期間 (自 2020年4月1日 至 2020年9月30日) | ||
販売高(千円) | 前年同期比(%) | ||
ネットワークサービス売上高合計 | 62,104,244 | 1.5 | |
うち、法人向けインターネット接続サービス | 19,649,880 | 8.7 | |
うち、個人向けインターネット接続サービス | 12,885,541 | △0.9 | |
うち、WANサービス | 12,335,545 | △14.0 | |
うち、アウトソーシングサービス | 17,233,278 | 9.1 | |
システムインテグレーション売上高合計 | 38,166,674 | 6.3 | |
うち、構築及び機器販売 | 13,019,790 | △5.3 | |
うち、運用保守 | 25,146,884 | 13.5 | |
ATM運営事業売上高 | 1,394,072 | △33.6 | |
合計 | 101,664,990 | 2.5 |
(注)1.本表の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.前年同期比の欄の%表示は、前年同期比での増減率を記載しております。
(8) 主要な設備
当第2四半期連結累計期間において、主要な設備の著しい変動及び前連結会計年度末における主要な設備に関する計画からの著しい変更はありません。