有価証券報告書-第19期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りと異なる場合があります。
特に、当社は、主要なサービスの一つであるクラウドサービスの提供にあたり、サービス提供用のシステムを開発しており、収益獲得効果が確実なものについて資産計上しておりますが、マーケット状況の急激な変化等によりその効果が実現しない可能性があります。
(2)当連結会計年度における経営成績の状況及び経営者の視点による分析・検討内容
当連結会計年度における業績につきましては、売上高は1,909,620千円(前年同期比3.9%減)、営業利益は49,669千円(前年同期比67.7%減)、経常利益は49,067千円(前年同期比68.0%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は21,227千円(前年同期比76.0%減)となりました。
セグメントの業績及び財政状態は、以下のとおりであります。なお、各数値は、セグメント間の内部取引及び債権債務を消去する前の金額で記載しております。
①クラウドソリューション事業
当社グループは、「ITで不動産市場をより良いものに」というミッションの実現に向け、「不動産市場になくてはならない情報インフラ」を目指して、不動産市場に必要とされるシステム・アプリケーションを企画・開発し、クラウドサービスとして提供する事業を展開しております。「テクノロジー×不動産」という新しい市場領域において、日本全国の不動産業を営む企業を主な顧客として、不動産物件情報、契約情報、顧客情報を管理するデータベース機能を中心とする不動産取引支援システムをクラウドサービスとして提供しております。
消費者による不動産物件情報検索ニーズの多様化並びに情報ニーズの高度化という流れはますます強まる傾向にあり、不動産業の情報産業化・不動産市場のIT化を強く促しております。当社グループは、以下のような不動産会社にとっての経営課題を解決するためのクラウドサービスを企画・開発・提供しております。
・不動産物件情報、契約情報、顧客情報のデータベース管理を通じた利活用と業務効率の向上
・自社ウェブサイト等を通じた消費者向けウェブマーケティング強化による収益機会の向上
・不動産オーナーに対する資産運用管理サービスの強化
・不動産取引のIT化(VRによる内覧、IT重要事項説明、電子契約等)への対応
・情報セキュリティ、データ保全、事業継続計画への対応
・IT投資及びコストの最適化
当社グループは、「不動産テクノロジー」領域のリーディング企業として、このようなニーズに対応する一連のシステム・アプリケーションを不動産会社にとってコスト効率性の高いクラウドサービスで提供することで、不動産市場のIT化を推進しております。
当連結会計年度においては、引き続き当社のコア事業であるクラウドサービス(拡販サービス)の新規顧客の開拓活動及び既存顧客へのコンサルティング営業活動に注力してまいりました。
クラウドサービスの開発につきましては、「ESいい物件One」(「ESいい物件One賃貸」、「ESいい物件One賃貸管理」、「ESいい物件One売買」及び「ESいい物件Oneウェブサイト」から成るサービス群)に対する機能拡充及びユーザビリティの向上に係る追加開発を継続的に実施いたしました。
経済産業省が主導する「サービス等生産性向上IT導入支援事業」の具体的施策である「IT導入補助金」は、IT化余地の大きい不動産業に非常に適しており、本補助金の交付対象サービスとして「ESいい物件One」が2017年2月に登録されたことにより、当連結会計年度においては本制度を活用したIT導入を新規顧客に提案し、「ESいい物件One」の拡販に注力してまいりました。
また、不動産会社がエンドユーザーに対して行う「重要事項説明」は不動産取引における重要な業務の一つであり、当該業務のIT化対応(TV会議システム等の活用など。以下、「IT重説」といいます。)につきまして、国土交通省は不動産の賃貸取引に対してIT重説を2017年10月から正式に採用することを決定し、本格運用が開始されました。当社は、この動きを事業機会拡大の好機ととらえ、当社サービスを活用したIT重説実施の利便性を訴求するとともに、IT重説の活用を目指す各不動産会社に対するマーケティング及び営業活動に取り組んでまいりました。この一環として、2015年9月より業務提携を締結しているNTTテクノクロス株式会社が開発・販売する資料共有型Web会議サービスに関する販売代理店契約を前連結会計年度に締結しており、今後も不動産取引の一連の流れにおける電子化推進に向けて取り組んでまいります。
さらに、当社グループは2018年2月に、不動産管理会社と入居者を繋ぐコミュニケーション・プラットフォームであるアプリケーション「pocketpost(ポケットポスト)」ベータ版の提供を開始(2018年4月に正式版をリリース)いたしました。当社の今後の事業展開においてエンドユーザー(一般消費者)へのリーチを拡大していくことは重要と考え、当社初のエンドユーザーが直接利用するアプリとしてリリースいたしました。今後もより良い不動産市場の発展と進化に資する活発な情報商流の担い手となるべく、そのための情報基盤を提供してまいります。
(ⅰ)売上高
クラウドソリューション事業全体の売上高は1,909,860千円(前年同期比3.9%減)と、前年同期より76,878千円の減収になりました。
クラウドソリューション事業のクラウドサービスのうち、主力である拡販サービスにつきましては、不動産物件情報管理データベース・システムである「ESいい物件One」を始め、不動産広告媒体向けデータ変換・入稿システム(コンバート・システム)等の拡販サービスのマーケティング及び営業活動に注力し、上記サービス以外の既存サービスを利用されている顧客に対しても「ESいい物件One」へのアップグレードを促進しておりましたが、当連結会計年度におきましては、新規顧客開拓が前連結会計年度ほど伸びず、拡販サービス全体での売上高は1,755,353千円(前年同期比0.5%減)と、前年同期より9,113千円の減収となりました。このうち拡販サービス月次売上高は1,709,041千円(前年同期比0.3%減)、全売上高に占める割合は89.5%(前年同期86.3%)となりました。また、特定顧客向けクラウドサービスの提供が終了したことに伴い、拡販サービス以外のクラウドサービス売上高については58,699千円(前年同期比54.7%減)と、前年同期より70,833千円の減収となりました。
上記の結果、クラウドサービスの売上高は1,814,053千円(前年同期比4.2%減)と、前年同期より79,946千円の減収となりました。
また、クラウドサービスの顧客数は当連結会計年度末時点で1,297法人(前年同期1,266法人)となり、クラウドサービス顧客平均月額単価(※)については、当第4四半期連結会計期間において、1月実績約116,900円/法人、2月実績約117,500円/法人、3月実績約114,300円/法人となりました。
(※)「当月のクラウドサービス売上高」を「当月のクラウドサービス顧客数」で除した数値で、100円未満を切捨てにしております。
アドヴァンスト・クラウドサービスにつきましては、システム受託開発案件の選択と集中を進める中で受託開発売上が好調に推移いたしました。その結果、アドヴァンスト・クラウドサービス売上高は61,865千円(前年同期比6.8%増)と、前年同期より3,917千円の増収になりました。
ネットワーク・ソリューションにおいては、既存の受託運用サービスが若干減少したものの、概ね前年並みに推移し、売上高は33,941千円(前年同期比2.4%減)と、前年同期より850千円の減収になりました。
(ⅱ)売上原価
新卒及び中途採用による人員増により人件費が増加いたしました。また、好調な受託開発売上の計上に伴って当該開発費用も売上原価に算入されました。一方、サーバ設備、システム基盤及び自社開発したクラウドサービス(拡販サービス)等に係る減価償却費が減少し、売上原価は742,299千円(前年同期比1.1%増)となりました。
なお、当連結会計年度に自社開発したクラウドサービス(拡販サービス)については、製造原価からソフトウェア仮勘定(資産科目)へ振替をしており(完成・リリース時点でソフトウェア勘定に計上)、その振替額は380,002千円(前年同期比10.2%増)となっております。
(ⅲ)販売費及び一般管理費
新卒及び中途採用活動に伴う採用関連費用や人件費及び当社サービスの拡販に必要な営業経費等が増加した一方、通信費用等の費用削減により、販売費及び一般管理費は1,120,627千円(前年同期比1.7%増)となりました。
以上の結果、当連結会計年度におけるクラウドソリューション事業の売上高は1,909,860千円(前年同期比3.9%減)、売上総利益は1,167,560千円(前年同期比6.8%減)、売上総利益率(粗利率)は61.1%(前年同期63.1%)、営業利益は46,933千円(前年同期比68.9%減)となりました。また、上記業績により、クラウドソリューション事業における資産は2,034,705千円と前連結会計年度末に比べて96,438千円減少し、負債は397,363千円と前連結会計年度末に比べて81,785千円の減少となりました。
クラウドソリューション事業における売上高の概況は、次のとおりであります。
(注)1. 拡販サービス :拡販することを前提とした標準型システム・アプリケーションの月額利用料等。
2. 拡販サービス以外:拡販サービスをベースに、個々の顧客仕様に受託開発したシステム・アプリケーションの月額利用料等。
3. 「アドヴァンスト・クラウドサービス」売上の内訳区分として開示していた「広告関連サービス」売上と「受託開発」売上に関しまして、当連結会計年度における第1四半期連結累計期間より開示に係る重要性の観点から、「広告関連サービス」売上と「受託開発」売上を合算し、「アドヴァンスト・クラウドサービス」売上として開示しております。
2018年3月期におけるクラウドサービスの顧客数の推移は以下のとおりであります。
(単位:法人数)
2018年3月期におけるクラウドサービスの1法人あたり顧客平均月額単価の推移は以下のとおりであります。
(単位:円)
(注)「当月のクラウドサービス売上高」を「当月のクラウドサービス顧客数」で除した数値で、100円未満を切捨てにしております。
2017年4月~2018年3月における「ESいい物件One」(賃貸・管理・売買・ウェブサイト)の顧客数の推移は次のとおりであります。「ESいい物件One」は当社主力サービスであり、新規顧客獲得に向けた営業活動は「ESいい物件One」に集中しております。また「ESいい物件One」リリース以前の既存サービスをご利用いただいている顧客も、より多くの新しい機能を活用いただくために「ESいい物件One」へ移行していただいており、2018年4月より旧サービスの提供を終了しております。
(単位:課金開始済サービス提供件数、法人数)
(注)移行とは、ご利用中の既存サービスから「ESいい物件One」へ移行された件数を表示しております。
②不動産事業
当社の100%子会社である株式会社いい生活不動産については、主に当社従業員向けの福利厚生サービス(住宅紹介支援サービス等)、不動産の売買仲介及び賃貸仲介を中心とした事業運営をしております。
当連結会計年度においては、売上高は3,300千円(前年同期比3.0%減)、営業利益は2,015千円(前年同期比2.0%減)となっております。また、上記業績によって不動産事業における資産は17,595千円、負債は291千円となりました。
(3) 経営成績に重要な影響を与える要因及び客観的な指標の達成、進捗状況について
当社グループの経営成績は、様々な要因から影響を受けております。中でも経営成績に特に重要な影響を与える要因は、クラウドサービス(拡販サービス)における「顧客数」及び「平均月額単価」であります。「顧客数」及び「平均月額単価」が計画どおりに達成できない場合や新サービスの開始時期等が計画通りに進捗しなかった場合は、経営成績に悪影響を与える可能性があります。
なお、上記に記載した事項以外に、「1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(5)事業上及び財務上の対処すべき課題」及び「2.事業等のリスク」に記載している事項も、経営成績に影響を与えるものとして考えられる、と見ております。
また、「1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載している中長期的な経営目標である指標としての「①顧客数:5,000社、並びに②顧客単価(月額):100,000円以上及び③クラウドサービス粗利(売上総利益率)70%超」の達成、進捗状況につきましては、前述の「3.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(2)当連結会計年度における経営成績の状況及び経営者の視点による分析・検討内容」をご参照ください。
(4) 資本の財源及び資金の流動性についての経営者の視点による分析・検討内容
①財政状態の分析
(ⅰ)資産
当連結会計年度末における資産合計は、2,050,227千円となり、前連結会計年度末から94,969千円の減少となりました。
当連結会計年度末における流動資産の残高は721,802千円となり、前連結会計年度末から86,586千円の減少となりました。主な増加要因は、未収還付法人税等の増加7,738千円等であります。主な減少要因としては、現金及び預金の減少57,295千円、受託開発初期及び運用保守サービス売上に係る売掛金の回収が進んだことに伴う受取手形及び売掛金の減少23,132千円等であります。
また、当連結会計年度末における固定資産の残高は1,328,424千円となり、前連結会計年度末から8,382千円の減少となりました。主な増加要因は、ソフトウェアの増加48,001千円等であり、これはクラウドソリューション事業における主力サービス「ESいい物件One」に対する各種機能改善や強化等の追加開発部分が完成・リリースしたことなどによるものです。当該追加開発のうち完成・リリースした部分につきましては、ソフトウェア仮勘定からソフトウェアへ振替処理を行っております。また、翌連結会計年度以降に完成・リリースが見込まれる当該クラウドサービス(拡販サービス)の追加開発部分はソフトウェア仮勘定として処理しております。主な減少要因としては、償却が進んだことに伴うリース資産(有形・無形)の減少43,925千円及び自社開発クラウドサービス(拡販サービス)の完成・リリースに伴うソフトウェア仮勘定の減少16,908千円等であります。
(ⅱ)負債
当連結会計年度末における負債合計は397,266千円となり、前連結会計年度末から81,689千円の減少となりました。
当連結会計年度末における流動負債の残高は295,195千円となり、前連結会計年度末から43,086千円の減少となりました。主な減少要因は未払法人税等の減少44,481千円等であります。
また、当連結会計年度末における固定負債の残高は102,070千円となり、前連結会計年度末から38,602千円の減少となりました。これは、リース取引に係るリース債務の減少39,227千円等によるものであります。
(ⅲ)純資産
当連結会計年度末における純資産の残高は1,652,960千円となり、前連結会計年度末から13,279千円の減少となりました。これは、親会社株主に帰属する当期純利益の計上による増加21,227千円及び配当実施に伴う利益剰余金の減少34,507千円によるものであります。
②キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度の現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度末と比べて57,295千円減少し、644,806千円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は次のとおりであります。
(ⅰ)営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動によるキャッシュ・フローは、438,846千円の増加(前年同期541,932千円の増加)となりました。主な収入の要因は、減価償却費421,517千円、税金等調整前当期純利益48,641千円、売上債権の減少額24,557千円等であり、主な支出の要因は、法人税等の支払額72,247千円等であります。
(ⅱ)投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動によるキャッシュ・フローは、407,111千円の減少(前年同期388,766千円の減少)となりました。支出の要因は、有形・無形固定資産の取得による支出407,019千円及び敷金及び保証金の差入による支出224千円であります。また、収入の要因は、敷金及び保証金の回収による収入132千円であります。
(ⅲ)財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動によるキャッシュ・フローは89,030千円の減少(前年同期76,075千円の減少)となりました。支出の要因はファイナンス・リース債務の返済による支出54,594千円及び配当金の支払額34,435千円であります。
(ⅳ)資本の財源、資金の流動性等その他キャッシュ・フロー関連分析
当社グループの事業活動における資金需要の主なものとしましては、拡販サービスを始めとするクラウドサービスの開発に必要な資金であり、当該開発投資額につきましては原則として営業活動によるキャッシュ・フローから調達することを基本としております。
その他、キャッシュ・フローに関連する指標は、次のとおりです。
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
(注)1.各指標はいずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
(注)2.株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式総数(自己株式控除後)をベースに計算しております。
(注)3.キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを利用しております。
(注)4.有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いについては連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
(5)生産、受注及び販売の実績
① 生産実績
当社グループのクラウドソリューション事業におけるアドヴァンスト・クラウドサービスは、受注生産であるため、当該品目に係る生産実績はその販売実績と一致しております。従って、当該品目に係る生産実績に関しては販売実績の欄を参照してください。
② 受注実績
当連結会計年度のクラウドソリューション事業における受注実績を品目別に示すと、次の通りであります。
(注)1.金額は販売金額で表示しており、消費税等は含まれておりません。
2.アドヴァンスト・クラウドサービスに係る受注の状況を記載しております。
③ 販売実績
当連結会計年度のクラウドソリューション事業における販売実績を品目別に示すと、次の通りであります。
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、その割合が100分の10以上に該当する相手先がないため記載を省略しております。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りと異なる場合があります。
特に、当社は、主要なサービスの一つであるクラウドサービスの提供にあたり、サービス提供用のシステムを開発しており、収益獲得効果が確実なものについて資産計上しておりますが、マーケット状況の急激な変化等によりその効果が実現しない可能性があります。
(2)当連結会計年度における経営成績の状況及び経営者の視点による分析・検討内容
当連結会計年度における業績につきましては、売上高は1,909,620千円(前年同期比3.9%減)、営業利益は49,669千円(前年同期比67.7%減)、経常利益は49,067千円(前年同期比68.0%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は21,227千円(前年同期比76.0%減)となりました。
| 連結業績概要 | 前連結会計年度 (自 2016年4月1日 至 2017年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2017年4月1日 至 2018年3月31日) | 対前年同期 | |
| (千円) | (千円) | 差額 (千円) | 増減率 (%) | |
| 売上高 | 1,986,602 | 1,909,620 | △76,981 | △3.9 |
| 営業利益 | 153,556 | 49,669 | △103,887 | △67.7 |
| 経常利益 | 153,138 | 49,067 | △104,070 | △68.0 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 88,408 | 21,227 | △67,181 | △76.0 |
セグメントの業績及び財政状態は、以下のとおりであります。なお、各数値は、セグメント間の内部取引及び債権債務を消去する前の金額で記載しております。
①クラウドソリューション事業
当社グループは、「ITで不動産市場をより良いものに」というミッションの実現に向け、「不動産市場になくてはならない情報インフラ」を目指して、不動産市場に必要とされるシステム・アプリケーションを企画・開発し、クラウドサービスとして提供する事業を展開しております。「テクノロジー×不動産」という新しい市場領域において、日本全国の不動産業を営む企業を主な顧客として、不動産物件情報、契約情報、顧客情報を管理するデータベース機能を中心とする不動産取引支援システムをクラウドサービスとして提供しております。
消費者による不動産物件情報検索ニーズの多様化並びに情報ニーズの高度化という流れはますます強まる傾向にあり、不動産業の情報産業化・不動産市場のIT化を強く促しております。当社グループは、以下のような不動産会社にとっての経営課題を解決するためのクラウドサービスを企画・開発・提供しております。
・不動産物件情報、契約情報、顧客情報のデータベース管理を通じた利活用と業務効率の向上
・自社ウェブサイト等を通じた消費者向けウェブマーケティング強化による収益機会の向上
・不動産オーナーに対する資産運用管理サービスの強化
・不動産取引のIT化(VRによる内覧、IT重要事項説明、電子契約等)への対応
・情報セキュリティ、データ保全、事業継続計画への対応
・IT投資及びコストの最適化
当社グループは、「不動産テクノロジー」領域のリーディング企業として、このようなニーズに対応する一連のシステム・アプリケーションを不動産会社にとってコスト効率性の高いクラウドサービスで提供することで、不動産市場のIT化を推進しております。
当連結会計年度においては、引き続き当社のコア事業であるクラウドサービス(拡販サービス)の新規顧客の開拓活動及び既存顧客へのコンサルティング営業活動に注力してまいりました。
クラウドサービスの開発につきましては、「ESいい物件One」(「ESいい物件One賃貸」、「ESいい物件One賃貸管理」、「ESいい物件One売買」及び「ESいい物件Oneウェブサイト」から成るサービス群)に対する機能拡充及びユーザビリティの向上に係る追加開発を継続的に実施いたしました。
経済産業省が主導する「サービス等生産性向上IT導入支援事業」の具体的施策である「IT導入補助金」は、IT化余地の大きい不動産業に非常に適しており、本補助金の交付対象サービスとして「ESいい物件One」が2017年2月に登録されたことにより、当連結会計年度においては本制度を活用したIT導入を新規顧客に提案し、「ESいい物件One」の拡販に注力してまいりました。
また、不動産会社がエンドユーザーに対して行う「重要事項説明」は不動産取引における重要な業務の一つであり、当該業務のIT化対応(TV会議システム等の活用など。以下、「IT重説」といいます。)につきまして、国土交通省は不動産の賃貸取引に対してIT重説を2017年10月から正式に採用することを決定し、本格運用が開始されました。当社は、この動きを事業機会拡大の好機ととらえ、当社サービスを活用したIT重説実施の利便性を訴求するとともに、IT重説の活用を目指す各不動産会社に対するマーケティング及び営業活動に取り組んでまいりました。この一環として、2015年9月より業務提携を締結しているNTTテクノクロス株式会社が開発・販売する資料共有型Web会議サービスに関する販売代理店契約を前連結会計年度に締結しており、今後も不動産取引の一連の流れにおける電子化推進に向けて取り組んでまいります。
さらに、当社グループは2018年2月に、不動産管理会社と入居者を繋ぐコミュニケーション・プラットフォームであるアプリケーション「pocketpost(ポケットポスト)」ベータ版の提供を開始(2018年4月に正式版をリリース)いたしました。当社の今後の事業展開においてエンドユーザー(一般消費者)へのリーチを拡大していくことは重要と考え、当社初のエンドユーザーが直接利用するアプリとしてリリースいたしました。今後もより良い不動産市場の発展と進化に資する活発な情報商流の担い手となるべく、そのための情報基盤を提供してまいります。
(ⅰ)売上高
クラウドソリューション事業全体の売上高は1,909,860千円(前年同期比3.9%減)と、前年同期より76,878千円の減収になりました。
クラウドソリューション事業のクラウドサービスのうち、主力である拡販サービスにつきましては、不動産物件情報管理データベース・システムである「ESいい物件One」を始め、不動産広告媒体向けデータ変換・入稿システム(コンバート・システム)等の拡販サービスのマーケティング及び営業活動に注力し、上記サービス以外の既存サービスを利用されている顧客に対しても「ESいい物件One」へのアップグレードを促進しておりましたが、当連結会計年度におきましては、新規顧客開拓が前連結会計年度ほど伸びず、拡販サービス全体での売上高は1,755,353千円(前年同期比0.5%減)と、前年同期より9,113千円の減収となりました。このうち拡販サービス月次売上高は1,709,041千円(前年同期比0.3%減)、全売上高に占める割合は89.5%(前年同期86.3%)となりました。また、特定顧客向けクラウドサービスの提供が終了したことに伴い、拡販サービス以外のクラウドサービス売上高については58,699千円(前年同期比54.7%減)と、前年同期より70,833千円の減収となりました。
上記の結果、クラウドサービスの売上高は1,814,053千円(前年同期比4.2%減)と、前年同期より79,946千円の減収となりました。
また、クラウドサービスの顧客数は当連結会計年度末時点で1,297法人(前年同期1,266法人)となり、クラウドサービス顧客平均月額単価(※)については、当第4四半期連結会計期間において、1月実績約116,900円/法人、2月実績約117,500円/法人、3月実績約114,300円/法人となりました。
(※)「当月のクラウドサービス売上高」を「当月のクラウドサービス顧客数」で除した数値で、100円未満を切捨てにしております。
アドヴァンスト・クラウドサービスにつきましては、システム受託開発案件の選択と集中を進める中で受託開発売上が好調に推移いたしました。その結果、アドヴァンスト・クラウドサービス売上高は61,865千円(前年同期比6.8%増)と、前年同期より3,917千円の増収になりました。
ネットワーク・ソリューションにおいては、既存の受託運用サービスが若干減少したものの、概ね前年並みに推移し、売上高は33,941千円(前年同期比2.4%減)と、前年同期より850千円の減収になりました。
(ⅱ)売上原価
新卒及び中途採用による人員増により人件費が増加いたしました。また、好調な受託開発売上の計上に伴って当該開発費用も売上原価に算入されました。一方、サーバ設備、システム基盤及び自社開発したクラウドサービス(拡販サービス)等に係る減価償却費が減少し、売上原価は742,299千円(前年同期比1.1%増)となりました。
なお、当連結会計年度に自社開発したクラウドサービス(拡販サービス)については、製造原価からソフトウェア仮勘定(資産科目)へ振替をしており(完成・リリース時点でソフトウェア勘定に計上)、その振替額は380,002千円(前年同期比10.2%増)となっております。
(ⅲ)販売費及び一般管理費
新卒及び中途採用活動に伴う採用関連費用や人件費及び当社サービスの拡販に必要な営業経費等が増加した一方、通信費用等の費用削減により、販売費及び一般管理費は1,120,627千円(前年同期比1.7%増)となりました。
以上の結果、当連結会計年度におけるクラウドソリューション事業の売上高は1,909,860千円(前年同期比3.9%減)、売上総利益は1,167,560千円(前年同期比6.8%減)、売上総利益率(粗利率)は61.1%(前年同期63.1%)、営業利益は46,933千円(前年同期比68.9%減)となりました。また、上記業績により、クラウドソリューション事業における資産は2,034,705千円と前連結会計年度末に比べて96,438千円減少し、負債は397,363千円と前連結会計年度末に比べて81,785千円の減少となりました。
クラウドソリューション事業における売上高の概況は、次のとおりであります。
| 品目詳細 | 前連結会計年度 (自 2016年4月1日 至 2017年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2017年4月1日 至 2018年3月31日) | 対前年同期 | |||||
| 売上高(千円) | 構成割合(%) | 売上高(千円) | 構成割合(%) | 差額(千円) | 増減率(%) | |||
| クラウドサービス | 1,894,000 | 95.3 | 1,814,053 | 95.0 | △79,946 | △4.2 | ||
| 拡販サービス(注)1 | 1,764,466 | 88.8 | 1,755,353 | 91.9 | △9,113 | △0.5 | ||
| 初期 | 50,742 | 2.5 | 46,312 | 2.4 | △4,430 | △8.7 | ||
| 月次 | 1,713,724 | 86.3 | 1,709,041 | 89.5 | △4,682 | △0.3 | ||
| 拡販サービス以外(注)2 | 129,533 | 6.5 | 58,699 | 3.1 | △70,833 | △54.7 | ||
| ネットワーク・ソリューション | 34,791 | 1.8 | 33,941 | 1.8 | △850 | △2.4 | ||
| アドヴァンスト・クラウドサービス(注)3 | 57,947 | 2.9 | 61,865 | 3.2 | 3,917 | 6.8 | ||
| 合計 | 1,986,739 | 100.0 | 1,909,860 | 100.0 | △76,878 | △3.9 | ||
(注)1. 拡販サービス :拡販することを前提とした標準型システム・アプリケーションの月額利用料等。
2. 拡販サービス以外:拡販サービスをベースに、個々の顧客仕様に受託開発したシステム・アプリケーションの月額利用料等。
3. 「アドヴァンスト・クラウドサービス」売上の内訳区分として開示していた「広告関連サービス」売上と「受託開発」売上に関しまして、当連結会計年度における第1四半期連結累計期間より開示に係る重要性の観点から、「広告関連サービス」売上と「受託開発」売上を合算し、「アドヴァンスト・クラウドサービス」売上として開示しております。
2018年3月期におけるクラウドサービスの顧客数の推移は以下のとおりであります。
(単位:法人数)
| 2017年 | ||||||
| 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | |
| 顧客数 | 1,249 | 1,262 | 1,261 | 1,260 | 1,251 | 1,248 |
| 2017年 | 2018年 | |||||
| 10月 | 11月 | 12月 | 1月 | 2月 | 3月 | |
| 顧客数 | 1,282 | 1,283 | 1,294 | 1,290 | 1,300 | 1,297 |
2018年3月期におけるクラウドサービスの1法人あたり顧客平均月額単価の推移は以下のとおりであります。
(単位:円)
| 2017年 | ||||||
| 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | |
| 平均月額単価 | 123,000 | 126,600 | 119,200 | 117,400 | 117,400 | 118,500 |
| 2017年 | 2018年 | |||||
| 10月 | 11月 | 12月 | 1月 | 2月 | 3月 | |
| 平均月額単価 | 120,700 | 116,600 | 116,600 | 116,900 | 117,500 | 114,300 |
(注)「当月のクラウドサービス売上高」を「当月のクラウドサービス顧客数」で除した数値で、100円未満を切捨てにしております。
2017年4月~2018年3月における「ESいい物件One」(賃貸・管理・売買・ウェブサイト)の顧客数の推移は次のとおりであります。「ESいい物件One」は当社主力サービスであり、新規顧客獲得に向けた営業活動は「ESいい物件One」に集中しております。また「ESいい物件One」リリース以前の既存サービスをご利用いただいている顧客も、より多くの新しい機能を活用いただくために「ESいい物件One」へ移行していただいており、2018年4月より旧サービスの提供を終了しております。
(単位:課金開始済サービス提供件数、法人数)
| ESいい物件One | 2017年 | 2018年 | |||||||||||
| 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 1月 | 2月 | 3月 | ||
| 賃貸 (募集) | 新規 | 380 | 388 | 392 | 397 | 394 | 397 | 424 | 428 | 435 | 439 | 445 | 450 |
| 移行 | 436 | 438 | 436 | 439 | 445 | 445 | 449 | 468 | 466 | 468 | 468 | 474 | |
| 賃貸(募集)合計 | 816 | 826 | 828 | 836 | 839 | 842 | 873 | 896 | 901 | 907 | 913 | 924 | |
| One 管理 | 新規 | 157 | 161 | 167 | 166 | 168 | 169 | 179 | 180 | 183 | 180 | 184 | 184 |
| 移行 | 149 | 155 | 153 | 159 | 166 | 167 | 167 | 174 | 176 | 177 | 178 | 179 | |
| One管理合計 | 306 | 316 | 320 | 325 | 334 | 336 | 346 | 354 | 359 | 357 | 362 | 363 | |
| 売買 | 新規 | 219 | 228 | 231 | 233 | 232 | 232 | 243 | 244 | 244 | 244 | 245 | 244 |
| 移行 | 113 | 116 | 115 | 113 | 113 | 111 | 111 | 115 | 119 | 119 | 120 | 121 | |
| 売買合計 | 332 | 344 | 346 | 346 | 345 | 343 | 354 | 359 | 363 | 363 | 365 | 365 | |
| ウェブ サイト | 新規 | 403 | 414 | 417 | 420 | 417 | 419 | 442 | 446 | 451 | 453 | 451 | 449 |
| 移行 | 370 | 370 | 367 | 367 | 370 | 371 | 374 | 383 | 385 | 383 | 383 | 389 | |
| ウェブサイト合計 | 773 | 784 | 784 | 787 | 787 | 790 | 816 | 829 | 836 | 836 | 834 | 838 | |
| 法人数 | 1,037 | 1,051 | 1,057 | 1,064 | 1,066 | 1,067 | 1,106 | 1,130 | 1,140 | 1,145 | 1,154 | 1,165 | |
(注)移行とは、ご利用中の既存サービスから「ESいい物件One」へ移行された件数を表示しております。
②不動産事業
当社の100%子会社である株式会社いい生活不動産については、主に当社従業員向けの福利厚生サービス(住宅紹介支援サービス等)、不動産の売買仲介及び賃貸仲介を中心とした事業運営をしております。
当連結会計年度においては、売上高は3,300千円(前年同期比3.0%減)、営業利益は2,015千円(前年同期比2.0%減)となっております。また、上記業績によって不動産事業における資産は17,595千円、負債は291千円となりました。
(3) 経営成績に重要な影響を与える要因及び客観的な指標の達成、進捗状況について
当社グループの経営成績は、様々な要因から影響を受けております。中でも経営成績に特に重要な影響を与える要因は、クラウドサービス(拡販サービス)における「顧客数」及び「平均月額単価」であります。「顧客数」及び「平均月額単価」が計画どおりに達成できない場合や新サービスの開始時期等が計画通りに進捗しなかった場合は、経営成績に悪影響を与える可能性があります。
なお、上記に記載した事項以外に、「1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(5)事業上及び財務上の対処すべき課題」及び「2.事業等のリスク」に記載している事項も、経営成績に影響を与えるものとして考えられる、と見ております。
また、「1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載している中長期的な経営目標である指標としての「①顧客数:5,000社、並びに②顧客単価(月額):100,000円以上及び③クラウドサービス粗利(売上総利益率)70%超」の達成、進捗状況につきましては、前述の「3.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(2)当連結会計年度における経営成績の状況及び経営者の視点による分析・検討内容」をご参照ください。
(4) 資本の財源及び資金の流動性についての経営者の視点による分析・検討内容
①財政状態の分析
(ⅰ)資産
当連結会計年度末における資産合計は、2,050,227千円となり、前連結会計年度末から94,969千円の減少となりました。
当連結会計年度末における流動資産の残高は721,802千円となり、前連結会計年度末から86,586千円の減少となりました。主な増加要因は、未収還付法人税等の増加7,738千円等であります。主な減少要因としては、現金及び預金の減少57,295千円、受託開発初期及び運用保守サービス売上に係る売掛金の回収が進んだことに伴う受取手形及び売掛金の減少23,132千円等であります。
また、当連結会計年度末における固定資産の残高は1,328,424千円となり、前連結会計年度末から8,382千円の減少となりました。主な増加要因は、ソフトウェアの増加48,001千円等であり、これはクラウドソリューション事業における主力サービス「ESいい物件One」に対する各種機能改善や強化等の追加開発部分が完成・リリースしたことなどによるものです。当該追加開発のうち完成・リリースした部分につきましては、ソフトウェア仮勘定からソフトウェアへ振替処理を行っております。また、翌連結会計年度以降に完成・リリースが見込まれる当該クラウドサービス(拡販サービス)の追加開発部分はソフトウェア仮勘定として処理しております。主な減少要因としては、償却が進んだことに伴うリース資産(有形・無形)の減少43,925千円及び自社開発クラウドサービス(拡販サービス)の完成・リリースに伴うソフトウェア仮勘定の減少16,908千円等であります。
(ⅱ)負債
当連結会計年度末における負債合計は397,266千円となり、前連結会計年度末から81,689千円の減少となりました。
当連結会計年度末における流動負債の残高は295,195千円となり、前連結会計年度末から43,086千円の減少となりました。主な減少要因は未払法人税等の減少44,481千円等であります。
また、当連結会計年度末における固定負債の残高は102,070千円となり、前連結会計年度末から38,602千円の減少となりました。これは、リース取引に係るリース債務の減少39,227千円等によるものであります。
(ⅲ)純資産
当連結会計年度末における純資産の残高は1,652,960千円となり、前連結会計年度末から13,279千円の減少となりました。これは、親会社株主に帰属する当期純利益の計上による増加21,227千円及び配当実施に伴う利益剰余金の減少34,507千円によるものであります。
②キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度の現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度末と比べて57,295千円減少し、644,806千円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は次のとおりであります。
(ⅰ)営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動によるキャッシュ・フローは、438,846千円の増加(前年同期541,932千円の増加)となりました。主な収入の要因は、減価償却費421,517千円、税金等調整前当期純利益48,641千円、売上債権の減少額24,557千円等であり、主な支出の要因は、法人税等の支払額72,247千円等であります。
(ⅱ)投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動によるキャッシュ・フローは、407,111千円の減少(前年同期388,766千円の減少)となりました。支出の要因は、有形・無形固定資産の取得による支出407,019千円及び敷金及び保証金の差入による支出224千円であります。また、収入の要因は、敷金及び保証金の回収による収入132千円であります。
(ⅲ)財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動によるキャッシュ・フローは89,030千円の減少(前年同期76,075千円の減少)となりました。支出の要因はファイナンス・リース債務の返済による支出54,594千円及び配当金の支払額34,435千円であります。
(ⅳ)資本の財源、資金の流動性等その他キャッシュ・フロー関連分析
当社グループの事業活動における資金需要の主なものとしましては、拡販サービスを始めとするクラウドサービスの開発に必要な資金であり、当該開発投資額につきましては原則として営業活動によるキャッシュ・フローから調達することを基本としております。
その他、キャッシュ・フローに関連する指標は、次のとおりです。
| 2014年3月期 | 2015年3月期 | 2016年3月期 | 2017年3月期 | 2018年3月期 | |
| 自己資本比率(%) | 79.3 | 79.4 | 79.9 | 77.7 | 80.6 |
| 時価ベースの自己資本比率(%) | 94.7 | 159.4 | 118.5 | 130.9 | 130.9 |
| キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年) | 0.3 | 0.1 | 0.3 | 0.3 | 0.3 |
| インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍) | 936.8 | 1,383.9 | 769.7 | 796.4 | 635.6 |
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
(注)1.各指標はいずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
(注)2.株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式総数(自己株式控除後)をベースに計算しております。
(注)3.キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを利用しております。
(注)4.有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いについては連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
(5)生産、受注及び販売の実績
① 生産実績
当社グループのクラウドソリューション事業におけるアドヴァンスト・クラウドサービスは、受注生産であるため、当該品目に係る生産実績はその販売実績と一致しております。従って、当該品目に係る生産実績に関しては販売実績の欄を参照してください。
② 受注実績
当連結会計年度のクラウドソリューション事業における受注実績を品目別に示すと、次の通りであります。
| 品目 | 受注高 (千円) | 前年同期比 (%) | 受注残高 (千円) | 前年同期比 (%) |
| アドヴァンスト・クラウドサービス | 51,915 | 78.9 | 3,250 | 24.6 |
(注)1.金額は販売金額で表示しており、消費税等は含まれておりません。
2.アドヴァンスト・クラウドサービスに係る受注の状況を記載しております。
③ 販売実績
当連結会計年度のクラウドソリューション事業における販売実績を品目別に示すと、次の通りであります。
| 品目 | 当連結会計年度 (自 2017年4月1日 至 2018年3月31日) | 前年同期比(%) |
| クラウドサービス (千円) | 1,813,813 | 95.8 |
| アドヴァンスト・クラウドサービス (千円) | 61,865 | 106.8 |
| ネットワーク・ソリューション (千円) | 33,941 | 97.6 |
| 合計(千円) | 1,909,620 | 96.1 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、その割合が100分の10以上に該当する相手先がないため記載を省略しております。