有価証券報告書-第26期(2024/04/01-2025/03/31)

【提出】
2025/06/23 15:30
【資料】
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【項目】
144項目
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1)当連結会計年度における経営成績の状況及び経営者の視点による分析・検討内容
連結業績概要前連結会計年度
(自 2023年4月1日
至 2024年3月31日)
当連結会計年度
(自 2024年4月1日
至 2025年3月31日)
対前年同期
(千円)(千円)差額
(千円)
増減率
(%)
売上高2,808,0273,028,187220,1607.8
EBITDA(営業利益+減価償却費)658,755500,944△157,811△24.0
営業利益又は営業損失(△)176,223△37,275△213,499-
経常利益又は経常損失(△)208,984△42,141△251,126-
親会社株主に帰属する当期純利益又は親会社株主に帰属する当期純損失(△)146,131△39,536△185,667-

当社グループは、「テクノロジーと心で、たくさんのいい生活を」というミッションの実現に向け、「心地いいくらしが循環する、社会のしくみをつくる」というビジョンを掲げ、不動産業並びに不動産市場における様々な課題を解決するシステム・アプリケーションを企画・開発し、サブスクリプション(継続課金モデル)で料金をお支払いいただくSaaS(Software as a Service)として提供することで、不動産業並びに不動産市場のデジタルトランスフォーメーション(DX)を支援する事業を展開しております。
当連結会計年度においては、売上高は3,028,187千円(前年同期比7.8%増)と、前年同期より220,160千円の増収となりました。
サブスクリプション売上は、引き続き新規顧客の獲得や既存顧客へのアップセル/クロスセル等が進み、2,554,778千円(前年同期比4.6%増)となり、前年同期より112,989千円の増収となりました。サブスクリプションの顧客数は3月末時点で1,549法人(前年同月1,505法人)となり、平均月額単価(※1)は3月実績約153,200円/法人(前年同月140,700円/法人)となりました。
ソリューション売上につきましては、前期から継続していた特定顧客向けのいくつかの当社SaaSの追加開発・導入支援プロジェクトの完了等により473,409千円(前年同期比29.3%増)となり、前年同期より107,170千円の増収となりました。
(※1)「当月のサブスクリプション売上高」を「当月のサブスクリプション顧客数」で除した数字で、100円未満を切り捨てております。
(※2)付帯取引の一部売上高につきまして、2025年3月期から「ソリューション売上」ではなく「サブスクリプション売上」の区分として表示しております。それに伴い、2024年3月期の売上高に関しましても、同方針に基づいて組み替えた数値を表示しております。
なお、売上高の内訳については下記のとおりであります。
品目詳細前連結会計年度
(自 2023年4月1日
至 2024年3月31日)
当連結会計年度
(自 2024年4月1日
至 2025年3月31日)
対前年同期
売上高(千円)構成割合(%)売上高(千円)構成割合(%)差額(千円)増減率(%)
サブスクリプション(注)12,441,78887.02,554,77884.4112,9894.6
ソリューション(注)2366,23813.0473,40915.6107,17029.3
合計2,808,027100.03,028,187100.0220,1607.8

(注)1. サブスクリプション:SaaSの月額利用料収入など、解約の申し出がない限り毎月継続的に発生する収益であり、当社のMRR(Monthly Recurring Revenue、月間経常収益)であります。
2. ソリューション :SaaSの初期設定、システム導入・運用支援、システムの受託開発、他社サービスの代理店販売・紹介料など、その他のサービスに係る収益であります。
3.付帯取引の一部売上高につきまして、2025年3月期から「ソリューション売上」ではなく「サブスクリプション売上」の区分として表示しております。それに伴い、2024年3月期の売上高に関しましても、同方針に基づいて組み替えた数値を表示しております。
グループ全体での大幅な給与水準の引き上げ、及び新卒を中心とした積極的な人材採用などの人的資本投資により、開発活動にかかる人件費、求人関連費、研修費等が増加いたしました。また、SaaSの新規開発・機能拡充等による無形固定資産の増加に伴い減価償却費が増加いたしました。加えて、前期より継続していた当社SaaS導入に係る追加開発・導入支援プロジェクトの完了等に伴い、仕掛品の売上原価への振替高が増加いたしました。以上の結果、売上原価は1,430,857千円(前年同期比18.6%増)となりました。
先述した人的資本投資の拡充による販売活動にかかる人件費および求人関連費等の増加に加え、リード(見込顧客)獲得強化に向けたマーケティング及びインサイドセールス関連投資、ならびに顧客管理SaaSなど社内システムの機能強化等の投資を進めた結果、販売費及び一般管理費は1,634,605千円(前年同期比14.7%増)となりました。
以上の結果、当連結会計年度におけるEBITDAは500,944千円(前年同期比24.0%減)と前年同期より157,811千円の減益、営業損失は37,275千円(前年同期営業利益176,223千円)と前年同期より213,499千円の減益となりました。
当連結会計年度の重点項目であった人的資本の拡大に関して、グループ全体で平均10%を超える賃上げの実現、全般的な給与水準の引き上げによる人材の獲得と維持、社内研修の拡充、機動的な人材配置など、中長期的な競争力強化に欠かせない人的資本の拡大に向けた施策を行ってまいりました。
優秀な人材を当社に惹きつけ、違いを創り出す人材を獲得かつ繋ぎとめるために、給与水準の上昇という形での人的資本への投資は避けて通れず、また必要な人材の確保を先行して行っていく必要があり、当連結会計年度としては費用が先行しましたが、今後継続的に売上成長を実現することで、事業の拡大を加速することを見込んでおります。
なお、当社グループの開示上の報告セグメントは「クラウドソリューション事業」の単一セグメントであるため、セグメントの業績については記載を省略しております。
(2) 経営成績に重要な影響を与える要因及び客観的な指標の達成、進捗状況について
当社グループの経営成績は、様々な要因から影響を受けております。中でも経営成績に特に重要な影響を与える要因は、「顧客数」及び「平均月額単価」であります。「顧客数」及び「平均月額単価」が計画どおりに達成できない場合や新サービスの開始時期等が計画通りに進捗しなかった場合は、経営成績に悪影響を与える可能性があります。
なお、上記に記載した事項以外に、「1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題」及び「3.事業等のリスク」に記載している事項も、経営成績に影響を与えるものとして考えられると見ております。
また、「1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載している中長期的な経営目標である指標としての「顧客数:5,000社」及び「顧客単価(月額):100,000円以上」の達成、進捗状況につきましては、前述の「4.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)当連結会計年度における経営成績の状況及び経営者の視点による分析・検討内容」をご参照ください。
(3) 資本の財源及び資金の流動性についての経営者の視点による分析・検討内容
①財政状態の分析
(ⅰ)資産
当連結会計年度末における資産合計は、2,349,571千円となり、前連結会計年度末から191,027千円の減少となりました。
流動資産の残高は594,479千円となり、前連結会計年度末から343,543千円の減少となりました。これは、主に現金及び預金の減少393,821千円等によるものであります。
また、固定資産の残高は1,755,091千円となり、前連結会計年度末から152,515千円の増加となりました。これは主に、ソフトウエアの増加116,267千円等によるものであります。
(ⅱ)負債
当連結会計年度末における負債合計は476,908千円となり、前連結会計年度末から116,970千円の減少となりました。主な減少要因について、前受金の減少71,648千円、未払法人税等の減少36,721千円等であります。前受金の減少に関しましては、IT導入補助金の活用等のため一部の顧客から年額前払いで受領しているSaaS利用料について、前払い期間の経過に伴い通常の月額前払いに移行していったこと等によるものです。
(ⅲ)純資産
当連結会計年度末における純資産の残高は1,872,662千円となり、前連結会計年度末から74,057千円の減少となりました。これは、親会社株主に帰属する当期純損失の計上による減少39,536千円、及び配当金実施に伴う利益剰余金の減少34,507千円等によるものであります。
②キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度の現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度末と比べて393,821千円減少し、345,549千円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は次のとおりであります。
(ⅰ)営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動によるキャッシュ・フローは、316,334千円の増加(前年同期618,327千円の増加)となりました。主な収入の要因は、減価償却費538,219千円等であります。主な支出の要因は、前受金の減少額71,648千円、売上債権の増加額54,352千円、税金等調整前当期純損失43,718千円等であります。
(ⅱ)投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動によるキャッシュ・フローは、676,506千円の減少(前年同期656,485千円の減少)となりました。主な支出の要因は、SaaSの新規開発・機能拡充等に係る無形固定資産の取得による支出640,104千円、支店オフィスの内装工事等に伴う有形固定資産の取得による支出35,039千円等であります。
(ⅲ)財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動によるキャッシュ・フローは、34,294千円の減少(前年同期34,484千円の減少)となりました。支出の要因は、配当金の支払額34,279千円等であります。
(ⅳ)資本の財源、資金の流動性等その他キャッシュ・フロー関連分析
当社グループの事業活動における資金需要の主なものとしましては、拡販サービスを始めとするクラウドサービスの開発に必要な資金であり、当該開発投資額につきましては原則として営業活動によるキャッシュ・フローから調達することを基本としており、これが資本の財源であります。
その他、資金の流動性等キャッシュ・フローに関連する指標は、次のとおりです。
2021年3月期2022年3月期2023年3月期2024年3月期2025年3月期
自己資本比率(%)83.078.277.976.679.7
時価ベースの自己資本比率(%)204.9125.9149.3166.0143.0
キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)0.00.00.00.00.0
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)4,179.950,250.2167,084.93,306,566.0-

自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
(注)1.各指標はいずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
(注)2.株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式総数(自己株式控除後)をベースに計算しております。
(注)3.キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを利用しております。
(注)4.有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いについては連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
(4)生産、受注及び販売の実績
① 生産実績
当社グループのクラウドソリューション事業における、システム・アプリケーションの受託開発、当社クラウド・SaaS導入/運用の支援等につきましては、請負契約の形態をとっており、「生産」という概念には適合しないため、記載しておりません。
② 受注実績
当社グループのクラウドソリューション事業における、システム・アプリケーションの受託開発、当社クラウド・SaaS導入/運用の支援等につきましては、請負契約の形態をとっており、その受注実績は下記のとおりであります。
品目受注高
(千円)
前年同期比
(%)
受注残高
(千円)
前年同期比
(%)
システム・アプリケーションの受託開発、当社クラウド・SaaS導入/運用の支援 等321,61694.771,10041.2

③ 販売実績
当連結会計年度のクラウドソリューション事業における販売実績を品目別に示すと、次のとおりであります。
品目当連結会計年度
(自 2024年4月1日
至 2025年3月31日)
前年同期比(%)
サブスクリプション (千円)2,554,778104.6
ソリューション (千円)473,409129.3
合計(千円)3,028,187107.8

(注)1.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、その割合が100分の10以上に該当する相手先がないため記載を省略しております。
2.付帯取引の一部売上高につきまして、2025年3月期から「ソリューション売上」ではなく「サブスクリプション売上」の区分として表示しております。それに伴い、前年同期比に関しましても、同方針に基づいて組み替えた数値を表示しております。
(5)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りと異なる場合があります。
特に、当社は、主力であるクラウド・SaaSの提供にあたり、サービス提供用のシステムを開発しており、収益獲得効果が確実なものについて資産計上しておりますが、マーケット状況の急激な変化等によりその効果が実現しない可能性があります。

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