有価証券報告書-第17期(令和1年7月1日-令和2年6月30日)

【提出】
2020/09/29 15:05
【資料】
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【項目】
112項目
(1) 経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
当事業年度におけるわが国経済は、政府による各種経済対策及び日本銀行による大規模な金融緩和策を背景に、企業収益の改善や個人消費が底堅く推移するなど緩やかに回復を続けてまいりました。一方で、米中通商問題の影響による輸出や生産活動の停滞が続く中、2020年1月以降の新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大により、国内外の経済に与える影響は先が見通せない状況となっております。
アプリケーションサービス事業と関連性がある宿泊旅行業界においては、当事業年度に当たる2019年7月から2020年6月の累計訪日外客数が、上半期では日韓情勢の変化等に伴う韓国からの訪日外客数の減少、そして下半期においては新型コロナウイルス感染症の拡大による渡航制限の影響を受け、2020年3月には前年同月比マイナス93%、同年4~6月においてはいずれの月も前年同月比マイナス99.9%、通期では合計約1,919万人となり、前年比60%と大幅なマイナスの伸び率に転じ、厳しい状況が続いております。*
このような事業環境の中でも、新機能の追加や外部システムとの連携を進めることで、『TEMAIRAZU』シリーズの機能性・利便性の向上を図るとともに、予約サイトをはじめとした販売チャネルとのシステム連携をおこない、宿泊施設の販路拡大を図りました。また、多様化する宿泊施設形態に対応すべく、『TEMAIRAZU』シリーズに新バージョンを追加しました。こうした施策を行っていくことで商品価値を向上させ、事業環境が厳しい状況の中でもより選ばれる商品となることを目指していきました。
その結果、当社全体の業績を牽引し、当事業年度の売上高は1,650,002千円(前期比21.5%増)となりました。また、営業利益は1,163,733千円(前期比31.7%増)、経常利益は1,164,832千円(前期比31.8%増)、当期純利益は767,463千円(前期比32.1%増)となりました。
*日本政府観光局発表の数値に基づき集計
前事業年度
(自 2018年7月1日
至 2019年6月30日)
(千円)
当事業年度
(自 2019年7月1日
至 2020年6月30日)
(千円)
前期比
金額
(千円)
増減率
(%)
売上高1,358,5761,650,002291,42521.5
営業利益883,9421,163,733279,79031.7
経常利益883,5931,164,832281,23831.8
当期純利益580,955767,463186,50832.1


各セグメントの状況は以下のとおりです。
(アプリケーションサービス事業)
当事業年度においては、まず機能性・利便性の向上を目的として、いちご株式会社のレベニューマネジメントシステム『PROPERA』、メトロエンジン株式会社の予約エンジン『メトロブッキング』、株式会社CHILLNNの宿泊予約D2Cプラットフォーム『CHILLNN』、株式会社イー・ビジネスの訪日中国人向け接客・集客サービス『QRHOTEL』をはじめとした複数のシステムと連携を開始するとともに、「日本語・英語切り替え機能」を搭載しました。次に宿泊施設の販路拡大を目的とした販売チャネルとのシステム連携においては、楽天LIFULL STAYの宿泊・民泊予約サイト『Vacation STAY』、株式会社アドベンチャーの航空券予約販売サイト『skyticket』、アジアに強みを持つホールセラー株式会社オーマイホテルアンドコー等との連携を開始しました。さらに多様化する宿泊施設運営形態への対応として、小規模宿泊施設や民泊施設を複数運営している事業者向けの新バージョン、『手間いらずmini』の提供を開始しました。新機能の搭載、様々なシステムや販売チャネルとの連携や新バージョンの登場で、『TEMAIRAZU』シリーズはさらに幅広い顧客層のニーズに応えられる商品となりました。また、当社新開発の『t-switch』が、Airbnbが開発した宿泊施設向け基幹業務システム「Cloud PMS」に搭載されました。『t-switch』は当社の中長期的な取り組みの1つで、『TEMAIRAZU』シリーズのチャネルマネジメントテクノロジーを基礎に開発した新サービスです。
営業活動においては、2020年2月に開催された国際ホテル・レストラン・ショーをはじめ、各地で行われた展示会への出展、セミナーやカンファレンスへの参加等、プロモーションを積極的に行い認知度の向上を図りました。新型コロナウイルス感染症の拡大が始まってからは、当社でもテレワークを導入し、営業活動もすべて在宅での実施としました。この様に活動が制限された状況下でも、電話やWeb会議システムをフル活用してのお客様へのご案内、そしてシステム連携パートナーとの共同ウェブセミナーを開催するなど、非対面での営業・プロモーション活動を積極的に行いました。また、厳しい状況にある宿泊施設が少しでもサイトコントローラーを導入しやすくなるよう、2020年5月からは期間限定で初期導入費用を無料にするキャンペーンを行いました。
当事業年度においては、特に2020年3月頃から、新型コロナウイルス感染症拡大による宿泊需要減少等による通信料売上の減少、そして閉館や休館による解約も発生し、当社の売上へも影響が出ています。しかしながら、上半期が好調であったこと、また、上記の施策・活動により、全体の売上の増加傾向を維持することができました。
この結果、アプリケーションサービス事業の売上高は1,605,457千円(前期比21.0%増)となりました。また、セグメント利益は1,264,903千円(前期比29.3%増)となりました。
(インターネットメディア事業)
比較サイト『比較.com』においては、効果の悪い広告の削減と同時に、検索エンジンの最適化、ユーザーインターフェイスの改善、モバイルユーザビリティの向上等の対策を継続したこと、また、外出自粛によりインターネットでの巣ごもり需要が増えた影響もあり、サイトのトラフィックが増加しました。
インターネットメディア事業の売上高は44,544千円(前期比41.1%増)となり、セグメント利益は33,544千円(前期比132.5%増)になりました。
② 資産、負債及び純資産の状況
当事業年度における資産合計は、前事業年度末に比べ657,503千円増加し、4,287,353千円となりました。
流動資産は648,122千円増加し、4,219,228千円となりました。主な要因は現金及び預金の増加626,083千円、売上増加による売掛金の増加14,103千円等であります。固定資産は9,380千円増加し、68,124千円となりました。主な要因は長期前払費用の増加5,206千円と繰延税金資産の増加4,638千円等であります。
当事業年度における負債合計は、前事業年度末に比べ99,648千円増加し、392,509千円となりました。
流動負債は99,648千円増加し、392,509千円となりました。主な要因は利益増加による未払法人税等の増加61,395千円等であります。なお、当社に固定負債はありません。
当事業年度における純資産合計は、前事業年度末に比べ557,855千円増加し、3,894,843千円となりました。主な要因は当期純利益767,463千円の計上による増加等であります。
③ キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ626,083千円増加し、3,971,358千円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において営業活動の結果獲得した資金は841,747千円(前事業年度は586,399千円の獲得)となりました。これは主に、税引前当期純利益1,164,832千円による増加と法人税等の支払342,705千円の減少等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において投資活動の結果使用した資金は2,247千円(前事業年度はなし)となりました。これは主に、固定資産の取得1,810千円によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において財務活動の結果使用した資金は213,416千円(前事業年度は93,678千円の使用)となりました。これは主に、配当金の支払い213,291千円によるものです。
④ 生産、受注及び販売の実績
イ.生産実績
該当事項はありません。
ロ.受注実績
該当事項はありません。
ハ.販売実績
当事業年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当事業年度
(自 2019年7月1日
至 2020年6月30日)
金額(千円) (注)1増減率(%)
アプリケーションサービス事業1,605,45721.0
インターネットメディア事業44,54441.1
合計1,650,00221.5

(注) 1.当事業年度の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.セグメント間の取引はありません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、本文中における将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
① 経営成績の分析
当社の当事業年度の売上高は前年同期比291,425千円増(同21.5%増)の1,650,002千円、営業利益は279,790千円増(同31.7%増)の1,163,733千円となりました。それらの要因について市場背景を含めてご説明いたします。
(売上高)
当社の主力事業であるアプリケーションサービス事業での売上高は1,605,457千円(前期比21.0%増)となり、当社の売上高の増加に寄与しております。
当事業年度において、アプリケーションサービス事業において上半期は東京オリンピック開催に向けて宿泊施設の開業も相次ぎ、訪日外国人客数も最高値を更新するなど宿泊旅行業界が盛況な状況でした。そのような業界の活況の恩恵を受けて当社の売上も増加しました。しかしながら、下半期(特に3月以降)は世界的な新型コロナウイルス感染症拡大により宿泊需要が大きく減少し、当社の売上・利益へも影響が出ました。具体的には通信料売上の減少、そして閉館や休館による解約も発生しました。その影響による当期における新型コロナウイルス感染症拡大によるマイナスインパクトはおおよそ50,000千円と見積もっております。
(営業損益)
当社では、営業力及び商品開発強化などに対応する体制強化を行う一方で、業務改善等による生産性の向上に努めております。当事業年度においては営業・開発費用の支出及び設備投資費用が増加したものの、それ以上に売上を伸ばすことができ営業利益率は70.5%(前年同期比5.4ポイント増)となりました。
② 資本の財源及び資金の流動性
当社の運転資金需要のうち主なものは、システムの開発・運用にかかわる原価、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、主に設備投資等によるものであります。
当社は、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金は自己資金を基本としております。現在金融機関からの借入はなく無借金経営であります。
なお、当事業年度における現金及び現金同等物の残高は3,971,358千円となっております。
③ 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社は、経営規模に関する指標として売上高、収益性に関する指標として売上高営業利益率を重要な指標として位置付けております。
売上高については、当事業年度における売上高は1,650,002千円(前期比21.5%増)でした。当社ではまず売上高のトップラインを伸ばしていくことに注力し、契約数の増加や1施設あたりの売上高の向上に取り組んでまいります。
営業利益率については、当社がお客様に高付加価値に製品を提供できているかの指標となると考えております。急激な変化がないように投資のバランスを考慮しつつも、製品力強化のために必要なコストをかけていくことは怠りません。

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