有価証券報告書-第48期(2022/04/01-2023/03/31)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における我が国経済は、コロナ禍を経た社会経済活動の平準化の歩みが進む一方、慢性的な人材不足に加え、グローバル・サプライチェーンの混乱や国際情勢不安とこれによる資源・エネルギー価格の高騰、物価や金利の上昇など、依然として国内景気の下押しリスクが懸念される状況が継続しました。
当社グループ(当社及び連結子会社)が属する市場においては、全産業でDX・デジタル化による企業変革、デジタル・データを利活用した新たなサービスの創造、業務効率化による生産性や収益性の向上などを目指す投資需要は非常に旺盛であり、これらテーマがICT市場の成長・拡大を牽引することが期待されています。
当社の主要顧客(社会インフラを支える企業や、日本のモノづくりを担う先進的なインダストリー企業等)においても、コロナ禍によって中断・延期していたICTシステムプロジェクトが続々と再開しているほか、DX・デジタル化、システム刷新/モダナイゼーション、カーボンニュートラル等をテーマとした新たなICTシステム投資も予定されており、当社への引き合いは増加しています。
このような環境下において、当社グループでは、中長期的な持続的成長を見据え、新・中期経営計画(2023年4月~2026年3月)の策定に取り組むとともに、「DX・デジタル化」「システム刷新/モダナイゼーション」「カーボンニュートラル」等のテーマで、事業拡大に向けた次の重点施策に取り組みました。
新たな価値の創造・提供への挑戦として、日本初となるSIパートナー契約を締結した仏・シュナイダーエレクトリック社と、製造業界やエネルギー業界向けDX・IoTサービスの拡大に注力しました(インダストリーDX、マイクログリッド・VPP、エネルギーマネジメント等)。
次に、ワシントンD.C.発のユニコーン企業 Mapbox Inc.とソフトバンク株式会社が共同出資するマップボックス・ジャパン合同会社と、地図を用いたDXの推進に向けてパートナー契約を締結しました。今後、当社が強みを有するエネルギーやインダストリー領域を足掛かりに幅広い業界へ展開し、3年後に100社への導入を目指すとともに、ソリューションパッケージなどの共同開発も行ってまいります。
さらに、株式会社データビークルと、同社が提供する「dataDiver(データダイバー)」と「dataFerry(データフェリー)」を活用した新型コロナウイルス感染症(COVID-19)等の予防活動に関する「データ分析ソリューション」を共同で推進し、東京都に納入しました。今後、本ソリューションの機能拡充・アップデートに取り組み、パンデミックや激甚災害発生などに対応した「レジリエンス・ソリューション」としても展開を図ってまいります。
上記以外にも、複数の企業との新たなDX価値の共創に向けた協議を開始するなど、当社のエンジニアリングサービスやソリューションにおける新たな価値の創造に取り組んでおります。
競争優位の発揮としては、まず、中部地区での事業拡大と顧客リレーション強化を目的として、名古屋市で新オフィスの開設準備にあたりました(開設:2023年4月)。
次に、研究開発活動として、国立研究開発法人 産業技術総合研究所とともに「AIの品質ガイドライン」策定プロジェクト、及び「AIの品質評価プラットフォーム」開発プロジェクトに継続して取り組みました。
さらに、産学連携への取り組みとして、東京大学大学院との宇宙・衛星データ関連の共同研究に継続して取り組んだことに加え、新講座「実践宇宙データ活用」において、AI・IoT分野を中心に支援を行いました。加えて、立命館大学(IoTセキュリティや、次世代IoT機器向け、組み込み「マルチコア制御システム」)、慶應義塾大学(GIS:地理情報システム)や早稲田大学(EMS:エネルギー・マネジメント・システム)等との共同研究に継続して取り組みました。
これら研究開発活動の成果として、知的財産権の強化に注力しており、2023年3月末日現在、20件(前期比3件増)の特許を取得しております。今後も、技術の強化を図るとともに独自技術の特許化を推進してまいります。
変革と成長を支える多様な人材育成の取り組みとしては、新入社員研修(54名)のほか、「AIエンジニア」「DXコンサルタント」「データ・サイエンティスト」をはじめとしたDX人材教育に注力しました。加えて、品質力やプロジェクト・マネジメント力の強化として、プロジェクト管理の国際標準資格であるPMP(Project Management Professional)資格取得者の増員に継続して取り組みました。
企業価値向上に向けた取り組みとしては、「DX・デジタルのアドソル日進」ブランドの市場訴求に向け、当社グループのDXに関する取り組みやソリューションをご紹介する動画を作成・公開しました。
次に、デジタル技術による社会変革を踏まえ、DXを推進する準備が整った企業として、経済産業省より「DX認定事業者」に選定されました。
さらに、ベトナムでの海外オフショア開発やソリューションビジネスなどの推進に向け、日越外交の発展に向けた記念事業に賛同・協賛しました。(日越外交関係樹立50周年記念特設サイト:https://japanvietnam50.org/)
以上の結果、当連結会計年度の売上高は、12,842百万円(前期は12,247百万円)と増収に転換しました。
利益面では「DX・デジタル/スマートシティのアドソル日進」ブランドの確立に向け、人材育成(新入社員:54名、DX・AI人材など)や、営業・コンサルティング体制の強化、研究・開発、社内システムのDX・デジタル化、エリア戦略(名古屋オフィス新設)等の戦略投資を推進した一方、収益性の向上に継続して取り組みました。
その結果、営業利益は1,210百万円(前期は1,088百万円)と増益に転換しました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりです。
①社会インフラ事業
エネルギー分野(電力・ガス)は、ガス関連では前期までの大型法的分離案件が終了しましたが、電力関連で新たに、次世代スマートメーターや再生可能エネルギーの活用など、対応テーマの拡大に注力しました。加えて、中部地区での対応強化に取り組みました。
交通・運輸分野(道路・鉄道、航空・宇宙等)では、航空関連で新たにキャリア向け新規案件を受注しプロジェクトがスタートしたことに加え、宇宙関連や道路関連で対応テーマの拡大に取り組みました。
公共分野(防災等)では、防災関連が拡大しました。
通信・ネットワーク分野(次世代通信5G等)では、5Gを中心とした基地局開発等に、継続して取り組みました。
その結果、当連結会計年度の売上高は、7,203百万円(前期は7,348百万円)となりました。
②先進インダストリー事業
制御システム分野(スマート・モビリティ、先進医療、産業機器等)では、スマート・モビリティ(先進EVや、自動運転等)や先進医療関連が計画通り推移しました。
基盤システム分野(キャッシュレス・決済・クレジットカードを中心としたペイメント・システムや、業務基盤システム関連)では、ペイメント関連や業務基盤関連(メーカーやシステムインテグレーター向けDX案件)が拡大しました。
ソリューション分野では、「GIS:地理情報システム」を中核に、エネルギーやインダストリー分野でのDX対応、グローバル企業とのアライアンスビジネスの拡大と新サービスの創造に注力しました。また、セキュリティ・ソリューション:LynxSECUREが公共領域で継続採用されました。
これらの結果、当連結会計年度の売上高は、5,638百万円(前期は4,899百万円)となりました。
2023年3月期(連結業績) セグメント別売上高
(2)生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメント別に示すと、次の通りであります。
(注)当社グループの生産実績の大半が提出会社によるものであるため、上記の金額は提出会社単独の金額を記載しております。
b.受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメント別に示すと、次の通りであります。
(注)当社グループの受注実績の大半が提出会社によるものであるため、上記の金額は提出会社単独の金額を記載しております。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメント別に示すと、次の通りであります。
(注)最近2連結会計年度の主要な販売先及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次の通りであります。
(3) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次の通りであります。
尚、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの連結会計年度の財政状態及び経営成績は、次の通りであります。
「流動資産」は、6,244百万円となり、前連結会計年度末と比べ1,088百万円増加しました。
主な変動要因としては、現金及び預金の増加584百万円、売掛金及び契約資産の増加442百万円等によります。
「固定資産」は、3,093百万円となり、前連結会計年度末と比べ179百万円増加しました。
主な変動要因としては、無形固定資産の増加22百万円、投資有価証券の増加253百万円、繰延税金資産の減少54百万円、敷金及び保証金の減少56百万円等によります。
これにより、資産合計は9,338百万円となり、前連結会計年度末と比べ1,268百万円増加しました。
「流動負債」は、1,945百万円となり、前連結会計年度末と比べ594百万円増加しました。
主な変動要因としては、買掛金の増加71百万円、未払金の増加148百万円、未払法人税等の増加176百万円、未払消費税等の増加74百万円、賞与引当金の増加89百万円等によります。
「固定負債」は、715百万円となり、前連結会計年度末と比べ33百万円減少しました。
主な変動要因は、退職給付に係る負債が33百万円減少したことによります。
これにより、負債合計は、2,661百万円となり、前連結会計年度末と比べ560百万円増加しました。
「純資産」は、6,676百万円となり、前連結会計年度末と比べ707百万円増加しました。
主な変動要因は、利益剰余金が506百万円、その他有価証券評価差額金が175百万円増加したこと等によります。
以上の結果、「自己資本比率」は、70.2%となり前連結会計年度末と比べ2.2ポイント減少しました。
当連結会計年度は、売上高は12,842百万円となりました。これは、当社は持続的成長を見据え「DX・デジタル化」「システム刷新/モダナイゼーション」「カーボンニュートラル」等のテーマで、事業拡大に注力しました。また、グローバル企業(仏・シュナイダーエレクトリック社、米・マップボックス社等)とのアライアンスビジネスの強化、エネルギー分野に次ぐ新たなビジネスの柱の開拓、新たな価値の創出(東京大学大学院工学研究科との宇宙・衛星データ利活用に関する共同研究)など、中長期的な企業価値向上につながる取り組みを推進したことによるものと分析しております。
利益面では、営業利益は1,210百万円、経常利益は1,244百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は841百万円となりました。これは、「DX・デジタル/スマートシティのアドソル日進」ブランドの確立に向け、人材育成(新入社員:54名、DX・AI人材など)や、営業・コンサルティング体制の強化、研究・開発、社内システムのDX・デジタル化、エリア戦略(名古屋オフィス新設)等の戦略投資を推進した一方、収益性の向上に継続して取り組んだことによるものと分析しております。
当連結会計年度における重点施策の取組み状況、セグメント別ごとの経営成績の分析については、「(1)経営成績等の状況の概要」に記載の通りであります。又、当社グループの経営方針、対処すべき課題及びその課題に対応するための事業戦略、重点戦略等については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載の通りであります。
② キャッシュ・フローの状況並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a.キャッシュ・フローの状況の分析
(a)営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動によるキャッシュ・フローは1,020百万円の収入(前年同期は1,781百万円の収入)となりました。主な要因は税金等調整前当期純利益は1,240百万円、売上債権の増加439百万円、法人税等の支払額253百万円等によるものであります。
(b)投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動によるキャッシュ・フローは99百万円の支出(前年同期は241百万円の支出)となりました。主な要因は無形固定資産の取得による支出126百万円、敷金及び保証金の回収による収入52百万円等によるものであります。
以上により、フリー・キャッシュ・フローは、920百万円の収入となりました。
(c)財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動によるキャッシュ・フローは336百万円の支出(前年同期は410百万円の支出)となりました。主な要因は配当金の支払い334百万円等によるものであります。
b.資金需要
当社グループの資金需要として主なものは、運転資金として、システム開発のための人件費、外注費、販売費及び一般管理費としての人件費、経費等の他、研究開発投資や、M&A並びに資本業務提携といった投資戦略も資金需要の一つと考えております。
c.財務政策
必要となる資金につきましては、内部資金を充当し、必要に応じて有利子負債の調達を実施することを基本としております。
又、運転資金の調達手段の利便性確保を目的として総額700百万円のコミットメントライン契約を締結しております。尚、この契約に基づく当連結会計年度末の借入残高はありません。
d.経営資源の配分
当社グループは企業価値向上を持続させるための積極的な戦略投資と、財務体質の安定化に向けた内部留保、さらに、株主の皆様に対する利益還元との適正なバランスを確保することを目指し、成長投資、手許資金、株主還元としての経営資源の配分を決定しております。株主還元については、持続的な安定配当に留意し、業績に裏付けられた成果の配分を行っております。具体的には、「連続増配」「配当性向40%以上」「年2回(中間・期末)」を配当方針としております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されていますが、この連結財務諸表の作成に当たっては、経営者により一定の会計基準の範囲内で見積りが行われている部分があり、資産・負債や収益・費用の数値に反映されています。
これらの見積りについては、継続して評価し、必要に応じて見直しを行っていますが、見積りには不確実性が伴う為に、実際の結果は、これらとは異なることがあります。
会計上の見積りのうち、特に重要な判断を要するものは以下の通りです。
a. 一定の期間にわたり履行義務を充足する収益認識
「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載の通りであります。
b. 完成工事補償引当金
当社グループは、「(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)4.会計方針に関する事項 (3)重要な引当金の計上基準」に記載の通り、工事契約における完成工事のうち、完成工事の品質に関する補償費用の支出が見込まれる場合には、当該費用見込額を完成工事補償引当金として計上しております。想定していなかった原価の発生等により、当初の見積りを超える原価が発生する場合には、親会社株主に帰属する当期純利益及び利益剰余金に影響を及ぼす可能性があります。
尚、当連結会計年度末において、完成工事補償引当金は発生していないため、連結貸借対照表に計上しておりません。
c. 工事損失引当金
当社グループは、「(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)4.会計方針に関する事項 (3)重要な引当金の計上基準」に記載の通り、工事契約における未引渡し工事のうち、損失の発生が高く、工事損失額を合理的に見積ることができる工事等については、損失発生に備えるため、当該損失見込額を工事損失引当金として計上しております。想定していなかった原価の発生等により、当初の見積りを超える原価が発生する場合には、親会社株主に帰属する当期純利益及び利益剰余金に影響を及ぼす可能性があります。
尚、当連結会計年度末において、工事損失引当金は発生していないため、連結貸借対照表に計上しておりません。
d. 退職給付費用及び退職給付に係る負債
当社グループは、「(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)4.会計方針に関する事項 (4)退職給付に係る会計処理の方法」に記載の通り、従業員の退職給付に備える為、当連結会計年度末における退職給付債務の見込み額に基づき、退職給付費用及び退職給付に係る負債を計上しております。
退職給付債務は、割引率、退職率及び死亡率など数理計算上の基礎率に基づき見積られております。実績と見積りとの差は数理計算上の差異として、発生年度に一括して費用処理しており、退職給付費用及び退職給付に係る負債に影響を及ぼします。この数理計算上の仮定を適切と考えておりますが、実績との差異や仮定の変動により親会社株主に帰属する当期純利益及び利益剰余金に影響を及ぼす可能性があります。
尚、退職給付費用及び退職給付に係る負債に関する見積りや前提条件については、「注記事項(退職給付関係)」に記載の通りです。
e. 繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産についてその発生の原因ごとに回収可能性を検討し、当該資産の回収が不確実と考えられる項目については、評価性引当額を計上しております。回収可能性の判断については、将来の課税所得見込額と実行可能なタックス・プランニングを考慮して、将来の税金負担額を軽減する効果を有すると考えられる範囲で繰延税金資産を計上しています。
将来の課税所得見込額はその時の業績等により変動するため、課税所得の見積りに影響を与える要因が発生した場合には、回収可能性の見直しを行い繰延税金資産の修正を行うため、親会社株主に帰属する当期純利益及び利益剰余金に影響を及ぼす可能性があります。
尚、繰延税金資産の発生の主な原因別の内訳については、「注記事項(税効果会計関係)」に記載の通りです。
f. 固定資産の減損
当社グループは、固定資産の減損に係る回収可能性の評価にあたり、対象資産のグルーピングを行い、減損の兆候の有無を判定しております。
減損するか否かを判断するための対象資産の収益性の評価は、その時の業績等により変動するため、将来キャッシュ・フロー等の前提条件に変更があった場合には、固定資産の減損を実施し、親会社株主に帰属する当期純利益及び利益剰余金に影響を及ぼす可能性があります。
尚、当連結会計年度において減損損失の認識はしていないため、注記に記載はしておりません。
④ 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの経営成績及び財務状況に影響を及ぼす可能性のあるリスクにつきましては、「3 事業等のリスク」に記載の通りであります。
当連結会計年度における我が国経済は、コロナ禍を経た社会経済活動の平準化の歩みが進む一方、慢性的な人材不足に加え、グローバル・サプライチェーンの混乱や国際情勢不安とこれによる資源・エネルギー価格の高騰、物価や金利の上昇など、依然として国内景気の下押しリスクが懸念される状況が継続しました。
当社グループ(当社及び連結子会社)が属する市場においては、全産業でDX・デジタル化による企業変革、デジタル・データを利活用した新たなサービスの創造、業務効率化による生産性や収益性の向上などを目指す投資需要は非常に旺盛であり、これらテーマがICT市場の成長・拡大を牽引することが期待されています。
当社の主要顧客(社会インフラを支える企業や、日本のモノづくりを担う先進的なインダストリー企業等)においても、コロナ禍によって中断・延期していたICTシステムプロジェクトが続々と再開しているほか、DX・デジタル化、システム刷新/モダナイゼーション、カーボンニュートラル等をテーマとした新たなICTシステム投資も予定されており、当社への引き合いは増加しています。
このような環境下において、当社グループでは、中長期的な持続的成長を見据え、新・中期経営計画(2023年4月~2026年3月)の策定に取り組むとともに、「DX・デジタル化」「システム刷新/モダナイゼーション」「カーボンニュートラル」等のテーマで、事業拡大に向けた次の重点施策に取り組みました。
新たな価値の創造・提供への挑戦として、日本初となるSIパートナー契約を締結した仏・シュナイダーエレクトリック社と、製造業界やエネルギー業界向けDX・IoTサービスの拡大に注力しました(インダストリーDX、マイクログリッド・VPP、エネルギーマネジメント等)。
次に、ワシントンD.C.発のユニコーン企業 Mapbox Inc.とソフトバンク株式会社が共同出資するマップボックス・ジャパン合同会社と、地図を用いたDXの推進に向けてパートナー契約を締結しました。今後、当社が強みを有するエネルギーやインダストリー領域を足掛かりに幅広い業界へ展開し、3年後に100社への導入を目指すとともに、ソリューションパッケージなどの共同開発も行ってまいります。
さらに、株式会社データビークルと、同社が提供する「dataDiver(データダイバー)」と「dataFerry(データフェリー)」を活用した新型コロナウイルス感染症(COVID-19)等の予防活動に関する「データ分析ソリューション」を共同で推進し、東京都に納入しました。今後、本ソリューションの機能拡充・アップデートに取り組み、パンデミックや激甚災害発生などに対応した「レジリエンス・ソリューション」としても展開を図ってまいります。
上記以外にも、複数の企業との新たなDX価値の共創に向けた協議を開始するなど、当社のエンジニアリングサービスやソリューションにおける新たな価値の創造に取り組んでおります。
競争優位の発揮としては、まず、中部地区での事業拡大と顧客リレーション強化を目的として、名古屋市で新オフィスの開設準備にあたりました(開設:2023年4月)。
次に、研究開発活動として、国立研究開発法人 産業技術総合研究所とともに「AIの品質ガイドライン」策定プロジェクト、及び「AIの品質評価プラットフォーム」開発プロジェクトに継続して取り組みました。
さらに、産学連携への取り組みとして、東京大学大学院との宇宙・衛星データ関連の共同研究に継続して取り組んだことに加え、新講座「実践宇宙データ活用」において、AI・IoT分野を中心に支援を行いました。加えて、立命館大学(IoTセキュリティや、次世代IoT機器向け、組み込み「マルチコア制御システム」)、慶應義塾大学(GIS:地理情報システム)や早稲田大学(EMS:エネルギー・マネジメント・システム)等との共同研究に継続して取り組みました。
これら研究開発活動の成果として、知的財産権の強化に注力しており、2023年3月末日現在、20件(前期比3件増)の特許を取得しております。今後も、技術の強化を図るとともに独自技術の特許化を推進してまいります。
変革と成長を支える多様な人材育成の取り組みとしては、新入社員研修(54名)のほか、「AIエンジニア」「DXコンサルタント」「データ・サイエンティスト」をはじめとしたDX人材教育に注力しました。加えて、品質力やプロジェクト・マネジメント力の強化として、プロジェクト管理の国際標準資格であるPMP(Project Management Professional)資格取得者の増員に継続して取り組みました。
企業価値向上に向けた取り組みとしては、「DX・デジタルのアドソル日進」ブランドの市場訴求に向け、当社グループのDXに関する取り組みやソリューションをご紹介する動画を作成・公開しました。
次に、デジタル技術による社会変革を踏まえ、DXを推進する準備が整った企業として、経済産業省より「DX認定事業者」に選定されました。
さらに、ベトナムでの海外オフショア開発やソリューションビジネスなどの推進に向け、日越外交の発展に向けた記念事業に賛同・協賛しました。(日越外交関係樹立50周年記念特設サイト:https://japanvietnam50.org/)
以上の結果、当連結会計年度の売上高は、12,842百万円(前期は12,247百万円)と増収に転換しました。
利益面では「DX・デジタル/スマートシティのアドソル日進」ブランドの確立に向け、人材育成(新入社員:54名、DX・AI人材など)や、営業・コンサルティング体制の強化、研究・開発、社内システムのDX・デジタル化、エリア戦略(名古屋オフィス新設)等の戦略投資を推進した一方、収益性の向上に継続して取り組みました。
その結果、営業利益は1,210百万円(前期は1,088百万円)と増益に転換しました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりです。
①社会インフラ事業
エネルギー分野(電力・ガス)は、ガス関連では前期までの大型法的分離案件が終了しましたが、電力関連で新たに、次世代スマートメーターや再生可能エネルギーの活用など、対応テーマの拡大に注力しました。加えて、中部地区での対応強化に取り組みました。
交通・運輸分野(道路・鉄道、航空・宇宙等)では、航空関連で新たにキャリア向け新規案件を受注しプロジェクトがスタートしたことに加え、宇宙関連や道路関連で対応テーマの拡大に取り組みました。
公共分野(防災等)では、防災関連が拡大しました。
通信・ネットワーク分野(次世代通信5G等)では、5Gを中心とした基地局開発等に、継続して取り組みました。
その結果、当連結会計年度の売上高は、7,203百万円(前期は7,348百万円)となりました。
②先進インダストリー事業
制御システム分野(スマート・モビリティ、先進医療、産業機器等)では、スマート・モビリティ(先進EVや、自動運転等)や先進医療関連が計画通り推移しました。
基盤システム分野(キャッシュレス・決済・クレジットカードを中心としたペイメント・システムや、業務基盤システム関連)では、ペイメント関連や業務基盤関連(メーカーやシステムインテグレーター向けDX案件)が拡大しました。
ソリューション分野では、「GIS:地理情報システム」を中核に、エネルギーやインダストリー分野でのDX対応、グローバル企業とのアライアンスビジネスの拡大と新サービスの創造に注力しました。また、セキュリティ・ソリューション:LynxSECUREが公共領域で継続採用されました。
これらの結果、当連結会計年度の売上高は、5,638百万円(前期は4,899百万円)となりました。
2023年3月期(連結業績) セグメント別売上高
| 事 業 | 2022年3月期 | 2023年3月期 | ||||
| 分 野 | 実績(百万円) | 構成比(%) | 実績(百万円) | 構成比(%) | 前期比(%) | |
| 社会インフラ | 7,348 | 60.0 | 7,203 | 56.1 | △2.0 | |
| エネルギー | 6,092 | 49.7 | 5,818 | 45.3 | △4.5 | |
| 交通・運輸 | 473 | 3.9 | 626 | 4.9 | 32.3 | |
| 公共 | 141 | 1.2 | 288 | 2.2 | 104.5 | |
| 通信・ネットワーク | 641 | 5.2 | 470 | 3.7 | △26.6 | |
| 先進インダストリー | 4,899 | 40.0 | 5,638 | 43.9 | 15.1 | |
| 制御システム | 1,437 | 11.7 | 1,471 | 11.5 | 2.4 | |
| 基盤システム | 2,849 | 23.2 | 3,527 | 27.5 | 23.8 | |
| ソリューション | 612 | 5.0 | 639 | 5.0 | 4.4 | |
| 全社合計 | 12,247 | 100.0 | 12,842 | 100.0 | 4.9 | |
(2)生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメント別に示すと、次の通りであります。
| 事 業 | 当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) | ||
| 分 野 | 生産高(百万円) | 前年同期比(%) | |
| 社会インフラ | 5,349 | △4.8 | |
| エネルギー | 4,262 | △7.9 | |
| 交通・運輸 | 473 | 31.6 | |
| 公共 | 235 | 102.0 | |
| 通信・ネットワーク | 378 | △26.2 | |
| 先進インダストリー | 4,116 | 14.2 | |
| 制御システム | 1,098 | 1.1 | |
| 基盤システム | 2,593 | 22.5 | |
| ソリューション | 424 | 5.9 | |
| 合 計 | 9,465 | 2.6 | |
(注)当社グループの生産実績の大半が提出会社によるものであるため、上記の金額は提出会社単独の金額を記載しております。
b.受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメント別に示すと、次の通りであります。
| 事 業 | 当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) | ||||
| 分 野 | 受注高 (百万円) | 前年同期比 (%) | 受注残高 (百万円) | 前年同期比 (%) | |
| 社会インフラ | 7,554 | 4.9 | 1,484 | 31.0 | |
| エネルギー | 6,072 | 3.1 | 1,165 | 27.9 | |
| 交通・運輸 | 678 | 32.2 | 124 | 72.2 | |
| 公共 | 294 | 77.5 | 59 | 11.0 | |
| 通信・ネットワーク | 509 | △19.4 | 135 | 40.3 | |
| 先進インダストリー | 5,599 | 7.9 | 1,127 | △2.9 | |
| 制御システム | 1,435 | 3.2 | 175 | △17.0 | |
| 基盤システム | 3,562 | 14.0 | 842 | 4.6 | |
| ソリューション | 600 | △10.5 | 108 | △23.9 | |
| 合 計 | 13,153 | 6.2 | 2,611 | 13.9 | |
(注)当社グループの受注実績の大半が提出会社によるものであるため、上記の金額は提出会社単独の金額を記載しております。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメント別に示すと、次の通りであります。
| 事 業 | 当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) | ||
| 分 野 | 売上高(百万円) | 前年同期比(%) | |
| 社会インフラ | 7,203 | △2.0 | |
| エネルギー | 5,818 | △4.5 | |
| 交通・運輸 | 626 | 32.3 | |
| 公共 | 288 | 104.5 | |
| 通信・ネットワーク | 470 | △26.6 | |
| 先進インダストリー | 5,638 | 15.1 | |
| 制御システム | 1,471 | 2.4 | |
| 基盤システム | 3,527 | 23.8 | |
| ソリューション | 639 | 4.4 | |
| 合 計 | 12,842 | 4.9 | |
(注)最近2連結会計年度の主要な販売先及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次の通りであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) | ||
| 金額 (百万円) | 割合 (%) | 金額 (百万円) | 割合 (%) | |
| 三菱電機(株) | 2,346 | 19.2 | 2,175 | 16.9 |
| 東京ガスiネット(株) | 1,635 | 13.4 | 1,348 | 10.5 |
| 東京ガス(株) | 1,227 | 10.0 | 134 | 1.0 |
(3) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次の通りであります。
尚、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの連結会計年度の財政状態及び経営成績は、次の通りであります。
「流動資産」は、6,244百万円となり、前連結会計年度末と比べ1,088百万円増加しました。
主な変動要因としては、現金及び預金の増加584百万円、売掛金及び契約資産の増加442百万円等によります。
「固定資産」は、3,093百万円となり、前連結会計年度末と比べ179百万円増加しました。
主な変動要因としては、無形固定資産の増加22百万円、投資有価証券の増加253百万円、繰延税金資産の減少54百万円、敷金及び保証金の減少56百万円等によります。
これにより、資産合計は9,338百万円となり、前連結会計年度末と比べ1,268百万円増加しました。
「流動負債」は、1,945百万円となり、前連結会計年度末と比べ594百万円増加しました。
主な変動要因としては、買掛金の増加71百万円、未払金の増加148百万円、未払法人税等の増加176百万円、未払消費税等の増加74百万円、賞与引当金の増加89百万円等によります。
「固定負債」は、715百万円となり、前連結会計年度末と比べ33百万円減少しました。
主な変動要因は、退職給付に係る負債が33百万円減少したことによります。
これにより、負債合計は、2,661百万円となり、前連結会計年度末と比べ560百万円増加しました。
「純資産」は、6,676百万円となり、前連結会計年度末と比べ707百万円増加しました。
主な変動要因は、利益剰余金が506百万円、その他有価証券評価差額金が175百万円増加したこと等によります。
以上の結果、「自己資本比率」は、70.2%となり前連結会計年度末と比べ2.2ポイント減少しました。
当連結会計年度は、売上高は12,842百万円となりました。これは、当社は持続的成長を見据え「DX・デジタル化」「システム刷新/モダナイゼーション」「カーボンニュートラル」等のテーマで、事業拡大に注力しました。また、グローバル企業(仏・シュナイダーエレクトリック社、米・マップボックス社等)とのアライアンスビジネスの強化、エネルギー分野に次ぐ新たなビジネスの柱の開拓、新たな価値の創出(東京大学大学院工学研究科との宇宙・衛星データ利活用に関する共同研究)など、中長期的な企業価値向上につながる取り組みを推進したことによるものと分析しております。
利益面では、営業利益は1,210百万円、経常利益は1,244百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は841百万円となりました。これは、「DX・デジタル/スマートシティのアドソル日進」ブランドの確立に向け、人材育成(新入社員:54名、DX・AI人材など)や、営業・コンサルティング体制の強化、研究・開発、社内システムのDX・デジタル化、エリア戦略(名古屋オフィス新設)等の戦略投資を推進した一方、収益性の向上に継続して取り組んだことによるものと分析しております。
当連結会計年度における重点施策の取組み状況、セグメント別ごとの経営成績の分析については、「(1)経営成績等の状況の概要」に記載の通りであります。又、当社グループの経営方針、対処すべき課題及びその課題に対応するための事業戦略、重点戦略等については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載の通りであります。
② キャッシュ・フローの状況並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a.キャッシュ・フローの状況の分析
(a)営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動によるキャッシュ・フローは1,020百万円の収入(前年同期は1,781百万円の収入)となりました。主な要因は税金等調整前当期純利益は1,240百万円、売上債権の増加439百万円、法人税等の支払額253百万円等によるものであります。
(b)投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動によるキャッシュ・フローは99百万円の支出(前年同期は241百万円の支出)となりました。主な要因は無形固定資産の取得による支出126百万円、敷金及び保証金の回収による収入52百万円等によるものであります。
以上により、フリー・キャッシュ・フローは、920百万円の収入となりました。
(c)財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動によるキャッシュ・フローは336百万円の支出(前年同期は410百万円の支出)となりました。主な要因は配当金の支払い334百万円等によるものであります。
b.資金需要
当社グループの資金需要として主なものは、運転資金として、システム開発のための人件費、外注費、販売費及び一般管理費としての人件費、経費等の他、研究開発投資や、M&A並びに資本業務提携といった投資戦略も資金需要の一つと考えております。
c.財務政策
必要となる資金につきましては、内部資金を充当し、必要に応じて有利子負債の調達を実施することを基本としております。
又、運転資金の調達手段の利便性確保を目的として総額700百万円のコミットメントライン契約を締結しております。尚、この契約に基づく当連結会計年度末の借入残高はありません。
d.経営資源の配分
当社グループは企業価値向上を持続させるための積極的な戦略投資と、財務体質の安定化に向けた内部留保、さらに、株主の皆様に対する利益還元との適正なバランスを確保することを目指し、成長投資、手許資金、株主還元としての経営資源の配分を決定しております。株主還元については、持続的な安定配当に留意し、業績に裏付けられた成果の配分を行っております。具体的には、「連続増配」「配当性向40%以上」「年2回(中間・期末)」を配当方針としております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されていますが、この連結財務諸表の作成に当たっては、経営者により一定の会計基準の範囲内で見積りが行われている部分があり、資産・負債や収益・費用の数値に反映されています。
これらの見積りについては、継続して評価し、必要に応じて見直しを行っていますが、見積りには不確実性が伴う為に、実際の結果は、これらとは異なることがあります。
会計上の見積りのうち、特に重要な判断を要するものは以下の通りです。
a. 一定の期間にわたり履行義務を充足する収益認識
「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載の通りであります。
b. 完成工事補償引当金
当社グループは、「(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)4.会計方針に関する事項 (3)重要な引当金の計上基準」に記載の通り、工事契約における完成工事のうち、完成工事の品質に関する補償費用の支出が見込まれる場合には、当該費用見込額を完成工事補償引当金として計上しております。想定していなかった原価の発生等により、当初の見積りを超える原価が発生する場合には、親会社株主に帰属する当期純利益及び利益剰余金に影響を及ぼす可能性があります。
尚、当連結会計年度末において、完成工事補償引当金は発生していないため、連結貸借対照表に計上しておりません。
c. 工事損失引当金
当社グループは、「(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)4.会計方針に関する事項 (3)重要な引当金の計上基準」に記載の通り、工事契約における未引渡し工事のうち、損失の発生が高く、工事損失額を合理的に見積ることができる工事等については、損失発生に備えるため、当該損失見込額を工事損失引当金として計上しております。想定していなかった原価の発生等により、当初の見積りを超える原価が発生する場合には、親会社株主に帰属する当期純利益及び利益剰余金に影響を及ぼす可能性があります。
尚、当連結会計年度末において、工事損失引当金は発生していないため、連結貸借対照表に計上しておりません。
d. 退職給付費用及び退職給付に係る負債
当社グループは、「(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)4.会計方針に関する事項 (4)退職給付に係る会計処理の方法」に記載の通り、従業員の退職給付に備える為、当連結会計年度末における退職給付債務の見込み額に基づき、退職給付費用及び退職給付に係る負債を計上しております。
退職給付債務は、割引率、退職率及び死亡率など数理計算上の基礎率に基づき見積られております。実績と見積りとの差は数理計算上の差異として、発生年度に一括して費用処理しており、退職給付費用及び退職給付に係る負債に影響を及ぼします。この数理計算上の仮定を適切と考えておりますが、実績との差異や仮定の変動により親会社株主に帰属する当期純利益及び利益剰余金に影響を及ぼす可能性があります。
尚、退職給付費用及び退職給付に係る負債に関する見積りや前提条件については、「注記事項(退職給付関係)」に記載の通りです。
e. 繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産についてその発生の原因ごとに回収可能性を検討し、当該資産の回収が不確実と考えられる項目については、評価性引当額を計上しております。回収可能性の判断については、将来の課税所得見込額と実行可能なタックス・プランニングを考慮して、将来の税金負担額を軽減する効果を有すると考えられる範囲で繰延税金資産を計上しています。
将来の課税所得見込額はその時の業績等により変動するため、課税所得の見積りに影響を与える要因が発生した場合には、回収可能性の見直しを行い繰延税金資産の修正を行うため、親会社株主に帰属する当期純利益及び利益剰余金に影響を及ぼす可能性があります。
尚、繰延税金資産の発生の主な原因別の内訳については、「注記事項(税効果会計関係)」に記載の通りです。
f. 固定資産の減損
当社グループは、固定資産の減損に係る回収可能性の評価にあたり、対象資産のグルーピングを行い、減損の兆候の有無を判定しております。
減損するか否かを判断するための対象資産の収益性の評価は、その時の業績等により変動するため、将来キャッシュ・フロー等の前提条件に変更があった場合には、固定資産の減損を実施し、親会社株主に帰属する当期純利益及び利益剰余金に影響を及ぼす可能性があります。
尚、当連結会計年度において減損損失の認識はしていないため、注記に記載はしておりません。
④ 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの経営成績及び財務状況に影響を及ぼす可能性のあるリスクにつきましては、「3 事業等のリスク」に記載の通りであります。