有価証券報告書-第45期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

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2020/07/27 13:09
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(1) 経営成績等の状況の概要
当事業年度における我が国の経済は、海外における貿易問題や、消費増税等、国内景気の下押しリスクが懸念さ
れる状況にありましたが、新型コロナウイルス感染症の拡大による世界経済への影響が、より一層、不透明感を強
める状況にあります。
当社が属する市場及び顧客におけるICT投資需要は、社会インフラの更新、IoT(Internet of Things)化の進展、DX(Digital Transformation)をキーワードにした新サービスの創出、生産性の向上や労働人口の減少対策、セキ
ュリティ対策等をテーマに、底堅く推移しました。
市場ニーズとしては、日本の社会インフラは、エネルギー、自動車、道路、鉄道、航空、宇宙、情報通信、防
災、医療等のあらゆる分野において、IoT、AI(Artificial Intelligence:人工知能)、ビッグデータ、ロボット
等の先進技術を活用した、新たな需要の創出と生産革命に向けた取組みが進展しています。
又、自動車、医療機器、産業機器、工場設備等の製造業のスマート化は更に加速し、制御・組込み分野におい
て、ソフトウェアの重要性は高まっています。
加えて、情報セキュリティの領域では、「スマート工場の制御システム」等のIoT化が本格的に進展する中で、情報漏洩や標的型サイバー攻撃の脅威は高まっており、情報システム全体やIoT機器、産業機器に対するセキュリ
ティ対策・サイバー攻撃対策による「データ保護」が、大手の製造メーカー様や公益企業様、インフラ関連企業
様、医療をはじめとしたユーザー様を中心に急がれています。
このような環境下において、当社は、中期経営計画「Vision2021」において、「IoXで未来をつなぐICTエンジニアリング企業」を、中長期的に目指す姿として掲げ、その達成に向けた事業活動を推進しました。
この結果、最終年度(2021年3月期)の業績目標(売上高:126億円、営業利益12億円)を、1年前倒しで達成
することが出来ました。
当事業年度における、重点施策の取組み状況は、次の通りです。
事業領域の拡大としては、エネルギー(電力・ガス)の自由化後の保守対応や事業再編に伴う需要に積極的に対応し、2022年に予定されるガス会社の法的分離に対応した大型案件を受注しました。加えて、宇宙、次世代通信
5G、メディカル、次世代自動車(先進EV、自動運転)、決済・カード関連での対応領域拡大に取組みました。
新たな価値の創造・提供への挑戦としては、新事業領域の展開として、「宇宙・安全保障分野」向けに、米国Lynx Software Technologies社との日米・共同事業展開に合意しました。この日米・共同事業展開の端緒として、2019年11月に開催された日本初の防衛・セキュリティ総合展示会である、「DSEI Japan 2019」に、サイバー・セキュリティ・ソリューションやIoTソリュ―ションを共同でご紹介しました。
プロモーション活動として、5年連続となる「IoT時代のセキュリティ・フォーラム(2019年10月11日)」を開催しました。このフォーラムでは、400名を超えるお客様をご招待し、欧米や国内での最先端のIoTやDXへの取組みと、IoTに必要不可欠なサイバー攻撃対策、データ保護の最新動向や、導入事例をご紹介しました。又、GIS:地理情報システムでは、「スタジアムのエリアマーケティング活用事例」をご紹介するなど、顧客等と連携し、各種展示会に出展しました。
提携戦略として、健康管理の総合アウトソーシング事業を展開する東証1部上場のバリューHR社と、高セキュリティにデータを保護する「IoTプラットフォーム」の開発と、この基盤を活用した「最適なサービス提供」を目指し、資本業務提携契約を締結しました。
競争優位の発揮としては、先端IT研究所を中心に、AI、エッジ、プラットフォーム等をキーワードにした研究開発や、人材育成・教育研修にも積極的に取組みました。
産学連携への取組みとして、立命館大学とIoTセキュリティをキーワードに、コンソーシアムの設立や業界標準を目指した産学連携協定を締結し、IoTセキュリティセンターの4月1日の開設に向け準備を進めました。又、「次世代IoT機器向け、組み込み『マルチコア制御システム』」に関する共同研究に継続して取組み、中間発表を行いました。この他、慶應義塾大学(GIS:地理情報システム)や名古屋工業大学(IoT・セキュリティ)、早稲田大学(EMS:エネルギー・マネジメント・システム)等との共同研究に継続して取組んだ他、千葉大学と教育用AI・VR(Virtual Reality)等の基礎研究を推進しました。
品質力やプロジェクト・マネジメント力の強化として、プロジェクト管理の国際標準資格であるPMP(Project Management Professional)人材の育成に継続して取組みました。
増加する開発需要への対応として、まず、アジア地域での海外オフショア開発を推進する100%子会社「アドソル・アジア株式会社」を設立しました(2020年4月1日営業開始)。次に、2019年5月及び11月に、東京本社にてオフィスを増床し、開発プロジェクトルームを増設しました。この増床に合わせ、メディカル・ヘルスケア関連のシステム開発と、大学などとの共同研究・開発を推進する拠点として「メディカル・ヘルスケア開発センター」を開設しました。加えて、ICT投資需要の拡大を見据え、大阪及び福岡にて、更なるオフィスの増床・プロジェクトルームを増設しました。
新たな試みとして、米国サンノゼ・シリコンバレーの100%子会社:アドソル日進サンノゼR&Dセンターにて、日本の大学生向けに海外インターンシップを開講しました。
尚、2020年1月より、「新型コロナウイルス対策本部」を設置し、感染防止・抑制に努めています。
以上の結果、当事業年度は、社会インフラ事業におけるエネルギー分野や交通・運輸分野が堅調に推移し、先進インダストリー事業における基盤システム分野が計画通り推移したことから、売上高は13,315百万円と前年同期比9.2%の増収となりました。
利益面では、研究開発やオフィスの増床等、将来の事業拡大につながる投資を継続して行いましたが、増収効果に加え、プロジェクト管理の徹底による不採算案件の抑止、生産性向上に向けた改善活動に継続して取り組んだことから、営業利益は1,213百万円(前年同期は1,012百万円)、経常利益は1,236百万円(前年同期は1,012百万円)、当期純利益は824百万円(前年同期は687百万円)といずれも増益となり、過去最高の売上高を更新すると共に、10期連続の営業増益となりました。
尚、新型コロナウイルス感染防止対策として、開発プロジェクトでのスケジュール変更や、国内外出張・会議・研修の中止等が一部ありましたが、業績への著しい影響は見られませんでした。
セグメントごとの経営成績は次の通りであります。
①社会インフラ事業
社会インフラ事業における分野別の状況は次の通りであります。
エネルギー分野(電力・ガス関連)では、自由化後の保守対応や事業再編関連、新サービス創出に向けたシステム開発需要への取組みを強化し増加しました。
交通・運輸分野(道路・鉄道、航空・宇宙、旅行等)では、旅行関連が堅調に推移し、宇宙関連が計画通りに推移しました。
通信・ネットワーク分野(次世代通信5G等の通信関連)では、5Gを中心とした基地局関連が計画通り推移しましたが、機器開発等が終了しました。その結果、当事業年度の売上高は、8,862百万円と前年同期比19.2%の増収となりました。
②先進インダストリー事業
先進インダストリー事業における分野別の状況は次の通りであります。
制御システム分野(次世代自動車、産業機器、設備機器、医療機器等)では、メディカル関連や、IoT基盤関連等が堅調に推移し、次世代自動車(先進EVや、自動運転)は計画通り推移しました。
基盤システム分野(キャッシュレス、決済やクレジットカード・システムを中心とした、基盤系システム)では、データサービス関連が拡大し、決済基盤システムが計画通りに推移しました。
ソリューション分野(セキュリティや、近距離無線通信、GIS:地理情報システム等、当社独自のソリューションの提供)では、セキュリティ・ソリューション:LynxSECUREが医療関連ネットワークシステムで採用され、また、GIS:地理情報システムを活用したマーケティング・ソリューションの提案・実証実験など、独自ソリューションの提供・展開に注力しましたが、大手公益企業向けに提供していたセキュリティ・コンサルティング・サービスが終了しました。
その結果、当事業年度の売上高は、4,452百万円と前年同期比6.4%の減収となりました。
「安心・安全につなぐ」をキーワードに、当社のIoTへの取り組みを示す「IoX総合エンジニアリング事業」は次の通りであります。
AIを活用したIoTプラットフォーム関連や、先進的なIoTデバイス制御関連が堅調に推移しましたが、セキュリティ・コンサルティング・サービスが終了しました。その結果、当事業年度の売上高は、3,421百万円(全売上高の25.7%)となりました。
※当事業の売上高は、社会インフラ事業、又は先進インダストリー事業に含まれております。
事 業2019年3月期2020年3月期
分 野売上高(百万円)売上高(百万円)
実績構成比(%)前期比(%)実績構成比(%)前期比(%)
社会インフラ7,43561.08.68,86266.619.2
エネルギー5,68046.619.36,86351.520.8
交通・運輸9357.7△22.91,3179.940.9
公共1981.6△17.81601.2△19.2
通信・ネットワーク6215.1△0.75213.9△16.0
先進インダストリー4,75839.014.64,45233.4△6.4
制御システム2,04716.824.01,94314.6△5.1
基盤システム1,93915.93.21,95814.71.0
ソリューション7726.324.25494.1△28.8
(IoX総合エンジニアリング)3,91732.19.03,42125.7△12.6
全社合計12,194100.010.913,315100.09.2

(注) 上記金額は販売金額であり、消費税等は含まれておりません。
IoX総合エンジニアリング事業の売上高は、社会インフラ事業、又は先進インダストリー事業に含まれております。
(2)生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当事業年度の生産実績をセグメント別に示すと、次の通りであります。
事 業当事業年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
分 野生産高(百万円)前年同期比(%)
社会インフラ6,65716.4
エネルギー5,10518.0
交通・運輸1,01338.7
公共124△20.4
通信・ネットワーク414△18.2
先進インダストリー3,341△9.2
制御システム1,426△10.4
基盤システム1,546△0.7
ソリューション368△30.8
合 計9,9986.3

(注)上記金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当事業年度の受注実績をセグメント別に示すと、次の通りであります。
事 業当事業年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
分 野受注高
(百万円)
前年同期比
(%)
受注残高
(百万円)
前年同期比
(%)
社会インフラ9,78025.32,27367.7
エネルギー7,82828.62,00393.0
交通・運輸1,31139.2176△3.4
公共137△30.99△70.5
通信・ネットワーク502△13.183△18.4
先進インダストリー4,478△2.18933.0
制御システム2,0062.137220.4
基盤システム1,900△1.7431△11.9
ソリューション571△15.88832.0
合 計14,25915.23,16742.5

(注1)上記金額は実際受注額であり、消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
当事業年度の販売実績をセグメント別に示すと、次の通りであります。
事 業当事業年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
分 野売上高(百万円)前年同期比(%)
社会インフラ8,86219.2
エネルギー6,86320.8
交通・運輸1,31740.9
公共160△19.2
通信・ネットワーク521△16.0
先進インダストリー4,452△6.4
制御システム1,943△5.1
基盤システム1,9581.0
ソリューション549△28.8
合 計13,3159.2

(注)1.上記金額は販売金額であり、消費税等は含まれておりません。
2.最近2事業年度の主要な販売先及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次の通りであります。
相手先前事業年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
当事業年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
金額
(百万円)
割合
(%)
金額
(百万円)
割合
(%)
三菱電機(株)2,51120.62,75120.7
東京ガスiネット(株)1,79714.72,31617.4

(注)上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(3) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次の通りであります。
尚、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社の事業年度の財政状態及び経営成績は、次の通りであります。
「流動資産」は、4,963百万円と前事業年度末に比べ564百万円増加しました。
主な変動要因としては、現金及び預金が1,899百万円と526百万円増加、売掛金が2,711百万円と133百万円増加し
たこと等によると分析しております。
「固定資産」は、2,650百万円と前事業年度末に比べ399百万円増加しました。
主な変動要因としては、投資有価証券が713百万円と216百万円増加、関係会社株式が204百万円と166百万円増加
したこと等によると分析しております。
これにより、資産合計は、7,613百万円と前事業年度末に比べ964百万円増加しました。
一方、「流動負債」は、2,165百万円と前事業年度末に比べ439百万円増加しました。
主な変動要因としては、買掛金が640百万円と90百万円の増加、未払金が371百万円と99百万円増加、未払法人税等が257百万円と49百万円増加、未払消費税等170百万円と85百万円増加したこと等によると分析しております。
「固定負債」は、893百万円と前事業年度末に比べ28百万円減少しました。
主な変動要因としては、長期借入金が87百万円と57百万円増加した一方で、退職給付引当金が794百万円と86百
万円減少したこと等によると分析しております。
これにより、負債合計は、3,059百万円と前事業年度末に比べ410百万円増加しました。
「純資産」は、4,554百万円と前事業年度末に比べ553百万円増加しました。
主な変動要因としては、利益剰余金が3,553百万円と550百万円増加したことによると分析しております。
以上の結果、「自己資本比率」は58.3%であり、前事業年度末に対して0.4ポイント減少しておりますが、高いい財務健全性を維持しております。
当事業年度は、売上高は13,315百万円と前年同期比9.2%の増収となりました。これは、社会インフラ事業におけるエネルギー分野や交通・運輸分野が堅調に推移し、先進インダストリー事業における基盤システム分野が計画通り推移したことによるものと分析しております。
利益面では、営業利益は1,213百万円(前年同期は1,012百万円)、経常利益は1,236百万円(前年同期は1,012百万円)、当期純利益は824百万円(前年同期は687百万円)といずれも増益となり、過去最高の売上高を更新すると共に、10期連続の営業増益となりました。これは、研究開発やオフィスの増床等、将来の事業拡大につながる投資を継続して行ったことによる増収効果に加え、プロジェクト管理の徹底による不採算案件の抑止、生産性向上に向けた改善活動に継続して取り組んだことによるものと分析しております。
当事業年度における重点施策の取組み状況、セグメント別ごとの経営成績の分析については、「(1)経営成績等の状況の概要」に記載の通りであります。又、当社の経営方針、対処すべき課題及びその課題に対応するための事業戦略、重点戦略等については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載の通りであります。
尚、新型コロナウイルス感染防止対策として、開発プロジェクトでのスケジュール変更や、国内外出張・会議・研修の中止等が一部ありましたが、業績への著しい影響は見られませんでした。
② キャッシュ・フローの状況並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a.キャッシュ・フローの状況の分析
当事業年度中における「現金及び現金同等物」の残高は、前事業年度末と比較して526百万円増加し、1,899百万円(前期は1,372百万円)となりました。
各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次の通りです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
税引前当期純利益は1,235百万円となりました。減価償却費の計上により95百万円、仕入債務の増加により90百万円、未払金の増加により86百万円、未払消費税の増加により85百万円増加した一方、退職給付引当金の減少により86百万円、法人税等の支払額により350百万円減少したこと等により、1,208百万円(前期は436百万円)の収入となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資有価証券の取得により364百万円減少、関係会社株式の取得により150百万円減少したこと等により、596百万円(前期は611百万円)の支出となりました。
以上により、フリー・キャッシュ・フローは、612百万円の収入(前期は175百万円の支出)となりました。
尚、新型コロナウイルスの感染拡大に伴うキャッシュ・フローへの影響については、当事業年度末時点において著しい影響はありませんが、感染症拡大の収束の時期によっては、当社のキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性があります。
b.資金需要
当社の資金需要として主なものは、運転資金として、システム開発のための人件費、外注費、販売費及び一般管理費としての人件費、経費等の他、研究開発投資や、M&A並びに資本業務提携といった投資戦略も資金需要の一つと考えております。当事業年度において、健康管理の総合アウトソーシング事業を展開する東証1部上場のバリューHR社と、資本業務提携契約を締結しました。
c.財務政策
必要となる資金につきましては、内部資金を充当し、必要に応じて有利子負債の調達を実施することを基本としております。当事業年度末の有利子負債は292百万円であり、金融機関からの借入によるものであります。
又、運転資金の調達手段の利便性確保を目的として総額700百万円のコミットメントライン契約を締結しております。尚、この契約に基づく当事業年度末の借入残高はありません。
d.経営資源の配分
当社は企業価値向上を持続させるための積極的な戦略投資と、財務体質の安定化に向けた内部留保、さらに、株主の皆様に対する利益還元との適正なバランスを確保することを目指し、成長投資、手許資金、株主還元としての経営資源の配分を決定しております。株主還元については、持続的な安定配当に留意し、業績に裏付けられた成果の配分を行っております。具体的には、「配当性向35%以上」「年2回(中間・期末)」を配当方針としております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されていますが、この財務諸表の作成に当たっては、経営者より一定の会計基準の範囲内で見積りが行われている部分があり、資産・負債や収益・費用の数値に反映されています。
これらの見積りについては、継続して評価し、必要に応じて見直しを行っていますが、見積りには不確実性が伴う為に、実際の結果は、これらとは異なることがあります。
尚、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定における新型コロナウイルスの感染拡大による影響につきましては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等(1)財務諸表 注記事項 追加情報」に記載している通り、一定程度その影響が続くものと仮定して、会計上の見積りを行っております。当該見積りは現時点においての最善の見積りであるものの、新型コロナウィルスの収束時期及び経営環境への影響が変化した場合には、見積りと実際の結果に乖離が生じる可能性があります。
会計上の見積りのうち、特に重要な判断を要するものは以下の通りです。
a. 完成工事高及び完成工事原価
当社は、「(重要な会計方針)6.収益及び費用の計上基準」に記載の通り、当事業年度末迄の進捗部分について成果の確実性が認められる工事については、工事進行基準(工事の進捗率の見積りは原価比例法)により計上しております。想定していなかった原価の発生等により、工事進捗率が変動した場合には、完成工事高、完成工事原価が影響を受け、当期純利益及び利益剰余金に影響を及す可能性があります。
b. 工事損失引当金
当社は、「(重要な会計方針)5.(4)工事損失引当金」に記載の通り、工事契約における未引渡し工事のうち、損失の発生が高く、工事損失額を合理的に見積ることができる工事等については、損失発生に備えるため、当該損失見込額を工事損失引当金として計上しております。想定していなかった原価の発生等により、当初の見積りを超える原価が発生する場合には、当期純利益及び利益剰余金に影響を及ぼす可能性があります。
尚、前事業年度末及び当事業年度末において、工事損失引当金は発生していないため、貸借対照表に計上しておりません。
c. 退職給付費用及び退職給付引当金
当社は、「(重要な会計方針)5.(3)退職給付引当金」に記載の通り、従業員の退職給付に備える為、当事業年度末における退職給付債務の見込み額に基づき計上しております。
退職給付債務は、割引率、退職率及び死亡率など数理計算上の基礎率に基づき見積られております。実績と見積りとの差は数理計算上の差異として、発生年度に一括して費用処理しており、退職給付費用及び退職給付引当金に影響を及ぼします。この数理計算上の仮定を適切と考えておりますが、実績との差異や仮定の変動により当期純利益及び利益剰余金に影響を及ぼす可能性があります。
尚、退職給付費用及び退職給付引当金に関する見積りや前提条件については、「注記事項(退職給付関係)」に記載の通りです。
d. 繰延税金資産
当社は、繰延税金資産についてその発生の原因ごとに回収可能性を検討し、当該資産の回収が不確実と考えられる項目については、評価性引当額を計上しております。回収可能性の判断については、将来の課税所得見込額と実行可能なタックス・プランニングを考慮して、将来の税金負担額を軽減する効果を有すると考えられる範囲で繰延税金資産を計上しています。
将来の課税所得見込額はその時の業績等により変動するため、課税所得の見積りに影響を与える要因が発生した場合には、回収可能性の見直しを行い繰延税金資産の修正を行うため、当期純利益及び利益剰余金に影響を及ぼす可能性があります。
尚、繰延税金資産の発生の主な原因別の内訳については、「注記事項(税効果会計関係)」に記載の通りです。
e. 固定資産の減損
当社は、固定資産の減損に係る回収可能性の評価にあたり、対象資産のグルーピングを行い、減損の兆候の有無を判定しております。
減損するか否かを判断するための対象資産の収益性の評価は、その時の業績等により変動するため、将来キャッシュ・フロー等の前提条件に変更があった場合には、固定資産の減損を実施し、当社の当期純利益及び利益剰余金に影響を及ぼす可能性があります。
尚、前事業年度及び当事業年度において減損損失の認識はしていないため、注記に記載はしておりません。
④ 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社の経営成績及び財務状況に影響を及ぼす可能性のあるリスクにつきましては、「2 事業等のリスク」に記載の通りであります。

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