有価証券報告書-第19期(平成30年1月1日-平成30年12月31日)
経営成績等の状況の概要
1.業績
当社グループは、「私たちは、モチベーションエンジニアリングによって、組織と個人に変革の機会を提供し、意味のあふれる社会を実現する」という企業理念のもと、心理学・行動経済学・社会システム論などを背景にした当社グループの基幹技術「モチベーションエンジニアリング」を用い、多くの企業と個人の変革をサポートしております。当連結会計年度におけるわが国の経済は、企業の生産活動や設備投資が回復基調にあることに加え、低迷の続いていた個人消費においても、日本社会の働き方改革の推進を受けて余暇時間増加に伴う個人消費が増加した結果、総じて緩やかな回復基調となりました。また、当社グループ関連業界においても、働き方改革の推進に伴う、労働生産性向上や人材雇用促進に対する需要が増加しており、市場は緩やかな成長傾向にあります。
このような経営環境下、当社グループの売上収益は39,941百万円(前期比108.3%)、売上総利益が15,651百万円(同117.1%)、営業利益が3,825百万円(同113.7%)、親会社の所有者に帰属する当期利益が1,945百万円(同92.3%)となりました。
当社グループのセグメント区分と事業区分は次のとおりであり、当連結会計年度におけるセグメント・事業別の概況は以下のとおりであります。

《組織開発ディビジョン》
組織開発ディビジョンでは、当社グループの基幹技術である“モチベーションエンジニアリング”を活用し、法人顧客を対象として、企業を取り巻くステークホルダー(社員・応募者・顧客・株主)との関係構築と関係強化を支援するサービスを展開しております。
当該セグメントでは、各事業が好調に推移したことにより、当連結会計年度における売上収益は13,277百万円(同113.5%)と、大幅に増加致しました。また、利益率の高いコンサル・アウトソース事業の好調が寄与し、セグメント利益も8,786百万円(同119.9%)と、大幅増加となりました。当連結会計年度における事業別の概況は以下のとおりであります。
(コンサル・アウトソース事業)
当該事業は、社員のモチベーションを組織の成長エンジンとする会社“モチベーションカンパニー”を世に多く創出することをコンセプトとして活動しております。サービス提供手法としては、独自の診断フレームに基づいて組織のモチベーション状態を診断し、採用、育成、制度、風土など、組織人事にかかわる様々な変革ソリューションをワンストップで提供しております。
当該事業における当連結会計年度の売上収益は10,071百万円(同112.4%)、売上総利益は8,051百万円(同127.2%)となりました。
(イベント・メディア事業)
当該事業は、企業の“モチベーションカンパニー創り”をサポートするため、事業活動上での様々なコミュニケーションシーンにおけるイベントやメディアを制作しております。イベント制作としては、周年記念イベント、採用説明会、プロモーションイベント、株主総会などの場創りをサポートすることでステークホルダーへの興味喚起や理解促進を支援しております。また、メディア制作としては、社内報、会社説明パンフレット、株主向けのアニュアルレポートなどの紙メディアに加えて、会社ホームページ、IRページ等のWEBメディア、商品説明映像や株主総会動画配信などの映像メディアも手がけております。
当該事業における当連結会計年度の売上収益は4,163百万円(同98.1%)、売上総利益は1,172百万円(同89.8%)となりました。
《個人開発ディビジョン》
個人開発ディビジョンでは、当社グループの基幹技術である“モチベーションエンジニアリング”を、キャリアスクール・学習塾等のビジネスに適用し、個人顧客を対象として、主体的・自立的なキャリア創りをトータル支援する“キャリアナビゲーション”を掲げてサービスを展開しております。
当該セグメントでは、各事業が堅調に推移したため、当連結会計年度における売上収益は7,879百万円(同109.1%)、セグメント利益は2,983百万円(同119.0%)と増加致しました。当連結会計年度における事業別の概況は以下のとおりであります。
(キャリアスクール事業)
当該事業は、組織に依存することなく主体的・自立的に行動する人材を“アイカンパニー(自分株式会社)”と定義して、アイカンパニーの輩出を支援しております。具体的なサービスとして、大学生や社会人を主な対象とした、パソコンスクールの「AVIVA」、資格スクールの「DAIEI」、プログラミングスクールの「AVIVA PRO」、外国語スクール「ロゼッタストーンラーニングセンター」、「ロゼッタストーンプレミアムクラブ」および「ハミングバード」の6つのサービスブランドを掲げ、個人のキャリア向上を目的としたワンストップのサービスを提供しております。
当該事業における当連結会計年度の売上収益は7,122百万円(同105.8%)、売上総利益は2,629百万円(同109.3%)となりました。
(学習塾事業)
当該事業は一般的な学習塾と異なり、生徒の学力向上はもちろん、世に多くの“アイカンパニー”を輩出することを事業コンセプトに展開しております。サービス内容としては中高生向けの学習塾「モチベーションアカデミア」を展開しており、単なる受験指導にとどまらず、社会で活躍するためのスキル開発の場を提供しております。さらに、中学受験生を対象にした個別指導学習塾「SS-1」を展開しております。将来的には、当社グループのキャリアスクール事業が持つ「プログラミング教育」や「英会話教育」といったアセットも活用し、小学生から高校生まで一気通貫で社会に役立つスキル開発の場を提供することを目指してまいります。
当該事業における当連結会計年度の売上収益は758百万円(同154.7%)、売上総利益は354百万円(同346.2%)となりました。
当連結会計年度については、M&Aによる教室数の拡大に伴い、売上収益・売上総利益ともに大幅に増加致しました。なお、当該事業は単一プロダクトになります。
今後は、コンサル・アウトソース事業で培った社会人育成のノウハウを更に転用することによって、従来の学習塾には成し得ない小学生から高校生、社会人までワンストップのサービスの実現を目指してまいります。
《マッチングディビジョン》
マッチングディビジョンでは、当社グループの基幹技術である“モチベーションエンジニアリング”を人材紹介・派遣・配置事業に転用した“モチベーションマッチング”による、「求人ニーズのある組織」と「キャリアアップをしたい個人」の相思相愛創りをコンセプトにサービスを展開しております。
当該セグメントの当連結会計年度における売上収益は20,106百万円(同103.8%)、セグメント利益は4,962百万円(同110.8%)と、前期比で売上収益、売上総利益は共に増加致しました。当連結会計年度における事業別の概況は以下のとおりであります。
(ALT配置事業)
当該事業は、全国の小・中・高等学校の外国語指導講師(ALT:Assistant Language Teacher)の派遣および英語指導の請負をサービスとして提供しております。また、顧客との信頼関係や実績が重視されるため、参入障壁が非常に高い本事業において、当社グループは民間企業で圧倒的なNo.1のシェアを確立しております。さらに英語教育市場において、文部科学省が2020年に開催される東京オリンピックを見据えて「グローバル人材育成のための改革案」を作成しており、日本における英語教育市場は拡大傾向となっております。
当該事業における当連結会計年度の売上収益は12,191百万円(同109.9%)、売上総利益は3,352百万円(同112.1%)となりました。
当連結会計年度については、日本の公教育における英語教育の拡大を捉えた結果、売上収益・売上総利益共に前期比で増加致しました。また、日本の更なるALTの需要の高まりを見据え、外国人講師の採用強化を行っております。なお、当該事業は単一プロダクトになります。
今後は、これまで培ってきた外国人の採用力を活かし、事業を展開し、更に、組織開発ディビジョン・個人開発ディビジョンなど垣根を越えた、ALT配置に留まらない新たなサービスを開発することで、収益性の向上に努めてまいります。
(人材紹介・派遣事業)
当該事業では、組織の成長において必要となる人材を、紹介や派遣という形式でソリューション提供しております。主な事業としては、就職を希望している学生を企業の説明会や面接に接続させる新卒動員・紹介事業、転職を希望している社会人を企業とマッチングさせる中途紹介事業、販売員・事務員などの人材を派遣する派遣事業等を行っております。また外国人雇用ニーズの高まりを捉え、外国人雇用を促進したい企業に外国人の採用・育成・労務サポートをワンストップで提供する事業を展開しております。
当該事業における当連結会計年度の売上収益は8,558百万円(同98.5%)、売上総利益は2,089百万円(同113.7%)となりました。
2.キャッシュ・フローの状況
「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 2.財政状態の分析 (2)キャッシュ・フローの分析」をご参照下さい。
生産、受注及び販売の実績
1.生産実績
当社グループは、コンサルティング業等を主体としており、生産実績の記載はしておりません。
2.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
(注)2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
(注)2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
1.重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和51年大蔵省令第28号)第93条の規定により、IFRSに準拠して作成しております。
また、連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第一部 企業情報 第5 経理の状況 1[連結財務諸表等][連結財務諸表注記] 3.重要な会計方針」に、重要な見積りは、「第一部 企業情報 第5 経理の状況 1[連結財務諸表等][連結財務諸表注記] 4.重要な会計上の見積もり及び判断方針」に記載しております。
なお、この連結財務諸表の作成にあたっては、過去の実績や状況に応じ合理的と考えられる様々な要因に基づき見積り及び判断を行っておりますが、不確実性が内在しているため、将来生じる実際の結果と異なる可能性があります。
2.財政状態の分析
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ1,894百万円増加し、27,664百万円となりました。これは主として、持分法で会計処理されている投資が1,916百万円増加したことによるものです。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ910百万円増加し、19,982百万円となりました。これは主として、有利子負債及びその他の金融負債が782百万円増加したことによるものです。
当連結会計年度末の資本合計は、前連結会計年度末に比べ983百万円増加し、7,681百万円となりました。これは主として、利益剰余金が1,336百万円増加したことによるものです。
3.経営成績の分析
(1)売上収益
当連結会計年度の売上収益は、前期比8.3%増の39,941百万円となりました。セグメント別には、組織開発ディビジョンで前期比13.5%増の13,277百万円、個人開発ディビジョンでは、前年比9.1%増の7,879百万円、マッチングディビジョン(ALT配置事業)で前期比9.9%増の12,191百万円、マッチングディビジョン(人材紹介・派遣事業)で前期比1.5%減の8,558百万円となりました。
(2)売上原価
当連結会計年度の売上原価は、前期比3.2%増の24,290百万円となり、原価率は60.8%となりました。
(3)販売費及び一般管理費
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、前期比15.4%増の11,592百万円となりました。
(4)営業利益
当連結会計年度の営業利益は、前期比13.7%増の3,825百万円となりました。
(5)親会社の所有者に帰属する当期利益
当連結会計年度の親会社の所有者に帰属する当期利益は、前期比7.7%減の1,945百万円となりました。
4.キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度において、現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は325百万円増加し、当連結会計年度末の残高は1,979百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローは次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、営業活動により獲得した資金は、前期より667百万円増加し、3,611百万円となりました。これは主として、税引前当期利益が3,387百万円と前期に比べ122百万円増加したことに加え、営業債権及びその他の債権の増減が395百万円(前年同期は△949百万円)となったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、投資活動により使用した資金は、前期より2,111百万円減少し、3,121百万円となりました。これは主として、持分法で会計処理されている投資の取得による支出が2,252百万円増加した一方で、投資有価証券の取得による支出が726百万円減少したほか、事業譲受による支出1,000百万円及び子会社株式の取得による支出1,626百万円がそれぞれ減少したことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、財務活動により使用した資金は、164百万円(前年同期は2,859百万円の獲得)となりました。これは主として、前期に比べ、長期借入れによる収入が2,391百万円減少したことなどによるものです。
5.経営成績等の状況の概要に係る主要な項目における差異に関する情報
IFRSにより作成した連結財務諸表における主要な項目と連結財務諸表規則(第7章及び第8章を除く。以下「日本基準」という。)により作成した場合の連結財務諸表におけるこれらに相当する項目との差異に関する事項は、以下のとおりであります。
① のれんの償却
日本基準では合理的に見積られたのれんの効果が及ぶ期間にわたって定額法によりのれんを償却しますが、IFRSでは企業結合により発生したのれんは、償却せずに毎期減損テストを行います。
この結果、IFRSにおける連結損益計算書の「営業利益」及び「税引前当期利益」は日本基準に比べて724百万円増加しております。
② 非上場の資本性金融商品
日本基準では、非上場の資本性金融商品を原則として取得原価で測定しておりますが、IFRSでは原則として公正価値により測定し、その変動額はその他の包括利益に表示しております。
この結果、連結損益計算書の「税引前当期利益」及び連結包括利益計算書の「その他の包括利益」は日本基準に比べてそれぞれ345百万円、403百万円減少しております。
1.業績
当社グループは、「私たちは、モチベーションエンジニアリングによって、組織と個人に変革の機会を提供し、意味のあふれる社会を実現する」という企業理念のもと、心理学・行動経済学・社会システム論などを背景にした当社グループの基幹技術「モチベーションエンジニアリング」を用い、多くの企業と個人の変革をサポートしております。当連結会計年度におけるわが国の経済は、企業の生産活動や設備投資が回復基調にあることに加え、低迷の続いていた個人消費においても、日本社会の働き方改革の推進を受けて余暇時間増加に伴う個人消費が増加した結果、総じて緩やかな回復基調となりました。また、当社グループ関連業界においても、働き方改革の推進に伴う、労働生産性向上や人材雇用促進に対する需要が増加しており、市場は緩やかな成長傾向にあります。
このような経営環境下、当社グループの売上収益は39,941百万円(前期比108.3%)、売上総利益が15,651百万円(同117.1%)、営業利益が3,825百万円(同113.7%)、親会社の所有者に帰属する当期利益が1,945百万円(同92.3%)となりました。
当社グループのセグメント区分と事業区分は次のとおりであり、当連結会計年度におけるセグメント・事業別の概況は以下のとおりであります。

《組織開発ディビジョン》
組織開発ディビジョンでは、当社グループの基幹技術である“モチベーションエンジニアリング”を活用し、法人顧客を対象として、企業を取り巻くステークホルダー(社員・応募者・顧客・株主)との関係構築と関係強化を支援するサービスを展開しております。
当該セグメントでは、各事業が好調に推移したことにより、当連結会計年度における売上収益は13,277百万円(同113.5%)と、大幅に増加致しました。また、利益率の高いコンサル・アウトソース事業の好調が寄与し、セグメント利益も8,786百万円(同119.9%)と、大幅増加となりました。当連結会計年度における事業別の概況は以下のとおりであります。
(コンサル・アウトソース事業)
当該事業は、社員のモチベーションを組織の成長エンジンとする会社“モチベーションカンパニー”を世に多く創出することをコンセプトとして活動しております。サービス提供手法としては、独自の診断フレームに基づいて組織のモチベーション状態を診断し、採用、育成、制度、風土など、組織人事にかかわる様々な変革ソリューションをワンストップで提供しております。
当該事業における当連結会計年度の売上収益は10,071百万円(同112.4%)、売上総利益は8,051百万円(同127.2%)となりました。
(イベント・メディア事業)
当該事業は、企業の“モチベーションカンパニー創り”をサポートするため、事業活動上での様々なコミュニケーションシーンにおけるイベントやメディアを制作しております。イベント制作としては、周年記念イベント、採用説明会、プロモーションイベント、株主総会などの場創りをサポートすることでステークホルダーへの興味喚起や理解促進を支援しております。また、メディア制作としては、社内報、会社説明パンフレット、株主向けのアニュアルレポートなどの紙メディアに加えて、会社ホームページ、IRページ等のWEBメディア、商品説明映像や株主総会動画配信などの映像メディアも手がけております。
当該事業における当連結会計年度の売上収益は4,163百万円(同98.1%)、売上総利益は1,172百万円(同89.8%)となりました。
《個人開発ディビジョン》
個人開発ディビジョンでは、当社グループの基幹技術である“モチベーションエンジニアリング”を、キャリアスクール・学習塾等のビジネスに適用し、個人顧客を対象として、主体的・自立的なキャリア創りをトータル支援する“キャリアナビゲーション”を掲げてサービスを展開しております。
当該セグメントでは、各事業が堅調に推移したため、当連結会計年度における売上収益は7,879百万円(同109.1%)、セグメント利益は2,983百万円(同119.0%)と増加致しました。当連結会計年度における事業別の概況は以下のとおりであります。
(キャリアスクール事業)
当該事業は、組織に依存することなく主体的・自立的に行動する人材を“アイカンパニー(自分株式会社)”と定義して、アイカンパニーの輩出を支援しております。具体的なサービスとして、大学生や社会人を主な対象とした、パソコンスクールの「AVIVA」、資格スクールの「DAIEI」、プログラミングスクールの「AVIVA PRO」、外国語スクール「ロゼッタストーンラーニングセンター」、「ロゼッタストーンプレミアムクラブ」および「ハミングバード」の6つのサービスブランドを掲げ、個人のキャリア向上を目的としたワンストップのサービスを提供しております。
当該事業における当連結会計年度の売上収益は7,122百万円(同105.8%)、売上総利益は2,629百万円(同109.3%)となりました。
(学習塾事業)
当該事業は一般的な学習塾と異なり、生徒の学力向上はもちろん、世に多くの“アイカンパニー”を輩出することを事業コンセプトに展開しております。サービス内容としては中高生向けの学習塾「モチベーションアカデミア」を展開しており、単なる受験指導にとどまらず、社会で活躍するためのスキル開発の場を提供しております。さらに、中学受験生を対象にした個別指導学習塾「SS-1」を展開しております。将来的には、当社グループのキャリアスクール事業が持つ「プログラミング教育」や「英会話教育」といったアセットも活用し、小学生から高校生まで一気通貫で社会に役立つスキル開発の場を提供することを目指してまいります。
当該事業における当連結会計年度の売上収益は758百万円(同154.7%)、売上総利益は354百万円(同346.2%)となりました。
当連結会計年度については、M&Aによる教室数の拡大に伴い、売上収益・売上総利益ともに大幅に増加致しました。なお、当該事業は単一プロダクトになります。
今後は、コンサル・アウトソース事業で培った社会人育成のノウハウを更に転用することによって、従来の学習塾には成し得ない小学生から高校生、社会人までワンストップのサービスの実現を目指してまいります。
《マッチングディビジョン》
マッチングディビジョンでは、当社グループの基幹技術である“モチベーションエンジニアリング”を人材紹介・派遣・配置事業に転用した“モチベーションマッチング”による、「求人ニーズのある組織」と「キャリアアップをしたい個人」の相思相愛創りをコンセプトにサービスを展開しております。
当該セグメントの当連結会計年度における売上収益は20,106百万円(同103.8%)、セグメント利益は4,962百万円(同110.8%)と、前期比で売上収益、売上総利益は共に増加致しました。当連結会計年度における事業別の概況は以下のとおりであります。
(ALT配置事業)
当該事業は、全国の小・中・高等学校の外国語指導講師(ALT:Assistant Language Teacher)の派遣および英語指導の請負をサービスとして提供しております。また、顧客との信頼関係や実績が重視されるため、参入障壁が非常に高い本事業において、当社グループは民間企業で圧倒的なNo.1のシェアを確立しております。さらに英語教育市場において、文部科学省が2020年に開催される東京オリンピックを見据えて「グローバル人材育成のための改革案」を作成しており、日本における英語教育市場は拡大傾向となっております。
当該事業における当連結会計年度の売上収益は12,191百万円(同109.9%)、売上総利益は3,352百万円(同112.1%)となりました。
当連結会計年度については、日本の公教育における英語教育の拡大を捉えた結果、売上収益・売上総利益共に前期比で増加致しました。また、日本の更なるALTの需要の高まりを見据え、外国人講師の採用強化を行っております。なお、当該事業は単一プロダクトになります。
今後は、これまで培ってきた外国人の採用力を活かし、事業を展開し、更に、組織開発ディビジョン・個人開発ディビジョンなど垣根を越えた、ALT配置に留まらない新たなサービスを開発することで、収益性の向上に努めてまいります。
(人材紹介・派遣事業)
当該事業では、組織の成長において必要となる人材を、紹介や派遣という形式でソリューション提供しております。主な事業としては、就職を希望している学生を企業の説明会や面接に接続させる新卒動員・紹介事業、転職を希望している社会人を企業とマッチングさせる中途紹介事業、販売員・事務員などの人材を派遣する派遣事業等を行っております。また外国人雇用ニーズの高まりを捉え、外国人雇用を促進したい企業に外国人の採用・育成・労務サポートをワンストップで提供する事業を展開しております。
当該事業における当連結会計年度の売上収益は8,558百万円(同98.5%)、売上総利益は2,089百万円(同113.7%)となりました。
2.キャッシュ・フローの状況
「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 2.財政状態の分析 (2)キャッシュ・フローの分析」をご参照下さい。
生産、受注及び販売の実績
1.生産実績
当社グループは、コンサルティング業等を主体としており、生産実績の記載はしておりません。
2.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 | 受注高 (百万円) | 前年同期比 (%) | 受注残高 (百万円) | 前年同期比 (%) | |
組織開発ディビジョン | 12,804 | 107.0% | 4,427 | 108.7% | |
個人開発ディビジョン | 7,778 | 106.3% | 1,566 | 95.6% | |
マッチング ディビジョン | ALT配置事業 | 12,398 | 113.5% | 6,806 | 121.9% |
人材紹介・派遣事業 | 7,550 | 98.0% | 16 | 378.5% | |
その他 | 30 | 85.7% | - | - | |
合計 | 40,562 | 106.9% | 12,817 | 113.4% |
(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
(注)2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 | 販売高 (百万円) | 前年同期比 (%) | |
組織開発ディビジョン | 12,449 | 113.8% | |
個人開発ディビジョン | 7,851 | 109.7% | |
マッチング ディビジョン | ALT配置事業 | 12,072 | 109.2% |
人材紹介・派遣事業 | 7,538 | 97.8% | |
その他 | 30 | 85.7% | |
合計 | 39,941 | 108.3% |
(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
(注)2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
1.重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和51年大蔵省令第28号)第93条の規定により、IFRSに準拠して作成しております。
また、連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第一部 企業情報 第5 経理の状況 1[連結財務諸表等][連結財務諸表注記] 3.重要な会計方針」に、重要な見積りは、「第一部 企業情報 第5 経理の状況 1[連結財務諸表等][連結財務諸表注記] 4.重要な会計上の見積もり及び判断方針」に記載しております。
なお、この連結財務諸表の作成にあたっては、過去の実績や状況に応じ合理的と考えられる様々な要因に基づき見積り及び判断を行っておりますが、不確実性が内在しているため、将来生じる実際の結果と異なる可能性があります。
2.財政状態の分析
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ1,894百万円増加し、27,664百万円となりました。これは主として、持分法で会計処理されている投資が1,916百万円増加したことによるものです。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ910百万円増加し、19,982百万円となりました。これは主として、有利子負債及びその他の金融負債が782百万円増加したことによるものです。
当連結会計年度末の資本合計は、前連結会計年度末に比べ983百万円増加し、7,681百万円となりました。これは主として、利益剰余金が1,336百万円増加したことによるものです。
3.経営成績の分析
(1)売上収益
当連結会計年度の売上収益は、前期比8.3%増の39,941百万円となりました。セグメント別には、組織開発ディビジョンで前期比13.5%増の13,277百万円、個人開発ディビジョンでは、前年比9.1%増の7,879百万円、マッチングディビジョン(ALT配置事業)で前期比9.9%増の12,191百万円、マッチングディビジョン(人材紹介・派遣事業)で前期比1.5%減の8,558百万円となりました。
(2)売上原価
当連結会計年度の売上原価は、前期比3.2%増の24,290百万円となり、原価率は60.8%となりました。
(3)販売費及び一般管理費
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、前期比15.4%増の11,592百万円となりました。
(4)営業利益
当連結会計年度の営業利益は、前期比13.7%増の3,825百万円となりました。
(5)親会社の所有者に帰属する当期利益
当連結会計年度の親会社の所有者に帰属する当期利益は、前期比7.7%減の1,945百万円となりました。
4.キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度において、現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は325百万円増加し、当連結会計年度末の残高は1,979百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローは次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、営業活動により獲得した資金は、前期より667百万円増加し、3,611百万円となりました。これは主として、税引前当期利益が3,387百万円と前期に比べ122百万円増加したことに加え、営業債権及びその他の債権の増減が395百万円(前年同期は△949百万円)となったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、投資活動により使用した資金は、前期より2,111百万円減少し、3,121百万円となりました。これは主として、持分法で会計処理されている投資の取得による支出が2,252百万円増加した一方で、投資有価証券の取得による支出が726百万円減少したほか、事業譲受による支出1,000百万円及び子会社株式の取得による支出1,626百万円がそれぞれ減少したことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、財務活動により使用した資金は、164百万円(前年同期は2,859百万円の獲得)となりました。これは主として、前期に比べ、長期借入れによる収入が2,391百万円減少したことなどによるものです。
5.経営成績等の状況の概要に係る主要な項目における差異に関する情報
IFRSにより作成した連結財務諸表における主要な項目と連結財務諸表規則(第7章及び第8章を除く。以下「日本基準」という。)により作成した場合の連結財務諸表におけるこれらに相当する項目との差異に関する事項は、以下のとおりであります。
① のれんの償却
日本基準では合理的に見積られたのれんの効果が及ぶ期間にわたって定額法によりのれんを償却しますが、IFRSでは企業結合により発生したのれんは、償却せずに毎期減損テストを行います。
この結果、IFRSにおける連結損益計算書の「営業利益」及び「税引前当期利益」は日本基準に比べて724百万円増加しております。
② 非上場の資本性金融商品
日本基準では、非上場の資本性金融商品を原則として取得原価で測定しておりますが、IFRSでは原則として公正価値により測定し、その変動額はその他の包括利益に表示しております。
この結果、連結損益計算書の「税引前当期利益」及び連結包括利益計算書の「その他の包括利益」は日本基準に比べてそれぞれ345百万円、403百万円減少しております。