有価証券報告書-第69期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
当連結会計年度の経営成績は、営業収益1,777億円(対前期△0.9%)、営業利益357億円(同+15.6%)、経常利益294億円(同+14.6%)、親会社株主に帰属する当期純利益248億円(同+31.6%)となりました。不動産賃貸事業における館内増床ニーズの取込み、新規稼働物件の収益寄与、不動産販売事業におけるLOGIFRONT越谷Ⅰの売却、フィー事業におけるオフィスビル等の管理・運営業務での収益拡大等により、全体としては減収の中、大幅な増益となりました。
当社グループの経営成績
セグメント別営業収益
セグメント別営業利益
セグメント別の経営成績については、以下のとおりであります。
イ.不動産賃貸
不動産賃貸事業については、オフィスビル賃貸において館内増床ニーズの取込み、新規リーシングの強化等により、高い稼働率(都心3区でのオフィス・商業ビル稼働率98.4%)を維持しました。また、コロナ禍での商業テナント・ホテル運営会社からの賃料減額要請に対応する一方、「日鉄日本橋ビル(東京都中央区)」の通期収益寄与、前連結会計年度に竣工した「BIZCORE築地(東京都中央区)」、「BIZCORE渋谷(東京都渋谷区)」、「LOGIFRONT越谷Ⅱ(埼玉県越谷市)」、「LOGIFRONT尼崎Ⅰ(兵庫県尼崎市)」の収益化、当連結会計年度に竣工した「LOGIFRONT尼崎Ⅱ(兵庫県尼崎市)」の新規稼働に加えて、既存オフィステナントとのRM強化による着実な賃料増額更改の進展により、増収に寄与しました。外国人向け高級賃貸住宅「ホーマット」を始めとする賃貸住宅につきましても、堅調な稼働率(稼働率95.3%)を維持しております。その結果、当連結会計年度の営業収益は、541億円(対前期+2.9%)を計上しました。
賃貸床面積・空室率(都心3区オフィス・商業ビル)
(注)1.都心3区とは、千代田区、中央区、港区を指しております。
2.所有面積、転貸面積は期末時点の面積であります。
3.転貸面積とは、所有者から賃借した床を第三者に賃貸している面積であります。
4.前期の空室率は所有物件及び転貸物件にかかる期末時点の数値、当期の空室率は所有物件にかかる期中平均の数値であります。
ロ.不動産販売
不動産販売事業については、大型プロジェクトである「リビオシティ西葛西親水公園(東京都江戸川区)」、「リビオシティ三国ヶ丘(堺市堺区)」や、都心におけるコンパクトマンション「リビオレゾン新虎通り(東京都港区)」等の竣工と順調な供給により、緊急事態宣言による販売活動への一定の制約はあったものの、マンション供給戸数は前連結会計年度と略同水準となりました(前連結会計年度1,782戸・当連結会計年度1,747戸、対前年度△2%)。一方で、Eコマースの市場拡大を背景に投資家の資金流入が顕著な物流事業について、LOGIFRONT越谷Ⅰを当社のグループ会社である興和不動産投資顧問株式会社が運営する私募ファンドへ売却しました。その結果、当連結会計年度の営業収益は、936億円(対前期△2.6%)を計上しました。
なお、マンション分譲については用地取得に精力的に取り組んだ結果として、将来収益に結実する案件を着実に積み上げており、2021年度以降についても堅調な供給戸数の推移が見込まれます。
不動産販売の営業収益内訳 (百万円)
売上計上戸数
(注) 共同事業物件については、当社事業割合に応じた戸数を記載しております。
ハ.フィー
フィー事業については、オフィスビル等の管理・運営業務等が順調に拡大したほか、みずほフィナンシャルグループ及び日本製鉄グループ、並びに当社が独自に築いてきた顧客ネットワークを最大限活用し、事業法人や金融法人の保有不動産の有効活用・処分等、不動産ニーズ発掘に取り組んで参りました。その結果、当連結会計年度の営業収益は、361億円(対前期+0.1%)を計上しました。
② 財政状態の状況
当連結会計年度末における財政状態は、期末総資産残高が1兆587億円となり、現預金の積み上げや仕掛販売用不動産の取得等により前期末から合計1,261億円増加しました。期末負債残高については8,372億円となり、資産増に伴う有利子負債の増加等により前期末から1,021億円増加しております。期末純資産残高については、前期末比239億円増加の2,214億円となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び預金の残高は1,024億円となり、前連結会計年度末と比較して369億円の増加となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、158億円の資金減少(前期比△240億円)となりました。これは、税金等調整前当期純利益373億円、減価償却費87億円、預り敷金及び保証金の増加額10億円等の資金増加があった一方、たな卸資産の増加額402億円、売上債権の増加額128億円等の資金減少があったことによるものであります。
(投資活動におけるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、327億円の資金減少(前期比△43億円)となりました。これは、有形固定資産の取得355億円等の資金減少によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、855億円の資金増加(前期比+346億円)となりました。これは、長期借入金の返済525億円等があった一方、長期借入金1,310億円の調達、社債発行による99億円の調達等を実施したことによるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
生産、受注及び販売の実績については、「① 経営成績の状況」におけるセグメント別の経営成績に関連付けて示しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。当社が連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
この連結財務諸表の作成にあたっては、過去の実績や状況に応じ合理的と考えられる要因等に基づき見積り及び判断を行っておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果は異なることがあります。また、新型コロナウイルス感染症拡大の影響が見積りに及ぼす程度は限定的であると見込んでおります。
当社グループは、特に以下の重要な会計方針が、連結財務諸表の作成において使用される見積り及び判断に大きな影響を及ぼすと考えております。
イ.固定資産の減損会計
当社グループは、固定資産の減損に係る会計基準に従い、収益性の低下により投資額の回収が見込めなくなった固定資産の帳簿価額を、回収可能価額まで減額する会計処理を適用しております。
会計処理の適用に当たっては、継続的な営業赤字、市場価格の著しい下落、経営環境の著しい悪化及び用途変更等によって減損の兆候がある場合に減損損失の認識の要否を検討しております。減損損失を認識するかどうかの検討には将来キャッシュ・フローの見積金額を用いており、減損損失の認識が必要と判断された場合には、帳簿価額が回収可能価額を上回る金額を減損損失として計上しております。なお、回収可能価額は正味売却価額又は使用価値のいずれか高い金額によって決定しております。
将来の営業活動から生ずる損益の悪化、市場価格の著しい下落、経営環境の著しい悪化及び用途変更等により減損損失の認識が必要となった場合、また、見積りの前提条件の変更等により将来キャッシュ・フローの見積金額及び正味売却価額が減少することとなった場合には、減損損失の計上が追加で必要となる可能性があります。
ロ.販売用不動産等の評価
販売目的で保有する棚卸資産は、収益性の低下等により期末における正味売却価額が取得原価よりも下落している場合には、当該正味売却価額をもって貸借対照表価額としています。正味売却価額の算定に当たっては、直近の販売実績、将来の売買市場の動向、近隣地域の開発計画、建設コストの動向等を考慮した事業計画に基づき見積りを行っております。当該見積りには販売エリアの販売単価、工事単価及び販売経費の仮定を用いております。
なお、前提条件や事業環境などに変化が見られた場合には、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において追加の評価損が発生する可能性があります。
② 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の財政状態及び経営成績は、「(1)経営成績等の状況の概要 ① 経営成績の状況」に記載のとおりであります。新型コロナウイルス感染症拡大の影響については、不動産賃貸事業において、空室の早期埋め戻し、賃料増額更改の進展により、不動産販売事業については、マンション販売について順調な契約の進捗、投資家向けの不動産販売が好調であること等により、通年では限定的でありました。一方で、今後については、リモートワークの進展等による空室率の上昇等により賃料水準についても引き下げ圧力が強くなる懸念があります。
また、当連結会計年度末における財政状態は、「(1)経営成績等の状況の概要 ② 財政状態の状況」に記載のとおりであります。
当社グループは、財務規律の観点から自己資本比率20%以上、ネットD/Eレシオ3倍以内を目途としておりますが、当連結会計年度においては、自己資本比率20.7%、ネットD/Eレシオ2.7となっております。引き続き、財務構成にも留意しつつ、持続的成長のための投資を行ってまいります。
経営成績に重要な影響を与える要因については、「2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
セグメント別の財政状態及び経営成績については、「(1)経営成績等の状況の概要 ① 経営成績の状況」に記載のとおりでありますが、取組状況の補足については次のとおりであります。
不動産賃貸事業については、2020年度は、市街地再開発事業「虎ノ門二丁目地区第一種市街地再開発事業(東京都港区)」、中規模ハイグレードオフィスビル「(仮称)BIZCORE神田須田町(東京都千代田区)」、並びに物流施設「LOGIFRONT尼崎Ⅳ(兵庫県尼崎市)」の3プロジェクトについて工事が着工しております。この他2021年度には、当社の特徴である外国人向け高級賃貸住宅「ホーマット」について、「ホーマットシャロン(東京都港区)」の建替えプロジェクトが竣工する他、「みなとみらい21中央地区53街区開発事業(横浜市西区)」の工事着工を予定しております。なお、前連結会計年度より新規参入したシェアオフィス事業についても、東京建物株式会社と中央日本土地建物株式会社と共同で展開しているオフィスのスペースシェアリングサービス「TIMEWORK」の加盟店舗は148拠点、ユーザー数は146法人まで増加するなど着実に事業規模が拡大しています。また、2020年9月に品川インターシティにおいて米国シリコンバレー及び日本を拠点とするベンチャーキャピタルDNX Venturesとの共同事業として、スタートアップ企業を支援するインキュベーションオフィス「SPROUND」を開業・運営開始いたしました。加えて、国際事業での新たな取り組みに関しては、北米におけるバリューアッド型事業への着手等、当社事業領域の拡大に向けて取り組んでおります。
不動産販売事業については、地価・建築費が依然として高止まっている環境下、大型マンションプロジェクトでは、「大宮駅西口第3-B地区第一種市街地再開発事業」(2024年度竣工予定)、「十条駅西口地区第一種市街地再開発事業」(2024年度竣工予定)等、将来に結実するプロジェクトの積上げに注力しており、2021年度以降の一層の供給拡大・収益寄与が期待されます。また、新型コロナウイルス感染症拡大を契機とした新たな購買体験の提供としてマンション販売における非対面接客体制の整備・実践(リビオレゾン入船)、入居者のテレワークをサポートする専用シェアオフィスルームを備えた分譲マンション(リビオ成増ブライトエア・フォレストエア)や、在宅勤務を支えるプラスアルファの空間(モアトリエ)を加えた分譲マンション(リビオシティ西葛西親水公園等)の提供、タッチレスでエレベータを操作できる「非接触ボタン」の導入、分譲マンション管理にAIを活用した「リビオAIスマート管理」の開発等、社会・顧客ニーズに対応した分譲マンションの商品性の向上に注力しております。
なお、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う対応として、当社グループは、社員と顧客の安全を第一とし、その中での業務継続の実現を図るため、勤務時間の弾力的な運営、テレワークと時差出勤を組み合わせた勤務体制の構築を実施するとともに、予てより推進してきたデジタル化を加速し、ICTを活用した社内コミュニケーションの活性化と生産性の更なる向上に取り組んでおります。
③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、不動産賃貸セグメントにおけるオフィスビル等の取得・開発資金や不動産販売セグメントにおける分譲マンション用地の取得・開発資金等の資金需要に対して、営業活動によるキャッシュ・フローのほか、金融機関からの借入や社債発行による資金調達等により対応しております。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、先行き不透明感が強い経済情勢等を鑑みて、前連結会計年度末に比して、当連結会計年度末において現金及び預金の残高を積み増す等の対応を行っており、当連結会計年度末の現金及び預金の残高は1,024億円であります。また、当連結会計年度末の金融機関より取得している長期借入のコミットメント未使用枠は550億円であります。
当連結会計年度における、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
当連結会計年度の経営成績は、営業収益1,777億円(対前期△0.9%)、営業利益357億円(同+15.6%)、経常利益294億円(同+14.6%)、親会社株主に帰属する当期純利益248億円(同+31.6%)となりました。不動産賃貸事業における館内増床ニーズの取込み、新規稼働物件の収益寄与、不動産販売事業におけるLOGIFRONT越谷Ⅰの売却、フィー事業におけるオフィスビル等の管理・運営業務での収益拡大等により、全体としては減収の中、大幅な増益となりました。
当社グループの経営成績
| (百万円) |
| 区分 | 前期 | 当期 | 増減 |
| 営業収益 | 179,379 | 177,782 | △1,597 |
| 営業利益 | 30,885 | 35,704 | 4,819 |
| 経常利益 | 25,665 | 29,410 | 3,745 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 18,868 | 24,821 | 5,953 |
セグメント別営業収益
| (百万円) |
| 区分 | 前期 | 当期 | 増減 |
| 不動産賃貸 | 52,577 | 54,107 | 1,529 |
| 不動産販売 | 96,164 | 93,666 | △2,498 |
| フィー | 36,145 | 36,183 | 37 |
| 調整額 | △5,508 | △6,174 | △665 |
| 合計 | 179,379 | 177,782 | △1,597 |
セグメント別営業利益
| (百万円) |
| 区分 | 前期 | 当期 | 増減 |
| 不動産賃貸 | 18,909 | 20,171 | 1,261 |
| 不動産販売 | 13,685 | 18,124 | 4,438 |
| フィー | 3,643 | 3,391 | △252 |
| 調整額 | △5,353 | △5,982 | △629 |
| 合計 | 30,885 | 35,704 | 4,819 |
セグメント別の経営成績については、以下のとおりであります。
イ.不動産賃貸
不動産賃貸事業については、オフィスビル賃貸において館内増床ニーズの取込み、新規リーシングの強化等により、高い稼働率(都心3区でのオフィス・商業ビル稼働率98.4%)を維持しました。また、コロナ禍での商業テナント・ホテル運営会社からの賃料減額要請に対応する一方、「日鉄日本橋ビル(東京都中央区)」の通期収益寄与、前連結会計年度に竣工した「BIZCORE築地(東京都中央区)」、「BIZCORE渋谷(東京都渋谷区)」、「LOGIFRONT越谷Ⅱ(埼玉県越谷市)」、「LOGIFRONT尼崎Ⅰ(兵庫県尼崎市)」の収益化、当連結会計年度に竣工した「LOGIFRONT尼崎Ⅱ(兵庫県尼崎市)」の新規稼働に加えて、既存オフィステナントとのRM強化による着実な賃料増額更改の進展により、増収に寄与しました。外国人向け高級賃貸住宅「ホーマット」を始めとする賃貸住宅につきましても、堅調な稼働率(稼働率95.3%)を維持しております。その結果、当連結会計年度の営業収益は、541億円(対前期+2.9%)を計上しました。
賃貸床面積・空室率(都心3区オフィス・商業ビル)
| 区分 | 前期 | 当期 |
| 所有面積 転貸面積 | 308,808㎡ 180,517㎡ | 307,020㎡ 180,517㎡ |
| 合計 | 489,325㎡ | 487,537㎡ |
| 空室率 | 1.8% | 1.6% |
(注)1.都心3区とは、千代田区、中央区、港区を指しております。
2.所有面積、転貸面積は期末時点の面積であります。
3.転貸面積とは、所有者から賃借した床を第三者に賃貸している面積であります。
4.前期の空室率は所有物件及び転貸物件にかかる期末時点の数値、当期の空室率は所有物件にかかる期中平均の数値であります。
ロ.不動産販売
不動産販売事業については、大型プロジェクトである「リビオシティ西葛西親水公園(東京都江戸川区)」、「リビオシティ三国ヶ丘(堺市堺区)」や、都心におけるコンパクトマンション「リビオレゾン新虎通り(東京都港区)」等の竣工と順調な供給により、緊急事態宣言による販売活動への一定の制約はあったものの、マンション供給戸数は前連結会計年度と略同水準となりました(前連結会計年度1,782戸・当連結会計年度1,747戸、対前年度△2%)。一方で、Eコマースの市場拡大を背景に投資家の資金流入が顕著な物流事業について、LOGIFRONT越谷Ⅰを当社のグループ会社である興和不動産投資顧問株式会社が運営する私募ファンドへ売却しました。その結果、当連結会計年度の営業収益は、936億円(対前期△2.6%)を計上しました。
なお、マンション分譲については用地取得に精力的に取り組んだ結果として、将来収益に結実する案件を着実に積み上げており、2021年度以降についても堅調な供給戸数の推移が見込まれます。
不動産販売の営業収益内訳 (百万円)
| 区分 | 前期 | 当期 | 増減 |
| マンション | 76,232 | 72,901 | △3,330 |
| 戸建・宅地 | 2,845 | 1,882 | △963 |
| その他 | 17,086 | 18,881 | 1,795 |
| 合計 | 96,164 | 93,666 | △2,498 |
売上計上戸数
| 区分 | 前期 | 当期 | 増減 |
| マンション | 1,782 | 1,747 | △35 |
| 戸建・宅地 | 129 | 109 | △20 |
(注) 共同事業物件については、当社事業割合に応じた戸数を記載しております。
ハ.フィー
フィー事業については、オフィスビル等の管理・運営業務等が順調に拡大したほか、みずほフィナンシャルグループ及び日本製鉄グループ、並びに当社が独自に築いてきた顧客ネットワークを最大限活用し、事業法人や金融法人の保有不動産の有効活用・処分等、不動産ニーズ発掘に取り組んで参りました。その結果、当連結会計年度の営業収益は、361億円(対前期+0.1%)を計上しました。
② 財政状態の状況
当連結会計年度末における財政状態は、期末総資産残高が1兆587億円となり、現預金の積み上げや仕掛販売用不動産の取得等により前期末から合計1,261億円増加しました。期末負債残高については8,372億円となり、資産増に伴う有利子負債の増加等により前期末から1,021億円増加しております。期末純資産残高については、前期末比239億円増加の2,214億円となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び預金の残高は1,024億円となり、前連結会計年度末と比較して369億円の増加となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、158億円の資金減少(前期比△240億円)となりました。これは、税金等調整前当期純利益373億円、減価償却費87億円、預り敷金及び保証金の増加額10億円等の資金増加があった一方、たな卸資産の増加額402億円、売上債権の増加額128億円等の資金減少があったことによるものであります。
(投資活動におけるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、327億円の資金減少(前期比△43億円)となりました。これは、有形固定資産の取得355億円等の資金減少によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、855億円の資金増加(前期比+346億円)となりました。これは、長期借入金の返済525億円等があった一方、長期借入金1,310億円の調達、社債発行による99億円の調達等を実施したことによるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
生産、受注及び販売の実績については、「① 経営成績の状況」におけるセグメント別の経営成績に関連付けて示しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。当社が連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
この連結財務諸表の作成にあたっては、過去の実績や状況に応じ合理的と考えられる要因等に基づき見積り及び判断を行っておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果は異なることがあります。また、新型コロナウイルス感染症拡大の影響が見積りに及ぼす程度は限定的であると見込んでおります。
当社グループは、特に以下の重要な会計方針が、連結財務諸表の作成において使用される見積り及び判断に大きな影響を及ぼすと考えております。
イ.固定資産の減損会計
当社グループは、固定資産の減損に係る会計基準に従い、収益性の低下により投資額の回収が見込めなくなった固定資産の帳簿価額を、回収可能価額まで減額する会計処理を適用しております。
会計処理の適用に当たっては、継続的な営業赤字、市場価格の著しい下落、経営環境の著しい悪化及び用途変更等によって減損の兆候がある場合に減損損失の認識の要否を検討しております。減損損失を認識するかどうかの検討には将来キャッシュ・フローの見積金額を用いており、減損損失の認識が必要と判断された場合には、帳簿価額が回収可能価額を上回る金額を減損損失として計上しております。なお、回収可能価額は正味売却価額又は使用価値のいずれか高い金額によって決定しております。
将来の営業活動から生ずる損益の悪化、市場価格の著しい下落、経営環境の著しい悪化及び用途変更等により減損損失の認識が必要となった場合、また、見積りの前提条件の変更等により将来キャッシュ・フローの見積金額及び正味売却価額が減少することとなった場合には、減損損失の計上が追加で必要となる可能性があります。
ロ.販売用不動産等の評価
販売目的で保有する棚卸資産は、収益性の低下等により期末における正味売却価額が取得原価よりも下落している場合には、当該正味売却価額をもって貸借対照表価額としています。正味売却価額の算定に当たっては、直近の販売実績、将来の売買市場の動向、近隣地域の開発計画、建設コストの動向等を考慮した事業計画に基づき見積りを行っております。当該見積りには販売エリアの販売単価、工事単価及び販売経費の仮定を用いております。
なお、前提条件や事業環境などに変化が見られた場合には、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において追加の評価損が発生する可能性があります。
② 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の財政状態及び経営成績は、「(1)経営成績等の状況の概要 ① 経営成績の状況」に記載のとおりであります。新型コロナウイルス感染症拡大の影響については、不動産賃貸事業において、空室の早期埋め戻し、賃料増額更改の進展により、不動産販売事業については、マンション販売について順調な契約の進捗、投資家向けの不動産販売が好調であること等により、通年では限定的でありました。一方で、今後については、リモートワークの進展等による空室率の上昇等により賃料水準についても引き下げ圧力が強くなる懸念があります。
また、当連結会計年度末における財政状態は、「(1)経営成績等の状況の概要 ② 財政状態の状況」に記載のとおりであります。
当社グループは、財務規律の観点から自己資本比率20%以上、ネットD/Eレシオ3倍以内を目途としておりますが、当連結会計年度においては、自己資本比率20.7%、ネットD/Eレシオ2.7となっております。引き続き、財務構成にも留意しつつ、持続的成長のための投資を行ってまいります。
経営成績に重要な影響を与える要因については、「2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
セグメント別の財政状態及び経営成績については、「(1)経営成績等の状況の概要 ① 経営成績の状況」に記載のとおりでありますが、取組状況の補足については次のとおりであります。
不動産賃貸事業については、2020年度は、市街地再開発事業「虎ノ門二丁目地区第一種市街地再開発事業(東京都港区)」、中規模ハイグレードオフィスビル「(仮称)BIZCORE神田須田町(東京都千代田区)」、並びに物流施設「LOGIFRONT尼崎Ⅳ(兵庫県尼崎市)」の3プロジェクトについて工事が着工しております。この他2021年度には、当社の特徴である外国人向け高級賃貸住宅「ホーマット」について、「ホーマットシャロン(東京都港区)」の建替えプロジェクトが竣工する他、「みなとみらい21中央地区53街区開発事業(横浜市西区)」の工事着工を予定しております。なお、前連結会計年度より新規参入したシェアオフィス事業についても、東京建物株式会社と中央日本土地建物株式会社と共同で展開しているオフィスのスペースシェアリングサービス「TIMEWORK」の加盟店舗は148拠点、ユーザー数は146法人まで増加するなど着実に事業規模が拡大しています。また、2020年9月に品川インターシティにおいて米国シリコンバレー及び日本を拠点とするベンチャーキャピタルDNX Venturesとの共同事業として、スタートアップ企業を支援するインキュベーションオフィス「SPROUND」を開業・運営開始いたしました。加えて、国際事業での新たな取り組みに関しては、北米におけるバリューアッド型事業への着手等、当社事業領域の拡大に向けて取り組んでおります。
不動産販売事業については、地価・建築費が依然として高止まっている環境下、大型マンションプロジェクトでは、「大宮駅西口第3-B地区第一種市街地再開発事業」(2024年度竣工予定)、「十条駅西口地区第一種市街地再開発事業」(2024年度竣工予定)等、将来に結実するプロジェクトの積上げに注力しており、2021年度以降の一層の供給拡大・収益寄与が期待されます。また、新型コロナウイルス感染症拡大を契機とした新たな購買体験の提供としてマンション販売における非対面接客体制の整備・実践(リビオレゾン入船)、入居者のテレワークをサポートする専用シェアオフィスルームを備えた分譲マンション(リビオ成増ブライトエア・フォレストエア)や、在宅勤務を支えるプラスアルファの空間(モアトリエ)を加えた分譲マンション(リビオシティ西葛西親水公園等)の提供、タッチレスでエレベータを操作できる「非接触ボタン」の導入、分譲マンション管理にAIを活用した「リビオAIスマート管理」の開発等、社会・顧客ニーズに対応した分譲マンションの商品性の向上に注力しております。
なお、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う対応として、当社グループは、社員と顧客の安全を第一とし、その中での業務継続の実現を図るため、勤務時間の弾力的な運営、テレワークと時差出勤を組み合わせた勤務体制の構築を実施するとともに、予てより推進してきたデジタル化を加速し、ICTを活用した社内コミュニケーションの活性化と生産性の更なる向上に取り組んでおります。
③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、不動産賃貸セグメントにおけるオフィスビル等の取得・開発資金や不動産販売セグメントにおける分譲マンション用地の取得・開発資金等の資金需要に対して、営業活動によるキャッシュ・フローのほか、金融機関からの借入や社債発行による資金調達等により対応しております。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、先行き不透明感が強い経済情勢等を鑑みて、前連結会計年度末に比して、当連結会計年度末において現金及び預金の残高を積み増す等の対応を行っており、当連結会計年度末の現金及び預金の残高は1,024億円であります。また、当連結会計年度末の金融機関より取得している長期借入のコミットメント未使用枠は550億円であります。