有価証券報告書-第70期(令和3年4月1日-令和4年3月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
当連結会計年度の経営成績は、営業収益2,260億円(対前期+482億円)、営業利益352億円(同△5億円)、経常利益302億円(同+8億円)、親会社株主に帰属する当期純利益196億円(同△51億円)となりました。不動産賃貸事業における新規稼働物件の収益寄与、不動産販売事業における堅調なマンション販売やBIZCORE神保町の売却、及びフィー事業におけるオフィスビル等の管理・運営業務での収益拡大等があり、結果として、増収、経常増益となりましたが、前連結会計年度の有価証券売却による特別利益の剥落により親会社株主に帰属する当期純利益は減益となりました。
当社グループの経営成績
セグメント別営業収益
セグメント別営業利益
セグメント別の経営成績については、以下のとおりであります。
イ.不動産賃貸
不動産賃貸事業については、オフィスビル賃貸において一部のテナントの減床、退去により、空室率は上昇しましたが(都心5区でのオフィス・商業ビル稼働率95.2%)、収益影響は限定的でありました。また、前連結会計年度に竣工した「LOGIFRONT尼崎Ⅱ(兵庫県尼崎市)」の収益化、当連結会計年度に竣工した「LOGIFRONT尼崎Ⅳ(兵庫県尼崎市)」の新規稼働に加えて、既存オフィステナントとのリレーションシップマネジメントの強化による着実な賃料増額更改の進展が増収に寄与しました。また、外国人向け高級賃貸住宅「ホーマット」を始めとする賃貸住宅についても、堅調な稼働率(稼働率91.6%)を維持しており、当連結会計年度においては「ホーマット」シリーズとしては16年ぶりのプロジェクトとなる「ホーマットシャロン(東京都港区)」が新規稼働しました。その結果、当連結会計年度の営業収益は553億円(対前期+18億円)、営業利益は202億円(対前期横這い)となりました。
なお、当連結会計年度末の都心5区オフィス・商業ビルにかる賃貸床所有面積は、「BIZCORE神田須田町(東京都千代田区)」が竣工する一方で「BIZCORE神保町(東京都千代田区)」を売却したことにより、前連結会計年度と比較して減少しました。
賃貸床面積・空室率(都心5区オフィス・商業ビル)
(注)1.都心5区とは、千代田区、中央区、港区、新宿区、渋谷区を指しております。
2.所有面積、転貸面積は期末時点の面積であります。
3.転貸面積とは、所有者から賃借した床を第三者に賃貸している面積であります。
4.空室率は所有物件にかかる期中平均の数値であります。
ロ.不動産販売
不動産販売事業については、大型プロジェクトである「パークコート文京小石川ザ・タワー(東京都文京区)」、「セントガーデン海老名(神奈川県海老名市)」や、都心におけるコンパクトマンション「リビオレゾン上野入谷ザ・テラス(東京都台東区)」等の竣工と順調な販売進捗により、マンション供給戸数は前連結会計年度から増加しました(前連結会計年度1,747戸・当連結会計年度2,033戸、対前期+286戸)。加えて、中規模ハイグレードオフィス「BIZCORE神保町(東京都千代田区)」を当社のグループ会社であるジャパンエクセレントアセットマネジメント株式会社が運営するジャパンエクセレント投資法人へ売却しました。その結果、当連結会計年度の営業収益は1,403億円(対前期+466億円)、営業利益は181億円(対前期横這い)となりました。
なお、マンション分譲については用地取得に精力的に取り組んだ結果として、将来収益に結実する案件を着実に積み上げており、2022年度以降についても堅調な供給戸数の推移が見込まれます。
不動産販売の営業収益内訳 (百万円)
売上計上戸数 (戸)
(注) 共同事業物件については、当社事業割合に応じた戸数を記載しております。
ハ.フィー
フィー事業については、オフィスビル等の管理・運営業務等が順調に拡大したほか、みずほフィナンシャルグループ及び日本製鉄グループ、並びに当社が独自に築いてきた顧客ネットワークを最大限活用し、事業法人や金融法人の保有不動産の有効活用・処分等、不動産ニーズ発掘に取り組んで参りました。その結果、当連結会計年度の営業収益は、303億円(対前期△2億円)、営業利益29億円(対前期△4億円)となりました。
② 財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末における総資産残高は、1兆848億円となり、販売用不動産の増加、開発中プロジェクトの進捗による有形固定資産の増加、投資有価証券の時価評価等により前期末から合計261億円増加しました。
(負債)
当連結会計年度末における負債残高は8,328億円となり、有利子負債が増加する一方で未払法人税等の減少等により前期末から43億円減少しました。
(純資産)
当連結会計年度における純資産残高は2,520億円となり、利益剰余金及びその他有価証券評価差額金の増加等により前期末から305億円増加しました。
資産、負債及び純資産の状況 (百万円)
(注)ネットD/Eレシオ=(有利子負債-現金及び預金)/自己資本
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は875億円となり、前連結会計年度末と比較して149億円の減少となりました。
(百万円)
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、220億円の資金増加(前期比+378億円)となりました。これは、棚卸資産の増加額175億円等の資金減少があった一方、税金等調整前当期純利益262億円、減価償却費85億円、売上債権の減少額93億円等の資金増加があったことによるものであります。
(投資活動におけるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、387億円の資金減少(前期比△59億円)となりました。これは、有形固定資産の取得414億円等の資金減少によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、15億円の資金増加(前期比△839億円)となりました。これは、長期借入金の返済822億円等があった一方、長期借入金670億円の調達、社債発行による198億円の調達等を実施したことによるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
生産、受注及び販売の実績については、「① 経営成績の状況」におけるセグメント別の経営成績に関連付けて示しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 経営成績及び財政状態の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績は、「(1)経営成績等の状況の概要 ① 経営成績の状況」に記載のとおりであります。新型コロナウイルス感染症拡大の影響については、不動産賃貸事業において、空室の早期埋め戻し、賃料増額更改の進展により、不動産販売事業については、マンション販売について順調な契約の進捗、投資家向けの不動産販売が好調であること等により、通年では限定的でありました。一方で、今後については、リモートワークの進展等による空室率の上昇等により賃料水準についても引き下げ圧力が強くなる懸念があります。
また、当連結会計年度末における財政状態は、「(1)経営成績等の状況の概要 ② 財政状態の状況」に記載のとおりであります。当社グループは、財務規律の観点から自己資本比率20%以上、ネットD/Eレシオ3倍以内を目途としておりますが、当連結会計年度においては、自己資本比率23.0%、ネットD/Eレシオ2.4倍となっております。引き続き、財務構成にも留意しつつ、持続的成長のための投資を行ってまいります。
経営成績に重要な影響を与える要因については、「2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
セグメント別の経営成績及び財政状態については、「(1)経営成績等の状況の概要 ① 経営成績の状況」に記載のとおりでありますが、取組状況の補足については次のとおりであります。
不動産賃貸事業については、2021年度は、大規模オフィスビル「みなとみらい21中央地区53街区開発事業(横浜市西区)」、中規模ハイグレードオフィスビル「(仮称)BIZCORE東神田(東京都千代田区)」、都心型レジデンス「西麻布六本木通りビル建替えPJ(東京都港区)」、レジデンシャルホテル「上野二丁目レジデンシャルホテル開発PJ(東京都台東区)」、並びに物流施設「(仮称)LOGIFRONT狭山(埼玉県狭山市)」、「(仮称)LOGIFRONT尼崎Ⅲ(兵庫県尼崎市)」、「(仮称)LOGIFRONT浦安(千葉県浦安市)」の7プロジェクトについて着工しております。加えて、米国において既存賃貸住宅を取得し、改装して価値を高めるバリューアッド事業として、米国現地法人を通じてアリゾナ州フェニックス都市圏において賃貸住宅「Luna at Fountain Hills」を取得しております。さらに、2022年度には、「(仮称)BIZCORE外神田(東京都千代田区)」、「(仮称)LOGIFRONT門真(大阪府門真市)」、「(仮称)LOGIFRONT厚木(神奈川県厚木市)」の工事着工を予定しております。なお、シェアオフィス事業についても、シェアオフィスとセットアップオフィスで構成する「WAW神田(東京都千代田区)」を新たに開業し、東京建物株式会社と中央日本土地建物株式会社と共同で展開しているオフィスのスペースシェアリングサービス「TIMEWORK」の加盟店舗は243拠点、ユーザー数は219法人、85,162名まで増加するなど着実に事業規模が拡大しております。その他、レジデンシャルホテルの開発等、当社事業領域の拡大に向けて取り組んでおります。
不動産販売事業については、用地価格・建築費が引き続き高騰している環境下でありますが、大型マンションプロジェクトでは、「大宮スカイ&スクエア ザ・タワー/大宮駅西口第3-B地区第一種市街地再開発事業」(2024年度7月竣工予定)、「ザ・タワー十条/十条駅西口地区第一種市街地再開発事業」(2024年9月竣工予定)等、将来に結実するプロジェクトの推進にも注力しており、2022年度以降の一層の売上拡大・収益寄与が期待されます。また、マンション居住者向け家電レンタルサービスの導入(リビオレゾン入船)や「デスクになるキッチン」を備えた賃貸マンション(リビオメゾン上野松が谷)の提供、マンション購入の検討から申し込み手続きまで24時間365日行うことのできるマンションのオンラインストア「sumune for LIVIO」のサービス開始、あらゆる間取りを没入体感できる3次元シアターを備えた「LIVIO Life Design! SALON UENO」のオープン等、社会・顧客ニーズに対応したマンションの商品性の向上、並びに「お得に・買いやすく・楽しく」購入できる仕組みの構築に注力しております。
なお、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う対応として、当社グループは、社員と顧客の安全を第一とし、その中での業務継続の実現を図るため、勤務時間の弾力的な運営、テレワークと時差出勤を組み合わせた勤務体制の構築を実施するとともに、予てより推進してきたデジタル化を加速し、ICTを活用した社内コミュニケーションの活性化と生産性の更なる向上に取り組んでおります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、不動産賃貸セグメントにおけるオフィスビル等の取得・開発資金や不動産販売セグメントにおける分譲マンション用地の取得・開発資金等の資金需要に対して、営業活動によるキャッシュ・フローのほか、金融機関からの借入や社債発行による資金調達等により対応しております。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、先行き不透明感が強い経済情勢等に鑑み、当連結会計年度末の現金及び預金の残高は875億円に加えて、金融機関より450億円の長期借入のコミットメント未使用枠を取得しております。
③ 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。当社が連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
この連結財務諸表の作成にあたっては、過去の実績や他の合理的な方法により見積りを行っておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果は異なることがあります。また、新型コロナウイルス感染症の収束時期を予測することは引き続き困難な状況にありますが、政府等による行動制限や人流抑制等による影響が見積りに及ぼす程度は限定的であると見込んでおります。
当社グループは、特に以下の重要な会計方針が、連結財務諸表の作成において使用される見積り及び判断に大きな影響を及ぼすと考えております。
イ.固定資産の減損会計
当社グループは、固定資産の減損に係る会計基準に従い、収益性の低下により投資額の回収が見込めなくなった固定資産の帳簿価額を、回収可能価額まで減額する会計処理を適用しております。
会計処理の適用に当たっては、継続的な営業赤字、市場価格の著しい下落、経営環境の著しい悪化及び用途変更等によって減損の兆候がある場合に減損損失の認識の要否を検討しております。減損損失を認識するかどうかの検討には将来キャッシュ・フローの見積金額を用いており、減損損失の認識が必要と判断された場合には、帳簿価額が回収可能価額を上回る金額を減損損失として計上しております。なお、回収可能価額は正味売却価額又は使用価値のいずれか高い金額によって決定しております。
なお、前提条件や事業環境などに変化が見られた場合には、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において追加の減損損失が発生する可能性があります。
ロ.販売用不動産等の評価
販売目的で保有する棚卸資産は、収益性の低下等により期末における正味売却価額が取得原価よりも下落している場合には、当該正味売却価額をもって貸借対照表価額としています。正味売却価額の算定に当たっては、直近の販売実績、将来の売買市場の動向、近隣地域の開発計画、建設コストの動向等を考慮した事業計画に基づき見積りを行っております。当該見積りには販売エリアの販売単価、賃料単価、工事単価及び販売経費の仮定を用いております。
なお、前提条件や事業環境などに変化が見られた場合には、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において追加の評価損が発生する可能性があります。
当連結会計年度における、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
当連結会計年度の経営成績は、営業収益2,260億円(対前期+482億円)、営業利益352億円(同△5億円)、経常利益302億円(同+8億円)、親会社株主に帰属する当期純利益196億円(同△51億円)となりました。不動産賃貸事業における新規稼働物件の収益寄与、不動産販売事業における堅調なマンション販売やBIZCORE神保町の売却、及びフィー事業におけるオフィスビル等の管理・運営業務での収益拡大等があり、結果として、増収、経常増益となりましたが、前連結会計年度の有価証券売却による特別利益の剥落により親会社株主に帰属する当期純利益は減益となりました。
当社グループの経営成績
| (百万円) |
| 区分 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減 |
| 営業収益 | 177,782 | 226,020 | 48,238 |
| 営業利益 | 35,704 | 35,200 | △504 |
| 経常利益 | 29,410 | 30,239 | 828 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 24,821 | 19,625 | △5,196 |
セグメント別営業収益
| (百万円) |
| 区分 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減 |
| 不動産賃貸 | 53,483 | 55,344 | 1,860 |
| 不動産販売 | 93,666 | 140,323 | 46,656 |
| フィー | 30,631 | 30,353 | △278 |
| 合計 | 177,782 | 226,020 | 48,238 |
セグメント別営業利益
| (百万円) |
| 区分 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減 |
| 不動産賃貸 | 20,171 | 20,224 | 52 |
| 不動産販売 | 18,124 | 18,141 | 17 |
| フィー | 3,391 | 2,929 | △461 |
| 調整額(全社費用) | △5,982 | △6,095 | △112 |
| 合計 | 35,704 | 35,200 | △504 |
セグメント別の経営成績については、以下のとおりであります。
イ.不動産賃貸
不動産賃貸事業については、オフィスビル賃貸において一部のテナントの減床、退去により、空室率は上昇しましたが(都心5区でのオフィス・商業ビル稼働率95.2%)、収益影響は限定的でありました。また、前連結会計年度に竣工した「LOGIFRONT尼崎Ⅱ(兵庫県尼崎市)」の収益化、当連結会計年度に竣工した「LOGIFRONT尼崎Ⅳ(兵庫県尼崎市)」の新規稼働に加えて、既存オフィステナントとのリレーションシップマネジメントの強化による着実な賃料増額更改の進展が増収に寄与しました。また、外国人向け高級賃貸住宅「ホーマット」を始めとする賃貸住宅についても、堅調な稼働率(稼働率91.6%)を維持しており、当連結会計年度においては「ホーマット」シリーズとしては16年ぶりのプロジェクトとなる「ホーマットシャロン(東京都港区)」が新規稼働しました。その結果、当連結会計年度の営業収益は553億円(対前期+18億円)、営業利益は202億円(対前期横這い)となりました。
なお、当連結会計年度末の都心5区オフィス・商業ビルにかる賃貸床所有面積は、「BIZCORE神田須田町(東京都千代田区)」が竣工する一方で「BIZCORE神保町(東京都千代田区)」を売却したことにより、前連結会計年度と比較して減少しました。
賃貸床面積・空室率(都心5区オフィス・商業ビル)
| 区分 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 |
| 所有面積 転貸面積 | 309,808㎡ 167,789㎡ | 306,623㎡ 172,472㎡ |
| 合計 | 477,597㎡ | 479,095㎡ |
| 空室率 | 2.5% | 4.8% |
(注)1.都心5区とは、千代田区、中央区、港区、新宿区、渋谷区を指しております。
2.所有面積、転貸面積は期末時点の面積であります。
3.転貸面積とは、所有者から賃借した床を第三者に賃貸している面積であります。
4.空室率は所有物件にかかる期中平均の数値であります。
ロ.不動産販売
不動産販売事業については、大型プロジェクトである「パークコート文京小石川ザ・タワー(東京都文京区)」、「セントガーデン海老名(神奈川県海老名市)」や、都心におけるコンパクトマンション「リビオレゾン上野入谷ザ・テラス(東京都台東区)」等の竣工と順調な販売進捗により、マンション供給戸数は前連結会計年度から増加しました(前連結会計年度1,747戸・当連結会計年度2,033戸、対前期+286戸)。加えて、中規模ハイグレードオフィス「BIZCORE神保町(東京都千代田区)」を当社のグループ会社であるジャパンエクセレントアセットマネジメント株式会社が運営するジャパンエクセレント投資法人へ売却しました。その結果、当連結会計年度の営業収益は1,403億円(対前期+466億円)、営業利益は181億円(対前期横這い)となりました。
なお、マンション分譲については用地取得に精力的に取り組んだ結果として、将来収益に結実する案件を着実に積み上げており、2022年度以降についても堅調な供給戸数の推移が見込まれます。
不動産販売の営業収益内訳 (百万円)
| 区分 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減 |
| マンション | 72,901 | 94,581 | 21,680 |
| 戸建・宅地 | 1,882 | 1,567 | △315 |
| その他 | 18,881 | 44,175 | 25,294 |
| 合計 | 93,666 | 140,323 | 46,657 |
売上計上戸数 (戸)
| 区分 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減 |
| マンション | 1,747 | 2,033 | 286 |
| 戸建・宅地 | 109 | 95 | △14 |
(注) 共同事業物件については、当社事業割合に応じた戸数を記載しております。
ハ.フィー
フィー事業については、オフィスビル等の管理・運営業務等が順調に拡大したほか、みずほフィナンシャルグループ及び日本製鉄グループ、並びに当社が独自に築いてきた顧客ネットワークを最大限活用し、事業法人や金融法人の保有不動産の有効活用・処分等、不動産ニーズ発掘に取り組んで参りました。その結果、当連結会計年度の営業収益は、303億円(対前期△2億円)、営業利益29億円(対前期△4億円)となりました。
② 財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末における総資産残高は、1兆848億円となり、販売用不動産の増加、開発中プロジェクトの進捗による有形固定資産の増加、投資有価証券の時価評価等により前期末から合計261億円増加しました。
(負債)
当連結会計年度末における負債残高は8,328億円となり、有利子負債が増加する一方で未払法人税等の減少等により前期末から43億円減少しました。
(純資産)
当連結会計年度における純資産残高は2,520億円となり、利益剰余金及びその他有価証券評価差額金の増加等により前期末から305億円増加しました。
資産、負債及び純資産の状況 (百万円)
| 区分 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減 |
| 総資産 | 1,058,741 | 1,084,898 | 26,156 |
| 総負債 | 837,266 | 832,892 | △4,373 |
| (うち有利子負債) | 694,063 | 698,198 | 4,134 |
| 純資産 | 221,475 | 252,006 | 30,530 |
| (うち自己資本) | 219,295 | 249,822 | 30,526 |
| 自己資本比率 | 20.7% | 23.0% | - |
| ネットD/Eレシオ | 2.7倍 | 2.4倍 | - |
(注)ネットD/Eレシオ=(有利子負債-現金及び預金)/自己資本
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は875億円となり、前連結会計年度末と比較して149億円の減少となりました。
(百万円)
| 区分 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減 |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | △15,800 | 22,051 | 37,852 |
| 投資活用によるキャッシュ・フロー | △32,704 | △38,701 | △5,996 |
| 財務活動によるキャッシュ・フロー | 85,530 | 1,578 | △83,952 |
| 現金及び現金同等物の期末残高 | 102,475 | 87,547 | △14,928 |
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、220億円の資金増加(前期比+378億円)となりました。これは、棚卸資産の増加額175億円等の資金減少があった一方、税金等調整前当期純利益262億円、減価償却費85億円、売上債権の減少額93億円等の資金増加があったことによるものであります。
(投資活動におけるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、387億円の資金減少(前期比△59億円)となりました。これは、有形固定資産の取得414億円等の資金減少によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、15億円の資金増加(前期比△839億円)となりました。これは、長期借入金の返済822億円等があった一方、長期借入金670億円の調達、社債発行による198億円の調達等を実施したことによるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
生産、受注及び販売の実績については、「① 経営成績の状況」におけるセグメント別の経営成績に関連付けて示しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 経営成績及び財政状態の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績は、「(1)経営成績等の状況の概要 ① 経営成績の状況」に記載のとおりであります。新型コロナウイルス感染症拡大の影響については、不動産賃貸事業において、空室の早期埋め戻し、賃料増額更改の進展により、不動産販売事業については、マンション販売について順調な契約の進捗、投資家向けの不動産販売が好調であること等により、通年では限定的でありました。一方で、今後については、リモートワークの進展等による空室率の上昇等により賃料水準についても引き下げ圧力が強くなる懸念があります。
また、当連結会計年度末における財政状態は、「(1)経営成績等の状況の概要 ② 財政状態の状況」に記載のとおりであります。当社グループは、財務規律の観点から自己資本比率20%以上、ネットD/Eレシオ3倍以内を目途としておりますが、当連結会計年度においては、自己資本比率23.0%、ネットD/Eレシオ2.4倍となっております。引き続き、財務構成にも留意しつつ、持続的成長のための投資を行ってまいります。
経営成績に重要な影響を与える要因については、「2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
セグメント別の経営成績及び財政状態については、「(1)経営成績等の状況の概要 ① 経営成績の状況」に記載のとおりでありますが、取組状況の補足については次のとおりであります。
不動産賃貸事業については、2021年度は、大規模オフィスビル「みなとみらい21中央地区53街区開発事業(横浜市西区)」、中規模ハイグレードオフィスビル「(仮称)BIZCORE東神田(東京都千代田区)」、都心型レジデンス「西麻布六本木通りビル建替えPJ(東京都港区)」、レジデンシャルホテル「上野二丁目レジデンシャルホテル開発PJ(東京都台東区)」、並びに物流施設「(仮称)LOGIFRONT狭山(埼玉県狭山市)」、「(仮称)LOGIFRONT尼崎Ⅲ(兵庫県尼崎市)」、「(仮称)LOGIFRONT浦安(千葉県浦安市)」の7プロジェクトについて着工しております。加えて、米国において既存賃貸住宅を取得し、改装して価値を高めるバリューアッド事業として、米国現地法人を通じてアリゾナ州フェニックス都市圏において賃貸住宅「Luna at Fountain Hills」を取得しております。さらに、2022年度には、「(仮称)BIZCORE外神田(東京都千代田区)」、「(仮称)LOGIFRONT門真(大阪府門真市)」、「(仮称)LOGIFRONT厚木(神奈川県厚木市)」の工事着工を予定しております。なお、シェアオフィス事業についても、シェアオフィスとセットアップオフィスで構成する「WAW神田(東京都千代田区)」を新たに開業し、東京建物株式会社と中央日本土地建物株式会社と共同で展開しているオフィスのスペースシェアリングサービス「TIMEWORK」の加盟店舗は243拠点、ユーザー数は219法人、85,162名まで増加するなど着実に事業規模が拡大しております。その他、レジデンシャルホテルの開発等、当社事業領域の拡大に向けて取り組んでおります。
不動産販売事業については、用地価格・建築費が引き続き高騰している環境下でありますが、大型マンションプロジェクトでは、「大宮スカイ&スクエア ザ・タワー/大宮駅西口第3-B地区第一種市街地再開発事業」(2024年度7月竣工予定)、「ザ・タワー十条/十条駅西口地区第一種市街地再開発事業」(2024年9月竣工予定)等、将来に結実するプロジェクトの推進にも注力しており、2022年度以降の一層の売上拡大・収益寄与が期待されます。また、マンション居住者向け家電レンタルサービスの導入(リビオレゾン入船)や「デスクになるキッチン」を備えた賃貸マンション(リビオメゾン上野松が谷)の提供、マンション購入の検討から申し込み手続きまで24時間365日行うことのできるマンションのオンラインストア「sumune for LIVIO」のサービス開始、あらゆる間取りを没入体感できる3次元シアターを備えた「LIVIO Life Design! SALON UENO」のオープン等、社会・顧客ニーズに対応したマンションの商品性の向上、並びに「お得に・買いやすく・楽しく」購入できる仕組みの構築に注力しております。
なお、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う対応として、当社グループは、社員と顧客の安全を第一とし、その中での業務継続の実現を図るため、勤務時間の弾力的な運営、テレワークと時差出勤を組み合わせた勤務体制の構築を実施するとともに、予てより推進してきたデジタル化を加速し、ICTを活用した社内コミュニケーションの活性化と生産性の更なる向上に取り組んでおります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、不動産賃貸セグメントにおけるオフィスビル等の取得・開発資金や不動産販売セグメントにおける分譲マンション用地の取得・開発資金等の資金需要に対して、営業活動によるキャッシュ・フローのほか、金融機関からの借入や社債発行による資金調達等により対応しております。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、先行き不透明感が強い経済情勢等に鑑み、当連結会計年度末の現金及び預金の残高は875億円に加えて、金融機関より450億円の長期借入のコミットメント未使用枠を取得しております。
③ 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。当社が連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
この連結財務諸表の作成にあたっては、過去の実績や他の合理的な方法により見積りを行っておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果は異なることがあります。また、新型コロナウイルス感染症の収束時期を予測することは引き続き困難な状況にありますが、政府等による行動制限や人流抑制等による影響が見積りに及ぼす程度は限定的であると見込んでおります。
当社グループは、特に以下の重要な会計方針が、連結財務諸表の作成において使用される見積り及び判断に大きな影響を及ぼすと考えております。
イ.固定資産の減損会計
当社グループは、固定資産の減損に係る会計基準に従い、収益性の低下により投資額の回収が見込めなくなった固定資産の帳簿価額を、回収可能価額まで減額する会計処理を適用しております。
会計処理の適用に当たっては、継続的な営業赤字、市場価格の著しい下落、経営環境の著しい悪化及び用途変更等によって減損の兆候がある場合に減損損失の認識の要否を検討しております。減損損失を認識するかどうかの検討には将来キャッシュ・フローの見積金額を用いており、減損損失の認識が必要と判断された場合には、帳簿価額が回収可能価額を上回る金額を減損損失として計上しております。なお、回収可能価額は正味売却価額又は使用価値のいずれか高い金額によって決定しております。
なお、前提条件や事業環境などに変化が見られた場合には、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において追加の減損損失が発生する可能性があります。
ロ.販売用不動産等の評価
販売目的で保有する棚卸資産は、収益性の低下等により期末における正味売却価額が取得原価よりも下落している場合には、当該正味売却価額をもって貸借対照表価額としています。正味売却価額の算定に当たっては、直近の販売実績、将来の売買市場の動向、近隣地域の開発計画、建設コストの動向等を考慮した事業計画に基づき見積りを行っております。当該見積りには販売エリアの販売単価、賃料単価、工事単価及び販売経費の仮定を用いております。
なお、前提条件や事業環境などに変化が見られた場合には、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において追加の評価損が発生する可能性があります。