有価証券報告書-第72期(2023/04/01-2024/03/31)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
当連結会計年度の経営成績は、営業収益2,740億円(対前期+459億円)、営業利益488億円(同+73億円)、経常利益434億円(同+53億円)、親会社株主に帰属する当期純利益279億円(同+21億円)となりました。不動産賃貸事業は大規模オフィスビルにおけるテナント減床・退去を主因として減益となりましたが、不動産販売事業における堅調なマンション販売やBIZCORE築地やLOGIFRONT浦安等の販売、及びフィー事業におけるオフィスビル等の管理・運営業務での収益拡大等があり、結果として、増収、増益となりました。
当社グループの経営成績
セグメント別営業収益
セグメント別営業利益
セグメント別の経営成績については、以下のとおりであります。
イ.不動産賃貸
不動産賃貸事業については、オフィスビル賃貸において、大規模ビル(「品川インターシティ(東京都港区)」、「赤坂インターシティAIR(東京都港区)」)等の空室の埋め戻しにより空室率は低下したものの(都心5区でのオフィス・商業ビル平均稼働率96.1%)、埋め戻しテナントのフリーレント期間等の影響により収益寄与が限定的となりました。一方で、住宅賃貸においては、外国人向け高級賃貸住宅「ホーマット」を中心に堅調な稼働率(平均稼働率95.5%)を維持しております。その結果、当連結会計年度の営業収益は535億円(対前期△19億円)、営業利益は139億円(対前期△31億円)となりました。
賃貸床面積・空室率(都心5区オフィス・商業ビル)
(注)1.都心5区とは、千代田区、中央区、港区、新宿区、渋谷区を指しております。
2.所有面積、転貸面積は期末時点の面積であります。
3.転貸面積とは、所有者から賃借した床を第三者に賃貸している面積であります。
4.空室率は所有物件にかかる期中平均の数値であります。
ロ.不動産販売
不動産販売事業については、分譲マンション事業において、大型プロジェクトの「リビオシティ南砂町ステーションサイト(東京都江東区)」や「リビオシティ三国ケ丘(堺市堺区)」、都心型高額系分譲マンションの「グランリビオ浜田山(東京都杉並区)」や「グランリビオ市谷砂土原(東京都新宿区)、大型タワー物件の「リビオタワー羽沢横浜国大(横浜市神奈川区)」等の竣工と順調な販売進捗により、マンション供給戸数は前連結会計年度と比べて増加(前連結会計年度1,942戸・当連結会計年度2,563戸、対前年度31.97%増)で推移し、好調なマンション分譲マーケットを背景とした分譲マンションの利益率の改善に加え、賃貸マンションの販売も好調でした。また、第三次中期経営計画の取組施策として実施している戦略的資産回転の一環として、オフィスビル「BIZCORE築地(東京都中央区)」を当社グループ会社であるジャパンエクセレントアセットマネジメント株式会社が運営するジャパンエクセレント投資法人に販売し、物流施設「LOGIFRONT浦安(千葉県浦安市)」等を当社のグループ会社である興和不動産投資顧問株式会社が運営する私募ファンド等に販売しました。その結果、当連結会計年度の営業収益は1,860億円(対前期+457億円)、営業利益は388億円(対前期+109億円)となりました。
なお、マンション分譲については用地取得に精力的に取り組んだ結果として、将来収益に結実する案件を着実に積み上げており、2024年度以降についても堅調な供給戸数の推移が見込まれます。
不動産販売の営業収益内訳 (百万円)
売上計上戸数 (戸)
(注) 共同事業物件については、当社事業割合に応じた戸数を記載しております。
ハ.フィー
フィー事業については、オフィスビル等の管理・運営業務等が順調に拡大したほか、みずほフィナンシャルグループ及び日本製鉄グループのネットワーク並びに当社が独自に築いてきた顧客ネットワークを最大限活用し、事業法人や金融法人の保有不動産の有効活用・処分等、不動産ニーズ発掘に取り組んで参りました。その結果、当連結会計年度の営業収益は、344億円(対前期+21億円)、営業利益32億円(対前期+0億円)となりました。
② 財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末における総資産残高は、1兆2,529億円となり、販売用不動産がマンション分譲、物流施設売却等が順調に進捗したことにより減少した一方、分譲マンション開発用地等の取得による仕掛不動産の増加や、既存プロジェクトの工事進捗等による有形固定資産の増加等の要因により前期末から580億円増加しました。
(負債)
当連結会計年度末における負債残高は9,390億円となり、有利子負債等の増加により前期末から245億円増加しました。
(純資産)
当連結会計年度における純資産残高は3,138億円となり、利益剰余金及びその他有価証券評価差額金の増加等により前期末から334億円増加しました。
資産、負債及び純資産の状況 (百万円)
(注)ネットD/Eレシオ=(有利子負債-現金及び預金)/自己資本
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は744億円となり、前連結会計年度末と比較して127億円の減少となりました。
(百万円)
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、502億円の資金増加(対前期△72億円)となりました。これは、法人税等の支払額153億円等の資金減少があった一方、仕入債務の増加107億円、税金等調整前当期純利益413億円等の資金増加があったことによるものであります。
(投資活動におけるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、603億円の資金減少(対前期+676億円)となりました。これは、有形固定資産の取得514億円、投資有価証券及び関係会社株式の取得113億円等の資金減少によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、28億円の資金減少(対前期△731億円)となりました。これは、長期借入金の返済1,218億円等があった一方、長期借入金1,158億円の調達等を実施したことによるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
生産、受注及び販売の実績については、「① 経営成績の状況」におけるセグメント別の経営成績に関連付けて示しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 経営成績及び財政状態の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績は、「(1)経営成績等の状況の概要 ① 経営成績の状況」に記載のとおりであります。
また、当連結会計年度末における財政状態は、「(1)経営成績等の状況の概要 ② 財政状態の状況」に記載のとおりであります。当社グループは、事業規模を拡大する中においても自己資本比率20%以上、ネットD/Eレシオ3倍以内を財務規律の観点から設定しておりますが、当連結会計年度においては、自己資本比率24.7%、ネットD/Eレシオ2.3倍となっております。引き続き、財務構成にも留意しつつ、持続的成長のための投資を行ってまいります。
経営成績に重要な影響を与える要因については、「3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
セグメント別の経営成績及び財政状態については、「(1)経営成績等の状況の概要 ① 経営成績の状況」に記載のとおりでありますが、取組状況の補足については次のとおりであります。
不動産賃貸事業については、2023年度は、中規模ハイグレードオフィスビル「(仮称)BIZCORE西新橋(東京都港区)」「(仮称)BIZCORE飯田橋(東京都千代田区)」が着工しております。加えて、米国において既存賃貸住宅を取得し、改装して価値を高めるバリューアッド事業の第3号案件として、米国現地法人を通じてジョージア州アトランタ都市圏において賃貸集合住宅を取得しております。2024年度には、「(仮称)BIZCORE西新橋(東京都港区)」、大規模開発「虎ノ門アルセアタワー(東京都港区)」、物流施設の「MFLP・LOGIFRONT東京板橋(東京都板橋区)」「(仮称)LOGIFRONT越谷Ⅲ」、レジデンシャルホテル「(仮称)&Here大阪難波(大阪市中央区)」「(仮称)&Here新宿(東京都新宿区)」等の竣工に加え、中規模ハイグレードオフィスビル「(仮称)BIZCORE神保町Ⅱ(東京都千代田区)」「(仮称)BIZCORE日本橋(東京都中央区)」、物流施設「(仮称)LOGIFRONT尼崎Ⅴ(兵庫県尼崎市)」「(仮称)LOGIFRONT横浜鶴見(横浜市鶴見区)等の工事着工を予定しております。これらのプロジェクトの着実な推進等により既存事業の強みを更に極めつつ、事業領域拡大を進め、一層の収益基盤の増強に努めてまいります。
不動産販売事業については、用地価格・建築費が引き続き高騰している環境下でありますが、大規模再開発事業である「リビオシティ船橋北習志野(千葉県船橋市)」(2025年2月竣工予定)、「リビオタワー品川(東京都港区)」(2026年5月竣工予定)、「リビオシティ文京小石川(東京都文京区)」(2026年8月竣工予定)等、将来に結実するプロジェクトの推進にも注力しており、2024年度以降の一層の売上拡大・収益寄与が期待されます。また、マンションの販売体制について2024年度を「自社販売」に本格的に取り組む年と位置づけ、従来以上にお客様との接点を拡充し、満足度の向上と商品の更なる品質向上を進めてまいります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、不動産賃貸セグメントにおけるオフィスビル等の取得・開発資金や不動産販売セグメントにおける分譲マンション用地の取得・開発資金等の資金需要に対して、営業活動によるキャッシュ・フローのほか、金融機関からの借入や社債発行による資金調達等により対応しております。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、先行き不透明感が強い経済情勢等に鑑み、当連結会計年度末の現金及び預金の残高は744億円に加えて、金融機関との間で280億円の長期借入、100億円の短期借入のコミットメント未使用枠を設定しております。
③ 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。当社が連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
この連結財務諸表の作成にあたっては、過去の実績や他の合理的な方法により見積りを行っておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果は異なることがあります。
当社グループは、特に以下の重要な会計方針が、連結財務諸表の作成において使用される見積り及び判断に大きな影響を及ぼすと考えております。
イ.固定資産の減損会計
当社グループは、固定資産の減損に係る会計基準に従い、収益性の低下により投資額の回収が見込めなくなった固定資産の帳簿価額を、回収可能価額まで減額する会計処理を適用しております。
会計処理の適用に当たっては、継続的な営業赤字、市場価格の著しい下落、経営環境の著しい悪化及び用途変更等によって減損の兆候がある場合に減損損失の認識の要否を検討しております。減損損失を認識するかどうかの検討には将来キャッシュ・フローの見積金額を用いており、減損損失の認識が必要と判断された場合には、帳簿価額が回収可能価額を上回る金額を減損損失として計上しております。なお、回収可能価額は正味売却価額又は使用価値のいずれか高い金額によって決定しております。
なお、前提条件や事業環境などに変化が見られた場合には、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において追加の減損損失が発生する可能性があります。
ロ.販売用不動産等の評価
販売目的で保有する棚卸資産は、収益性の低下等により期末における正味売却価額が取得原価よりも下落している場合には、当該正味売却価額をもって貸借対照表価額としています。正味売却価額の算定に当たっては、直近の販売実績、将来の売買市場の動向、近隣地域の開発計画、建築コストの動向等を考慮した事業計画に基づき見積りを行っております。当該見積りには販売エリアの販売単価、賃料単価、工事単価及び販売経費の仮定を用いております。
なお、前提条件や事業環境などに変化が見られた場合には、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において追加の評価損が発生する可能性があります。
当連結会計年度における、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
当連結会計年度の経営成績は、営業収益2,740億円(対前期+459億円)、営業利益488億円(同+73億円)、経常利益434億円(同+53億円)、親会社株主に帰属する当期純利益279億円(同+21億円)となりました。不動産賃貸事業は大規模オフィスビルにおけるテナント減床・退去を主因として減益となりましたが、不動産販売事業における堅調なマンション販売やBIZCORE築地やLOGIFRONT浦安等の販売、及びフィー事業におけるオフィスビル等の管理・運営業務での収益拡大等があり、結果として、増収、増益となりました。
当社グループの経営成績
| (百万円) |
| 区分 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減 |
| 営業収益 | 228,050 | 274,029 | 45,979 |
| 営業利益 | 41,450 | 48,837 | 7,387 |
| 経常利益 | 38,042 | 43,422 | 5,379 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 25,818 | 27,986 | 2,167 |
セグメント別営業収益
| (百万円) |
| 区分 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減 |
| 不動産賃貸 | 55,471 | 53,525 | △1,946 |
| 不動産販売 | 140,295 | 186,070 | 45,775 |
| フィー | 32,283 | 34,433 | 2,150 |
| 合計 | 228,050 | 274,029 | 45,979 |
セグメント別営業利益
| (百万円) |
| 区分 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減 |
| 不動産賃貸 | 17,142 | 13,989 | △3,152 |
| 不動産販売 | 27,953 | 38,878 | 10,924 |
| フィー | 3,168 | 3,220 | 52 |
| 調整額(全社費用) | △6,813 | △7,251 | △437 |
| 合計 | 41,450 | 48,837 | 7,387 |
セグメント別の経営成績については、以下のとおりであります。
イ.不動産賃貸
不動産賃貸事業については、オフィスビル賃貸において、大規模ビル(「品川インターシティ(東京都港区)」、「赤坂インターシティAIR(東京都港区)」)等の空室の埋め戻しにより空室率は低下したものの(都心5区でのオフィス・商業ビル平均稼働率96.1%)、埋め戻しテナントのフリーレント期間等の影響により収益寄与が限定的となりました。一方で、住宅賃貸においては、外国人向け高級賃貸住宅「ホーマット」を中心に堅調な稼働率(平均稼働率95.5%)を維持しております。その結果、当連結会計年度の営業収益は535億円(対前期△19億円)、営業利益は139億円(対前期△31億円)となりました。
賃貸床面積・空室率(都心5区オフィス・商業ビル)
| 区分 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 |
| 所有面積 転貸面積 | 306,391㎡ 190,106㎡ | 252,443㎡ 194,969㎡ |
| 合計 | 496,497㎡ | 447,412㎡ |
| 空室率 | 7.9% | 3.9% |
(注)1.都心5区とは、千代田区、中央区、港区、新宿区、渋谷区を指しております。
2.所有面積、転貸面積は期末時点の面積であります。
3.転貸面積とは、所有者から賃借した床を第三者に賃貸している面積であります。
4.空室率は所有物件にかかる期中平均の数値であります。
ロ.不動産販売
不動産販売事業については、分譲マンション事業において、大型プロジェクトの「リビオシティ南砂町ステーションサイト(東京都江東区)」や「リビオシティ三国ケ丘(堺市堺区)」、都心型高額系分譲マンションの「グランリビオ浜田山(東京都杉並区)」や「グランリビオ市谷砂土原(東京都新宿区)、大型タワー物件の「リビオタワー羽沢横浜国大(横浜市神奈川区)」等の竣工と順調な販売進捗により、マンション供給戸数は前連結会計年度と比べて増加(前連結会計年度1,942戸・当連結会計年度2,563戸、対前年度31.97%増)で推移し、好調なマンション分譲マーケットを背景とした分譲マンションの利益率の改善に加え、賃貸マンションの販売も好調でした。また、第三次中期経営計画の取組施策として実施している戦略的資産回転の一環として、オフィスビル「BIZCORE築地(東京都中央区)」を当社グループ会社であるジャパンエクセレントアセットマネジメント株式会社が運営するジャパンエクセレント投資法人に販売し、物流施設「LOGIFRONT浦安(千葉県浦安市)」等を当社のグループ会社である興和不動産投資顧問株式会社が運営する私募ファンド等に販売しました。その結果、当連結会計年度の営業収益は1,860億円(対前期+457億円)、営業利益は388億円(対前期+109億円)となりました。
なお、マンション分譲については用地取得に精力的に取り組んだ結果として、将来収益に結実する案件を着実に積み上げており、2024年度以降についても堅調な供給戸数の推移が見込まれます。
不動産販売の営業収益内訳 (百万円)
| 区分 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減 |
| マンション | 95,751 | 124,844 | 29,093 |
| 戸建・宅地 | 1,242 | 3,086 | 1,843 |
| その他 | 43,302 | 58,139 | 14,837 |
| 合計 | 140,295 | 186,070 | 45,775 |
売上計上戸数 (戸)
| 区分 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減 |
| マンション | 1,942 | 2,563 | 621 |
| 戸建・宅地 | 74 | 159 | 85 |
(注) 共同事業物件については、当社事業割合に応じた戸数を記載しております。
ハ.フィー
フィー事業については、オフィスビル等の管理・運営業務等が順調に拡大したほか、みずほフィナンシャルグループ及び日本製鉄グループのネットワーク並びに当社が独自に築いてきた顧客ネットワークを最大限活用し、事業法人や金融法人の保有不動産の有効活用・処分等、不動産ニーズ発掘に取り組んで参りました。その結果、当連結会計年度の営業収益は、344億円(対前期+21億円)、営業利益32億円(対前期+0億円)となりました。
② 財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末における総資産残高は、1兆2,529億円となり、販売用不動産がマンション分譲、物流施設売却等が順調に進捗したことにより減少した一方、分譲マンション開発用地等の取得による仕掛不動産の増加や、既存プロジェクトの工事進捗等による有形固定資産の増加等の要因により前期末から580億円増加しました。
(負債)
当連結会計年度末における負債残高は9,390億円となり、有利子負債等の増加により前期末から245億円増加しました。
(純資産)
当連結会計年度における純資産残高は3,138億円となり、利益剰余金及びその他有価証券評価差額金の増加等により前期末から334億円増加しました。
資産、負債及び純資産の状況 (百万円)
| 区分 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減 |
| 総資産 | 1,194,857 | 1,252,908 | 58,051 |
| 総負債 | 914,490 | 939,067 | 24,577 |
| (うち有利子負債) | 765,866 | 770,556 | 4,690 |
| 純資産 | 280,367 | 313,841 | 33,474 |
| (うち自己資本) | 275,719 | 309,282 | 33,562 |
| 自己資本比率 | 23.1% | 24.7% | ― |
| ネットD/Eレシオ | 2.5倍 | 2.3倍 | ― |
(注)ネットD/Eレシオ=(有利子負債-現金及び預金)/自己資本
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は744億円となり、前連結会計年度末と比較して127億円の減少となりました。
(百万円)
| 区分 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減 |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | 57,534 | 50,239 | △7,295 |
| 投資活動によるキャッシュ・フロー | △127,985 | △60,321 | 67,664 |
| 財務活動によるキャッシュ・フロー | 70,324 | △2,802 | △73,127 |
| 現金及び現金同等物の期末残高 | 87,136 | 74,422 | △12,713 |
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、502億円の資金増加(対前期△72億円)となりました。これは、法人税等の支払額153億円等の資金減少があった一方、仕入債務の増加107億円、税金等調整前当期純利益413億円等の資金増加があったことによるものであります。
(投資活動におけるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、603億円の資金減少(対前期+676億円)となりました。これは、有形固定資産の取得514億円、投資有価証券及び関係会社株式の取得113億円等の資金減少によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、28億円の資金減少(対前期△731億円)となりました。これは、長期借入金の返済1,218億円等があった一方、長期借入金1,158億円の調達等を実施したことによるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
生産、受注及び販売の実績については、「① 経営成績の状況」におけるセグメント別の経営成績に関連付けて示しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 経営成績及び財政状態の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績は、「(1)経営成績等の状況の概要 ① 経営成績の状況」に記載のとおりであります。
また、当連結会計年度末における財政状態は、「(1)経営成績等の状況の概要 ② 財政状態の状況」に記載のとおりであります。当社グループは、事業規模を拡大する中においても自己資本比率20%以上、ネットD/Eレシオ3倍以内を財務規律の観点から設定しておりますが、当連結会計年度においては、自己資本比率24.7%、ネットD/Eレシオ2.3倍となっております。引き続き、財務構成にも留意しつつ、持続的成長のための投資を行ってまいります。
経営成績に重要な影響を与える要因については、「3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
セグメント別の経営成績及び財政状態については、「(1)経営成績等の状況の概要 ① 経営成績の状況」に記載のとおりでありますが、取組状況の補足については次のとおりであります。
不動産賃貸事業については、2023年度は、中規模ハイグレードオフィスビル「(仮称)BIZCORE西新橋(東京都港区)」「(仮称)BIZCORE飯田橋(東京都千代田区)」が着工しております。加えて、米国において既存賃貸住宅を取得し、改装して価値を高めるバリューアッド事業の第3号案件として、米国現地法人を通じてジョージア州アトランタ都市圏において賃貸集合住宅を取得しております。2024年度には、「(仮称)BIZCORE西新橋(東京都港区)」、大規模開発「虎ノ門アルセアタワー(東京都港区)」、物流施設の「MFLP・LOGIFRONT東京板橋(東京都板橋区)」「(仮称)LOGIFRONT越谷Ⅲ」、レジデンシャルホテル「(仮称)&Here大阪難波(大阪市中央区)」「(仮称)&Here新宿(東京都新宿区)」等の竣工に加え、中規模ハイグレードオフィスビル「(仮称)BIZCORE神保町Ⅱ(東京都千代田区)」「(仮称)BIZCORE日本橋(東京都中央区)」、物流施設「(仮称)LOGIFRONT尼崎Ⅴ(兵庫県尼崎市)」「(仮称)LOGIFRONT横浜鶴見(横浜市鶴見区)等の工事着工を予定しております。これらのプロジェクトの着実な推進等により既存事業の強みを更に極めつつ、事業領域拡大を進め、一層の収益基盤の増強に努めてまいります。
不動産販売事業については、用地価格・建築費が引き続き高騰している環境下でありますが、大規模再開発事業である「リビオシティ船橋北習志野(千葉県船橋市)」(2025年2月竣工予定)、「リビオタワー品川(東京都港区)」(2026年5月竣工予定)、「リビオシティ文京小石川(東京都文京区)」(2026年8月竣工予定)等、将来に結実するプロジェクトの推進にも注力しており、2024年度以降の一層の売上拡大・収益寄与が期待されます。また、マンションの販売体制について2024年度を「自社販売」に本格的に取り組む年と位置づけ、従来以上にお客様との接点を拡充し、満足度の向上と商品の更なる品質向上を進めてまいります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、不動産賃貸セグメントにおけるオフィスビル等の取得・開発資金や不動産販売セグメントにおける分譲マンション用地の取得・開発資金等の資金需要に対して、営業活動によるキャッシュ・フローのほか、金融機関からの借入や社債発行による資金調達等により対応しております。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、先行き不透明感が強い経済情勢等に鑑み、当連結会計年度末の現金及び預金の残高は744億円に加えて、金融機関との間で280億円の長期借入、100億円の短期借入のコミットメント未使用枠を設定しております。
③ 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。当社が連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
この連結財務諸表の作成にあたっては、過去の実績や他の合理的な方法により見積りを行っておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果は異なることがあります。
当社グループは、特に以下の重要な会計方針が、連結財務諸表の作成において使用される見積り及び判断に大きな影響を及ぼすと考えております。
イ.固定資産の減損会計
当社グループは、固定資産の減損に係る会計基準に従い、収益性の低下により投資額の回収が見込めなくなった固定資産の帳簿価額を、回収可能価額まで減額する会計処理を適用しております。
会計処理の適用に当たっては、継続的な営業赤字、市場価格の著しい下落、経営環境の著しい悪化及び用途変更等によって減損の兆候がある場合に減損損失の認識の要否を検討しております。減損損失を認識するかどうかの検討には将来キャッシュ・フローの見積金額を用いており、減損損失の認識が必要と判断された場合には、帳簿価額が回収可能価額を上回る金額を減損損失として計上しております。なお、回収可能価額は正味売却価額又は使用価値のいずれか高い金額によって決定しております。
なお、前提条件や事業環境などに変化が見られた場合には、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において追加の減損損失が発生する可能性があります。
ロ.販売用不動産等の評価
販売目的で保有する棚卸資産は、収益性の低下等により期末における正味売却価額が取得原価よりも下落している場合には、当該正味売却価額をもって貸借対照表価額としています。正味売却価額の算定に当たっては、直近の販売実績、将来の売買市場の動向、近隣地域の開発計画、建築コストの動向等を考慮した事業計画に基づき見積りを行っております。当該見積りには販売エリアの販売単価、賃料単価、工事単価及び販売経費の仮定を用いております。
なお、前提条件や事業環境などに変化が見られた場合には、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において追加の評価損が発生する可能性があります。