有価証券報告書-第40期(平成31年1月1日-令和1年12月31日)
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、経営成績等)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において判断したものであります。
なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態の状況については、当該会計基準等を遡って適用した後の数値で前連結会計年度との比較・分析を行っております。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における我が国の経済は、外需の低迷を内需が補う形で推移し、期中において訪日韓国人の減少によるインバウンド消費の落込みや、消費税増税による個人消費の低迷、度重なる災害など懸念材料はあったものの、年度後半に掛けて国内外で景気回復に向けた動きが見られるようになりました。
当社グループの業績に大きな影響を及ぼす我が国の貿易実績に関しては、中国経済の成長鈍化が鮮明となり、多方面で日本の輸出入に影響を与えました。特に日本の輸出金額は、貿易統計が示すように年初より全ての月で前年割れとなり、速報値で対前年比5.6%の減少となりました。
このような状況の下、当社グループの業績につきましては、単体では主力の輸出混載輸送が数量、売上高とも前連結会計年度を下回りましたが、営業努力による売単価の上昇で売上総利益は増加しました。一方、国内子会社のフライングフィッシュ株式会社は、欧州からの輸入食材や建材等の取扱いを増やし業績が向上しました。また、海外グループ会社においては、米国やインド及び2019年4月に営業を開始した内外釜山物流センター株式会社の業績が貢献しましたが、米中貿易摩擦に端を発する世界的な貿易量の縮小の影響を受け、全体として前連結会計年度を下回る結果となりました。
以上により、当連結会計年度の連結売上高は22,830百万円(前連結会計年度比1.8%減)、売上総利益は6,324百万円(同0.5%増)、営業利益は1,528百万円(同5.5%減)、経常利益は1,594百万円(同3.8%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,091百万円(同4.8%減)と、売上総利益において前連結会計年度を上回ったものの、売上高及びその他段階利益は前連結会計年度を下回り、減収減益となりました。
セグメント別の経営成績は次のとおりであります。
(日 本)
日本における国際貨物輸送事業につきましては、混載貨物輸出を主力としております。当連結会計年度における売上高は、日本の輸出貨物低迷の影響を受け減少となりました。また、国内子会社におきましては、株式会社ユーシーアイエアフレイトジャパンも輸出航空貨物減少の影響を受け減収となりましたが、フライングフィッシュ株式会社は輸入食材の取扱いを増やし増収となりました。
この結果、売上高は15,289百万円(前連結会計年度比2.2%減)となり、セグメント利益(営業利益)も1,002百万円(同3.2%減)となり減収減益となりました。
(海 外)
当社グループはアジア地域及び米国に連結子会社11社を有しており、これらの海外子会社では日本からの貨物の取扱いが主な売上高となります。さらに近年では混載貨物以外のサービスも強化し推進しております。NTL-LOGISTICS(INDIA)PRIVATE LIMITEDやNTL NAIGIAI TRANS LINE(USA)INC.及び2019年4月に営業を開始した内外釜山物流センター株式会社が業績に貢献しましたが、米中貿易摩擦に端を発する世界的な貿易量の縮小の影響を受け、当連結会計年度における海外売上高はわずかながら減少しました。
この結果、売上高は7,540百万円(前連結会計年度比1.1%減)となり、セグメント利益(営業利益)は590百万円(同2.6%減)と、減収減益となりました。
① 財政状態の状況
総資産は、前連結会計年度末に比べ1,177百万円増加し12,145百万円となりました。
(流動資産)
現金及び預金が575百万円増加したこと等により、前連結会計年度末に比べ476百万円増加し8,497百万円となりました。
(固定資産)
一部の海外連結子会社におけるIFRS第16号「リース」の適用に伴い、新たに使用権資産として262百万円を計上し、また内外釜山物流センター株式会社の株式取得等により建物及び構築物が559百万円増加となり、有形固定資産は790百万円増加の2,846百万円となりました。
投資有価証券が44百万円減少したことにより、投資その他の資産は75百万円減少の650百万円となりました。
結果、固定資産は前連結会計年度末に比べ701百万円増加し3,648百万円となりました。
負債合計は、前連結会計年度末に比べ299百万円増加し2,660百万円となりました。
(流動負債)
買掛金は52百万円増加し、また、使用権資産に対応する債務として新たにリース債務108百万円を計上しました。一方、未払法人税等が19百万円減少したことにより、流動負債は前連結会計年度末に比べ75百万円増加し1,986百万円となりました。
(固定負債)
使用権資産に対する債務として新たにリース債務の計上157百万円、退職給付に係る負債の増加51百万円、繰延税金負債の増加11百万円等により、前連結会計年度末に比べ223百万円増加し674百万円となりました。
(純資産)
利益剰余金の増加751百万円及び為替換算調整勘定の減少110百万円等により、前連結会計年度末に比べ純資産は878百万円増加し9,484百万円となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度比575百万円増加し 6,319百万円となりました。その概要は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、営業活動の結果得られた資金は1,618百万円(前連結会計年度は1,458百万円の収入)となりました。主な資金の増加は税金等調整前当期純利益の計上1,581百万円、減価償却費266百万円、売上債権の減少154百万円、主な資金の減少は法人税等の支払い471百万円等であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は302百万円(前連結会計年度は351百万円の支出)となりました。主な資金の減少は内外釜山物流センター株式会社の株式取得による支出285百万円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は673百万円(前連結会計年度は318百万円の支出)となりました。主な資金の減少は配当金の支払額339百万円、長期借入金の返済による支出221百万円、リース債務の返済による支出104百万円等であります。
資本の財源及び資金の流動性について
当社グループの事業活動における資金需要の主なものは、仕入経費、労務費ほかの販売費及び一般管理費並びに、成長、拡大をはかるための設備投資等でありますが、当社グループは、これらの資金需要に対しては、主に事業活動から生じる自己資金でまかなうことを原則としております。当連結会計年度末の状況は、上記のように、営業活動によるキャッシュ・フローの増加により、現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度末に比べ575百万円増加し6,319百万円となっております。
なお、当連結会計年度末において借入金残高はありませんが、当社グループの事業活動の維持、拡大に必要な資金を安定的かつ効率的に調達するため、取引銀行4行と、当座貸越契約及びコミットメントライン契約31億円を締結しております。
③ 生産、受注及び販売の状況
a.生産実績
該当する事項はありません。
b.仕入実績
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2019年1月1日 至 2019年12月31日) | |
| 金額(千円) | 前年同期比(%) | |
| 日本 | 10,668,280 | △3.4 |
| 海外 | 5,837,556 | △1.3 |
| 合計 | 16,505,836 | △2.7 |
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.金額は、仕入価格によっております。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
4.仕入内容は、船社運賃及び作業料、倉庫料等の外注費であります。
c.受注実績
該当する事項はありません。
d.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2019年1月1日 至 2019年12月31日) | |
| 金額(千円) | 前年同期比(%) | |
| 日本 | 15,289,848 | △2.2 |
| 海外 | 7,540,193 | △1.1 |
| 合計 | 22,830,041 | △1.8 |
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.金額は、販売価格によっております。
3.当連結会計年度において、販売実績の10%以上を占める販売顧客に該当するものはありません。
4.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。また、この連結財務諸表の作成にあたりまして、将来事象の結果に依存するため確定できない金額について、仮定の適切性及び金額の妥当性に留意しながら会計上の見積りを行っておりますが、実際の結果は、特有の不確実性があるため、見積りと異なる場合があります。
② 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因としては、船社運賃、倉庫作業料、国内輸送コストの高騰等による仕入原価の上昇が挙げられます。本来、仕入原価の変動は売価への転嫁により解消され、一定の利益が確保されるというのが当社グループのビジネスモデルでありましたが、近年、業界の競争激化や顧客との年間通期契約の増加等により、売価への転嫁が困難となる状況が生じております。
当社においては、このような状況を背景としながらも、徐々に、仕入原価の高騰を売価に転嫁すべく、お客様のご理解を得る努力を進めておりますが、転嫁が困難となる状況が長期間継続することになると、当社グループの経営成績に大きな影響を与える可能性があります。
なお、当連結会計年度におきまして、国内のコンテナ配送の逼迫した状況を打開する為、業界に先駆けて新たな料金を設定し安定したサービスを提供することで、売上高及び売上総利益の増加に努めてまいりました。
また、そのほか、当社グループの事業展開、経営成績及び財務状況等に重要な影響を与えるリスク要因については、「第2 事業の状況] の「2 事業等のリスク」の項目をご参照ください。
③ 達成状況を判断するための客観的指標
当社グループでは、2017年~2019年に至る第3次中期経営計画を策定しており、当連結会計年度がその最終年度に当たっております。
第3次中期経営計画においては、「数年内に売上高300億円」を達成するための足掛かりとなる結果を目指してスタートしましたが、当最終年度において売上高は228億円となりこれを大きく下回りました。第3次中期経営計画中間年度の2018年には、売上高232億円と過去最高の売上高を計上するなど順調な経過をたどっていただけに、当期の停滞は大変残念でありますが、次期中期経営計画において改めて第1歩から出直す覚悟を持って当たりたいと考えております。
なお、当期停滞の要因としては、当社事業の主要地域である中国をはじめアジア各国において、米中間の貿易摩擦の影響を強く受け、年間を通じ終始不安定な状況で推移したことなどがあげられます。
そのほか、第3次中期経営計画において当社グループが掲げた数値目標についての達成状況は次のとおりであります。
営業利益率 目標 7.0% 実績 6.7%
R O E 目標 14.0% 実績 13.0%
このような、第3次中期経営計画の総括を背景に、第4次中期経営計画においては、引き続き、営業利益率7.0%、ROE 14.0%を目標とし、最終年度には売上高300億円達成をめざします。