有価証券報告書-第41期(令和2年1月1日-令和2年12月31日)
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、経営成績等)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において判断したものであります。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度におきましては、新型コロナウイルスの感染拡大により世界経済は大きな打撃を受け、先行きは不透明な状況となっております。
当社グループ業績に大きな影響を及ぼす我が国の貿易に関しては、一部の地域や品目で前年度を上回っているものの、輸出入金額(貿易統計)は連続して前年比マイナスとなりました。
このような状況の中、当社グループは当連結会計年度が初年度となります第4次中期経営計画(2020年1月~2022年12月)の基本方針のもと、「国際輸送は重要な社会インフラである」という社会的責任を自覚し、国際総合フレイトフォワーダーとしてさらなる成長を目指す取組みを強化してまいりました。
しかしながら、世界全体の貿易縮小の影響は大きく、第3四半期まで当社業績は苦戦を強いられ、10月に業績見込みを下方修正するに至りました。その後、第4四半期に入り、需要の回復に伴う世界的な海上コンテナ不足や運賃高騰の影響を受け、当社のようなフォワーダーを介した船腹予約や混載貨物の需要が増えたことから、修正した連結業績予想を上回る売上となりました。ただ、第3四半期までの業績をカバーするまでには至らず、最終的に当連結会計年度の連結売上高は22,209百万円(前連結会計年度比2.7%減)、売上総利益は5,996百万円(同5.2%減)、営業利益は1,411百万円(同7.7%減)、経常利益は1,484百万円(同6.9%減)となりました。また、役員退職慰労引当金繰入額300百万円を特別損失に計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は850百万円(同22.1%減)となり、対前年比において減収減益となりました。
セグメント別の経営成績は次のとおりであります。
(日 本)
日本における国際貨物輸送事業につきましては、輸出混載貨物を主力としております。単体につきましては売単価の高い地域への輸出や、フォワーディングを増やすことで売上高及び利益の増加に努めました。上述のとおり、第4四半期に入り需要が急回復したものの、通年では利益率の高い主力の輸出混載貨物の取扱数量が減少したことで減収減益となりました。
国内子会社におきましては、フライングフィッシュ株式会社は巣ごもり消費の影響で欧州からの輸入食材の取扱を増やし、増収増益となりました。また、株式会社ユーシーアイエアフレイトジャパンは、航空機の運航激減の影響はあったものの後半に新規案件の取込みに成功するなどした結果、増収増益となりました。
この結果、売上高は15,348百万円(前連結会計年度比0.4%増)となり、セグメント利益(営業利益)は864百万円(同13.8%減)となりました。
(海 外)
当社グループはアジア地域及び米国に連結子会社11社を有しております。これらの海外子会社では日本からの貨物の取扱が売上高の大半を占めておりますが、近年では日本発着以外のサービスも強化、推進しております。
当連結会計年度において、倉庫業で安定した収益を確保している韓国の内外銀山ロジスティクス株式会社と内外釜山物流センター株式会社の業績は好調に推移しました。一方で新型コロナウイルス感染症が未だに収まらずに経済活動の回復が遅れている国や地域もあり、全体として売上高、利益とも減少しました。
この結果、売上高は6,860百万円(前連結会計年度比9.0%減)となり、セグメント利益(営業利益)は579百万円(同1.8%減)となりました。
① 財政状態の状況
(流動資産)
前連結会計年度末に比べ795百万円増加し9,293百万円となりました。変動の主な要因は現金及び預金が488百万円、売掛金が287百万円増加したことによるものであります。
(固定資産)
前連結会計年度末に比べ156百万円減少し3,491百万円となりました。変動の主な要因は、繰延税金資産が76百万円増加した一方、減価償却等による建物及び構築物、使用権資産等の有形固定資産が183百万円、のれんが32百万円減少したことによるものであります。
結果として、総資産は前連結会計年度末に比べ639百万円増加し12,784百万円となりました。
(流動負債)
前連結会計年度末に比べ340百万円増加し2,326百万円となりました。変動の主な要因は役員退職慰労引当金が300百万円、買掛金が77百万円、その他が81百万円増加し、未払法人税等が71百万円減少したことによるものであります。
(固定負債)
前連結会計年度末に比べ80百万円減少し593百万円となりました。変動の主な要因は退職給付に係る負債が46百万円増加した一方、長期未払金が80百万円、リース債務が44百万円減少したことによるものであります。
結果として、負債合計は前連結会計年度末に比べ259百万円増加し2,919百万円となりました。
(純資産)
前連結会計年度末に比べ純資産は379百万円増加し9,864百万円となりました。変動の主な要因は利益剰余金が500百万円増加し、自己株式が11百万円、為替換算調整勘定が85百万円それぞれ減少したこと等によるものであります。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度比488百万円増加し 6,807百万円となりました。その概要は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、営業活動の結果得られた資金は1,189百万円(前連結会計年度は1,618百万円の収入)となりました。主な資金の増加は、税金等調整前当期純利益1,184百万円、減価償却費267百万円、役員退職慰労引当金の計上300百万円であり、資金の減少は法人税の支払い438百万円、売上債権の増加308百万円等であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は67百万円(前連結会計年度は302百万円の支出)となりました。主な資金の減少は、有形固定資産の取得による支出54百万円、無形固定資産の取得による支出20百万円等であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は554百万円(前連結会計年度は673百万円の支出)となりました。主な資金の減少は、配当金の支払額349百万円、リース債務の返済による支出112百万円、内外釜山物流センター株式会社の追加株式取得による支出84百万円等であります。
資本の財源及び資金の流動性について
当社グループの事業活動における資金需要の主なものは、仕入代金、労務費ほかの販売費及び一般管理費並びに、成長、拡大をはかるための設備投資資金等であります。当社グループは、これらの資金需要に対しては、主に事業活動から生じる自己資金でまかなうことを原則としております。当連結会計年度末の状況は、上記のように、営業活動によるキャッシュ・フローの増加により、現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度末に比べ488百万円増加し6,807百万円となっております。
なお、当連結会計年度末において借入金残高はありませんが、当社グループの事業活動の維持、拡大に必要な資金を安定的かつ効率的に調達するため、取引銀行4行と、当座貸越契約及びコミットメントライン契約31億円を締結しております。
③ 生産、受注及び販売の状況
a.生産実績
該当する事項はありません。
b.仕入実績
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2020年1月1日 至 2020年12月31日) | |
| 金額(千円) | 前年同期比(%) | |
| 日本 | 10,862,719 | 1.8 |
| 海外 | 5,349,421 | △8.4 |
| 合計 | 16,212,140 | △1.8 |
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.金額は、仕入価格によっております。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
4.仕入内容は、船社運賃及び作業料、倉庫料等の外注費であります。
c.受注実績
該当する事項はありません。
d.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2020年1月1日 至 2020年12月31日) | |
| 金額(千円) | 前年同期比(%) | |
| 日本 | 15,348,498 | 0.4 |
| 海外 | 6,860,627 | △9.0 |
| 合計 | 22,209,126 | △2.7 |
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.金額は、販売価格によっております。
3.当連結会計年度において、販売実績の10%以上を占める販売顧客に該当するものはありません。
4.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
① 重要な会計上の見積り及び見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。また、この連結財務諸表の作成にあたりまして、将来事象の結果に依存するため確定できない金額について、仮定の適切性及び金額の妥当性に留意しながら会計上の見積りを行っておりますが、実際の結果は、特有の不確実性があるため、見積りと異なる場合があります。詳細につきましては、第5経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表の注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)及び(追加情報)をご参照ください。
② 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因としては、船社運賃、倉庫作業料、国内輸送コストの高騰等による仕入原価の上昇が挙げられます。本来、仕入原価の変動は売価への転嫁により解消され、一定の利益が確保されるというのが当社グループのビジネスモデルでありましたが、近年、業界の競争激化や顧客との年間通期契約の増加等により、売価への転嫁が困難となる状況が生じております。
当社においては、このような状況を背景としながらも、徐々に、仕入原価の高騰を売価に転嫁すべく、お客様のご理解を得る努力を進めておりますが、昨今の海上コンテナ不足や運賃高騰が長期間継続することになると、貿易活動が停滞し当社グループの経営成績に大きな影響を与える可能性があります。
また、新型コロナウイルス感染症に関しましては、ワクチンの開発や接種が一部で進み、世界経済は緩やかに回復に向かうと思われますが、新たに変異したコロナウイルスの感染拡大などにより収束に時間を要すことなれば、当社グループの経営成績に大きな影響を与える可能性があります。
そのほか、当社グループの事業展開、経営成績及び財務状況等に重要な影響を与えるリスク要因については、「第2 事業の状況] の「2 事業等のリスク」の各項目をご参照ください。
③ 達成状況を判断するための客観的指標
当社グループは、売上と利益の拡大による企業価値の向上をめざして、2020年に第4次中期経営計画(2020年1月~2022年12月)を策定しており、下記の指標等を主要な指標として取組んでおります。2020年度においては、新型コロナウイルス感染症による世界経済の停滞等により当初計画を達成することはできませんでしたが、最終年度の2022年度目標達成をめざし邁進しております。
| 2020年12月期実績 | 2022年12月期目標 | |
| 売上高 | 22,209百万円 | 30,000百万円 |
| 売上高営業利益率 | 6.4 % | 7.0 % |
| ROE | 9.5 % | 14.0 % |