有価証券報告書-第88期(平成28年4月1日-平成29年3月31日)
(経営の基本方針)
当金庫は、「お客さまの成長こそが私たちの成長」であるとの企業理念の下、中小企業の皆さまの持続的な企業価値向上に向けた取組みを継続し、お客さま本位のサービスを提供し、顧客満足を追求するという「お客さま第一主義」の経営スタンスの徹底を図っております。
「中小企業による、中小企業のための金融機関」として、皆さまから信頼され、支持され、今まで以上にお役に立つことで、株主・投資家の皆さまから高く評価されるよう努めてまいります。
(中期的な経営戦略)
「中小企業組合と中小企業の皆さまの成長に貢献する」という使命を実現するための具体的なプログラムとして、平成27年4月から平成30年3月までを計画期間とする第三次中期経営計画を策定し、各種施策に取り組んでおります。
中期経営計画においては、「①企業理念の共有と現場力の一層の強化」、「②使命である中小企業の企業価値向上に向けた取組み強化、地域活性化への貢献」、「③使命実現を支える仕組みの構築」の3点を取組方針として、引き続き、中小企業の皆さまのニーズが高い「セーフティネット機能の発揮」に注力するとともに、中小企業の企業価値向上に向けた取組み強化を通じて地域の活性化に貢献してまいります。また、より高いレベルで使命を実現していくために、「資金調達基盤の拡充」、「健全な経営基盤の構築」、「内部態勢整備」に努め、中小企業や地域から信頼され選ばれる金融機関として、当金庫自らの企業価値向上を図ってまいります。
(経営環境)
当連結会計年度のわが国経済をみますと、年度前半は海外経済の減速や金融市場の動揺を受け、景気回復の動きに停滞感がみられました。このような経済環境を受け、政府は平成29年4月に予定されていた消費税率の引き上げの延期と、大型経済対策である「未来への投資を実現する経済対策」を決定しました。年度後半は、海外経済の持ち直しや消費者マインドの回復を受け、景気に持ち直しの動きがみられました。
個人消費は、雇用環境の改善を受けた所得の増加や消費者マインドの回復により、持ち直しの兆しがみられました。住宅投資は、住宅ローン金利の低位安定や貸家需要の高まり等を受け、高水準で推移しました。設備投資は一進一退の動きが続きました。公共投資は過年度と比べると低水準となりました。「未来への投資を実現する経済対策」を受けた補正予算は平成28年10月に成立し、平成29年度以降に本格的に執行されていくものとみられます。輸出は、海外経済の持ち直しや円安の進行を受け年度後半には増加基調で推移しました。雇用情勢は、有効求人倍率や失業率の改善が続いたこともあり、所定内給与を中心に賃金にも上昇がみられました。消費者物価は、原油価格の動向による影響が大きく、年度当初から前年比で下落が続きましたが、年度後半には上昇に転じました。
中小企業についてみますと、当金庫の「中小企業月次景況観測」において、景況感は一進一退で推移しましたが、平成29年3月調査では景況判断指数が景況感の好転・悪化の境目である50を3年ぶりに上回りました。一方、人手不足と回答した企業の割合は当該項目の調査開始以来の最高値を更新しており、労働需給の逼迫による人件費負担の増加が懸念されています。
金融面につきましては、年度前半は10年国債の利回りがマイナス圏で推移するなど国内金利は低下傾向となりました。年度後半は、平成28年9月に日本銀行が「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」を導入したことで、10年国債の利回りは概ね0%程度で推移しました。円の対ドル相場は、秋頃までは円高傾向で推移しましたが、米国大統領選挙後は、新政権の経済政策への期待や利上げ観測の高まり等を受け円安傾向で推移しました。日経平均株価は、年度前半は横ばい圏内で推移していましたが、年度後半は海外株価の上昇や円安の進行を受け上昇しました。
(対処すべき課題)
このたびは、危機対応業務の要件確認における不正行為事案につきまして、お取引先をはじめ、広く社会の皆様に多大なご迷惑とご心配をお掛けしておりますことを、深くお詫び申し上げます。平成29年5月9日、経済産業省、財務省、金融庁、農林水産省より、株式会社商工組合中央金庫法第59条及び株式会社日本政策金融公庫法第24条に基づく行政処分を受け、平成29年6月9日、同命令に基づき、作業工程並びに業務の改善計画を提出いたしました。
当金庫といたしましては、平成29年4月25日に設置した代表取締役社長直轄の改革本部の下、コンプライアンス及び内部監査への取締役会の関与強化や、ガバナンス強化の観点からの社外取締役、社外監査役の招聘など、当面直ちに実施すべき改善事項に取り組んでまいります。
また、今後、調査未実施の危機対応貸付全体について、改革本部の下、外部の専門家のチェックを受ける等により客観性を十分に確保した調査を継続し、当該調査の結果や第三者委員会の調査結果を踏まえて問題の所在やその根本原因を特定し、全容を明らかにした上で、法令等遵守態勢、経営管理態勢及び内部管理態勢の整備・強化に向けた抜本的な再発防止策の策定や役職員の責任の明確化等、必要な対応に全力で速やかに取り組むなど、役職員一同、再発防止と信頼回復に向け真摯に対応してまいります。
中小企業においては、景況感は概ね横ばいの動きとなっていますが、原油価格の上昇や人手不足の影響等により、今後のコスト上昇への懸念が高まっています。また、将来的には人口減少時代の本格到来やグローバル化の一層の進展が見込まれ、中小企業の経営ニーズは、一層高度化・多様化することが考えられます。そうした経営ニーズに対し、セーフティネット機能はもとより、ネットワーク機能やソリューション機能を最大限活かし、中小企業や地域経済を支えていくことは当金庫の使命そのものであります。
日本銀行による金融緩和により、金融機関を取り巻く経営環境は変化しておりますが、顧客第一主義の業務運営を徹底・実践することを通じて、引き続き皆さまから信頼され、選ばれる金融機関として、中小企業と中小企業組合の企業価値向上や地域活性化への貢献に全力をあげて取り組んでまいります。
まず、業績や資金繰りに影響が生じている中小企業からの借入相談に対しては、懇切・丁寧を旨とし、個々の相談者の事情に十分配慮しつつ対応してまいります。また、危機対応業務の実施を責務とする指定金融機関として、迅速に対応し、引き続きセーフティネット機能の発揮に組織をあげて最大限取り組んでまいります。
成長支援につきましては、戦略的に海外展開を行う中小企業、地域経済への波及力の高い地域中核企業、地域資源の活用に他の事業者と連携して取り組む中小企業や中小企業組合に対し、地域金融機関と連携し、リスクマネーを供給してまいります。生産性向上を目的とした設備投資、集約化等の事業再構築、人手不足への対応等に関するニーズの高まりが見込まれる中、「適時適切な成長資金の供給」、「海外展開支援」、「M&Aや事業承継支援」、「ビジネスマッチング」等への取組みを強化してまいります。
さらに、再生支援につきましては、各支援機関との連携を一層強化し、経営改善計画の策定支援やそのフォロー等のコンサルティング機能の発揮、抜本的な再生支援、金融取引の正常化支援等に取り組んでまいります。
これら諸課題への取組みの強化に加え、安定的な調達基盤の拡充やコンプライアンスの徹底・意識の向上をはじめとする内部態勢の整備、一層の経営合理化に取り組むことによる健全な経営基盤の構築により、当金庫の使命である中小企業と中小企業組合の持続的成長に貢献してまいります。
当金庫は、「お客さまの成長こそが私たちの成長」であるとの企業理念の下、中小企業の皆さまの持続的な企業価値向上に向けた取組みを継続し、お客さま本位のサービスを提供し、顧客満足を追求するという「お客さま第一主義」の経営スタンスの徹底を図っております。
「中小企業による、中小企業のための金融機関」として、皆さまから信頼され、支持され、今まで以上にお役に立つことで、株主・投資家の皆さまから高く評価されるよう努めてまいります。
(中期的な経営戦略)
「中小企業組合と中小企業の皆さまの成長に貢献する」という使命を実現するための具体的なプログラムとして、平成27年4月から平成30年3月までを計画期間とする第三次中期経営計画を策定し、各種施策に取り組んでおります。
中期経営計画においては、「①企業理念の共有と現場力の一層の強化」、「②使命である中小企業の企業価値向上に向けた取組み強化、地域活性化への貢献」、「③使命実現を支える仕組みの構築」の3点を取組方針として、引き続き、中小企業の皆さまのニーズが高い「セーフティネット機能の発揮」に注力するとともに、中小企業の企業価値向上に向けた取組み強化を通じて地域の活性化に貢献してまいります。また、より高いレベルで使命を実現していくために、「資金調達基盤の拡充」、「健全な経営基盤の構築」、「内部態勢整備」に努め、中小企業や地域から信頼され選ばれる金融機関として、当金庫自らの企業価値向上を図ってまいります。
(経営環境)
当連結会計年度のわが国経済をみますと、年度前半は海外経済の減速や金融市場の動揺を受け、景気回復の動きに停滞感がみられました。このような経済環境を受け、政府は平成29年4月に予定されていた消費税率の引き上げの延期と、大型経済対策である「未来への投資を実現する経済対策」を決定しました。年度後半は、海外経済の持ち直しや消費者マインドの回復を受け、景気に持ち直しの動きがみられました。
個人消費は、雇用環境の改善を受けた所得の増加や消費者マインドの回復により、持ち直しの兆しがみられました。住宅投資は、住宅ローン金利の低位安定や貸家需要の高まり等を受け、高水準で推移しました。設備投資は一進一退の動きが続きました。公共投資は過年度と比べると低水準となりました。「未来への投資を実現する経済対策」を受けた補正予算は平成28年10月に成立し、平成29年度以降に本格的に執行されていくものとみられます。輸出は、海外経済の持ち直しや円安の進行を受け年度後半には増加基調で推移しました。雇用情勢は、有効求人倍率や失業率の改善が続いたこともあり、所定内給与を中心に賃金にも上昇がみられました。消費者物価は、原油価格の動向による影響が大きく、年度当初から前年比で下落が続きましたが、年度後半には上昇に転じました。
中小企業についてみますと、当金庫の「中小企業月次景況観測」において、景況感は一進一退で推移しましたが、平成29年3月調査では景況判断指数が景況感の好転・悪化の境目である50を3年ぶりに上回りました。一方、人手不足と回答した企業の割合は当該項目の調査開始以来の最高値を更新しており、労働需給の逼迫による人件費負担の増加が懸念されています。
金融面につきましては、年度前半は10年国債の利回りがマイナス圏で推移するなど国内金利は低下傾向となりました。年度後半は、平成28年9月に日本銀行が「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」を導入したことで、10年国債の利回りは概ね0%程度で推移しました。円の対ドル相場は、秋頃までは円高傾向で推移しましたが、米国大統領選挙後は、新政権の経済政策への期待や利上げ観測の高まり等を受け円安傾向で推移しました。日経平均株価は、年度前半は横ばい圏内で推移していましたが、年度後半は海外株価の上昇や円安の進行を受け上昇しました。
(対処すべき課題)
このたびは、危機対応業務の要件確認における不正行為事案につきまして、お取引先をはじめ、広く社会の皆様に多大なご迷惑とご心配をお掛けしておりますことを、深くお詫び申し上げます。平成29年5月9日、経済産業省、財務省、金融庁、農林水産省より、株式会社商工組合中央金庫法第59条及び株式会社日本政策金融公庫法第24条に基づく行政処分を受け、平成29年6月9日、同命令に基づき、作業工程並びに業務の改善計画を提出いたしました。
当金庫といたしましては、平成29年4月25日に設置した代表取締役社長直轄の改革本部の下、コンプライアンス及び内部監査への取締役会の関与強化や、ガバナンス強化の観点からの社外取締役、社外監査役の招聘など、当面直ちに実施すべき改善事項に取り組んでまいります。
また、今後、調査未実施の危機対応貸付全体について、改革本部の下、外部の専門家のチェックを受ける等により客観性を十分に確保した調査を継続し、当該調査の結果や第三者委員会の調査結果を踏まえて問題の所在やその根本原因を特定し、全容を明らかにした上で、法令等遵守態勢、経営管理態勢及び内部管理態勢の整備・強化に向けた抜本的な再発防止策の策定や役職員の責任の明確化等、必要な対応に全力で速やかに取り組むなど、役職員一同、再発防止と信頼回復に向け真摯に対応してまいります。
中小企業においては、景況感は概ね横ばいの動きとなっていますが、原油価格の上昇や人手不足の影響等により、今後のコスト上昇への懸念が高まっています。また、将来的には人口減少時代の本格到来やグローバル化の一層の進展が見込まれ、中小企業の経営ニーズは、一層高度化・多様化することが考えられます。そうした経営ニーズに対し、セーフティネット機能はもとより、ネットワーク機能やソリューション機能を最大限活かし、中小企業や地域経済を支えていくことは当金庫の使命そのものであります。
日本銀行による金融緩和により、金融機関を取り巻く経営環境は変化しておりますが、顧客第一主義の業務運営を徹底・実践することを通じて、引き続き皆さまから信頼され、選ばれる金融機関として、中小企業と中小企業組合の企業価値向上や地域活性化への貢献に全力をあげて取り組んでまいります。
まず、業績や資金繰りに影響が生じている中小企業からの借入相談に対しては、懇切・丁寧を旨とし、個々の相談者の事情に十分配慮しつつ対応してまいります。また、危機対応業務の実施を責務とする指定金融機関として、迅速に対応し、引き続きセーフティネット機能の発揮に組織をあげて最大限取り組んでまいります。
成長支援につきましては、戦略的に海外展開を行う中小企業、地域経済への波及力の高い地域中核企業、地域資源の活用に他の事業者と連携して取り組む中小企業や中小企業組合に対し、地域金融機関と連携し、リスクマネーを供給してまいります。生産性向上を目的とした設備投資、集約化等の事業再構築、人手不足への対応等に関するニーズの高まりが見込まれる中、「適時適切な成長資金の供給」、「海外展開支援」、「M&Aや事業承継支援」、「ビジネスマッチング」等への取組みを強化してまいります。
さらに、再生支援につきましては、各支援機関との連携を一層強化し、経営改善計画の策定支援やそのフォロー等のコンサルティング機能の発揮、抜本的な再生支援、金融取引の正常化支援等に取り組んでまいります。
これら諸課題への取組みの強化に加え、安定的な調達基盤の拡充やコンプライアンスの徹底・意識の向上をはじめとする内部態勢の整備、一層の経営合理化に取り組むことによる健全な経営基盤の構築により、当金庫の使命である中小企業と中小企業組合の持続的成長に貢献してまいります。