有価証券報告書-第89期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)

【提出】
2018/06/26 10:55
【資料】
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【項目】
129項目
(経営の基本方針)
当金庫の危機対応業務の不正行為事案等に関しまして、お取引先をはじめ、株主や国民の皆さまに多大なるご迷惑とご心配をおかけしておりますことを改めて深くお詫び申し上げます。
当金庫といたしましては、組織全体で今回の不祥事を心から反省し、ガバナンス態勢の強化や、コンプライアンスの立て直しなど、再発防止策の着実な実施に、役職員一丸となって取り組んでまいります。
当金庫は、「商工中金の在り方検討会」の提言及び「商工中金の経営及び危機対応業務に関する評価委員会」の意見を真摯に受け止め、これを踏まえて、平成29年10月25日の主務大臣からの二度目の行政処分に基づき、「いわゆる民業補完の趣旨を踏まえた持続可能なビジネスモデルの策定」や「取締役会の強化や外部人材の登用を含む新たな経営管理態勢の構築」を織り込んだ「ビジネスモデル等に係る業務の改善計画」を平成30年5月22日に主務省へ提出いたしました。
「中小企業による、中小企業のための金融機関」という当金庫の存在意義を軸に、地域金融機関との信頼関係に基づいた連携・協業をすすめ、真にお客さま本位の姿勢で、中小企業の皆さまが直面する課題の解決に重点的に取り組み、それらを通じて地域経済の活性化に貢献することで皆さまからの信頼回復に努めてまいります。
(経営環境)
当連結会計年度のわが国経済をみますと、景気は緩やかな持ち直しが続きました。長雨や豪雪といった天候要因により消費活動や企業の生産活動が一時的に下押しされる局面もみられましたが、内外需ともに総じて安定した推移となりました。
個人消費は、賃金の上昇や消費者マインドの回復を受け、持ち直しました。住宅投資は、年度前半については相続税対策等による貸家需要を背景に高水準で推移したものの、年度後半にかけてはそうした需要が一巡したこともあり減少基調に転じました。設備投資は企業業績の改善等から持ち直しの動きが続きました。公共投資は年度当初は大型経済対策の効果から増加したものの、年度後半にかけやや減少しました。輸出は海外経済の持ち直しを受けて増加基調で推移しました。雇用情勢は労働需給の一段の引き締まりを受け、有効求人倍率や失業率の改善が継続したほか、現金給与総額も前年比上昇が続きました。消費者物価は、原油価格の上昇や個人消費の持ち直しを受け、前年比上昇が継続しました。
中小企業についてみますと、日本銀行の「全国企業短期経済観測調査」(短観)において、景況感は改善基調となりました。ただし、直近の2018年3月調査では景況感の改善に足踏みがみられました。当金庫の「中小企業設備投資動向調査」では、設備投資を実施すると回答した企業の割合は緩やかに上昇しており、中小企業の設備投資意欲には改善がみられました。一方、雇用の不足感は高まっており、人件費負担の増加など人手不足を原因とする経営への悪影響が懸念されております。
金融面につきましては、日本銀行の「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」導入以降、10年国債の利回りは概ね0%程度で推移するなど、国内金利は横ばい圏内で推移しました。円の対ドル相場は概ね横ばい圏内で推移しましたが、年度後半はやや円高が進行しました。日経平均株価は上昇が続きバブル崩壊後の最高値を更新しましたが、年度後半はやや水準を下げました。
(対処すべき課題)
当金庫は、組織全体で今回の不祥事を心から反省し、コンプライアンス意識の立て直しやガバナンス態勢の見直しなど、再発防止策の着実な実施に、役職員一丸となって全力で取り組んでまいります。
まず、コンプライアンス意識の立て直しについて、職員に対する経営姿勢の周知や継続的な研修の実施を通じてコンプライアンス意識の浸透を図り、コンプライアンス最優先の業務運営を実現・定着させてまいります。
危機対応業務等の不正事案に繋がった当金庫本位の業務運営を真摯に反省し、経営体制の刷新を行うとともに、お取引先とのリレーションを深化させ、真にお客さま本位で長期的な視点から、困難な経営課題を抱えている中小企業の企業価値向上に貢献するというビジネスモデルの再構築に向け、全役職員がその意識を共有し、一丸となって解体的な出直しを図ってまいります。
今後、中小企業専門金融機関としての実績・ノウハウや、国内外のネットワークなど、当金庫ならではの特性を活かした「経営支援総合金融サービス事業」へと転換してまいります。経営改善、事業再生や事業承継等を必要としている中小企業や、リスクの高い事業に乗り出そうとしているが課題に直面している中小企業に対して、課題解決に繋がる付加価値の高いサービスの提供に重点的に取り組んでまいります。
こうしたビジネスモデルを実現するために、当金庫の業務・組織・人事制度を抜本的に改革し、経営・業務の徹底した高度化・効率化を実行するとともに、経営体制の刷新や取締役会等の機能強化など、ガバナンス態勢の再構築を図ってまいります。
これらの取り組みにより、「中小企業による、中小企業のための金融機関」として、皆さまから信頼され、支持され、これまで以上にお役に立てるよう、役職員一同、全力で努力を続けてまいります。

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