半期報告書-第95期(2023/04/01-2024/03/31)
1 経営の基本方針
国内においては、人口減少や環境問題など社会的な課題を意識した経営の重要性が近年益々高まっております。当金庫としても新たな時代に相応しい組織風土・企業文化を形成し、改めて私たちの存在意義や大切にすべき考え方を共有するために、2022年3月に企業理念の見直しを行いました。
企業理念が当金庫の全役職員に浸透し、ステークホルダーからの信頼と共感が得られるよう取組みを継続していくことで、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。
○新・企業理念

2 経営環境
当中間連結会計期間のわが国経済をみますと、新型コロナウイルスの5類移行に伴う経済活動の正常化などから緩やかに回復しました。
生産・輸出は、海外経済の回復ペースの減速などをうけつつも、供給制約の緩和などにより横ばい圏内で推移しました。個人消費は、経済活動正常化や生産面の供給制約の緩和などにより、対面サービス消費や新車販売の分野などを中心に持ち直しの動きがみられました。設備投資は、企業の合理化・省力化投資やIT関連投資などへの意欲の旺盛さをうけ、堅調に推移しました。海外からの需要をみると、訪日外国人による消費は好調に推移した一方、財の輸出は中国を中心とした海外経済の減速をうけ伸び悩みました。
中小企業の景況感は、当金庫の「商工中金景況調査」によると、個人消費の持ち直しや供給制約の緩和、インバウンドの回復などを背景に好転が継続しました。一方、原材料価格やエネルギーコストの増加などを背景に先行きの不透明感が懸念されます。また、雇用面については人手不足感の拡大が継続しており、雇用判断DIは新型コロナウイルスの影響が本格化する前の2020年2月の水準を上回る展開が続きました。
金融面につきましては、日本銀行が7月にイールドカーブ・コントロールの運用を柔軟化し、国内長期金利は小幅上昇しました。米国FRBはインフレ抑制のための金融引き締めを継続し、日米金利差は依然として大きく、円の対ドル相場は大幅な円安が継続しました。日経平均株価は、比較的好調な国内景気動向や円安のプラス面が意識されるもとでバブル期以降での最高値を更新するなど、概ね3万円を超える水準で推移しました。
3 対処すべき課題と経営戦略
<中期経営計画(2022~2024年度)の基本方針>人口減少などの構造要因や低金利環境の長期化等により、当金庫を含む国内金融機関の収益には下押し圧力がかかっており、その中でも安定的な収益を確保していくためには、お取引先との対話を通じた課題・ニーズの共有、及び踏み込んだ支援に伴う付加価値の高いソリューションの提供を一層加速させていく必要があります。
こうした課題に対処しつつ、当金庫が実現していきたい、これからの社会の姿の実現に向け、2022年3月に制定した「企業の未来を支えていく。日本を変化につよくする。」というパーパスを基軸に、2022年度から2024年度までの3年間を計画期間とする中期経営計画を策定いたしました。
中期経営計画では、中長期的に中小企業が直面する多種多様な経営課題を踏まえ、「商工中金経営改革プログラム」で培ったビジネスモデルを強化し、より踏み込んだ企業支援に取り組むことで、変化につよい企業経営をともに実現していくと同時に、商工中金自身の持続可能なビジネスモデルの実現を目指してまいります。
<中期経営計画に基づく主要な施策>(1)サービスのシフト
中小企業が抱える経営課題が多様化・複雑化する中、更にニーズが高まっていく、情報サービス、人財サービス、高度金融サービスという3つの分野に注力し、課題解決に向けて取り組むお取引先に対して様々な経営リソースを提供してまいります。
情報サービスは、財務診断やESG診断、中小企業従業員の幸福度を可視化する幸せデザインサーベイ、CO2排出量可視化サービスといったツールを活用してお取引先と課題を共有する診断サービスと、お取引先の課題解決に向けた計画策定や実行支援を行うコンサルティング・本業支援について、取組みを強化してまいります。なお、2023年10月に、海外5拠点目となる「ハノイ駐在員事務所(ベトナム)」を開設しております。ベトナム国内での体制を強化し、既進出および新規進出を検討中の中小企業の皆さまを、資金面や情報提供面を通じて、より一層サポートしてまいります。
人財サービスは、課題解決に取り組むにあたって必要となる、お取引先を内部から支える経営人材、専門人材の確保に貢献するべく、提携先とのビジネスマッチングや、当金庫の専門的な人的リソースを活用した人材提供に取り組んでまいります。
高度金融サービスは、複雑化・高度化する経営課題に対応し、大型の資金調達や適切なリスクコントロールを実現するストラクチャードファイナンス等への取組みを強化してまいります。また、政策投資株の取得およびメザニンファイナンス等を含む投資業務の取組みを強化し、財務内容が大きく毀損したお取引先の財務健全化ニーズや、事業承継等における株式引受けニーズに対応してまいります。なお、2023年8月に、投資専門子会社である商工中金キャピタル株式会社を設立しております。事業再生や事業承継・成長資金調達等のニーズに対し、資本性資金の供給とハンズオン支援を通じて、お客さまの企業価値向上に貢献してまいります。

(2)差別化分野の確立
経済危機や災害時のセーフティネット機能の発揮や、日々の資金繰り支援、事業性評価に基づく本業支援に加え、お取引先のライフステージごとの経営課題に着目し、S:「スタートアップ支援」、E:「サステナブル経営支援」、T:「事業再生支援」の3つの領域を「差別化分野」として取組みを強化してまいります。
「スタートアップ支援」は、イノベーションを促進し地域活性化を図るうえで社会的にも重要な機能であり、スタートアップ特有の課題を踏まえた一気通貫のサポートに取り組んでまいります。
「サステナブル経営支援」については、気候変動リスクへの対応に取り組むお取引先への支援や、従業員エンゲージメントの向上に取り組むお取引先、災害対策等を進めるお取引先、ガバナンスを強化しようとするお取引先等への支援を推進してまいります。
「事業再生支援」は、専門性向上と対応力の底上げにより、財務や収支に課題を抱えるお取引先の経営改善・再生に向けた取組みの支援を強化してまいります。

(3)当金庫自身の企業変革
パーパス・ミッションを基軸として、多くの新しいチャレンジを育むべく、「Well-being・D&I」、「お客さま本位の業務運営」、「デジタルトランスフォーメーション」の3つの主要なテーマに基づき、商工中金自身の企業変革を進めてまいります。

<新型コロナウイルス感染症への対応>新型コロナウイルス感染症に関する危機対応融資の申込み受付は、2022年9月を以って終了しましたが、引き続き影響を受けている中小企業の皆さまに対しては懇切・丁寧かつ個別の実情に応じた迅速な対応を行うとともに、増加した負担債務の円滑な償還に向けて、収益力改善や事業再構築などの経営改善支援、新分野進出等の支援についても対応してまいります。
<商工中金法の改正>第211回通常国会において、「中小企業信用保険法及び株式会社商工組合中央金庫法の一部を改正する法律」が成立しました。同法では、政府保有株式の全部処分を実施し、商工中金のサービスの「範囲」の一部を銀行と同様となるよう見直す一方で、株主資格制限や特別準備金の維持、危機対応業務の責務化等、必要な各種措置は維持するものとされております。商工中金の使命は今後も変わりません。中小企業と中小企業組合の企業価値向上に向けた取組みを強化するとともに、その取組みを通じた地域活性化への貢献に取り組んでまいります。
<その他の取組み>上記の取組みを持続的なものとするため、未来志向の業務改革と合理化に努めてまいります。WEBやスマートフォンアプリ等の非対面チャネルを効果的に活用し、顧客利便性を確保しながら、店舗機能の本部集中化等による店舗運営コストの低減と持続可能な調達方法の確立に取り組んでまいります。
引き続き、ビジネスモデルを支える屋台骨としてのコンプライアンス意識の定着化や内部管理態勢の強化に取り組むとともに、職員の能力を最大限に発揮できる人事制度の構築、ダイバーシティの推進やインクルージョンの浸透にも取り組み、中期経営計画で目指すビジネスモデルの確立に向けて邁進してまいります。
<目標とする経営指標(単体)>
※OHR(経費率)= 経費 /業務粗利
4 サステナビリティに関する考え方及び取組
(1)ガバナンス
当金庫は、「企業の未来を支えていく。日本を変化につよくする。」というパーパスの実現のために、事業活動を通じて、重点的かつ効果的に貢献する社会の重要課題を、マテリアリティとして特定しております。具体的には、「地球温暖化・気候変動への対応」、「中小企業の生産性向上」、「地域経済の活性化」、「イノベーションの創出」、「ダイバーシティ&インクルージョン」をマテリアリティとして特定しております。
中小企業の皆さまの取組みを支援すること、また自身でも取組みを進めていくことでマテリアリティの解決を目指し持続可能な社会となるよう貢献していく、という考え方のもと、サステナビリティ基本規程を策定し、取締役会にて決議しております。
マテリアリティの解決に向けた重要な取組みとして、サステナビリティ及び人的資本に関する機会とリスクの識別、評価及び管理に関する事項を、社長執行役員を議長とする経営会議において定期的に議論し、逐次、取締役会に報告しております。取締役会は、深度ある議論を定期的に実施し、基本的な方針を定めております。
サステナビリティを推進するための組織体制として、2022年4月より、経営企画部内に「サステナビリティ推進室」を設置、経営企画部担当役員を責任者とし、商工中金自身とお客さまへの浸透を統括する取組みを進めております。同じく2022年4月に、従来の「人事部」を「キャリアサポート部」と「D&I推進部」の2つの組織に改組した上で、D&I推進部内に「人づくり支援室」を設置、職員の自律的で多様なキャリア形成を支援する取組みを進めております。
関連する施策検討については、2021年6月に設置した「気候変動リスクワーキンググループ」、2022年10月に設置した「人的資本経営に向けたワーキンググループ」において、継続的に実施しております。
当金庫はTCFD(※1)の提言に賛同しております。気候変動に対する取組みの情報開示の重要性を認識しており、TCFDが推奨する形での情報(ガバナンス・戦略・リスク管理・指標と目標)の開示に取り組んでおります。
(※1)TCFD…Task Force on Climate Related Financial Disclosures(気候関連財務情報開示タスクフォース)
(2)戦略
当金庫は、中小企業の皆さまの取組みを支援すること、また、自身でも取組みを進めていくことにより、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。そのためにも、お客さまを含むステークホルダーの皆さまとは
"SPEED"の視点(※2)を起点に活動の輪を広げ、「共感の創造」により、マテリアリティ解決に取り組んでまいります。
(※2)当金庫が独自に定めた、組織・役職員における、サステナビリティに対する取組みの基本的な視点
Sustainability、Productivity、Empathy、Ecology、Digitalの頭文字をとったもの

マテリアリティの解決に向けて、お客さまとともに創出する共通価値として、「経済的価値」「社会的価値」「働き手の幸せ」の3つを定め、価値創出に取り組んでまいります。
お客さま支援の取組みとして、2022年7月にサステナブルファイナンスの取扱いを開始しております。その中でもポジティブ・インパクト・ファイナンスを中心に、伴走支援を通じたお客さまの企業価値向上に取り組んでまいります。
特に気候変動リスクに関しては、中小企業にも大きな影響が生じてきております。このような状況を踏まえ、当金庫の経営にもたらす機会とリスクに関して、定性的・定量的なシナリオ分析を行っております。具体的には、気候変動に起因する近年の自然災害を踏まえた物理的リスクや、脱炭素社会への移行に伴う気候変動政策や技術革新等により生じる移行リスク及び機会の影響分析を行っております。気候変動に対する組織のレジリエンスを高めていく観点で、移行リスクや物理的リスクが顕在化した場合の経営への影響について、シナリオ(仮説)に基づいた定量的分析を行っております。
また、人口減少の加速に伴う人手不足・人材不足は規模の大小を問わず企業の事業展開における重大なリスクであり、企業が価値創出に取り組むうえでの喫緊の課題となっています。人的資本の充実を図ることで、お客さまと当金庫の共通価値創出につなげ、マテリアリティの解決を目指しております。
当金庫では、求める人財像である"お客さまの企業価値向上のため、変革しつづける人財"を採用、育成するために、「人財育成、社内環境整備に関する方針」を策定しております。当金庫で働く役職員全員が、心身共に健康で、活き活きとやりがいをもって働くために「多様性の確保の方針」を定めています。これらの方針に沿って、経営戦略と連動した人材戦略により人的資本の充実を図るべく具体的な取組みを進め、従業員エンゲージメント向上を通じた職員一人ひとりのWell-beingの実現を目指します。
<人財育成、社内環境整備に関する方針>
<多様性の確保の方針>
<具体的な取組み>a.価値観醸成の取組み
職員一人ひとりのWell-beingを後押しすべく、当金庫では2022年3月に制定した新しい企業理念(PURPOSE・MISSION)に基づくパーパス経営を進めております。新たな企業理念制定後、定期的に全職員参加によるワークショップを開催し、パーパス浸透に向けた取り組みを継続しています。
また、当金庫では女性活躍推進、キャリア採用、障がい者雇用についても積極的に取組み人財のダイバーシティの確保に努めております。内定式、新入職員研修では、手話通訳者、見えづらい方に配慮した専用大画面、UDトークを活用する等、多様な人財が活躍できる組織風土の醸成、および社内環境整備に努めております。
b.キャリアサポート施策の取組み
「社内兼業制度(社内副業)」や「インハウス・インターンシップ(社内短期留学)」、お取引先や連携支援機関への出向、希望する部署への社内公募制度である「キャリア・チャレンジ制度」など、さまざまな制度を設けて多様な経験に基づく多面的な価値観の醸成を図っています。また、職員のワークライフマネジメントをサポートしていく観点から、各種施策の整備に取り組んでおります。
c.企業内大学「人づくりカレッジ(通称ヒト☆カレ)」の取組み
2023年4月には、企業内大学として「人づくりカレッジ」を創設し、高度な業務スキルとヒューマンスキル向上のため、グループワークやゼミ形式といった双方向型のコンテンツを中心に、外部交流型や体験型プログラムを取り入れています。年齢や役職を問わず、自らのキャリアアップを描きながら、約100の基礎講座を受講することができます。
また、研修会館(東村山)をMIRAI Campusとしてリニューアルし、全国の職員がリアルタイムで参加できるハイブリッド型研修を可能にするなど、ソフト面とハード面を連動・調和させることで新たな人づくり体系を進めています。
(3)リスク管理
当金庫は、持続可能な社会の実現を重要な経営課題の一つとして認識しております。
こうした認識のもと、「気候変動リスクへの対応」及び、人的資本の充実を含む「人財の確保・育成」を経営のトップリスクとして位置づけ、半期ごとに状況や課題を踏まえた対応方針を取締役会で決定しております。なお、トップリスクと、当金庫のリスクマネジメントについては、「第2 事業の状況 2事業等のリスク」へ記載しております。また、当金庫が環境・社会に配慮した活動に取り組むにあたり、サステナビリティの視点で重要となるリスクを適切に管理する観点から、投融資等に対する基本的な考え方を定めるとともに、「環境又は社会に配慮した取組の方針」を策定し、これに沿った対応を行っております。
なお、中小企業の金融円滑化を目的とする金融機関として、お客さまとは“SPEED”の視点を持った建設的な対話と相互理解に努め、情報の把握と提供を継続的に行ってまいります。
<環境又は社会に配慮した取組の方針>
「人財の確保・育成」については、労働市場の動きや働き手の価値観の変化等、企業と職員を取り巻く環境を適切に認識しながら、人的資本の一層の充実を図るための施策を講じてまいります。
なお、従前より、全職員を対象に年1回実施する「コンプライアンス意識に係るアンケート調査」において、「人財の確保・育成」に一部関連したリスクの定量把握を行ってまいりましたが、2022年度より、パーパスを起点としたプリンシプルベースの価値観醸成、人財の育成を推進すべく、「エンゲージメント調査」に改訂し、より人財にフォーカスしたリスクの定量把握を行うことといたしました。こうした取組みを活かしたリスク管理の更なる高度化も進めてまいります。
(4)指標及び目標
トップリスクである「気候変動リスクへの対応」について、指標及び目標を設定し、取組みを進めております。当金庫の国内事業所におけるガスや電力等の使用量を基に算出した2022年度のCO2排出量は9,736トン、当該CO2排出量の削減目標として2050年度までのカーボンニュートラルを目指しております。GHGサプライチェーン排出量(Scope3)の算定と把握についても、今後取組みを進めてまいります。
(※)「エネルギーの使用の合理化及び非化石エネルギーへの転換等に関する法律」(省エネ法)の定期報告における商工中金のScope1(直接)、Scope2(間接)のCO2排出量
国内においては、人口減少や環境問題など社会的な課題を意識した経営の重要性が近年益々高まっております。当金庫としても新たな時代に相応しい組織風土・企業文化を形成し、改めて私たちの存在意義や大切にすべき考え方を共有するために、2022年3月に企業理念の見直しを行いました。
企業理念が当金庫の全役職員に浸透し、ステークホルダーからの信頼と共感が得られるよう取組みを継続していくことで、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。
○新・企業理念

2 経営環境
当中間連結会計期間のわが国経済をみますと、新型コロナウイルスの5類移行に伴う経済活動の正常化などから緩やかに回復しました。
生産・輸出は、海外経済の回復ペースの減速などをうけつつも、供給制約の緩和などにより横ばい圏内で推移しました。個人消費は、経済活動正常化や生産面の供給制約の緩和などにより、対面サービス消費や新車販売の分野などを中心に持ち直しの動きがみられました。設備投資は、企業の合理化・省力化投資やIT関連投資などへの意欲の旺盛さをうけ、堅調に推移しました。海外からの需要をみると、訪日外国人による消費は好調に推移した一方、財の輸出は中国を中心とした海外経済の減速をうけ伸び悩みました。
中小企業の景況感は、当金庫の「商工中金景況調査」によると、個人消費の持ち直しや供給制約の緩和、インバウンドの回復などを背景に好転が継続しました。一方、原材料価格やエネルギーコストの増加などを背景に先行きの不透明感が懸念されます。また、雇用面については人手不足感の拡大が継続しており、雇用判断DIは新型コロナウイルスの影響が本格化する前の2020年2月の水準を上回る展開が続きました。
金融面につきましては、日本銀行が7月にイールドカーブ・コントロールの運用を柔軟化し、国内長期金利は小幅上昇しました。米国FRBはインフレ抑制のための金融引き締めを継続し、日米金利差は依然として大きく、円の対ドル相場は大幅な円安が継続しました。日経平均株価は、比較的好調な国内景気動向や円安のプラス面が意識されるもとでバブル期以降での最高値を更新するなど、概ね3万円を超える水準で推移しました。
3 対処すべき課題と経営戦略
<中期経営計画(2022~2024年度)の基本方針>人口減少などの構造要因や低金利環境の長期化等により、当金庫を含む国内金融機関の収益には下押し圧力がかかっており、その中でも安定的な収益を確保していくためには、お取引先との対話を通じた課題・ニーズの共有、及び踏み込んだ支援に伴う付加価値の高いソリューションの提供を一層加速させていく必要があります。
こうした課題に対処しつつ、当金庫が実現していきたい、これからの社会の姿の実現に向け、2022年3月に制定した「企業の未来を支えていく。日本を変化につよくする。」というパーパスを基軸に、2022年度から2024年度までの3年間を計画期間とする中期経営計画を策定いたしました。
中期経営計画では、中長期的に中小企業が直面する多種多様な経営課題を踏まえ、「商工中金経営改革プログラム」で培ったビジネスモデルを強化し、より踏み込んだ企業支援に取り組むことで、変化につよい企業経営をともに実現していくと同時に、商工中金自身の持続可能なビジネスモデルの実現を目指してまいります。
<中期経営計画に基づく主要な施策>(1)サービスのシフト
中小企業が抱える経営課題が多様化・複雑化する中、更にニーズが高まっていく、情報サービス、人財サービス、高度金融サービスという3つの分野に注力し、課題解決に向けて取り組むお取引先に対して様々な経営リソースを提供してまいります。
情報サービスは、財務診断やESG診断、中小企業従業員の幸福度を可視化する幸せデザインサーベイ、CO2排出量可視化サービスといったツールを活用してお取引先と課題を共有する診断サービスと、お取引先の課題解決に向けた計画策定や実行支援を行うコンサルティング・本業支援について、取組みを強化してまいります。なお、2023年10月に、海外5拠点目となる「ハノイ駐在員事務所(ベトナム)」を開設しております。ベトナム国内での体制を強化し、既進出および新規進出を検討中の中小企業の皆さまを、資金面や情報提供面を通じて、より一層サポートしてまいります。
人財サービスは、課題解決に取り組むにあたって必要となる、お取引先を内部から支える経営人材、専門人材の確保に貢献するべく、提携先とのビジネスマッチングや、当金庫の専門的な人的リソースを活用した人材提供に取り組んでまいります。
高度金融サービスは、複雑化・高度化する経営課題に対応し、大型の資金調達や適切なリスクコントロールを実現するストラクチャードファイナンス等への取組みを強化してまいります。また、政策投資株の取得およびメザニンファイナンス等を含む投資業務の取組みを強化し、財務内容が大きく毀損したお取引先の財務健全化ニーズや、事業承継等における株式引受けニーズに対応してまいります。なお、2023年8月に、投資専門子会社である商工中金キャピタル株式会社を設立しております。事業再生や事業承継・成長資金調達等のニーズに対し、資本性資金の供給とハンズオン支援を通じて、お客さまの企業価値向上に貢献してまいります。

(2)差別化分野の確立
経済危機や災害時のセーフティネット機能の発揮や、日々の資金繰り支援、事業性評価に基づく本業支援に加え、お取引先のライフステージごとの経営課題に着目し、S:「スタートアップ支援」、E:「サステナブル経営支援」、T:「事業再生支援」の3つの領域を「差別化分野」として取組みを強化してまいります。
「スタートアップ支援」は、イノベーションを促進し地域活性化を図るうえで社会的にも重要な機能であり、スタートアップ特有の課題を踏まえた一気通貫のサポートに取り組んでまいります。
「サステナブル経営支援」については、気候変動リスクへの対応に取り組むお取引先への支援や、従業員エンゲージメントの向上に取り組むお取引先、災害対策等を進めるお取引先、ガバナンスを強化しようとするお取引先等への支援を推進してまいります。
「事業再生支援」は、専門性向上と対応力の底上げにより、財務や収支に課題を抱えるお取引先の経営改善・再生に向けた取組みの支援を強化してまいります。

(3)当金庫自身の企業変革
パーパス・ミッションを基軸として、多くの新しいチャレンジを育むべく、「Well-being・D&I」、「お客さま本位の業務運営」、「デジタルトランスフォーメーション」の3つの主要なテーマに基づき、商工中金自身の企業変革を進めてまいります。

<新型コロナウイルス感染症への対応>新型コロナウイルス感染症に関する危機対応融資の申込み受付は、2022年9月を以って終了しましたが、引き続き影響を受けている中小企業の皆さまに対しては懇切・丁寧かつ個別の実情に応じた迅速な対応を行うとともに、増加した負担債務の円滑な償還に向けて、収益力改善や事業再構築などの経営改善支援、新分野進出等の支援についても対応してまいります。
<商工中金法の改正>第211回通常国会において、「中小企業信用保険法及び株式会社商工組合中央金庫法の一部を改正する法律」が成立しました。同法では、政府保有株式の全部処分を実施し、商工中金のサービスの「範囲」の一部を銀行と同様となるよう見直す一方で、株主資格制限や特別準備金の維持、危機対応業務の責務化等、必要な各種措置は維持するものとされております。商工中金の使命は今後も変わりません。中小企業と中小企業組合の企業価値向上に向けた取組みを強化するとともに、その取組みを通じた地域活性化への貢献に取り組んでまいります。
<その他の取組み>上記の取組みを持続的なものとするため、未来志向の業務改革と合理化に努めてまいります。WEBやスマートフォンアプリ等の非対面チャネルを効果的に活用し、顧客利便性を確保しながら、店舗機能の本部集中化等による店舗運営コストの低減と持続可能な調達方法の確立に取り組んでまいります。
引き続き、ビジネスモデルを支える屋台骨としてのコンプライアンス意識の定着化や内部管理態勢の強化に取り組むとともに、職員の能力を最大限に発揮できる人事制度の構築、ダイバーシティの推進やインクルージョンの浸透にも取り組み、中期経営計画で目指すビジネスモデルの確立に向けて邁進してまいります。
<目標とする経営指標(単体)>
| 経営指標 | 2024年度(中期経営計画最終年度)目標 |
| 業務純益 | 500億円程度 |
| 純利益 | 250億円程度 |
| ROA | 0.2%程度 |
| ROE | 2%台後半 |
| 総自己資本比率 | 12%以上 |
| OHR | 60%程度 |
※OHR(経費率)= 経費 /業務粗利
4 サステナビリティに関する考え方及び取組
(1)ガバナンス
当金庫は、「企業の未来を支えていく。日本を変化につよくする。」というパーパスの実現のために、事業活動を通じて、重点的かつ効果的に貢献する社会の重要課題を、マテリアリティとして特定しております。具体的には、「地球温暖化・気候変動への対応」、「中小企業の生産性向上」、「地域経済の活性化」、「イノベーションの創出」、「ダイバーシティ&インクルージョン」をマテリアリティとして特定しております。
中小企業の皆さまの取組みを支援すること、また自身でも取組みを進めていくことでマテリアリティの解決を目指し持続可能な社会となるよう貢献していく、という考え方のもと、サステナビリティ基本規程を策定し、取締役会にて決議しております。
マテリアリティの解決に向けた重要な取組みとして、サステナビリティ及び人的資本に関する機会とリスクの識別、評価及び管理に関する事項を、社長執行役員を議長とする経営会議において定期的に議論し、逐次、取締役会に報告しております。取締役会は、深度ある議論を定期的に実施し、基本的な方針を定めております。
サステナビリティを推進するための組織体制として、2022年4月より、経営企画部内に「サステナビリティ推進室」を設置、経営企画部担当役員を責任者とし、商工中金自身とお客さまへの浸透を統括する取組みを進めております。同じく2022年4月に、従来の「人事部」を「キャリアサポート部」と「D&I推進部」の2つの組織に改組した上で、D&I推進部内に「人づくり支援室」を設置、職員の自律的で多様なキャリア形成を支援する取組みを進めております。
関連する施策検討については、2021年6月に設置した「気候変動リスクワーキンググループ」、2022年10月に設置した「人的資本経営に向けたワーキンググループ」において、継続的に実施しております。
当金庫はTCFD(※1)の提言に賛同しております。気候変動に対する取組みの情報開示の重要性を認識しており、TCFDが推奨する形での情報(ガバナンス・戦略・リスク管理・指標と目標)の開示に取り組んでおります。
(※1)TCFD…Task Force on Climate Related Financial Disclosures(気候関連財務情報開示タスクフォース)
(2)戦略
当金庫は、中小企業の皆さまの取組みを支援すること、また、自身でも取組みを進めていくことにより、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。そのためにも、お客さまを含むステークホルダーの皆さまとは
"SPEED"の視点(※2)を起点に活動の輪を広げ、「共感の創造」により、マテリアリティ解決に取り組んでまいります。
(※2)当金庫が独自に定めた、組織・役職員における、サステナビリティに対する取組みの基本的な視点
Sustainability、Productivity、Empathy、Ecology、Digitalの頭文字をとったもの

マテリアリティの解決に向けて、お客さまとともに創出する共通価値として、「経済的価値」「社会的価値」「働き手の幸せ」の3つを定め、価値創出に取り組んでまいります。
お客さま支援の取組みとして、2022年7月にサステナブルファイナンスの取扱いを開始しております。その中でもポジティブ・インパクト・ファイナンスを中心に、伴走支援を通じたお客さまの企業価値向上に取り組んでまいります。
特に気候変動リスクに関しては、中小企業にも大きな影響が生じてきております。このような状況を踏まえ、当金庫の経営にもたらす機会とリスクに関して、定性的・定量的なシナリオ分析を行っております。具体的には、気候変動に起因する近年の自然災害を踏まえた物理的リスクや、脱炭素社会への移行に伴う気候変動政策や技術革新等により生じる移行リスク及び機会の影響分析を行っております。気候変動に対する組織のレジリエンスを高めていく観点で、移行リスクや物理的リスクが顕在化した場合の経営への影響について、シナリオ(仮説)に基づいた定量的分析を行っております。
また、人口減少の加速に伴う人手不足・人材不足は規模の大小を問わず企業の事業展開における重大なリスクであり、企業が価値創出に取り組むうえでの喫緊の課題となっています。人的資本の充実を図ることで、お客さまと当金庫の共通価値創出につなげ、マテリアリティの解決を目指しております。
当金庫では、求める人財像である"お客さまの企業価値向上のため、変革しつづける人財"を採用、育成するために、「人財育成、社内環境整備に関する方針」を策定しております。当金庫で働く役職員全員が、心身共に健康で、活き活きとやりがいをもって働くために「多様性の確保の方針」を定めています。これらの方針に沿って、経営戦略と連動した人材戦略により人的資本の充実を図るべく具体的な取組みを進め、従業員エンゲージメント向上を通じた職員一人ひとりのWell-beingの実現を目指します。
<人財育成、社内環境整備に関する方針>
| ●人事戦略の基本構想 『お客さまの企業価値向上のため、変革しつづける人財』 を採用・育成し、経営戦略と連動した人財戦略を実施することでパーパスの実現に繋げます ●人財育成方針 自ら考え学びを得る自律的なプロフェッショナル人財の育成を図るために、職員の多様性や自主性を尊重した、効率的かつ効果的に学べる環境の整備を図っていきます ●社内環境整備方針 [商工中金が職員の皆さんに約束すること] 3つの充実(仕事、個人、家庭・社会)に向けた取り組みを通じて、職員一人ひとりのWell-beingの実現を支援します 1.仕事の充実 お客さまへの価値向上に向け、どのような役割を担ってチャレンジし、成果を生み出したのかを評価する人事制度に移行します 2.個人の充実 一人ひとりの主体的なキャリア選択を尊重し、金融のプロフェッショナルに向けた自律的な成長を支援します 3.家庭・社会の充実 ライフステージに応じた多様な選択肢や柔軟な働き方を提供し、仕事と家庭の両立を支援します [職員の皆さんに期待すること] 環境変化に対して柔軟かつスピーディに対応し、お客さまの価値向上のために、自律的に変革し続けること |
<多様性の確保の方針>
| ●ダイバーシティ トップステイトメント 私たち商工中金にとり最も大切な経営資源である商工中金で働く役職員全員が、心身共に健康で、活き活きとやりがいを持って働ける組織とするために、ダイバーシティ&インクルージョンを推進します D&I推進を通じ、組織として目指すこと 1.役職員一人ひとりが持つ個性や多様性を尊重し、その能力を最大限発揮できる職場にします。その中で、特に女性の活躍推進を図り、管理職への登用を拡大させます 2.本部と営業店の全ての組織間・内の風通しをよくし、誰もが安心して自由闊達に意見を述べ合い、助け合い、協力し合いながら、共に成長する組織風土を醸成します D&I推進を通じ、職員の皆さんに期待すること 1.自分に限界を設けず、自分の力を信じ、自己研鑽に励み、チャレンジすること 2.前例にとらわれず、柔軟な発想で業務に取り組むこと 3.役職、経験に縛られることなく前向きな意見具申をし、他者の意見にも耳を傾けること 4.日々共に働く仲間を思いやり、敬意をもって接すること 皆さんの前向きなチャレンジを奨励し、働きがいのある組織とするため、経営陣一同は積極的に皆さんの声を聴き、全力で皆さんの成長をサポートします。 |
<具体的な取組み>a.価値観醸成の取組み
職員一人ひとりのWell-beingを後押しすべく、当金庫では2022年3月に制定した新しい企業理念(PURPOSE・MISSION)に基づくパーパス経営を進めております。新たな企業理念制定後、定期的に全職員参加によるワークショップを開催し、パーパス浸透に向けた取り組みを継続しています。
また、当金庫では女性活躍推進、キャリア採用、障がい者雇用についても積極的に取組み人財のダイバーシティの確保に努めております。内定式、新入職員研修では、手話通訳者、見えづらい方に配慮した専用大画面、UDトークを活用する等、多様な人財が活躍できる組織風土の醸成、および社内環境整備に努めております。
b.キャリアサポート施策の取組み
「社内兼業制度(社内副業)」や「インハウス・インターンシップ(社内短期留学)」、お取引先や連携支援機関への出向、希望する部署への社内公募制度である「キャリア・チャレンジ制度」など、さまざまな制度を設けて多様な経験に基づく多面的な価値観の醸成を図っています。また、職員のワークライフマネジメントをサポートしていく観点から、各種施策の整備に取り組んでおります。
c.企業内大学「人づくりカレッジ(通称ヒト☆カレ)」の取組み
2023年4月には、企業内大学として「人づくりカレッジ」を創設し、高度な業務スキルとヒューマンスキル向上のため、グループワークやゼミ形式といった双方向型のコンテンツを中心に、外部交流型や体験型プログラムを取り入れています。年齢や役職を問わず、自らのキャリアアップを描きながら、約100の基礎講座を受講することができます。
また、研修会館(東村山)をMIRAI Campusとしてリニューアルし、全国の職員がリアルタイムで参加できるハイブリッド型研修を可能にするなど、ソフト面とハード面を連動・調和させることで新たな人づくり体系を進めています。
(3)リスク管理
当金庫は、持続可能な社会の実現を重要な経営課題の一つとして認識しております。
こうした認識のもと、「気候変動リスクへの対応」及び、人的資本の充実を含む「人財の確保・育成」を経営のトップリスクとして位置づけ、半期ごとに状況や課題を踏まえた対応方針を取締役会で決定しております。なお、トップリスクと、当金庫のリスクマネジメントについては、「第2 事業の状況 2事業等のリスク」へ記載しております。また、当金庫が環境・社会に配慮した活動に取り組むにあたり、サステナビリティの視点で重要となるリスクを適切に管理する観点から、投融資等に対する基本的な考え方を定めるとともに、「環境又は社会に配慮した取組の方針」を策定し、これに沿った対応を行っております。
なお、中小企業の金融円滑化を目的とする金融機関として、お客さまとは“SPEED”の視点を持った建設的な対話と相互理解に努め、情報の把握と提供を継続的に行ってまいります。
<環境又は社会に配慮した取組の方針>
| 商工中金は、中小企業の金融円滑化を目的とした金融機関であります。この目的を常に意識し、国内法令及び国際規範と整合した倫理的な取引を行うため、お客さまの取り巻く環境の変化や事業活動について確認と働きかけを行い、環境や社会課題の解決に向けて取り組んでまいります。 確認の結果、環境・社会に対し負の影響を及ぼす可能性が高い事業との取引については、取組方針を定め、それに従って対応をしてまいります。具体的には、環境・社会に対し、重大な負の影響を及ぼす可能性がある以下の3つ(非人道兵器の製造を行っている事業、児童労働・強制労働・人身取引を行っている事業、生態系維持・世界遺産保護等の観点から問題がある事業)については、取引を行いません。 1.非人道兵器の製造を行っている事業 クラスター弾は非人道的な兵器として国際社会から認知されております。また、核兵器、生物・化学兵器、対人地雷は、クラスター弾同様に人道上の問題が大きいと認識しております。こうした認識のもと、これら非人道兵器の製造行為に対する投融資等の取引は行いません。 2.児童労働・強制労働・人身取引を行っている事業 当金庫は世界人権宣言をはじめとする国際規範を尊重しております。責任ある企業活動を促進し、国際社会を含む社会全体の人権保護に貢献していく観点から、特に、搾取的労働慣行には加担すべきではないと認識しております。こうした認識のもと、児童労働・強制労働・人身取引を行っている事業に対する投融資等は行いません。 3.生態系維持・世界遺産保護等の観点から問題がある事業 複雑で多様な生態系が支え合い、食料や水、気候の安定等の恵みがもたらされております。生態系を支える生物多様性に配慮し、自然環境等の維持・保全に努めていくことが重要と認識しております。こうした認識のもと、以下に該当する事業については投融資等を行いません。 ・ラムサール条約指定湿地に負の影響を与える事業 ・ユネスコ指定の世界遺産に負の影響を与える事業(注1) ・ワシントン条約(国内法では種の保存法)に違反する事業(注2) (注1)当該国政府及びUNESCOからの事前同意ある場合を除く (注2)各国の留保事項は配慮する なお、環境・社会に対し負の影響度がある「石炭火力発電事業」「森林伐採事業」「パーム油農園開発事業」については、事業内容について十分な確認と対話や働きかけを行い、その結果をもとに、対応を検討してまいります。 |
「人財の確保・育成」については、労働市場の動きや働き手の価値観の変化等、企業と職員を取り巻く環境を適切に認識しながら、人的資本の一層の充実を図るための施策を講じてまいります。
なお、従前より、全職員を対象に年1回実施する「コンプライアンス意識に係るアンケート調査」において、「人財の確保・育成」に一部関連したリスクの定量把握を行ってまいりましたが、2022年度より、パーパスを起点としたプリンシプルベースの価値観醸成、人財の育成を推進すべく、「エンゲージメント調査」に改訂し、より人財にフォーカスしたリスクの定量把握を行うことといたしました。こうした取組みを活かしたリスク管理の更なる高度化も進めてまいります。
(4)指標及び目標
トップリスクである「気候変動リスクへの対応」について、指標及び目標を設定し、取組みを進めております。当金庫の国内事業所におけるガスや電力等の使用量を基に算出した2022年度のCO2排出量は9,736トン、当該CO2排出量の削減目標として2050年度までのカーボンニュートラルを目指しております。GHGサプライチェーン排出量(Scope3)の算定と把握についても、今後取組みを進めてまいります。
| 国内事業所におけるCO2排出量の削減実績・目標(Scope1,2が対象) | |
| 2022年度の実績 | 9,736トン(2013年度比36%削減)(※) |
| 2030年度の目標 | 2013年度比50%削減 |
| 2050年度までの目標 | カーボンニュートラル |
(※)「エネルギーの使用の合理化及び非化石エネルギーへの転換等に関する法律」(省エネ法)の定期報告における商工中金のScope1(直接)、Scope2(間接)のCO2排出量