有価証券報告書-第96期(2024/04/01-2025/03/31)
当金庫グループ(以下、本項目においては「当金庫」という。)の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当金庫が判断したものであります。
1 経営の基本方針
当金庫は、外部環境・内部環境が大きく変化するなか、「倫理憲章・コンプライアンス行動基準」によるコンプライアンスの遵守をすべての土台とし、行動の原点である「CHUKIN Way」をもとに、当金庫が果たすべき使命である「MISSION」を遂行し、「PURPOSE」の実現を目指してまいります。
なお、2023年6月14日に成立した改正商工中金法が、政府保有株式の全部処分を経て、2025年6月13日に施行されました。同法では、商工中金のサービスの「範囲」の一部を銀行法上の銀行と同様となるよう見直す一方で、株主資格制限や特別準備金の維持、危機対応業務の責務化等、必要な各種措置は維持するものとされております。当金庫の使命は、今後も変わりません。改正商工中金法の施行により、今後当金庫の業務範囲を拡大させ、中小企業と中小企業組合の企業価値向上に、より一層貢献してまいります。

2 経営環境
2024年度のわが国経済をみますと、全体として緩やかな回復基調を維持しました。物価は引き続き上昇基調で推移し、特にサービス価格を中心とした内需型の物価上昇傾向が鮮明となりました。個人消費は、消費者の節約志向の高まりの影響を受けつつも、賃上げの動きを受けた所得の改善を背景としてサービス消費を中心に緩やかな増加基調となりました。企業の設備投資意欲は合理化・省力化投資を中心に堅調だったものの、人手不足やコスト上昇が、その実績を下押ししました。財の輸出は中国を中心とした海外経済の減速を受け、横ばい程度の推移となり、こうした動きを受け、生産についても一進一退の推移となりました。
こうした中で、商工中金のお取引先を対象とした「商工中金景況調査」から中小企業の景況感をみますと、価格転嫁の進展やインバウンド需要の拡大などから非製造業を中心に底堅い推移となったものの、人手不足や諸コストの上昇が引き続き深刻な経営課題となりました。
金融面につきましては、日本銀行が2024年7月と2025年1月に利上げを実施し、国内長期金利も上昇しました。円の対ドル相場は一時160円を超える円安水準となりましたが、日米金利差の縮小などを要因に、年度末には150円近傍での推移となりました。日経平均株価は最高値を更新し、一時4万2千円台に達したものの、年度末にかけ海外経済の不透明感などから3万5千円台まで下落しました。
3 対処すべき課題と経営戦略
国内人口減少やデフレ長期化、イノベーション不足、労働生産性の低さ等を背景に、日本の国際競争力は低下しています。他方で、足元では物価や賃金上昇、金利のある世界への移行等、日本経済を取り巻く環境は大きな転換期を迎えております。今後は、国内人口減少やAI・ロボティクス技術の進化、紛争や米国による相互関税等の地政学リスク等の影響により、外部環境の変化が激しく、先行きが不透明な状況が続くことが予想されます。

当金庫のお取引先の大部分を占める中小企業は、日本経済・雇用を支える重要な存在ですが、外部環境変化の影響を受けやすく、経営資源にも制約があるため、時には成長機会を逃すこともあります。しかし、中小企業の中には独自の技術やサービスを持ち、高い労働生産性を誇る企業も存在しています。中小企業は、日本経済を変えることができる大きなポテンシャルを秘めています。

こうした状況を踏まえ、当金庫は、中小企業の課題解決・成長支援に向き合い「企業の未来を支えていく。日本を変化につよくする。」というPURPOSEの実現を目指します。
この考えに基づき、「商工中金グループのありたい姿」を設定し、具体的な取組みについて検討を進めております。これまで培ってきたリレーションシップバンキングやセーフティネット機能を継続するとともに、政府保有株式の処分により実現される業務範囲の拡大も踏まえ、アライアンスやМ&A、デジタル活用も含め、中小企業の課題解決・成長支援に繋がる競争力のあるソリューションの開発を一層強化してまいります。
また、外部環境が激しく変化する時代において、短期・長期双方の視点を踏まえたスピード感のある企業経営を行うことが重要となります。今年度より、中期経営計画は策定せず、環境変化に合わせて柔軟に戦略を見直すローリング型の経営管理を導入いたします。こうした取組みを通じて、中小企業とともに、当金庫自身も変化につよい経営を目指してまいります。
○商工中金グループのありたい姿

なお、2026年3月期は、米国関税問題等先行き不透明感はありますが、これまでに構築した機能を発揮しつつ、お取引先のニーズ対応力の向上に取組み、資金利益拡大やソリューション収益の更なる成長により収益拡大を目指します。
○目標とする経営指標(単体)
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当金庫が判断したものであります。
1 経営の基本方針
当金庫は、外部環境・内部環境が大きく変化するなか、「倫理憲章・コンプライアンス行動基準」によるコンプライアンスの遵守をすべての土台とし、行動の原点である「CHUKIN Way」をもとに、当金庫が果たすべき使命である「MISSION」を遂行し、「PURPOSE」の実現を目指してまいります。
なお、2023年6月14日に成立した改正商工中金法が、政府保有株式の全部処分を経て、2025年6月13日に施行されました。同法では、商工中金のサービスの「範囲」の一部を銀行法上の銀行と同様となるよう見直す一方で、株主資格制限や特別準備金の維持、危機対応業務の責務化等、必要な各種措置は維持するものとされております。当金庫の使命は、今後も変わりません。改正商工中金法の施行により、今後当金庫の業務範囲を拡大させ、中小企業と中小企業組合の企業価値向上に、より一層貢献してまいります。

2 経営環境
2024年度のわが国経済をみますと、全体として緩やかな回復基調を維持しました。物価は引き続き上昇基調で推移し、特にサービス価格を中心とした内需型の物価上昇傾向が鮮明となりました。個人消費は、消費者の節約志向の高まりの影響を受けつつも、賃上げの動きを受けた所得の改善を背景としてサービス消費を中心に緩やかな増加基調となりました。企業の設備投資意欲は合理化・省力化投資を中心に堅調だったものの、人手不足やコスト上昇が、その実績を下押ししました。財の輸出は中国を中心とした海外経済の減速を受け、横ばい程度の推移となり、こうした動きを受け、生産についても一進一退の推移となりました。
こうした中で、商工中金のお取引先を対象とした「商工中金景況調査」から中小企業の景況感をみますと、価格転嫁の進展やインバウンド需要の拡大などから非製造業を中心に底堅い推移となったものの、人手不足や諸コストの上昇が引き続き深刻な経営課題となりました。
金融面につきましては、日本銀行が2024年7月と2025年1月に利上げを実施し、国内長期金利も上昇しました。円の対ドル相場は一時160円を超える円安水準となりましたが、日米金利差の縮小などを要因に、年度末には150円近傍での推移となりました。日経平均株価は最高値を更新し、一時4万2千円台に達したものの、年度末にかけ海外経済の不透明感などから3万5千円台まで下落しました。
3 対処すべき課題と経営戦略
国内人口減少やデフレ長期化、イノベーション不足、労働生産性の低さ等を背景に、日本の国際競争力は低下しています。他方で、足元では物価や賃金上昇、金利のある世界への移行等、日本経済を取り巻く環境は大きな転換期を迎えております。今後は、国内人口減少やAI・ロボティクス技術の進化、紛争や米国による相互関税等の地政学リスク等の影響により、外部環境の変化が激しく、先行きが不透明な状況が続くことが予想されます。

当金庫のお取引先の大部分を占める中小企業は、日本経済・雇用を支える重要な存在ですが、外部環境変化の影響を受けやすく、経営資源にも制約があるため、時には成長機会を逃すこともあります。しかし、中小企業の中には独自の技術やサービスを持ち、高い労働生産性を誇る企業も存在しています。中小企業は、日本経済を変えることができる大きなポテンシャルを秘めています。

こうした状況を踏まえ、当金庫は、中小企業の課題解決・成長支援に向き合い「企業の未来を支えていく。日本を変化につよくする。」というPURPOSEの実現を目指します。
この考えに基づき、「商工中金グループのありたい姿」を設定し、具体的な取組みについて検討を進めております。これまで培ってきたリレーションシップバンキングやセーフティネット機能を継続するとともに、政府保有株式の処分により実現される業務範囲の拡大も踏まえ、アライアンスやМ&A、デジタル活用も含め、中小企業の課題解決・成長支援に繋がる競争力のあるソリューションの開発を一層強化してまいります。
また、外部環境が激しく変化する時代において、短期・長期双方の視点を踏まえたスピード感のある企業経営を行うことが重要となります。今年度より、中期経営計画は策定せず、環境変化に合わせて柔軟に戦略を見直すローリング型の経営管理を導入いたします。こうした取組みを通じて、中小企業とともに、当金庫自身も変化につよい経営を目指してまいります。
○商工中金グループのありたい姿

なお、2026年3月期は、米国関税問題等先行き不透明感はありますが、これまでに構築した機能を発揮しつつ、お取引先のニーズ対応力の向上に取組み、資金利益拡大やソリューション収益の更なる成長により収益拡大を目指します。
○目標とする経営指標(単体)
| 経営指標 | 2025年度目標 |
| 業務粗利益 | 1,460億円 |
| 経費 | 850億円 |
| 業務純益 | 610億円 |
| 経常利益 | 350億円 |
| 純利益 | 260億円 |
| OHR(経費率=経費/業務粗利益) | 58%程度 |