有価証券報告書-第18期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
① 当期の経営成績等の概況
当社は、2015年度から2020年度までの中期経営戦略「“らしさ”の追求2020」の実現に取り組んでおります。「“らしさ”の追求2020」では、“スターフライヤーらしさ”を追求し質にこだわることでお客様に選ばれる企業となることを目指し、当初の2年間(2015年4月~2017年3月)においては「成長への基盤づくり」を行い、その後の4年間(2017年4月~2021年3月)においては、「持続的成長」を図ってまいります。2019年5月8日には、経営環境の変化に対応すべく、一部見直しを行った2019年度ローリング版を公表しました。
当事業年度における当社を取り巻く環境は、依然として厳しい競争環境が続いたことに加え、年度の終盤には新
型コロナウイルス感染症が拡大するなど、先行きは不透明な状態が続いております。市場の動向については、原油価格は期初から下落傾向で推移し前事業年度と比較すると低水準となりました。また、為替相場は期初からゆるやかな円高傾向で推移し、前事業年度と比較すると円高となりました。
就航路線の状況につきましては、「第1 企業の概況 3 事業の内容 (1)当社事業の概要 ① 航空運送事業」に記載しており、当事業年度末における路線便数は、国内定期便1日当たり6路線34往復68便、国際定期便1日当たり2路線2往復4便であります。なお、福岡-中部線は1日当たり3往復6便の国内定期便として運航しておりましたが、2019年10月27日から1日当たり6往復12便へ増便しました。
また、新型コロナウイルス感染症の拡大による航空需要の急激な減退に伴い、2020年3月11日より順次、国内線
の一部路線を減便または運休し、国際線を運休しております。
飛行時間につきましては、北九州-那覇線の通期運航や福岡-中部線の増便、前事業年度における国際定期便2路線の就航などにより、当事業年度の飛行時間は41,173時間(前期比7.7%増)となりました。
(就航率、定時出発率)
就航率、定時出発率につきましては、社内で継続して就航率・定時性向上プロジェクト(ON TIME FLYER活動)を推進しております。就航率・定時出発率は前事業年度を上回る水準を達成しました。
(注)就航率の算出において、新型コロナウイルス感染症の拡大による航空需要減退に伴う減便および運休を含めておりません。
(輸送実績)
旅客状況につきましては、北九州-那覇線の通期運航を開始するとともに、福岡-中部線の増便、さらに2018年10月からの国際線定期便2路線就航などにより、自社提供座席キロは国内線および国際線で増加し、2,348百万席・km(前期比7.5%増)となりました。
国内線はレベニューマネジメントのさらなる強化に加え、北九州-羽田線、福岡-羽田線以外の路線においても集客が順調に推移しました。一方国際線は、国内線と比較すると集客規模は小さいものの、計画と比較し順調に推移しました。
新型コロナウイルス感染症の拡大により航空需要は急激に減退し、年度の終盤は非常に厳しい集客となりましたが、当事業年度の旅客数は167万1千人(前期比1.2%増)、座席利用率は72.0%(同2.9ポイント減)となりました。
(注)1 上記輸送実績には、全日本空輸株式会社への座席販売分を含めておりません。
2 有償旅客キロは、路線区間の有償旅客数に区間距離を乗じたものであります。
3 提供座席キロは、路線区間の提供座席数に区間距離を乗じたものであります。
(運航実績)
(販売実績)
前事業年度および当事業年度の営業実績の状況は、次のとおりであります。
なお、当社は航空運送事業を主な事業とする単一業種の事業活動を営んでおりますので、提供するサービス別に記載をしております。
(注)1 定期旅客運送収入および貨物運送収入には、全日本空輸株式会社への座席販売および貨物輸送分を含めております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3 主な相手先別の販売実績および当該販売実績の総販売実績に対する割合は以下のとおりです。なお、当該取引の内容は、コードシェアによる座席販売および貨物輸送分であります。
上記により、生産量(総提供座席キロ)が増加したことなどにより、航空運送事業収入は40,239百万円(前期比1.2%増)となりました。また、附帯事業収入は177百万円(前期比8.6%増)となりました。これらにより、当事業年度の営業収入は40,416百万円(前期比1.2%増)となりました。しかしながら、新型コロナウイルス感染症の
拡大に伴う日本国内における移動自粛や台湾における入国制限等の影響を強く受け、とりわけ3月は航空需要が急
激に減退したことにより、営業収入は予想を大きく下回りました。
一方、費用面につきましては、事業年度を通じた平均為替相場は前事業年度と比較して円高水準で、原油価格は
低水準で推移しましたが、保有機材数の増加や生産量の増加に伴い機材費や変動費(燃油費など)が増加しました。加えて、将来の航空機材の定期整備費用に備えるための定期整備引当金は米ドル建てで金額を見積もっており、期中の円高進行に伴う引当金繰入額は減少したものの、将来の整備費見積額増加に伴う米ドル建ての追加繰入の発生により、純額として引当金繰入額は増加しました。これらの結果として、事業費ならびに販売費及び一般管理費の合計額である営業費用は、40,413百万円(前期比4.5%増)となりました。
これらの結果、営業費用の増加が営業収入の増加を上回り、当事業年度の営業利益は3百万円(前期比99.7%減)、経常利益は46百万円(前期比96.3%減)となりました。また、法人税等合計は減少しましたが、当期純損失は400百万円(前事業年度は当期純利益513百万円)となりました。
② 当期の財政状態の概況
当事業年度末の資産合計は29,474百万円となり、前事業年度末に比べ1,386百万円増加しました。
流動資産合計は2,453百万円増加しましたが、これは主として、新規借り入れを行ったことなどにより現金及び預金が増加したことによるものです。また、固定資産合計は1,066百万円減少しましたが、これは主として、減価償却の進行により有形固定資産が1,295百万円減少したことによるものです。
当事業年度末の負債合計は22,720百万円となり、前事業年度末に比べ3,169百万円増加しました。
これは主として、リース債務(流動負債および固定負債)が約定返済により988百万円減少した一方で、新規借り入れおよび約定返済の純額として借入金(流動負債および固定負債合計)が1,979百万円、繰り入れおよび目的使用の純額として定期整備引当金が1,571百万円増加したことによるものです。なお、当事業年度末の有利子負債残高は9,855百万円となりました。
当事業年度末の純資産合計は6,754百万円となり、前事業年度末に比べ1,783百万円減少しました。
これは、当期純損失の計上により利益剰余金が400百万円減少、剰余金の配当により利益剰余金が28百万円減少したことに加え、デリバティブ取引に係る繰延ヘッジ損益が1,353百万円減少したことによるものです。
③ 当期のキャッシュ・フローの概況
当事業年度末における現金及び現金同等物は9,716百万円となり、前事業年度末に比べ4,188百万円の増加(前事業年度は1,813百万円の減少)となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、4,895百万円のキャッシュ・インフロー(前事業年度は265百万円のキャッシュ・インフロー)となりました。
これは主として、法人税等を289百万円(前期比75.6%減)支払ったことによる資金減少があった一方で、税引前当期純利益が46百万円(前期比96.3%減)となったほか、未収入金および未収消費税等の回収による資金増加が合計で2,201百万円、航空機等の購入に伴い固定資産が増加したことにより減価償却費が1,808百万円(前期比6.2%増)、定期整備引当金の増加が1,571百万円(前期比23.1%増)となったことに加え、売上債権の回収により1,137百万円の資金増加となったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、1,915百万円のキャッシュ・アウトフロー(前期比60.5%減)となりました。
これは主として、航空機材の内装品への投資などにより有形固定資産の取得による支出が618百万円(前期比85.7%減)あったことに加え、ソフトウエア等の無形固定資産の取得による支出が188百万円(前期比54.7%減)、定期預金の預入による支出が1,338百万円(前期比303.8%増)となったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、1,231百万円のキャッシュ・インフロー(前期比54.8%減)となりました。
これは主として、短期および長期借入金の返済による支出1,120百万円(前期比83.9%増)およびリース債務の返済による支出719百万円(前期比5.0%減)があった一方で、長期借入による収入が3,100百万円(前期比18.4%減)となったことによるものです。
④ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。重要な会計方針については、「第5 経理の状況 注記事項(重要な会計方針)」に記載しております。財務諸表の作成にあたっては、会計上の見積りを行う必要があり、特に定期整備引当金は、経営者の会計上の見積りの判断が財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼすと考えております。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響等不確実性が大きく将来事業計画等の見込み数値に反映させることが難しい要素もありますが、期末時点で入手可能な情報を基に検証等を行っております。
(定期整備引当金)
航空機材の主要な定期整備費用の支出に備えるため、当事業年度末までに負担すべき将来の整備費用見積額を定期整備引当金として計上しております。
当社は、当事業年度末までの定期整備費用実績額を基礎として、個々の航空機材の整備計画から調達方法(購入またはリース)、リース会社との契約や当該機材の使用状況なども織り込み、将来の整備費用を見積り、定期整備引当金を計上しております。整備計画は長期にわたることに加え、個々の航空機材の使用状況等により定期整備実施時に必要となる整備費用が変動する場合があり、定期整備引当金額を超過し追加の費用負担が生じる可能性があります。
(繰延税金資産)
当社は、繰延税金資産について、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について、繰延税金資産を計上しております。
繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
(固定資産の減損処理)
当社は、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。
減損の兆候の把握、減損損失の認識および測定に当たっては慎重に検討しておりますが、事業計画や当社を取り巻く環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、減損処理が必要となる可能性があります。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。財務諸表の作成に当たり、資産及び負債又は損益の状況に影響を与える会計上の見積りは、過去の実績等の財務諸表作成時に入手可能な情報に基づき合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社の財務諸表の作成に当たって採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 2 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載しております。
② 経営成績に重要な影響を与える要因についての分析
当社の財政状態および経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載しております。
③ 資本の財源及び資金の流動性
当事業年度の資金の主要な使途を含むキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ③ 当期のキャッシュ・フローの概況」に記載しております。
当社は、運転資金および設備資金につきましては、事業計画等に照らして、自己資本、銀行からの借入れまたはファイナンス・リース取引により調達しております。
なお、当事業年度末現在における借入金およびリース債務を含む有利子負債の残高は9,855百万円であります。また、当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は9,716百万円であります。
なお、キャッシュ・フロー関連指標は、以下のとおりであります。
(注)1 自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
2 株式時価総額は、期末株価終値×自己株式控除後の期末発行済株式総数により算出しています。
3 有利子負債は貸借対照表に計上されている負債のうち、短期借入金、長期借入金(1年内返済予定を含む)及びリース債務を対象としています。
4 営業キャッシュ・フロー及び利払いは、キャッシュ・フロー計算書に計上されている「営業活動によるキャッシュ・フロー」及び「利息の支払額」を用いています。
④ 経営成績・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社は、中期経営戦略「“らしさ”の追求2020」に沿って、経営指標の改善、向上を目指してまいります。
目標とする経営指標は、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)目標とする経営指標」に記載しております。
① 当期の経営成績等の概況
当社は、2015年度から2020年度までの中期経営戦略「“らしさ”の追求2020」の実現に取り組んでおります。「“らしさ”の追求2020」では、“スターフライヤーらしさ”を追求し質にこだわることでお客様に選ばれる企業となることを目指し、当初の2年間(2015年4月~2017年3月)においては「成長への基盤づくり」を行い、その後の4年間(2017年4月~2021年3月)においては、「持続的成長」を図ってまいります。2019年5月8日には、経営環境の変化に対応すべく、一部見直しを行った2019年度ローリング版を公表しました。
当事業年度における当社を取り巻く環境は、依然として厳しい競争環境が続いたことに加え、年度の終盤には新
型コロナウイルス感染症が拡大するなど、先行きは不透明な状態が続いております。市場の動向については、原油価格は期初から下落傾向で推移し前事業年度と比較すると低水準となりました。また、為替相場は期初からゆるやかな円高傾向で推移し、前事業年度と比較すると円高となりました。
就航路線の状況につきましては、「第1 企業の概況 3 事業の内容 (1)当社事業の概要 ① 航空運送事業」に記載しており、当事業年度末における路線便数は、国内定期便1日当たり6路線34往復68便、国際定期便1日当たり2路線2往復4便であります。なお、福岡-中部線は1日当たり3往復6便の国内定期便として運航しておりましたが、2019年10月27日から1日当たり6往復12便へ増便しました。
また、新型コロナウイルス感染症の拡大による航空需要の急激な減退に伴い、2020年3月11日より順次、国内線
の一部路線を減便または運休し、国際線を運休しております。
飛行時間につきましては、北九州-那覇線の通期運航や福岡-中部線の増便、前事業年度における国際定期便2路線の就航などにより、当事業年度の飛行時間は41,173時間(前期比7.7%増)となりました。
(就航率、定時出発率)
就航率、定時出発率につきましては、社内で継続して就航率・定時性向上プロジェクト(ON TIME FLYER活動)を推進しております。就航率・定時出発率は前事業年度を上回る水準を達成しました。
| 項目 | 前事業年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 当事業年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | 増減率 |
| 就航率(%) | 98.7 | 99.0 | +0.4pt |
| 定時出発率(%) | 93.7 | 94.2 | +0.5pt |
(注)就航率の算出において、新型コロナウイルス感染症の拡大による航空需要減退に伴う減便および運休を含めておりません。
(輸送実績)
旅客状況につきましては、北九州-那覇線の通期運航を開始するとともに、福岡-中部線の増便、さらに2018年10月からの国際線定期便2路線就航などにより、自社提供座席キロは国内線および国際線で増加し、2,348百万席・km(前期比7.5%増)となりました。
国内線はレベニューマネジメントのさらなる強化に加え、北九州-羽田線、福岡-羽田線以外の路線においても集客が順調に推移しました。一方国際線は、国内線と比較すると集客規模は小さいものの、計画と比較し順調に推移しました。
新型コロナウイルス感染症の拡大により航空需要は急激に減退し、年度の終盤は非常に厳しい集客となりましたが、当事業年度の旅客数は167万1千人(前期比1.2%増)、座席利用率は72.0%(同2.9ポイント減)となりました。
| 項目 | 前事業年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 当事業年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | 増減率 |
| 有償旅客数(千人) | 1,652 | 1,671 | +1.2% |
| 有償旅客キロ(百万人・km) | 1,636 | 1,690 | +3.3% |
| 提供座席キロ(百万席・km) | 2,184 | 2,348 | +7.5% |
| 座席利用率(%) | 74.9 | 72.0 | △2.9pt |
(注)1 上記輸送実績には、全日本空輸株式会社への座席販売分を含めておりません。
2 有償旅客キロは、路線区間の有償旅客数に区間距離を乗じたものであります。
3 提供座席キロは、路線区間の提供座席数に区間距離を乗じたものであります。
(運航実績)
| 項目 | 前事業年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 当事業年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | 増減率 |
| 運航回数(回) | 23,168 | 24,622 | +6.3% |
| 飛行距離(千km) | 21,779 | 23,310 | +7.0% |
| 飛行時間(時間) | 38,240 | 41,173 | +7.7% |
(販売実績)
前事業年度および当事業年度の営業実績の状況は、次のとおりであります。
なお、当社は航空運送事業を主な事業とする単一業種の事業活動を営んでおりますので、提供するサービス別に記載をしております。
| 科目 | 前事業年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 当事業年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | |||
| 金額(百万円) | 構成比(%) | 金額(百万円) | 構成比(%) | ||
| 航空運送事業収入 | 定期旅客運送収入 | 39,556 | 99.0 | 40,070 | 99.1 |
| 貨物運送収入 | 180 | 0.5 | 158 | 0.4 | |
| 不定期旅客運送収入 | 37 | 0.1 | 9 | 0.0 | |
| 小計 | 39,774 | 99.6 | 40,239 | 99.6 | |
| 附帯事業収入 | 163 | 0.4 | 177 | 0.4 | |
| 合計 | 39,937 | 100.0 | 40,416 | 100.0 | |
(注)1 定期旅客運送収入および貨物運送収入には、全日本空輸株式会社への座席販売および貨物輸送分を含めております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3 主な相手先別の販売実績および当該販売実績の総販売実績に対する割合は以下のとおりです。なお、当該取引の内容は、コードシェアによる座席販売および貨物輸送分であります。
| 相手先 | 前事業年度 | 当事業年度 | ||
| 販売高(百万円) | 割合(%) | 販売高(百万円) | 割合(%) | |
| 全日本空輸株式会社 | 12,204 | 30.6 | 13,212 | 32.7 |
上記により、生産量(総提供座席キロ)が増加したことなどにより、航空運送事業収入は40,239百万円(前期比1.2%増)となりました。また、附帯事業収入は177百万円(前期比8.6%増)となりました。これらにより、当事業年度の営業収入は40,416百万円(前期比1.2%増)となりました。しかしながら、新型コロナウイルス感染症の
拡大に伴う日本国内における移動自粛や台湾における入国制限等の影響を強く受け、とりわけ3月は航空需要が急
激に減退したことにより、営業収入は予想を大きく下回りました。
一方、費用面につきましては、事業年度を通じた平均為替相場は前事業年度と比較して円高水準で、原油価格は
低水準で推移しましたが、保有機材数の増加や生産量の増加に伴い機材費や変動費(燃油費など)が増加しました。加えて、将来の航空機材の定期整備費用に備えるための定期整備引当金は米ドル建てで金額を見積もっており、期中の円高進行に伴う引当金繰入額は減少したものの、将来の整備費見積額増加に伴う米ドル建ての追加繰入の発生により、純額として引当金繰入額は増加しました。これらの結果として、事業費ならびに販売費及び一般管理費の合計額である営業費用は、40,413百万円(前期比4.5%増)となりました。
これらの結果、営業費用の増加が営業収入の増加を上回り、当事業年度の営業利益は3百万円(前期比99.7%減)、経常利益は46百万円(前期比96.3%減)となりました。また、法人税等合計は減少しましたが、当期純損失は400百万円(前事業年度は当期純利益513百万円)となりました。
② 当期の財政状態の概況
当事業年度末の資産合計は29,474百万円となり、前事業年度末に比べ1,386百万円増加しました。
流動資産合計は2,453百万円増加しましたが、これは主として、新規借り入れを行ったことなどにより現金及び預金が増加したことによるものです。また、固定資産合計は1,066百万円減少しましたが、これは主として、減価償却の進行により有形固定資産が1,295百万円減少したことによるものです。
当事業年度末の負債合計は22,720百万円となり、前事業年度末に比べ3,169百万円増加しました。
これは主として、リース債務(流動負債および固定負債)が約定返済により988百万円減少した一方で、新規借り入れおよび約定返済の純額として借入金(流動負債および固定負債合計)が1,979百万円、繰り入れおよび目的使用の純額として定期整備引当金が1,571百万円増加したことによるものです。なお、当事業年度末の有利子負債残高は9,855百万円となりました。
当事業年度末の純資産合計は6,754百万円となり、前事業年度末に比べ1,783百万円減少しました。
これは、当期純損失の計上により利益剰余金が400百万円減少、剰余金の配当により利益剰余金が28百万円減少したことに加え、デリバティブ取引に係る繰延ヘッジ損益が1,353百万円減少したことによるものです。
③ 当期のキャッシュ・フローの概況
当事業年度末における現金及び現金同等物は9,716百万円となり、前事業年度末に比べ4,188百万円の増加(前事業年度は1,813百万円の減少)となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、4,895百万円のキャッシュ・インフロー(前事業年度は265百万円のキャッシュ・インフロー)となりました。
これは主として、法人税等を289百万円(前期比75.6%減)支払ったことによる資金減少があった一方で、税引前当期純利益が46百万円(前期比96.3%減)となったほか、未収入金および未収消費税等の回収による資金増加が合計で2,201百万円、航空機等の購入に伴い固定資産が増加したことにより減価償却費が1,808百万円(前期比6.2%増)、定期整備引当金の増加が1,571百万円(前期比23.1%増)となったことに加え、売上債権の回収により1,137百万円の資金増加となったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、1,915百万円のキャッシュ・アウトフロー(前期比60.5%減)となりました。
これは主として、航空機材の内装品への投資などにより有形固定資産の取得による支出が618百万円(前期比85.7%減)あったことに加え、ソフトウエア等の無形固定資産の取得による支出が188百万円(前期比54.7%減)、定期預金の預入による支出が1,338百万円(前期比303.8%増)となったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、1,231百万円のキャッシュ・インフロー(前期比54.8%減)となりました。
これは主として、短期および長期借入金の返済による支出1,120百万円(前期比83.9%増)およびリース債務の返済による支出719百万円(前期比5.0%減)があった一方で、長期借入による収入が3,100百万円(前期比18.4%減)となったことによるものです。
④ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。重要な会計方針については、「第5 経理の状況 注記事項(重要な会計方針)」に記載しております。財務諸表の作成にあたっては、会計上の見積りを行う必要があり、特に定期整備引当金は、経営者の会計上の見積りの判断が財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼすと考えております。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響等不確実性が大きく将来事業計画等の見込み数値に反映させることが難しい要素もありますが、期末時点で入手可能な情報を基に検証等を行っております。
(定期整備引当金)
航空機材の主要な定期整備費用の支出に備えるため、当事業年度末までに負担すべき将来の整備費用見積額を定期整備引当金として計上しております。
当社は、当事業年度末までの定期整備費用実績額を基礎として、個々の航空機材の整備計画から調達方法(購入またはリース)、リース会社との契約や当該機材の使用状況なども織り込み、将来の整備費用を見積り、定期整備引当金を計上しております。整備計画は長期にわたることに加え、個々の航空機材の使用状況等により定期整備実施時に必要となる整備費用が変動する場合があり、定期整備引当金額を超過し追加の費用負担が生じる可能性があります。
(繰延税金資産)
当社は、繰延税金資産について、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について、繰延税金資産を計上しております。
繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
(固定資産の減損処理)
当社は、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。
減損の兆候の把握、減損損失の認識および測定に当たっては慎重に検討しておりますが、事業計画や当社を取り巻く環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、減損処理が必要となる可能性があります。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。財務諸表の作成に当たり、資産及び負債又は損益の状況に影響を与える会計上の見積りは、過去の実績等の財務諸表作成時に入手可能な情報に基づき合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社の財務諸表の作成に当たって採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 2 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載しております。
② 経営成績に重要な影響を与える要因についての分析
当社の財政状態および経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載しております。
③ 資本の財源及び資金の流動性
当事業年度の資金の主要な使途を含むキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ③ 当期のキャッシュ・フローの概況」に記載しております。
当社は、運転資金および設備資金につきましては、事業計画等に照らして、自己資本、銀行からの借入れまたはファイナンス・リース取引により調達しております。
なお、当事業年度末現在における借入金およびリース債務を含む有利子負債の残高は9,855百万円であります。また、当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は9,716百万円であります。
なお、キャッシュ・フロー関連指標は、以下のとおりであります。
| 前事業年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 当事業年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | |
| 自己資本比率(%) | 30.4 | 22.9 |
| 時価ベースの自己資本比率(%) | 38.1 | 32.1 |
| キャッシュ・フロー対有利子負債比率(倍) | 33.4 | 2.0 |
| インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍) | 1.7 | 36.5 |
(注)1 自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
2 株式時価総額は、期末株価終値×自己株式控除後の期末発行済株式総数により算出しています。
3 有利子負債は貸借対照表に計上されている負債のうち、短期借入金、長期借入金(1年内返済予定を含む)及びリース債務を対象としています。
4 営業キャッシュ・フロー及び利払いは、キャッシュ・フロー計算書に計上されている「営業活動によるキャッシュ・フロー」及び「利息の支払額」を用いています。
④ 経営成績・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社は、中期経営戦略「“らしさ”の追求2020」に沿って、経営指標の改善、向上を目指してまいります。
目標とする経営指標は、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)目標とする経営指標」に記載しております。