訂正有価証券報告書-第106期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

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2020/07/30 15:24
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(1)経営成績等の状況の概要
「企業内容等の開示に関する内閣府令の一部を改正する内閣府令」(平成31年1月31日内閣府令第3号)による改正後の「企業内容等の開示に関する内閣府令」第二号様式記載上の注意(32)の規定を当事業年度に係る有価証券報告書から適用しております。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。
①経営成績
当連結会計年度における世界経済は、第3四半期までは、米中貿易摩擦の長期化やこれに伴う中国経済の減速、英国のEU離脱問題、中東の地政学リスクの高まりなどにより景気は低迷しました。日本では10月の消費税増税による内需の冷え込みも加わり、低成長の域にとどまりました。第4四半期には、COVID-19感染拡大による影響が全世界に広がり、海外都市のロックダウンなど世界各国の経済活動が停止する事態になりました。
このような状況のなか、当社グループでは、将来に向けて成長分野である自動車の電動化領域の新規案件の成約や光通信用エレメント部品の新規取引先開拓に取り組み、空調用は、VEにより原価を低減した製品の拡販に注力してまいりました。
また、自動車の二次電池用ライン構築や十和田新工場の稼働など、増産に向けた設備投資と将来を見据えた人材採用・育成といった人的投資を進めつつ、工程改善などコスト削減に取り組んでまいりました。
その結果、当社グループの当期の業績は、売上高11,441百万円(前期比8.3%減)、営業利益465百万円(同36.7%減)、経常利益393百万円(同47.6%減)、親会社株主に帰属する当期純利益220百万円(同60.6%減)と減収減益になりました。
売上高は、5G普及に伴う光通信分野向けエレメント事業の売上が拡大しましたが、主軸の自動車や空調向けを中心に中国市場低迷の影響を受け、前年比減収となりました。
損益面では、減収に加え、設備投資や人員増加によるコスト負担増により、営業利益、経常利益が減少いたしました。
主な用途別売上高は、次のとおりであります。
a.自動車部品事業 7,122百万円(同6.7%減)
カーエアコン、エンジン領域等の既存製品は、中国市場の低迷を背景にした各自動車メーカーの生産調整の影
響を受け、減少いたしました。
成長分野である電動化領域の売上高は、複数の新規製品の量産を開始いたしましたが、中国の新エネルギー車
(NEV)補助金減額の影響や中国国内の自動車販売減により、前期比約5%増にとどまりました。
b.空調・カスタム部品事業 3,588百万円(同12.1%減)
米中貿易摩擦による中国国内の景況悪化及び企業の設備投資意欲の減退から中国向け空調製品・工作機械製品
の売上が減少しました。
また、日本国内においては、初夏の天候不良により空調の販売が減少したことに加え、10月の消費税増税の影
響や暖冬が重なり、伸び悩みました。
一方、ASEANでは旺盛な空調需要を背景に好調に推移いたしました。
c.エレメント部品事業 730百万円(同3.0%減)
光通信分野の売上高は5Gの普及に向けたインフラ整備により、前期比約150%増と伸長いたしましたが、自動
車及び家電用の既存製品は、中国市場の低迷と顧客の在庫調整が継続し、売上減少となりました。
②財政状態
(資産)
当連結会計年度における資産は、9,442百万円となり前連結会計年度比514百万円の増加となりました。
主な増加要因は、借入金の増加等による現預金の増加605百万円、COVID-19の影響等による棚卸資産の増加121百万円、二次電池用設備等による有形固定資産の増加234百万円があります。
一方、主な減少要因は、売上低迷による売上債権の減少425百万円があります。
(負債)
当連結会計年度における負債は、7,264百万円となり前連結会計年度比536百万円の増加となりました。
主な増加要因は、設備投資資金及びCOVID-19対応のための短期・長期借入金の増加982百万円があります。
一方、主な減少要因は、売上低迷に連動した仕入債務の減少151百万円、未払金の減少244百万円があります。
(純資産)
当連結会計年度における純資産は、親会社株主に帰属する当期純利益220百万円を計上する一方で、その他包括利益累計額が191百万円減少したことなどにより2,178百万円(前連結会計年度比21百万円の減少)となりました。
この結果、自己資本比率は22.7%(前連結会計年度末は24.3%)となりました。
③当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動で497百万円獲得し、投資活動で631百万円使用し、財務活動で824百万円を得た結果、前連結会計年度末に比べて605百万円増加し、1,999百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況と、それらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、獲得した資金は497百万円となりました。税金等調整前当期純利益394百万円、減価償却費388百万円及び売上債権の減少374百万円等により、1,262百万円の資金の増加となりました。一方で、法人税等の支払額97百万円、たな卸資産の増加174百万円等により、764百万円の資金の減少となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、使用した資金は631百万円となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出561百万円等によるものであります。主な設備投資は、新焼成炉(当社)及び電動化領域に関するインフラ整備(当社子会社)によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、得られた資金は824百万円となりました。これは主に短期借入による収入(純額)860百万円、長期借入による収入550百万円等があった一方で、長期借入金の返済による支出413百万円等があったことによるものであります。借入金の増減は、外部要因(金利等)と内部要因(設備投資等の資金需要)を慎重に検討して行っておりますが、COVID-19に関連する資金リスクへの対処としての借入も行っております。
キャッシュ・フロー関連指標の推移は、次のとおりであります。
2016年3月期2017年3月期2018年3月期2019年3月期2020年3月期
自己資本比率(%)11.616.520.724.322.7
時価ベースの自己資本比率(%)31.258.582.456.936.5
債務償還年数(年)7.56.55.55.09.5
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)4.25.98.214.37.3

自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
債務償還年数:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
(注1)いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
(注2)株式時価総額は、自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。
(注3)キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを使用しております。
(注4)有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象とし
ています。また、利払いにつきましては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額及び手形売却
に伴う支払額を使用しております。
④生産、受注及び販売の実績
当社グループは、温度センサ、電子部品等の製造販売及びこれらに付帯する業務の単一セグメントでありますが、社内の事業管理は事業部制をとっているため、生産、受注及び販売の実績の記載については、当社グループの事業の部門別に記載いたします。
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績を事業の部門別に示すと、次のとおりであります。
事業の部門別の名称当連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
金額(千円)前年同期比(%)
自動車部品6,803,32789.0
空調・カスタム3,847,77791.6
エレメント935,467116.8
合計11,586,57291.6

(注)1.金額は販売価格によっており、事業の部門間の取引は相殺消去しております。
2.上記の金額には消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当連結会計年度の受注実績を事業の部門別に示すと、次のとおりであります。
事業の部門別の名称当連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日 )
受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)
自動車部品7,080,60091.8461,97691.7
空調・カスタム4,004,59594.51,052,089165.3
エレメント973,592120.4480,216202.8
合計12,058,78994.51,994,281144.9

(注)上記の金額には消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績を事業の部門別に示すと、次のとおりであります。
事業の部門別の名称当連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
金額(千円)前年同期比(%)
自動車部品7,122,28693.3
空調・カスタム3,588,82387.9
エレメント730,12597.0
合計11,441,23591.7

(注)1.事業の部門間の取引は相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりで
あります。
相手先前連結会計年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
当連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
株式会社デンソー3,757,06730.13,738,03532.7

3.上記の金額には消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、第5「経理の状況」の連結財務諸表の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しておりますが、特に次の重要な会計方針が連結財務諸表作成における重要な見積りの判断に大きな影響を及ぼすものと考えております。
退職給付にかかる資産及び負債
当社グループの退職給付費用及び退職給付債務は、一定の前提条件に基づく数理計算によって算出されております。これらの前提条件には、割引率、昇給率や年金資産の長期期待運用収益率など、多くの見積りが含まれております。このため、実際の結果が前提条件と異なる場合、又は前提条件を変更した場合には、将来の退職給付費用及び退職給付債務に影響を及ぼす可能性があります。
固定資産の減損損失
当社グループは、主に営業活動による損益等から減損の兆候を判定し、兆候がある場合には将来の事業計画等を勘案して減損の認識の判定を行っております。現時点では減損処理の必要な固定資産はありません。
しかし、将来の事業環境の変化、業績動向によっては減損処理が必要となる可能性があります。
②経営成績の分析
a.事業別の分析
当社グループの事業は、「自動車部品事業」「空調カスタム部品事業」「エレメント部品事業」に大別されます。これらの事業別の売上高は以下のような推移となりました。
0102010_001.png0102010_002.png全体を総括した場合、最も大きな影響があったのは、当社グループにとって主要な市場(主に中国市場)の低迷があります。これはすべての事業に影響を及ぼしました。
事業別には以下のように分析しております。
・自動車部品事業
既存品は中国市場の低迷の影響を最も強く受けました。各自動車メーカーが生産調整を行ったことにより、売上は大きく減少しました。
ただし、電動化領域は成長著しい分野であるため、市場低迷等の影響を受けつつも微増となりました。
・空調カスタム部品事業
ASEAN向けの空調分野は好調に推移しましたが、米中貿易摩擦及びCOVID-19の影響は大きく、中国向けの減速が顕著となりました。
・エレメント部品事業
自動車・家電用既存品は低迷したものの、光通信分野は好調に推移しました。
b.エリア別の分析
0102010_003.png注)エリア別の売上高は、顧客単位で集計しております。
・日本向け
国内自動車産業において下期から生産調整の傾向が顕著となりました。
最終消費地での市場低迷の影響を受けたものです。
・中国向け
中国市場の低迷、及びCOVID-19の影響は非常に大きく、大幅な減収となりました。
・ASEAN向け
旺盛な需要が継続し、また、当社のVE品拡販により空調事業が好調に推移しました。
c.四半期単位の推移
0102010_004.png前連結会計年度の好調を維持していた第1四半期は好調な滑り出しとなりましたが、中国市場の低迷を受け第2四半期以降は減収傾向となりました。年明けから拡大したCOVID-19の影響は極めて大きく、第4四半期が、最も厳しい結果となりました。
③キャッシュ・フローの状況の分析
キャッシュ・フローの状況の分析については、P19 3[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析]に記載しております。
④資本の財源及び資金の流動性の分析
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、当社グループ製品製造のための資材・部品購入、製造費用及び
販管費用等であります。また、設備資金需要につきましては、当社グループ製品製造のための生産設備購入や工場
建設費用等があります。
当社グループが現時点で保有する資金の約50%程度は海外子会社が保有しております。グループ各社の資金需給
を踏まえつつ、グループ全体の戦略的な資金運用の観点から、配当等の手段により計画的に日本へ還流させており
ます。
a.財務戦略の基本的な考え方
当社グループは、自己資本比率及びネット有利子負債を戦略上の重要な指標としながら、必要に応じて金融機関からの借入を行い、又は返済を進めながら、各種の投資(設備、人材、研究開発等)を行っております。
原則的には、営業活動により獲得されたキャッシュ・フローが投資活動の原資となりますが、企業価値向上に有益と考える投資に対しては、借入金によるキャッシュも原資として充当して投資を行います。
0102010_005.png
b.経営資源の配分に関する考え方
当社グループは、既存事業の強化・成長、及び二次電池領域のような新規分野の拡充のために不可欠と考える設備投資や人材投資、並びに高付加価値製品の開発に必須の技術開発分野への投資を積極的かつ継続的に実施することで企業価値の向上を実現すべく、優先して経営資源を配分します。
一方で、財務体質の強化、及び株主還元についても重要な経営課題と位置付けております。
有利子負債について目標を設定し、過度の投資とならないよう「成長投資と財務体質」のバランスを常にモニタリングし、投資判断を行っております。その上で、市場環境や資金余力を総合的に勘案し、安定的な配当を実施してまいります。
c.資金調達の方法
当社グループの資金調達は、間接金融を原則的な調達手段と位置付けており、国内金融機関と長期間にわたり良好な関係を幅広く構築してまいりました。現在は取引銀行5行との間でシンジケート方式によるタームローン契約及び短期コミットメントライン契約を締結しております。
⑤経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因については、P14 2[事業等のリスク]に記載しております。
⑥経営戦略の現状と見通し
経営戦略の現状と見通しについては、P12 1[経営方針、経営環境及び対処すべき課題等]に記載しております。

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