有価証券報告書-第17期(令和2年10月1日-令和3年9月30日)

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2021/12/22 15:00
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(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状況、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国の経済は、昨年冬において、新型コロナウイルスの感染が再拡大し、二度目の緊急事態宣言が発令され、一度解除されたものの、新たに三度目の発令がされるなど、先行き不透明な状況が続いておりましたが、令和3年9月末をもって、緊急事態宣言とまん延防止等重点措置が全国的に解除されました。これにより、行動制限の緩和が進み経済活動が改善することが期待されますが、感染症の動向や内外の経済状況等につきましては、引き続き注視する必要があるものと考えております。
そのような中、当社グループを取り巻く市場においては、引き続きインターネット広告の成長は顕著であり、2020年の国内総広告費は前年より大幅に下回る結果となったものの、インターネット広告費は成長を維持し、マスコミ4媒体に匹敵するほどの規模へと伸長した結果、2020年度のインターネット広告市場規模は前年度比107.4%の2兆1,290億円と推計されるなど、一貫して伸長を続けております。さらに、新型コロナウイルスの影響による巣ごもり需要の影響からも、消費者の購買行動がオンラインへとシフトしており、インターネットを主軸とした新たな生活様式は今後も定着すると予想されており、オンライン需要に適した業界・サービス・商品などの成長に応じて、さらにインターネット広告市場の拡大が予想されております。
また、新型コロナウイルスの影響により、感染リスクを軽減させる非接触の目的やオンライン需要の増加に伴い、キャッシュレス決済の利用や需要も増加し、これにより、フィンテック市場につきましても、成長が見込まれると考えております。
このような状況の中、当社グループは、平成29年9月期以降、営業損失を計上する状況が続いておりましたが、平成30年9月期より開始した抜本的な経営改革を推し進め、令和3年9月期においては、以下のとおり、事業の大きな転換を行い、令和3年9月期第3四半期連結会計期間(令和3年4月1日~6月30日)においては、前年同期比において売上総利益は108%と改善、そして連結EBITDAで8百万円黒字化を達成、令和3年9月期第4四半期連結会計期間(令和3年7月1日~9月30日)では、連結営業利益において10百万円の黒字化を達成、そして令和3年9月期連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益も33百万円の黒字化を達成、と一定の成果を得ることができました。
当連結会計年度においては、財務的な選択と集中の総仕上げとして、創業当時からの主力事業である「Gendama」を営んでいた株式会社リアルXの全株式の売却を完了いたしました。一方、10年後も成長し続ける生産性の高い新たな事業モデル創出を目的とする「GAFAメディア戦略」を打ち出し、GAFAメディア事業においては、利益性の高い新規メディア事業の買収2件を成立させ事業の収益を伸長させております。加えて、この買収で得たノウハウをベースに新たな事業成長のための事業創造を具体的に試みております。
フィンテック事業におきましては、加速するDX化の波を受け、各種ポイントサービスやクラウドソーシングサービスなど、さまざまなサービスで貯めたお手持ちのポイントや報酬を、R(リアル)としてまとめられるサービスである「RealPay」においては、コロナ禍において副業サービスの利用が増加したことにより、「RealPay」と提携する顧客のユーザーの利用が加速し、累計流通総額は200億円を突破いたしました。
また、オンライン上で全てのフローに対応できるデジタル・ギフト・サービス「RealPayギフト」をリリースし、新型コロナウイルス感染拡大の影響による生活様式の変化、企業のDX化、及びこれらを受けてLIVE配信をはじめとする多様な稼ぎ方が急速に進み、ナショナルクライアントを含めた大手企業のマーケティングツールとしてご利用いただくなどひき合いも多く、潜在的なニーズも含め非常に需要の高いサービスであると考えております。
上記のとおり、当連結会計年度におきましては、Afterコロナに適応したサービス展開を推進すべく、「GAFAメディア事業」「フィンテック事業」の2つのセグメントを中心として、積極的に資金・人材の投資を行い、利益最大化を実現すべく、再成長の準備を進めてまいりました。
セグメント別の経営成績は次の通りです。なお、当連結会計年度より、報告セグメントとして記載する事業セグメントを変更しております。そのため、当連結会計年度の比較・分析は、変更後の区分に基づいております。
10年後も成長し続ける生産性の高い新たな事業モデル創出を目的として、インターネット分野の成長を牽引するGAFAトラフィックを活用した利益性の高い新規メディア事業の買収、立ち上げを推進しております。当連結会計年度においては、オンラインエンターテインメントコンテンツの紹介メディア、格安SIMの比較メディア、2つのwebメディア事業の買収を皮切りに安定的な事業運営に向けた取組を推進してまいりました。第3四半期では、オンラインエンターテインメントコンテンツのリニューアルを実施し、リニューアル後に大幅な成長を遂げるなど絶対利益成長に向けて大幅に前進しております。また、第4四半期においても、格安SIMの比較メディアの大幅なリニューアルを実施し、第3四半期同様に、高い利益率を維持しながら躍進を続けております。これらの買収により手に入れたノウハウを活用し、引き続き、利益最大化を目的としたメディア買収を進めつつ、他社との提携も進めながら新規メディアの立上げや新規ビジネスの開発を進めてまいります。
以上の結果、GAFAメディア事業の売上高は224,893千円(前年同期比59.3%減)、セグメント利益106,342千円(前年同期はセグメント損失24,963千円)となりました。
<フィンテック事業>国内キャッシュレス化の推進、在宅ワークの拡大、副業解禁などにより個人の稼ぎ方がより多様化する社会的背景の中で、現金以上に価値のあるポイントが利用できる報酬支払インフラの構築を目指し、事業を運営してまいりました。当連結会計年度においては、RealPayの運用ノウハウを活かし、新たに提供を開始したデジタル・ギフト・サービス「RealPayギフト」が本格始動しております。加速するDX化の波を受け、デジタルギフトを軸としたマーケティング分野におけるDX支援サービスを推進し、流通額を最大化させるために営業活動を強化し、さらに、安定した質の高いサービスの提供を実現すべくプロダクトの強化を進めております。第3四半期には、RealPayギフトにおいて、海外送金が可能なPayPalや暗号資産であるbitcoinへの受け取りを可能にするなど、これからの時代に沿ったマーケティングツールとしてのサービス強化を推進いたしました。第4四半期においても、暗号資産販売所である「CoinTrade」を交換先として追加し、bitcoinだけではなく複数の暗号資産を活用したマーケティング支援が可能となりました。
また、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、企業のDX化によるオンラインマーケティングが推進される中、ナショナルクライアントにて、RealPayギフトを活用した大型キャンペーンが多数実施されるなど、潜在的なニーズも含め非常に需要の高いサービスとして成長を続けております。さらに、コロナ禍において副業サービスの利用が増加したことにより「RealPay」と提携する顧客のユーザーの利用も加速し、累計の流通総額は200億円を突破いたしました。
以上の結果、フィンテック事業の売上高は78,324千円(前年同期比125.9%増)、セグメント利益は18,311千円(前年同期比1.4%減)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は前連結会計年度末より484,329千円減少し、401,741千円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動により回収した資金は、83,155千円(前年同期は447,270千円の使用)となりました。これは主として、税金等調整前当期純損失24,727千円となったものの、法人税等の還付額96,484千円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動により使用した資金は、482,900千円(前年同期は190,693千円の回収)となりました。
これは主として、事業譲受による支出400,000千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動により使用した資金は、84,583千円(前年同期は288,269千円の使用)となりました。
これは主として、長期借入金返済による支出85,080千円によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の状況
a.生産実績
生産に該当する事項が無いため、生産実績に関する記載はしておりません。
b.受注実績
受注に該当する事項が無いため、受注実績に関する記載はしておりません。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称販売高(千円)前期比(%)
GAFAメディア事業224,89340.7
フィンテック事業78,324225.9
合計303,21751.7

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表等は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表等の作成にあたって、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績や現状等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表の作成にあたり用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、後記「第5 経理の状況 1連結財務諸表等(1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。また、会計上の見積りを行ううえでの新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響は、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等(1) 連結財務諸表 注記事項(追加情報)(新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響に関する会計上の見積り)」に記載しております。また、重要な会計上の見積りについては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等(1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)(GAFAメディア事業に係るのれんの認識及び評価)(フィンテック事業に係るソフトウエアの評価)」に記載しております。
② 財政状態の分析
a.資産の部
流動資産は、前連結会計年度末に比べて、467,103千円減少し、879,854千円となりました。これは主として、現金及び預金が484,329千円減少したことによるものであります。
固定資産は、前連結会計年度末に比べて、345,431千円増加し、418,261千円となりました。これは主として、のれんが320,645千円増加したことによるものであります。
この結果、総資産は、前連結会計年度末に比べて、122,379千円減少し、1,298,115千円となりました。
b.負債の部
流動負債は、前連結会計年度末に比べて、114,167千円減少し、457,154千円となりました。これは主として、ポイント引当金が192,497千円減少したことによるものであります。
固定負債は、前連結会計年度末に比べて、42,522千円減少し、残高がなくなりました。これは主として、長期借入金が37,980千円減少したためであります。
この結果、負債は、156,689千円減少し、457,154千円となりました。
c.純資産の部
純資産合計は、前連結会計年度末に比べて、34,310千円増加し、840,960千円となりました。これは主として、親会社株主に帰属する当期純利益が33,389千円になったことによるものであります。
③ 経営成績の分析
経営成績の分析につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要①財政状態及び経営成績の状況」をご参照ください。
④ キャッシュ・フローの状況
キャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要②キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
⑤ 経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因については、「2 事業等のリスク」に記載しております。
⑥ 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの資金需要のうち主なものは、運転資金、システム投資、人材確保、借入金の返済等であります。また、その資金の源泉といたしましては、営業活動等によるキャッシュ・フロー、金融機関からの借入金等により、必要とする資金を調達しております。
なお、当連結会計年度末における有利子負債の残高は237,980千円となり、現金及び現金同等物の残高は401,741千円となっております。
これにより、資金の流動性は十分に確保されているものと判断しております。
⑦ 経営者の問題認識と今後の方針について
当社の経営者は、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、当社が今後さらなる成長と発展を遂げるためには、厳しい環境の中で様々な課題に対処していくことが必要であると認識しております。
なお、今後の方針につきましては「第2 事業の状況」「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」「(3)会社の経営環境と中長期的な経営方針」に記載しております。
⑧ 経営戦略の現状と見通し
当社グループの経営陣は、現在の事業環境並びに入手可能な情報に基づき、迅速かつ最善な経営戦略の立案、施策の実施に努めております。そのような中、当社グループが今後も持続的に成長するためには、戦略的な選択と集中を推し進め、成長事業に積極的に投資を行い、10年後も継続する事業の柱を創造することが必要であると考えております。

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