有価証券報告書-第9期(令和2年1月1日-令和2年12月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当社グループは、主にメディア事業とストア事業の2種のセグメントを軸にビジネス展開しております。
当連結会計年度における当社グループを取りまく経営環境におきまして、新型コロナウイルス感染症による内外経済への影響が懸念されております。緊急事態宣言が発令される中、生活や産業のあらゆる場面に「ニューノーマル(新常態)」が浸透し、感染症拡大防止と経済成長の両立が求められております。
4媒体広告市場(新聞・雑誌・テレビ・ラジオ)が前年の水準を下回る状況が続く一方で、当社メディア事業の主たる事業内容であるインターネット広告市場においては、前年水準を上回る水準の回復傾向にあります。しかし、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響による個人所得の減少や雇用環境の悪化による景気の後退等、先行きは予断の許さない状況となっております(注)。
(注)出所:経済産業省「特定サービス産業動態統計調査」(2020年11月確報版)
このような環境下において、当社グループは、中期的な成長戦略として「脱マックスむらいにおける収益構造」の確立を目指しております。そのためにも、まずは「既存事業分野での成長と深耕」による収益の回復に努めてまいりました。メディア事業においては、当連結会計年度にコンテンツ制作体制の見直しと拡充を行い、「AppBank.net」、「マックスむらいチャンネル」をはじめとする当社運営メディアのPV並びに視聴回数の増加を図りました。同時に、広告売上の増加を目指して純広告(BtoBタイアップ広告)営業の強化も進めました。事業面においては進捗が見られる一方、それらが売上の回復につながるまでは一定のタイムラグが発生することから、継続的な製造費用のコントロール並びに販売費及び一般管理費の圧縮にも務めました。
当連結会計年度における業績は、売上高547,483千円(前年同期比58.6%減)、営業損失136,262千円(前年同期は営業損失55,768千円)、経常損失138,036千円(前年同期は経常損失56,434千円)、親会社株主に帰属する当期純損失177,581千円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失70,659千円)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
各セグメントの経営成績数値にはセグメント間の内部取引高を含んでおります。
(メディア事業)
メディア事業におきましては、サイト運営、スマートフォンアプリの開発・運営、インターネット動画配信、アドネットワーク運営及びこれらと連動する広告枠販売等のビジネスを行っております。サイト運営では、中核メディアサイト「AppBank.net」、攻略サイト「パズドラ究極攻略」、「モンスト攻略」等を提供しております。動画配信の分野では、「YouTube」及び「niconico」を通じて動画コンテンツの提供・公開を行っており、うちYouTubeでは、チャンネル登録者が約150万人の「マックスむらいチャンネル」、「AppBankTV」等を提供・公開しております。
なお、当連結会計年度では、自社YouTubeチャンネルのリニューアルを実施いたしました。新たに、静岡県の山を舞台に一から山を整備する様子や、山で育てた作物をもとにした特産品の開発等様々な企画を配信しております。これらの動画チャンネルでは、今後もより自由度が高く、魅力的な動画コンテンツを制作し、「地方密着型」ならではの企画や特産品の開発等を視聴者の方にお届けし、楽しんでいただくことで、これまで当社がリーチできなかった新たなファン層の獲得並びに社外パートナーとの連携等によるストア事業への展開を意図しております。
社外パートナーとの連携実績として、当第4四半期において、農と食のプラットフォームを運営する一般財団法人興農学園と提携し、長野県の農場で生産されたりんごの販売を行いました。また、農事組合法人丸榮の栽培するみかんを、「手むき究極のみかんジュース」として製品企画し、クラウドファンディングサイトに掲載し、目標調達金額を達成いたしました。来期以降も、引き続き「地方密着型」ならではの商材の開発・販売を手がけていく予定です。
営業面では、純広告収益、動画広告、アドネットワーク広告収益等が前年同期と比べて大きく減少いたしました。これは、前期に実施したコンテンツ投資の抑制及び制作体制の縮小によって、魅力的かつ安定的なコンテンツ制作に影響が出ていたことから、新たな経営体制のもとでコンテンツ制作体制の強化を図っておりますが、前年同期と比較し動画の視聴回数の回復が遅れていること、また、主に前半期までのアドネットワークの広告単価が影響いたしました。純広告については、前期に営業体制を縮小していたことに加え、新型コロナウイルス感染症の影響等で前半期に十分な営業活動を行うことができなかったことが影響いたしました。一方、当四半期において、コンテンツ制作面では、当四半期において新たなメディア事業部長を選任し、編集や広告運用方針の見直し等の活動並びに投資を行った結果、「AppBank.net」のPV数及びPV当たり広告収益は前年同期と比較して増加傾向にあります。また、自社YouTubeチャンネルの視聴回数の回復は遅れておりますが、チャンネルのリニューアル実施や新たな企画の開始等、コンテンツ制作において一定の進捗が見られました。営業体制についても、戦略の見直しや新たな広告商品の企画を行ったことで、徐々に営業活動の進捗が見られるようになりましたが、安定的な受注体制構築に向け、更なる活動の見直しを行っております。このように、コンテンツ制作、営業体制の両面で改善を進めることにより、売上の拡大を図ってまいります。利益面では、継続的に製造費用のコントロール及び販売促進費の圧縮を進めました。その結果、売上総利益率において第3四半期と比較して一定の向上が見られました。
以上の結果、当連結会計年度におけるセグメント合計では、売上高288,415千円(前年同期比29.0%減)、セグメント損失142,065千円(前年同期はセグメント損失69,839千円)となりました。
(ストア事業)
ストア事業におきましては「AppBank Store」のEコマースサイト及び店舗においてスマートフォンアクセサリーをはじめとするグッズの販売を行うとともに、スマートフォンユーザーのライフスタイルをより豊かにするために、iPhone修理等のサービスを展開しております。しかし、当連結会計年度におきまして、当事業セグメントを構成しておりました株式会社AppBank Storeの株式を譲渡し、連結の範囲から除外しております。また、当連結会計年度において、テーマ株式会社を設立し、連結の範囲に含めております。
以上の結果、当連結会計年度におけるセグメント合計では、売上高は254,802千円(前年同期比72.9%減)、セグメント利益は809千円(前年同期比93.4%減)となりました。
当社グループの当連結会計年度末における財政状態は、以下のとおりであります。
当連結会計年度末における総資産は604,291千円となり、前連結会計年度末に比べ476,836千円減少いたしました。これは主に、「現金及び預金」が386,957千円減少、「売掛金」が69,550千円減少したことによるものであります。
当連結会計年度末における負債は84,770千円となり、前連結会計年度末に比べ295,687千円減少いたしました。これは主に、「買掛金」が69,772千円減少、「1年内返済予定の長期借入金」が143,447千円減少、「流動負債その他」が57,144千円減少、「長期借入金」が3,877千円減少したことによるものであります。
当連結会計年度末における純資産は519,521千円となり、前連結会計年度末に比べ181,148千円減少いたしました。これは主に、「新株予約権」が2,615千円減少、並びに「親会社株主に帰属する当期純損失」が177,581千円となったためであります。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末から386,957千円減少し、472,444千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動の結果支出した資金は171,918千円(前年同期は850千円の収入)となりました。主な要因は、「税金等調整前当期純損失」が177,060千円となった一方で、「関係会社株式売却損」56,906千円計上したほか、「仕入債務の減少」15,999千円、「未払費用の減少」12,305千円により資金が減少したためです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動の結果支出した資金は84,697千円(前年同期は23,420千円の支出)となりました。主な要因は、「連結の範囲の変更を伴う子会社株式の売却による支出」49,520千円、「敷金及び保証金の差入による支出」36,791千円があったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動の結果支出した資金は130,341千円(前年同期は72,895千円の支出)となりました。主な要因は、「長期借入金の返済による支出」131,778千円があったことによるものです。
③ 生産、受注及び販売の実績
ⅰ 生産実績
当社グループで行う事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
ⅱ 受注実績
当社グループで行う事業は、受注生産形態をとらない事業であることから、当該記載を省略しております。
ⅲ 仕入実績
当社グループで行う事業のうち、メディア事業の仕入実績については、金額的重要性が乏しいため、当該記載を省略しております。
(注)1.金額は、仕入価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.当連結会計年度において、仕入実績に著しい変動がありました。これは主にストア事業の株式会社AppBank Storeの株式を全て譲渡したことにより、連結の範囲から除外したことによるものです。
ⅳ 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.セグメント間取引については相殺消去しております。
2.Eコマースサイト、実店舗はストア事業の内訳を記載しております。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
4.当連結会計年度において、メディア事業の販売実績に著しい変動がありました。これは、主にメディア事業の純広告、広告プラットフォーム事業の売上減少によるものです。
5.当連結会計年度において、ストア事業の販売実績に著しい変動がありました。これは主にストア事業の株式会社AppBank Storeの株式を全て譲渡したことにより、連結の範囲から除外したことによるものです。
6.「その他」の区分は、報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、インターネットやビーコンを用いたマーケティングサービス及びそれに関わるアプリ開発、コンサルティング等の事業活動であります。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたり、重要となる会計方針については「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。
その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りと異なる場合があります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績は以下のとおりであります。
売上高は547,483千円となり、前連結会計年度に比べて775,818千円の減少となりました。主な要因は、メディア事業における純広告及び広告プラットフォーム事業の売上減少によるものであります。 売上原価は340,838千円となり、前連結会計年度に比べて397,262千円の減少となりました。主な要因は、メディア事業における人件費及び業務委託費等の削減によるものであります。 販売費及び一般管理費は342,908千円となり、前連結会計年度に比べて298,061千円の減少となりました。主な要因は、人件費及び業務委託費等の削減によるものであります。特別利益は19,468千円となりました。主な要因は、メディア事業におけるアプリケーション譲渡による固定資産売却益及び新株予約権戻入益であります。特別損失は58,491千円となりました。主な要因は、ストア事業の株式会社AppBank Storeの株式を全て譲渡したことによる子会社株式売却損であります。
上記の結果、営業損失は136,262千円(前連結会計年度は55,768千円)となり、経常損失は138,036千円(前連結会計年度は56,434千円)となりました。親会社株主に帰属する当期純損失は177,581千円(前連結会計年度は70,659千円)となり、前連結会計年度に比べて106,921千円拡大しました。
当連結会計年度のセグメントごとの経営成績の分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」をご覧ください。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」をご覧ください。
③ 当社グループの資本の財源及び資本の流動性
当社グループの資本の財源については、金融機関からの借入や株式の発行等によって資金調達を行っております。また、当連結会計年度末において、472,444千円の現金及び現金同等物を有しており、将来に対して十分な資本の流動性を確保しております。
④ 事業環境と戦略的見通し
当社の事業を取りまくインターネット広告市場は、拡大を続けるとともに、第5世代移動通信システムの商用サービス開始も予想され、スマートフォンの利便性が向上することで、我々の日常生活に一層浸透していくものと思われます。
このような事業環境に対応するための具体的な課題及び戦略にかかる見通しにつきましては「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に、また、事業展開上のリスクにつきましては「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」にそれぞれ記載しております。
⑤ 継続企業の前提に関する重要事象等を改善するための対応策等
当社グループは、当連結会計年度におきまして、136,262千円の営業損失を計上しており、5期連続の営業損失となることから、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在しております。
しかしながら、当連結会計年度末において、472,444千円の現金及び現金同等物を有しており、当面の事業資金を確保していること、また、当社グループはこのような事象又は状況を解消・改善するため、以下の対応策を講じることにより、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないものと判断しております。
・事業収益の改善
本連結会計年度においては、連結子会社であった株式会社AppBank Storeの株式譲渡を行う一方、M&Aや子会社の設立等による事業ポートフォリオの再編を実施いたしました。同時に、経営幹部層の拡充や事業投資を実施し、今後の事業成長のための基盤づくりを行いました。
今後は、まず中核事業である「AppBank.net」、「マックスむらいチャンネル」をはじめとする動画チャンネルを中心に売上の拡大を図る方針です。具体的には、「AppBank.net」、「マックスむらいチャンネル」ともに、運営メディアのコンテンツ制作及び集客施策の強化によるサイトPV・動画視聴回数の増加を目指してまいります。同時に、広告営業体制の見直しや広告単価の増加を図ることで、純広告、アドネットワーク広告売上の拡大を目指します。
「AppBank.net」では、当社として注力すべきコンテンツの題材を整理し、制作チームを再編しました。各制作チームにおいて、より魅力的なコンテンツを数多く配信できるよう、企画・編集オペレーションの見直しを進めております。集客施策については、主にシステム面からSEO対策やサイト内のユーザー回遊の強化を図ってまいります。広告単価の向上については、外部パートナーと連携して広告運用の改善とノウハウ蓄積が順調に進んでいると考えておりますが、今後も鋭意改善を進めてまいります。
「マックスむらいチャンネル」等の動画チャンネルにおいては、静岡県にある山の賃貸借を契機として、2020年9月と2021年1月にチャンネルのリニューアルを行いました。「マックスむらい」のゲームプレイ動画やトーク動画が好きな従来の動画のファン、また、山の動画をきっかけに獲得できた新たなファンのそれぞれに対して魅力的な動画の企画及び制作体制の構築を行ってまいります。
また、営業体制については、「AppBank.net」、動画チャンネルともに、営業人員の採用を進めると同時に、各媒体の現状に適した新たな広告商品の開発を進めており、今後の販売強化を図る方針です。
一朝一夕にという訳にはまいりませんが、これらの施策を着実に実行していくことで、チャンネル視聴回数の増加を図り、純広告・動画広告売上の拡大を目指してまいります。
併せて、本連結会計年度において設立・取得した子会社においても売上拡大を目指してまいります。
・営業費用の適正化
本連結会計年度において、現状の事業規模に見合った組織並びに業務の見直しを行い、販売費及び一般管理費の削減を実施いたしました。今後も事業成長のために必要な投資を行ってまいりますが、一方で、売上拡大のための効果的・効率的なコンテンツ制作原価の管理と販売費及び一般管理費の抑制を継続してまいります。
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当社グループは、主にメディア事業とストア事業の2種のセグメントを軸にビジネス展開しております。
当連結会計年度における当社グループを取りまく経営環境におきまして、新型コロナウイルス感染症による内外経済への影響が懸念されております。緊急事態宣言が発令される中、生活や産業のあらゆる場面に「ニューノーマル(新常態)」が浸透し、感染症拡大防止と経済成長の両立が求められております。
4媒体広告市場(新聞・雑誌・テレビ・ラジオ)が前年の水準を下回る状況が続く一方で、当社メディア事業の主たる事業内容であるインターネット広告市場においては、前年水準を上回る水準の回復傾向にあります。しかし、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響による個人所得の減少や雇用環境の悪化による景気の後退等、先行きは予断の許さない状況となっております(注)。
(注)出所:経済産業省「特定サービス産業動態統計調査」(2020年11月確報版)
このような環境下において、当社グループは、中期的な成長戦略として「脱マックスむらいにおける収益構造」の確立を目指しております。そのためにも、まずは「既存事業分野での成長と深耕」による収益の回復に努めてまいりました。メディア事業においては、当連結会計年度にコンテンツ制作体制の見直しと拡充を行い、「AppBank.net」、「マックスむらいチャンネル」をはじめとする当社運営メディアのPV並びに視聴回数の増加を図りました。同時に、広告売上の増加を目指して純広告(BtoBタイアップ広告)営業の強化も進めました。事業面においては進捗が見られる一方、それらが売上の回復につながるまでは一定のタイムラグが発生することから、継続的な製造費用のコントロール並びに販売費及び一般管理費の圧縮にも務めました。
当連結会計年度における業績は、売上高547,483千円(前年同期比58.6%減)、営業損失136,262千円(前年同期は営業損失55,768千円)、経常損失138,036千円(前年同期は経常損失56,434千円)、親会社株主に帰属する当期純損失177,581千円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失70,659千円)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
各セグメントの経営成績数値にはセグメント間の内部取引高を含んでおります。
(メディア事業)
メディア事業におきましては、サイト運営、スマートフォンアプリの開発・運営、インターネット動画配信、アドネットワーク運営及びこれらと連動する広告枠販売等のビジネスを行っております。サイト運営では、中核メディアサイト「AppBank.net」、攻略サイト「パズドラ究極攻略」、「モンスト攻略」等を提供しております。動画配信の分野では、「YouTube」及び「niconico」を通じて動画コンテンツの提供・公開を行っており、うちYouTubeでは、チャンネル登録者が約150万人の「マックスむらいチャンネル」、「AppBankTV」等を提供・公開しております。
なお、当連結会計年度では、自社YouTubeチャンネルのリニューアルを実施いたしました。新たに、静岡県の山を舞台に一から山を整備する様子や、山で育てた作物をもとにした特産品の開発等様々な企画を配信しております。これらの動画チャンネルでは、今後もより自由度が高く、魅力的な動画コンテンツを制作し、「地方密着型」ならではの企画や特産品の開発等を視聴者の方にお届けし、楽しんでいただくことで、これまで当社がリーチできなかった新たなファン層の獲得並びに社外パートナーとの連携等によるストア事業への展開を意図しております。
社外パートナーとの連携実績として、当第4四半期において、農と食のプラットフォームを運営する一般財団法人興農学園と提携し、長野県の農場で生産されたりんごの販売を行いました。また、農事組合法人丸榮の栽培するみかんを、「手むき究極のみかんジュース」として製品企画し、クラウドファンディングサイトに掲載し、目標調達金額を達成いたしました。来期以降も、引き続き「地方密着型」ならではの商材の開発・販売を手がけていく予定です。
営業面では、純広告収益、動画広告、アドネットワーク広告収益等が前年同期と比べて大きく減少いたしました。これは、前期に実施したコンテンツ投資の抑制及び制作体制の縮小によって、魅力的かつ安定的なコンテンツ制作に影響が出ていたことから、新たな経営体制のもとでコンテンツ制作体制の強化を図っておりますが、前年同期と比較し動画の視聴回数の回復が遅れていること、また、主に前半期までのアドネットワークの広告単価が影響いたしました。純広告については、前期に営業体制を縮小していたことに加え、新型コロナウイルス感染症の影響等で前半期に十分な営業活動を行うことができなかったことが影響いたしました。一方、当四半期において、コンテンツ制作面では、当四半期において新たなメディア事業部長を選任し、編集や広告運用方針の見直し等の活動並びに投資を行った結果、「AppBank.net」のPV数及びPV当たり広告収益は前年同期と比較して増加傾向にあります。また、自社YouTubeチャンネルの視聴回数の回復は遅れておりますが、チャンネルのリニューアル実施や新たな企画の開始等、コンテンツ制作において一定の進捗が見られました。営業体制についても、戦略の見直しや新たな広告商品の企画を行ったことで、徐々に営業活動の進捗が見られるようになりましたが、安定的な受注体制構築に向け、更なる活動の見直しを行っております。このように、コンテンツ制作、営業体制の両面で改善を進めることにより、売上の拡大を図ってまいります。利益面では、継続的に製造費用のコントロール及び販売促進費の圧縮を進めました。その結果、売上総利益率において第3四半期と比較して一定の向上が見られました。
以上の結果、当連結会計年度におけるセグメント合計では、売上高288,415千円(前年同期比29.0%減)、セグメント損失142,065千円(前年同期はセグメント損失69,839千円)となりました。
(ストア事業)
ストア事業におきましては「AppBank Store」のEコマースサイト及び店舗においてスマートフォンアクセサリーをはじめとするグッズの販売を行うとともに、スマートフォンユーザーのライフスタイルをより豊かにするために、iPhone修理等のサービスを展開しております。しかし、当連結会計年度におきまして、当事業セグメントを構成しておりました株式会社AppBank Storeの株式を譲渡し、連結の範囲から除外しております。また、当連結会計年度において、テーマ株式会社を設立し、連結の範囲に含めております。
以上の結果、当連結会計年度におけるセグメント合計では、売上高は254,802千円(前年同期比72.9%減)、セグメント利益は809千円(前年同期比93.4%減)となりました。
当社グループの当連結会計年度末における財政状態は、以下のとおりであります。
当連結会計年度末における総資産は604,291千円となり、前連結会計年度末に比べ476,836千円減少いたしました。これは主に、「現金及び預金」が386,957千円減少、「売掛金」が69,550千円減少したことによるものであります。
当連結会計年度末における負債は84,770千円となり、前連結会計年度末に比べ295,687千円減少いたしました。これは主に、「買掛金」が69,772千円減少、「1年内返済予定の長期借入金」が143,447千円減少、「流動負債その他」が57,144千円減少、「長期借入金」が3,877千円減少したことによるものであります。
当連結会計年度末における純資産は519,521千円となり、前連結会計年度末に比べ181,148千円減少いたしました。これは主に、「新株予約権」が2,615千円減少、並びに「親会社株主に帰属する当期純損失」が177,581千円となったためであります。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末から386,957千円減少し、472,444千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動の結果支出した資金は171,918千円(前年同期は850千円の収入)となりました。主な要因は、「税金等調整前当期純損失」が177,060千円となった一方で、「関係会社株式売却損」56,906千円計上したほか、「仕入債務の減少」15,999千円、「未払費用の減少」12,305千円により資金が減少したためです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動の結果支出した資金は84,697千円(前年同期は23,420千円の支出)となりました。主な要因は、「連結の範囲の変更を伴う子会社株式の売却による支出」49,520千円、「敷金及び保証金の差入による支出」36,791千円があったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動の結果支出した資金は130,341千円(前年同期は72,895千円の支出)となりました。主な要因は、「長期借入金の返済による支出」131,778千円があったことによるものです。
③ 生産、受注及び販売の実績
ⅰ 生産実績
当社グループで行う事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
ⅱ 受注実績
当社グループで行う事業は、受注生産形態をとらない事業であることから、当該記載を省略しております。
ⅲ 仕入実績
当社グループで行う事業のうち、メディア事業の仕入実績については、金額的重要性が乏しいため、当該記載を省略しております。
| セグメントの名称 | 仕入高(千円) | 前年同期比(%) |
| ストア事業 | 129,530 | △73.4 |
(注)1.金額は、仕入価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.当連結会計年度において、仕入実績に著しい変動がありました。これは主にストア事業の株式会社AppBank Storeの株式を全て譲渡したことにより、連結の範囲から除外したことによるものです。
ⅳ 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 販売高(千円) | 前年同期比(%) |
| メディア事業 | 288,327 | △28.9 |
| ストア事業 | 247,701 | △73.0 |
| Eコマースサイト | 194,693 | △68.4 |
| 実店舗 | 53,008 | △82.4 |
| その他 | 11,454 | - |
| 合 計 | 547,483 | △58.6 |
(注)1.セグメント間取引については相殺消去しております。
2.Eコマースサイト、実店舗はストア事業の内訳を記載しております。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
4.当連結会計年度において、メディア事業の販売実績に著しい変動がありました。これは、主にメディア事業の純広告、広告プラットフォーム事業の売上減少によるものです。
5.当連結会計年度において、ストア事業の販売実績に著しい変動がありました。これは主にストア事業の株式会社AppBank Storeの株式を全て譲渡したことにより、連結の範囲から除外したことによるものです。
6.「その他」の区分は、報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、インターネットやビーコンを用いたマーケティングサービス及びそれに関わるアプリ開発、コンサルティング等の事業活動であります。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたり、重要となる会計方針については「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。
その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りと異なる場合があります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績は以下のとおりであります。
売上高は547,483千円となり、前連結会計年度に比べて775,818千円の減少となりました。主な要因は、メディア事業における純広告及び広告プラットフォーム事業の売上減少によるものであります。 売上原価は340,838千円となり、前連結会計年度に比べて397,262千円の減少となりました。主な要因は、メディア事業における人件費及び業務委託費等の削減によるものであります。 販売費及び一般管理費は342,908千円となり、前連結会計年度に比べて298,061千円の減少となりました。主な要因は、人件費及び業務委託費等の削減によるものであります。特別利益は19,468千円となりました。主な要因は、メディア事業におけるアプリケーション譲渡による固定資産売却益及び新株予約権戻入益であります。特別損失は58,491千円となりました。主な要因は、ストア事業の株式会社AppBank Storeの株式を全て譲渡したことによる子会社株式売却損であります。
上記の結果、営業損失は136,262千円(前連結会計年度は55,768千円)となり、経常損失は138,036千円(前連結会計年度は56,434千円)となりました。親会社株主に帰属する当期純損失は177,581千円(前連結会計年度は70,659千円)となり、前連結会計年度に比べて106,921千円拡大しました。
当連結会計年度のセグメントごとの経営成績の分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」をご覧ください。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」をご覧ください。
③ 当社グループの資本の財源及び資本の流動性
当社グループの資本の財源については、金融機関からの借入や株式の発行等によって資金調達を行っております。また、当連結会計年度末において、472,444千円の現金及び現金同等物を有しており、将来に対して十分な資本の流動性を確保しております。
④ 事業環境と戦略的見通し
当社の事業を取りまくインターネット広告市場は、拡大を続けるとともに、第5世代移動通信システムの商用サービス開始も予想され、スマートフォンの利便性が向上することで、我々の日常生活に一層浸透していくものと思われます。
このような事業環境に対応するための具体的な課題及び戦略にかかる見通しにつきましては「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に、また、事業展開上のリスクにつきましては「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」にそれぞれ記載しております。
⑤ 継続企業の前提に関する重要事象等を改善するための対応策等
当社グループは、当連結会計年度におきまして、136,262千円の営業損失を計上しており、5期連続の営業損失となることから、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在しております。
しかしながら、当連結会計年度末において、472,444千円の現金及び現金同等物を有しており、当面の事業資金を確保していること、また、当社グループはこのような事象又は状況を解消・改善するため、以下の対応策を講じることにより、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないものと判断しております。
・事業収益の改善
本連結会計年度においては、連結子会社であった株式会社AppBank Storeの株式譲渡を行う一方、M&Aや子会社の設立等による事業ポートフォリオの再編を実施いたしました。同時に、経営幹部層の拡充や事業投資を実施し、今後の事業成長のための基盤づくりを行いました。
今後は、まず中核事業である「AppBank.net」、「マックスむらいチャンネル」をはじめとする動画チャンネルを中心に売上の拡大を図る方針です。具体的には、「AppBank.net」、「マックスむらいチャンネル」ともに、運営メディアのコンテンツ制作及び集客施策の強化によるサイトPV・動画視聴回数の増加を目指してまいります。同時に、広告営業体制の見直しや広告単価の増加を図ることで、純広告、アドネットワーク広告売上の拡大を目指します。
「AppBank.net」では、当社として注力すべきコンテンツの題材を整理し、制作チームを再編しました。各制作チームにおいて、より魅力的なコンテンツを数多く配信できるよう、企画・編集オペレーションの見直しを進めております。集客施策については、主にシステム面からSEO対策やサイト内のユーザー回遊の強化を図ってまいります。広告単価の向上については、外部パートナーと連携して広告運用の改善とノウハウ蓄積が順調に進んでいると考えておりますが、今後も鋭意改善を進めてまいります。
「マックスむらいチャンネル」等の動画チャンネルにおいては、静岡県にある山の賃貸借を契機として、2020年9月と2021年1月にチャンネルのリニューアルを行いました。「マックスむらい」のゲームプレイ動画やトーク動画が好きな従来の動画のファン、また、山の動画をきっかけに獲得できた新たなファンのそれぞれに対して魅力的な動画の企画及び制作体制の構築を行ってまいります。
また、営業体制については、「AppBank.net」、動画チャンネルともに、営業人員の採用を進めると同時に、各媒体の現状に適した新たな広告商品の開発を進めており、今後の販売強化を図る方針です。
一朝一夕にという訳にはまいりませんが、これらの施策を着実に実行していくことで、チャンネル視聴回数の増加を図り、純広告・動画広告売上の拡大を目指してまいります。
併せて、本連結会計年度において設立・取得した子会社においても売上拡大を目指してまいります。
・営業費用の適正化
本連結会計年度において、現状の事業規模に見合った組織並びに業務の見直しを行い、販売費及び一般管理費の削減を実施いたしました。今後も事業成長のために必要な投資を行ってまいりますが、一方で、売上拡大のための効果的・効率的なコンテンツ制作原価の管理と販売費及び一般管理費の抑制を継続してまいります。