有価証券報告書-第25期(2024/11/01-2025/12/31)

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2026/03/27 15:49
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
なお、当社は当事業年度中に決算期変更を行っております。その結果、当連結会計年度は14ヶ月の変則決算(2024年11月~2025年12月)となっておりますので、前年同期との比較は行っておりません。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりであります。
a.財政状態
(資産)
当連結会計年度末における資産合計は、1,998,382千円(前連結会計年度末2,169,482千円)となり、171,100千円の減少となりました。このうち、流動資産は1,400,495千円(前連結会計年度末1,376,156千円)となり、24,338千円の増加となりました。この主な要因は、受取手形、売掛金及び契約資産が220,717千円減少した一方で、現金及び預金が246,362千円増加したことによるものであります。また、固定資産は597,456千円(前連結会計年度末783,727千円)となり、186,270千円の減少となりました。この主な要因は、保険積立金が162,046千円減少したことによるものであります。
(負債)
当連結会計年度末における負債合計は、1,012,087千円(前連結会計年度末2,222,025千円)となり、1,209,937千円の減少となりました。このうち、流動負債は977,431千円(前連結会計年度末986,827千円)となり、9,395千円の減少となりました。この主な要因は、賞与引当金が75,354千円、未払消費税等が58,116千円、未払金が25,838千円、未払法人税等が21,707千円それぞれ増加した一方で、1年内返済予定の長期借入金が90,784千円、前受金が62,638千円、支払手形及び買掛金が36,642千円それぞれ減少したことによるものであります。また、固定負債は34,656千円(前連結会計年度末1,235,197千円)となり、1,200,541千円の減少となりました。この要因は、社債が1,174,046千円、長期借入金が26,495千円それぞれ減少したことによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は、986,294千円(前連結会計年度末△52,542千円)となり、1,038,836千円の増加となりました。この主な要因は、新株予約権の行使により、資本金及び資本準備金がそれぞれ534,355千円増加したことによるものであります。
b.経営成績
当社グループが属するクラウドサービス市場において、クラウドサービスを利用している企業の割合は引き続き上昇傾向にあります。総務省の令和6年「通信利用動向調査」によると、令和6年8月末におけるクラウドサービス利用企業の割合は80.6%(前年77.7%)に拡大しています。また、同調査によると、資本金規模別のクラウドサービス利用状況においても、資本金規模を問わずその利用率は拡大傾向が続いています。このように成長を続けるクラウドサービス市場の中で、当社が属するマーケティングオートメーション(SaaS)分野も例外ではなく、今後も3.2%(2024~2029年度の年平均成長率)の市場成長率が見込まれています。また、当社が提供する他のサービス(CMSやCX/マーケティングスイート分野)も含めると今後10.2%(2024~2029年度の年平均成長率)の市場成長率が見込まれています(出典:株式会社富士キメラ総研「ソフトウェアビジネス新市場2025年版」)。なお、当社は他にもSFA(*1)サービス等の提供も行っており、各市場自体の成長やソリューションの拡大に伴うTAM(*2)の拡大による今後の当社事業の成長余力は高いものと認識しております。
このような状況のもと、当連結会計年度における売上高は、マーケティングクラウド事業におけるストック型売上(サブスクリプション)やイベントクラウド事業が堅調に推移しました。一方、近年は積極採用による人件費の増加を主因として営業費用は増加傾向にありましたが、前期からの採用抑制やそれを補う人事異動による人員の有効活用により採用費や人件費を抑制したことや、広告宣伝施策の見直し等による徹底したコスト管理と運用(生産)効率の向上、不採算事業の整理及び減損損失の計上によりのれん償却費が減少したことなどを主因として、営業費用は大幅な減少に転じています。その結果、営業損益も大幅に改善し、第3四半期連結累計期間で黒字に転換し、当連結会計年度では営業利益に加え、経常損益についても黒字転換しました。
以上の結果、当連結会計年度の当社グループの売上高は3,208,384千円、営業利益は120,747千円、経常利益は64,994千円、親会社株主に帰属する当期純損失は27,673千円となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
なお、当社は、前連結会計年度に不採算の広告事業の一部売却(連結子会社株式の譲渡)、追加機能開発の停止及び人員削減等によるメタバース事業の縮小を決定し、収益性重視の経営へシフトしています。今後は、主力事業であるサブスクリプション事業に経営リソースを集中させ、早期の黒字経営への回帰、財務体質改善を経営上の最優先課題としています。これらの課題に取り組むにあたり、各事業の位置づけを明確にするべく再検討を行った結果、広告事業及びメタバース事業については、主力事業であるサブスクリプション事業を支える付随サービスとしての性質が強くなったことを踏まえて、「サブスクリプション事業」に含めることにするとともに、その名称を「マーケティングクラウド事業」に変更いたしました。
その結果、従来「サブスクリプション事業」「イベントクラウド事業」「メタバース事業」「広告事業」の4区分としておりましたが、当連結会計年度より、「マーケティングクラウド事業」と「イベントクラウド事業」の2区分に変更しています。

旧セグメント内容新セグメント内容
サブスクリプション事業■MA、CMSのシステム利用料、MRR(月額契約金額)、従量課金、有償保守サービス、年間契約のBPOサービス
■MA、CMSに関する初期導入サービス、BPOサービス、WEB制作、マーケティングコンサルティング等
マーケティングクラウド事業■MA、CMSのシステム利用料、MRR(月額契約金額)、従量課金、有償保守サービス、年間契約のBPOサービス
■MA、CMSに関する初期導入サービス、BPOサービス、WEB制作、マーケティングコンサルティング等
■デジタル広告の運用、コンサルティング
■株式会社ジクウが提供するメタバースイベントプラットフォームのシステム利用料、従量課金、初期導入サービス、BPOサービス等
イベントクラウド事業SMPを用いたイベントのシステム支援(バーチャルイベントに関するシステム構築費を含む)、会期当日支援(機材レンタルを含む)イベントクラウド事業■SMPを用いたイベントのシステム支援(バーチャルイベントに関するシステム構築費を含む)、会期当日支援(機材レンタルを含む)
広告事業デジタル広告の運用、コンサルティング--
メタバース事業株式会社ジクウが提供するメタバースイベントプラットフォームのシステム利用料、従量課金、初期導入サービス、BPOサービス等--

a. マーケティングクラウド事業
マーケティングクラウド事業は、「SHANON MARKETING PLATFORM」を中心とする年間利用契約に関するストック型売上(サブスクリプション売上)とそれに付随する初期導入やコンサルティングサービス等のフロー型売上(プロフェッショナル売上)から構成されています。
当連結会計年度における売上高については、最重点方針として取り組んでいるストック型売上は順調に推移しました。なお、フロー型売上については、前連結会計年度の広告事業の一部売却(連結子会社株式の譲渡)や当連結会計年度に行った広告事業の譲渡、大型のコンサルティング案件収束の影響で前期比では減少となりましたが、想定通りの推移となっています。
この結果、当連結会計年度におけるストック型売上は2,054,219千円、フロー型売上は544,421千円、マーケティングクラウド事業全体の売上高は2,598,640千円、営業利益は439,960千円となりました。また、当連結会計期間末における契約アカウント数は、571アカウント(前期末比2.9%増)となりました。
b. イベントクラウド事業
イベントクラウド事業は、コロナ禍以降のリアルイベント開催減少という市場状況から一転して、前期後半からリアルイベント開催への回帰傾向が鮮明となり、当社のイベントクラウド事業を取り巻く市場環境は改善してきています。当連結会計年度においては、大型イベントの会期が多くあり、前期比で増収増益となりました。
この結果、当連結会計年度における売上高は609,744千円、営業利益は97,524千円となりました。
※1 Sales Force Automationの略で、商談管理ツールを意味します。
※2 Total Addressable Marketの略で、獲得できる可能性のある全体の市場規模を意味します。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末比で246,362千円増加し、1,009,496千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動の結果得られた資金は、593,829千円となりました。これは主に、売上債権の増減額245,510千円(増加要因)、減価償却費181,872千円(増加要因)、賞与引当金の増減額74,647千円(増加要因)、社債償還損61,446千円(増加要因)によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動の結果支出した資金は、61,110千円となりました。これは主に、無形固定資産の取得による支出165,437千円、保険積立金の解約による収入147,081千円、有形固定資産の取得による支出99,592千円、敷金の回収による収入69,223千円によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動の結果支出した資金は、287,038千円となりました。これは主に、転換社債型新株予約権付社債の償還による支出697,695千円、株式の発行による収入545,536千円、長期借入金の返済による支出117,279千円によるものです。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループの事業は、提供するサービスの性質上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
b.受注実績
当社グループは、受注実績の金額と販売実績の金額の差額が僅少であるため受注実績の記載を省略しております。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2024年11月1日
至 2025年12月31日)
販売高(千円)前年同期比(%)
マーケティングクラウド事業2,598,640△4.6
イベントクラウド事業609,74426.3
合計3,208,3840.1

(注)最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は
次のとおりであります。
相手先前連結会計年度
(自 2023年11月1日
至 2024年10月31日)
当連結会計年度
(自 2024年11月1日
至 2025年12月31日)
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
ぴあ株式会社432,99413.5181,8965.7

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
① 重要な会計方針及び見積り
当社の連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、経営者による会計方針の選択適用のほか、資産・負債及び収益・費用の報告数値に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、過去の実績等を勘案して合理的な見積りを行っておりますが、実際の結果は、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表の作成に際して採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績等の分析
経営成績等の分析については、「(1)経営成績等の状況の概要」に記載しております。
b.経営成績に重要な影響を与える要因
経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
c.資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの事業活動における主な運転資金需要は、人件費(売上原価やソフトウエアに計上されるものを含む)、仕入、広告宣伝費、システムの運用・保守費用等であります。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としながら、市場の状況等を勘案しながら必要に応じて株式発行等で調達する方針であります。
なお、当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

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