四半期報告書-第13期第2四半期(令和3年4月1日-令和3年6月30日)

【提出】
2021/08/13 15:00
【資料】
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【項目】
39項目
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間においては、医療や介護の提供体制を担う人材の不足や財源問題が引き続き継続し、有効求人倍率も全産業平均と比較して高い水準で推移いたしました。また、COVID-19の感染の再拡大を受け、2021年4月に、東京・大阪等の大都市圏を中心とした3回目となる緊急事態宣言が発令されましたが、期限延長を経て、同年6月に沖縄県を除き解除されました。また、主に発症や重症化の予防が期待されるワクチンの接種が全国的に開始されました。
このような事業環境のもと、人材プラットフォーム事業の売上高は、人材採用システム「ジョブメドレー」においてワクチン接種による採用プロセスの遅延等の影響が医科・介護領域にて発生したものの、株式会社メディパスのオンライン研修事業の連結化等により、増収となりました。
また、医療プラットフォーム事業においても、医療機関のワクチン接種対応による影響が一部見られたものの、各プロダクトの販売が堅調に推移したことに加え、株式会社メディパスの一部事業及び株式会社パシフィックメディカルの連結化により、増収となりました。売上高が伸長する一方で、引き続き事業規模拡大に向けて人材プラットフォーム事業におけるシステムの機能開発や人員増強等の継続成長投資、並びに医療プラットフォーム事業における開発人員の増強をはじめとした先行投資を積極的に実施しました。
以上の結果、当第2四半期連結累計期間の業績は、売上高5,538,700千円(前年同期比55.4%増)、EBITDA1,036,978千円(前年同期比98.6%増)、営業利益824,087千円(前年同期比81.9%増)、経常利益836,146千円(前年同期比84.3%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は555,391千円(前年同期比46.5%増)となりました。
なお、人材プラットフォーム事業においては、当社グループのサービスを利用して入職した求職者が求人事業所に入職した日付を基準として売上高を計上しているため、一般的に年度の始まりとされている4月に入職が増え、同月に売上高が偏重する傾向があります。そのため、当社グループの業績は、第2四半期連結会計期間に売上高が偏重する傾向があります。
セグメントごとの業績を示すと、以下のとおりです。
なお、セグメント間取引消去額及び各セグメントに配賦されてない全社共通費用の総額は883,440千円(前年同期比27.8%増)です。
①人材プラットフォーム事業
当第2四半期連結累計期間では、人材採用システム「ジョブメドレー」において、COVID-19のワクチン接種による入職時期の遅延等、採用プロセスへの影響が一定程度見られたものの、利便性の向上に向けたサービスサイトの機能改善を継続的に実施したこと等により応募数が伸長し、顧客事業所数が前連結会計年度末比8.8%増の235,000件強、掲載求人数は前連結会計年度末比2.7%増の220,000件強となりました。
また、2021年3月に連結子会社化(完全子会社化)した株式会社メディパスのオンライン研修事業が当セグメントに加わりました。
以上の結果、セグメント売上高は4,143,705千円(前年同期比37.7%増)、全社共通費用配賦前のセグメント利益(営業利益)は1,962,440千円(前年同期比36.5%増)となりました。
②医療プラットフォーム事業
当第2四半期連結累計期間においては、医療機関におけるCOVID-19のワクチン接種対応による影響を一定程度受けたものの、各プロダクトの販売は堅調に推移しました。2021年1月に中小病院向けの電子カルテ「MALL」の開発及び提供を行う株式会社パシフィックメディカルを連結子会社化した結果、医療プラットフォーム事業全体の利用医療機関数は前連結会計年度に引き続き増加し、前連結会計年度末比125.3%増の7,033件に至っております。また、2019年3月に連結子会社化(完全子会社化)した株式会社NaClメディカルは、医事会計ソフトウェア「ORCA」の受託開発を担い、オンライン医療事典「MEDLEY」においては、継続的なコンテンツの更新及び拡充を実施しました。加えて、2021年3月に連結子会社化(完全子会社化)した株式会社メディパスの一部事業が当セグメントに新たに加わりました。
以上の結果、セグメント売上高は1,276,961千円(前年同期比153.8%増)、全社共通費用配賦前のセグメント損失(営業損失)は223,541千円(前年同期は営業損失253,421千円)となりました。
なお、当該営業損失が発生している要因としては、主にかかりつけ薬局支援システム「Pharms」の新規利用医療機関の獲得や機能拡充、並びにクラウド診療システム「CLINICS」の患者ユーザー向け機能拡充に向けた成長投資に加え、株式会社パシフィックメディカル及び株式会社メディパスの連結子会社化によるのれん償却費の計上等が挙げられます。
③新規開発サービス
当第2四半期連結累計期間においては、「介護のほんね」は継続的なコンテンツ拡充及び紹介可能施設数の拡充のための積極的な営業活動を実施しました。また、株式会社メディパスの一部事業が当セグメントに加わりました。
以上の結果、セグメント売上高は118,152千円(前年同期比127.6%増)、全社共通費用配賦前のセグメント損失(営業損失)は31,369千円(前年同期は営業損失40,600千円)となりました。
なお、当該営業損失が発生している要因としては、主に「介護のほんね」において最適な収益構造の確立に向けた投資を実施していることが挙げられます。
(2)財政状態の状況
(資産)
当第2四半期連結会計期間末における流動資産は18,464,119千円となり、前連結会計年度末に比べ3,918,455千円増加いたしました。これは主に現金及び預金が3,299,810千円及び売掛金が482,121千円増加したことによるものであります。固定資産は2,983,184千円となり、前連結会計年度末に比べ2,049,714千円増加いたしました。これは主に有形固定資産が98,613千円及びのれんを含む無形固定資産が1,716,174千円増加したしたこと等によるものであります。
この結果、総資産は21,530,966千円となり、前連結会計年度末に比べ6,010,973千円増加いたしました。
(負債)
当第2四半期連結会計期間末における流動負債は3,094,843千円となり、前連結会計年度末に比べ151,014千円増加いたしました。これは主に未払法人税等が261,360千円、1年内返済予定の長期借入金が116,686千円、未払金が87,532千円、前受金83,769千円、賞与引当金49,026千円及び買掛金22,063千円増加した一方で、短期借入金が500,000千円減少したこと等によるものであります。固定負債は2,772,723千円となり、前連結会計年度末に比べ85,845千円減少いたしました。これは主に長期借入金が277,601千円減少したことによるものであります。
この結果、負債合計は5,867,566千円となり、前連結会計年度末に比べ65,168千円増加いたしました。
(純資産)
当第2四半期連結会計期間末における純資産は15,663,399千円となり、前連結会計年度末に比べ5,945,804千円増加いたしました。これは資本金及び資本剰余金がそれぞれ2,688,873千円並びに利益剰余金が555,391千円増加したことによるものであります。
(3)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ3,037,045千円増加し、17,089,079千円となりました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により獲得した資金は、795,165千円(前第2四半期連結累計期間は398,251千円の獲得)となりました。これは主に税金等調整前四半期純利益859,245千円に、のれん償却100,705千円、減価償却費95,007千円、売上債権の増加額151,374千円、前受金の増加額56,482千円、未払金の減少額24,280千円、法人税等の支払額85,029千円等を調整したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により支出した資金は、2,104,203千円(前第2四半期連結累計期間は107,800千円の支出)となりました。これは主に連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得費用1,888,751千円、敷金及び保証金の差入による支出107,863千円並びに無形固定資産の取得による支出91,572千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により獲得した資金は、4,346,083千円(前第2四半期連結累計期間は712,664千円の獲得)となりました。これは株式の発行による収入5,323,169千円、短期借入金の返済による支出540,000千円及び長期借入金の返済による支出437,086千円によるものであります。
(4)経営方針・経営戦略等及び経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等及び経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等について重要な変更はありません。
(5)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(6)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間の研究開発費の総額は24,836千円であります。
(7)従業員数
当第2四半期連結累計期間において、株式会社パシフィックメディカル及び株式会社メディパスの連結子会社化に伴い、医療プラットフォーム事業で110名、人材プラットフォーム事業で21名及び新規開発サービスで18名増加しております。