有価証券報告書-第14期(2022/01/01-2022/12/31)
「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を当連結会計年度の期首から適用しております。この結果、前連結会計年度と収益の会計処理が異なることから、以下の経営成績に関する説明において、増減額及び前期比(%)を記載せずに説明しております。
なお、当該会計基準等の適用が経営成績及び財政状況に与える影響の詳細については、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表 注記事項(会計方針の変更)」に記載の(収益認識に関する会計基準等の適用)及び「注記事項(セグメント情報等)」に記載の「2 報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額の算定方法」に記載しております。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において当社グループが判断したものであります。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
(1)経営成績等の状況の概要
① 経営成績の状況
当連結会計年度においては、医療や介護の提供体制を担う人材の不足や財源問題が引き続き継続し、医療ヘルスケア領域における有効求人倍率も全産業平均と比較して高い水準で推移いたしました。また、新型コロナウイルス感染症(以下「COVID-19」という。)については、2022年7月の感染拡大以降、感染者数の減少傾向が継続しておりましたが、2022年10月以降は感染が再拡大しました。なお、感染拡大による当社グループの業績への影響額は減少傾向にあり、当連結会計年度においては軽微な水準となっております。
このような事業環境のもと、当連結会計年度における人材プラットフォーム事業の売上高は、人材採用システム「ジョブメドレー」において顧客事業所数及び従事者会員数が引き続き順調に増加したことに加え、オンライン研修システム「ジョブメドレーアカデミー」においても顧客事業所数が伸長したことにより増収となりました。なお、前連結会計年度においては医療機関のワクチン接種対応に伴う採用プロセスの遅延による業績への影響が一部見られたものの、当連結会計年度においては同様の影響は限定的となりました。医療プラットフォーム事業においても、各プロダクトの顧客への導入が堅調に推移したことにより、利用医療機関数が増加し、増収となりました。売上高が伸長する一方で、事業規模拡大に向けて人材プラットフォーム事業におけるマーケティング活動やオンライン研修システムへの成長投資、並びに医療プラットフォーム事業における人員の増強を継続し、中長期的な成長を見据えた投資を積極的に実施しました。
以上の結果、当連結会計年度の業績は、売上高14,185百万円(前連結会計年度は売上高10,863百万円)、EBITDA1,919百万円(前連結会計年度はEBITDA1,218百万円)、営業利益1,290百万円(前連結会計年度は営業利益733百万円)、経常利益1,526百万円(前連結会計年度は経常利益743百万円)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,017百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純利益563百万円)となりました。
なお、人材プラットフォーム事業においては、当社グループのサービスを利用して入職した求職者が求人事業所に入職した日付を基準として売上高を計上しているため、一般的に年度の始まりとされている4月に入職が増え、同月に売上高が偏重する傾向があります。そのため、当社グループの業績は、第2四半期連結会計期間に売上高が偏重する傾向があります。
セグメントごとの業績を示すと、以下のとおりです。
なお、セグメント間取引消去額及び各セグメントに配賦されていない全社共通費用の総額は2,374百万円(前連結会計年度は1,956百万円)です。
a. 人材プラットフォーム事業
当連結会計年度においては、前連結会計年度において見られた人材採用システム「ジョブメドレー」 におけるCOVID-19のワクチン接種による入職時期の遅延等の影響が限定的となったことに加え、利便性の向上に向けたサービスサイトの機能改善を継続的に実施し、人材プラットフォーム事業全体の顧客事業所数は前連結会計年度末比15.3%増の29.4万件となりました。「ジョブメドレー」における応募数は引き続き増加しており、掲載求人数についても前連結会計年度末比22.1%増の30.9万件となりました。
以上の結果、セグメント売上高は10,131百万円(前連結会計年度はセグメント売上高7,878百万円)、全社共通費用配賦前のセグメント利益(営業利益)は4,275百万円(前連結会計年度は全社共通費用配賦前のセグメント利益(営業利益)3,188百万円)となりました。
b. 医療プラットフォーム事業
当連結会計年度においては、医療プラットフォーム事業全体の利用医療機関数は前連結会計年度に引き続き増加し、前連結会計年度末比33.5%増の14,165件となりました。主たる要因としては、かかりつけ薬局支援システム「Pharms」の機能拡充に伴うシステム活用機会の増加により、既存顧客内での利用店舗の増加が進んだこと等が挙げられます。
以上の結果、セグメント売上高は3,729百万円(前連結会計年度はセグメント売上高2,676百万円)、全社共通費用配賦前のセグメント損失(営業損失)は535百万円(前連結会計年度は全社共通費用配賦前のセグメント損失(営業損失)457百万円)となりました。
なお、当該営業損失が発生している要因としては、人員の増強やプロダクトの継続開発等、中長期的な成長に向けた投資等が挙げられます。
c. 新規開発サービス
当連結会計年度においては、介護施設検索サイトの「介護のほんね」はCOVID-19の影響により、引き続き施設見学の延期や制限等が継続しましたが、コンテンツ拡充及び紹介可能施設数の拡充のための積極的な営業活動を継続的に実施しました。
以上の結果、セグメント売上高は326百万円(前連結会計年度はセグメント売上高308百万円)、全社共通費用配賦前のセグメント損失(営業損失)は75百万円(前連結会計年度は全社共通費用配賦前のセグメント損失(営業損失)41百万円)となりました。
なお、当該営業損失が発生している要因としては、「介護のほんね」の最適な収益構造の確立に向けた投資を実施していることが挙げられます。また、米国において拠点を設立し、市場調査及びテストマーケティングを開始しております。
② 財政状態及びその分析
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は16,198百万円となり、前連結会計年度末に比べ657百万円増加いたしました。これは主に売掛金が417百万円、現金及び預金が127百万円、商品及び製品が115百万円増加したこと等によるものであります。固定資産は5,578百万円となり、前連結会計年度末に比べ977百万円増加いたしました。これは投資その他の資産が717百万円、無形固定資産が137百万円、有形固定資産が122百万円増加したことによるものであります。
この結果、総資産は21,810百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,602百万円増加いたしました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は4,429百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,087百万円増加いたしました。これは主に契約負債が862百万円、未払金が382百万円、未払費用が337百万円、預り金が170百万円、買掛金が162百万円増加した一方で、前受金が539百万円、1年以内返済予定の長期借入金が161百万円、未払法人税等が69百万円減少したこと等によるものであります。固定負債は2,211百万円となり、前連結会計年度末に比べ605百万円減少いたしました。これは主に長期借入金が568百万円、繰延税金負債が100百万円減少したこと等によるものであります。
この結果、負債合計は6,640百万円となり、前連結会計年度末に比べ481百万円増加いたしました。
なお、収益認識に関する会計基準等の適用に伴い、前連結会計年度末の連結貸借対照表において「流動負債」に表示していた、「前受金」は「契約負債」として表示しております。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は15,170百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,120百万円増加いたしました。これは主に資本金及び資本剰余金が新株予約権の行使に伴いそれぞれ52百万円増加し、利益剰余金が親会社株主に帰属する当期純利益を計上したことにより1,017百万円増加し、その他有価証券評価差額金が292百万円増加した一方で、収益認識に関する会計基準等の適用に伴う期首残高の調整として301百万円減少したこと等によるものであります。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ333百万円増加し、当連結会計年度末には14,351百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により獲得した資金は、2,013百万円(前連結会計年度は1,038百万円の獲得)となりました。これは主として、税金等調整前当期純利益1,523百万円に、減価償却費386百万円、受取和解金303百万円、のれん償却費181百万円、売上債権の増加額242百万円、未払金の増加額327百万円、未払費用の増加額333百万円、預り金の増加額166百万円、契約負債の増加額862百万円、前受金の減少額1,000百万円、法人税等の支払額496百万円、及び和解金の受取額227百万円等を調整したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により支出した資金は、751百万円(前連結会計年度は3,294百万円の支出)となりました。これは主として、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出388百万円、敷金及び保証金の回収による収入426百万円、敷金及び保証金の差入による支出422百万円、投資有価証券の取得による支出334百万円、定期預金の払戻による収入383百万円、定期預金の預入による支出116百万円、無形固定資産の取得による支出232百万円、及び有形固定資産の取得による支出146百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により支出した資金は、927百万円(前連結会計年度は2,220百万円の獲得)となりました。これは主として、長期借入金の返済による支出1,024百万円、及び株式の発行による収入104百万円等によるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当社グループは生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。
b. 受注実績
当社グループは受注生産を行っておりませんので、該当事項はありません。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、総販売実績に対する割合が10%以上の相手先がいないため記載を省略しております。
2.「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、当連結会計年度に係る販売実績については、当該会計基準等を適用した後の数値となっております。これにより、前年同期比は記載しておりません。
3.セグメント間取引については、相殺消去しております。
4.当連結会計年度において、販売実績に著しい変動がありました。これは主に、人材プラットフォーム事業において人材採用システム「ジョブメドレー」の顧客事業所数及び従事者会員数が引き続き順調に増加したことに加え、オンライン研修システム「ジョブメドレーアカデミー」の顧客事業所数が伸長したことや、医療プラットフォーム事業において各プロダクトの顧客への導入が堅調に推移したことにより、利用医療機関数が増加したことによるものであります。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。その作成には経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を及ぼす見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案して合理的と考えられる金額を計上しておりますが、見積り特有の不確実性が存在するため、見積もった数値と実際の結果は異なる場合があります。
詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(売上高)
当連結会計年度において、売上高は14,185百万円となりました。主な要因は、人材プラットフォーム事業において顧客事業所数及び従事者会員数が順調に推移し、セグメント売上高が10,131百万円と伸長したことに加え、医療プラットフォーム事業において、クラウド診療支援システム「CLINICS」、かかりつけ薬局支援システム「Pharms」及び歯科向けのクラウド業務支援システム「Dentis」の利用医療機関数の増加や、中小病院向けの電子カルテ「MALL」の受注が順調に推移したこと等を受け、セグメント売上高が3,729百万円となったことによるものです。
(売上原価、売上総利益)
当連結会計年度において、売上原価は4,464百万円となりました。主な要因は、人材プラットフォーム事業の売上原価として計上している従事者会員獲得のための広告宣伝費が増加したことによるものです。この結果、売上総利益は9,720百万円となりました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
当連結会計年度において、販売費及び一般管理費は8,430百万円となりました。主な要因は、事業拡大に伴う人件費等の増加及び成長投資、並びにマーケティング活動のための広告宣伝費の増加によるものです。この結果、営業利益は1,290百万円となりました。
(経常利益)
当連結会計年度において、営業外収益が337百万円及び営業外費用が100百万円となりました。この結果、経常利益は1,526百万円となりました。
(税金等調整前当期純利益)
当連結会計年度において、特別利益が0百万円及び特別損失2百万円となりました。この結果、税金等調整前当期純利益は1,523百万円となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度において、法人税、住民税及び事業税が527百万円となりました。また、当連結会計年度及び今後の業績見通し等を勘案し、繰延税金資産の回収可能性について慎重に検討した結果、繰延税金資産を計上することとし、当連結会計年度において、法人税等調整額△25百万円を計上しました。加えて、非支配株主に帰属する当期純利益として4百万円を計上しました。この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は1,017百万円となりました。
③ 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおり、様々なリスク要因が当社グループの経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。そのため、当社グループは常に市場動向に留意しつつ、組織体制の整備、リスク管理体制の強化、情報管理体制の強化、成長事業領域への継続投資等により、当社グループの経営成績に重要な影響を与えるリスク要因を分散・低減し、適切に対応を行ってまいります。
④ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
キャッシュ・フローの状況の分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要」をご参照ください。
当社グループの資金需要のうち主なものは、各事業におけるシステム開発及び事業拡大のための人件費、ソフトウェア開発のための設備投資、並びに認知度の向上及びユーザー数の拡大のための広告宣伝費及び販促費等となっております。当社グループの資金需要については、自己資金、金融機関からの借入れ及びエクイティ・ファイナンス等で資金調達していくことを基本方針としております。
また、資金の流動性については、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は14,351百万円であり、それに加え、複数の取引銀行と当座貸越契約及び貸出コミットメント契約を締結し、資金調達手段を確保することにより、四半期ごとに変動する資金需要に対応し、流動性リスクをコントロールしております。
⑤ 経営者の問題認識と今後の方針について
当社グループが今後業容を拡大し、より高品質なサービスを継続的に提供していくためには、経営者は「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載の課題に対処していく必要があると認識しております。それらの課題に対応するため、経営者は常に市場におけるニーズや事業環境の変化に関する情報の入手及び分析を行い、現在及び将来における事業環境を認識したうえで、当社グループの経営資源を最適に配分し、最適な解決策を実施していく方針です。
⑥ 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の進捗について
当社グループは、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2) 経営戦略及び経営上の目標達成状況を判断するための経営指標等」に記載のとおり、売上高を重要な経営指標と位置づけ、売上高を「顧客事業所数」×「ARPU(注1)」と捉えて高い売上高成長率の継続に向けた事業展開を行っております。顧客事業所数及びARPUの進捗については、下表のとおり継続的に増加しており、当連結会計年度末時点における顧客事業所数は前年同期比15.7%増、ARPUは前年同期比で22.0%増となっており、売上高成長率の継続に向けた事業展開も順調に推移しているものと認識しております。
(注) 1.ARPU(Average Revenue Per User)とは、当社グループの顧客事業所当たりの売上額を指します。
2.人材プラットフォーム事業及び医療プラットフォーム事業の顧客事業所数の合計であり、新規開発サービスの顧客事業所数は含んでおりません。ただし、2019年12月期期末より、両プラットフォーム事業における重複顧客事業所は、1事業所として算出しております。
3. 当社グループでは、人材プラットフォーム事業の売上高が第2四半期に偏重するため、ARPUも第2四半期に偏重しております。また、2021年以前は新基準ベースの売上高を用いて計算しております。
なお、当該会計基準等の適用が経営成績及び財政状況に与える影響の詳細については、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表 注記事項(会計方針の変更)」に記載の(収益認識に関する会計基準等の適用)及び「注記事項(セグメント情報等)」に記載の「2 報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額の算定方法」に記載しております。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において当社グループが判断したものであります。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
(1)経営成績等の状況の概要
① 経営成績の状況
当連結会計年度においては、医療や介護の提供体制を担う人材の不足や財源問題が引き続き継続し、医療ヘルスケア領域における有効求人倍率も全産業平均と比較して高い水準で推移いたしました。また、新型コロナウイルス感染症(以下「COVID-19」という。)については、2022年7月の感染拡大以降、感染者数の減少傾向が継続しておりましたが、2022年10月以降は感染が再拡大しました。なお、感染拡大による当社グループの業績への影響額は減少傾向にあり、当連結会計年度においては軽微な水準となっております。
このような事業環境のもと、当連結会計年度における人材プラットフォーム事業の売上高は、人材採用システム「ジョブメドレー」において顧客事業所数及び従事者会員数が引き続き順調に増加したことに加え、オンライン研修システム「ジョブメドレーアカデミー」においても顧客事業所数が伸長したことにより増収となりました。なお、前連結会計年度においては医療機関のワクチン接種対応に伴う採用プロセスの遅延による業績への影響が一部見られたものの、当連結会計年度においては同様の影響は限定的となりました。医療プラットフォーム事業においても、各プロダクトの顧客への導入が堅調に推移したことにより、利用医療機関数が増加し、増収となりました。売上高が伸長する一方で、事業規模拡大に向けて人材プラットフォーム事業におけるマーケティング活動やオンライン研修システムへの成長投資、並びに医療プラットフォーム事業における人員の増強を継続し、中長期的な成長を見据えた投資を積極的に実施しました。
以上の結果、当連結会計年度の業績は、売上高14,185百万円(前連結会計年度は売上高10,863百万円)、EBITDA1,919百万円(前連結会計年度はEBITDA1,218百万円)、営業利益1,290百万円(前連結会計年度は営業利益733百万円)、経常利益1,526百万円(前連結会計年度は経常利益743百万円)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,017百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純利益563百万円)となりました。
なお、人材プラットフォーム事業においては、当社グループのサービスを利用して入職した求職者が求人事業所に入職した日付を基準として売上高を計上しているため、一般的に年度の始まりとされている4月に入職が増え、同月に売上高が偏重する傾向があります。そのため、当社グループの業績は、第2四半期連結会計期間に売上高が偏重する傾向があります。
セグメントごとの業績を示すと、以下のとおりです。
なお、セグメント間取引消去額及び各セグメントに配賦されていない全社共通費用の総額は2,374百万円(前連結会計年度は1,956百万円)です。
a. 人材プラットフォーム事業
当連結会計年度においては、前連結会計年度において見られた人材採用システム「ジョブメドレー」 におけるCOVID-19のワクチン接種による入職時期の遅延等の影響が限定的となったことに加え、利便性の向上に向けたサービスサイトの機能改善を継続的に実施し、人材プラットフォーム事業全体の顧客事業所数は前連結会計年度末比15.3%増の29.4万件となりました。「ジョブメドレー」における応募数は引き続き増加しており、掲載求人数についても前連結会計年度末比22.1%増の30.9万件となりました。
以上の結果、セグメント売上高は10,131百万円(前連結会計年度はセグメント売上高7,878百万円)、全社共通費用配賦前のセグメント利益(営業利益)は4,275百万円(前連結会計年度は全社共通費用配賦前のセグメント利益(営業利益)3,188百万円)となりました。
b. 医療プラットフォーム事業
当連結会計年度においては、医療プラットフォーム事業全体の利用医療機関数は前連結会計年度に引き続き増加し、前連結会計年度末比33.5%増の14,165件となりました。主たる要因としては、かかりつけ薬局支援システム「Pharms」の機能拡充に伴うシステム活用機会の増加により、既存顧客内での利用店舗の増加が進んだこと等が挙げられます。
以上の結果、セグメント売上高は3,729百万円(前連結会計年度はセグメント売上高2,676百万円)、全社共通費用配賦前のセグメント損失(営業損失)は535百万円(前連結会計年度は全社共通費用配賦前のセグメント損失(営業損失)457百万円)となりました。
なお、当該営業損失が発生している要因としては、人員の増強やプロダクトの継続開発等、中長期的な成長に向けた投資等が挙げられます。
c. 新規開発サービス
当連結会計年度においては、介護施設検索サイトの「介護のほんね」はCOVID-19の影響により、引き続き施設見学の延期や制限等が継続しましたが、コンテンツ拡充及び紹介可能施設数の拡充のための積極的な営業活動を継続的に実施しました。
以上の結果、セグメント売上高は326百万円(前連結会計年度はセグメント売上高308百万円)、全社共通費用配賦前のセグメント損失(営業損失)は75百万円(前連結会計年度は全社共通費用配賦前のセグメント損失(営業損失)41百万円)となりました。
なお、当該営業損失が発生している要因としては、「介護のほんね」の最適な収益構造の確立に向けた投資を実施していることが挙げられます。また、米国において拠点を設立し、市場調査及びテストマーケティングを開始しております。
② 財政状態及びその分析
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は16,198百万円となり、前連結会計年度末に比べ657百万円増加いたしました。これは主に売掛金が417百万円、現金及び預金が127百万円、商品及び製品が115百万円増加したこと等によるものであります。固定資産は5,578百万円となり、前連結会計年度末に比べ977百万円増加いたしました。これは投資その他の資産が717百万円、無形固定資産が137百万円、有形固定資産が122百万円増加したことによるものであります。
この結果、総資産は21,810百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,602百万円増加いたしました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は4,429百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,087百万円増加いたしました。これは主に契約負債が862百万円、未払金が382百万円、未払費用が337百万円、預り金が170百万円、買掛金が162百万円増加した一方で、前受金が539百万円、1年以内返済予定の長期借入金が161百万円、未払法人税等が69百万円減少したこと等によるものであります。固定負債は2,211百万円となり、前連結会計年度末に比べ605百万円減少いたしました。これは主に長期借入金が568百万円、繰延税金負債が100百万円減少したこと等によるものであります。
この結果、負債合計は6,640百万円となり、前連結会計年度末に比べ481百万円増加いたしました。
なお、収益認識に関する会計基準等の適用に伴い、前連結会計年度末の連結貸借対照表において「流動負債」に表示していた、「前受金」は「契約負債」として表示しております。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は15,170百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,120百万円増加いたしました。これは主に資本金及び資本剰余金が新株予約権の行使に伴いそれぞれ52百万円増加し、利益剰余金が親会社株主に帰属する当期純利益を計上したことにより1,017百万円増加し、その他有価証券評価差額金が292百万円増加した一方で、収益認識に関する会計基準等の適用に伴う期首残高の調整として301百万円減少したこと等によるものであります。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ333百万円増加し、当連結会計年度末には14,351百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により獲得した資金は、2,013百万円(前連結会計年度は1,038百万円の獲得)となりました。これは主として、税金等調整前当期純利益1,523百万円に、減価償却費386百万円、受取和解金303百万円、のれん償却費181百万円、売上債権の増加額242百万円、未払金の増加額327百万円、未払費用の増加額333百万円、預り金の増加額166百万円、契約負債の増加額862百万円、前受金の減少額1,000百万円、法人税等の支払額496百万円、及び和解金の受取額227百万円等を調整したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により支出した資金は、751百万円(前連結会計年度は3,294百万円の支出)となりました。これは主として、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出388百万円、敷金及び保証金の回収による収入426百万円、敷金及び保証金の差入による支出422百万円、投資有価証券の取得による支出334百万円、定期預金の払戻による収入383百万円、定期預金の預入による支出116百万円、無形固定資産の取得による支出232百万円、及び有形固定資産の取得による支出146百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により支出した資金は、927百万円(前連結会計年度は2,220百万円の獲得)となりました。これは主として、長期借入金の返済による支出1,024百万円、及び株式の発行による収入104百万円等によるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当社グループは生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。
b. 受注実績
当社グループは受注生産を行っておりませんので、該当事項はありません。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前年同期比(%) |
| 人材プラットフォーム事業 | 10,129 | - |
| 医療プラットフォーム事業 | 3,729 | - |
| 新規開発サービス | 326 | - |
| 合計 | 14,185 | - |
(注) 1.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、総販売実績に対する割合が10%以上の相手先がいないため記載を省略しております。
2.「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、当連結会計年度に係る販売実績については、当該会計基準等を適用した後の数値となっております。これにより、前年同期比は記載しておりません。
3.セグメント間取引については、相殺消去しております。
4.当連結会計年度において、販売実績に著しい変動がありました。これは主に、人材プラットフォーム事業において人材採用システム「ジョブメドレー」の顧客事業所数及び従事者会員数が引き続き順調に増加したことに加え、オンライン研修システム「ジョブメドレーアカデミー」の顧客事業所数が伸長したことや、医療プラットフォーム事業において各プロダクトの顧客への導入が堅調に推移したことにより、利用医療機関数が増加したことによるものであります。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。その作成には経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を及ぼす見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案して合理的と考えられる金額を計上しておりますが、見積り特有の不確実性が存在するため、見積もった数値と実際の結果は異なる場合があります。
詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(売上高)
当連結会計年度において、売上高は14,185百万円となりました。主な要因は、人材プラットフォーム事業において顧客事業所数及び従事者会員数が順調に推移し、セグメント売上高が10,131百万円と伸長したことに加え、医療プラットフォーム事業において、クラウド診療支援システム「CLINICS」、かかりつけ薬局支援システム「Pharms」及び歯科向けのクラウド業務支援システム「Dentis」の利用医療機関数の増加や、中小病院向けの電子カルテ「MALL」の受注が順調に推移したこと等を受け、セグメント売上高が3,729百万円となったことによるものです。
(売上原価、売上総利益)
当連結会計年度において、売上原価は4,464百万円となりました。主な要因は、人材プラットフォーム事業の売上原価として計上している従事者会員獲得のための広告宣伝費が増加したことによるものです。この結果、売上総利益は9,720百万円となりました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
当連結会計年度において、販売費及び一般管理費は8,430百万円となりました。主な要因は、事業拡大に伴う人件費等の増加及び成長投資、並びにマーケティング活動のための広告宣伝費の増加によるものです。この結果、営業利益は1,290百万円となりました。
(経常利益)
当連結会計年度において、営業外収益が337百万円及び営業外費用が100百万円となりました。この結果、経常利益は1,526百万円となりました。
(税金等調整前当期純利益)
当連結会計年度において、特別利益が0百万円及び特別損失2百万円となりました。この結果、税金等調整前当期純利益は1,523百万円となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度において、法人税、住民税及び事業税が527百万円となりました。また、当連結会計年度及び今後の業績見通し等を勘案し、繰延税金資産の回収可能性について慎重に検討した結果、繰延税金資産を計上することとし、当連結会計年度において、法人税等調整額△25百万円を計上しました。加えて、非支配株主に帰属する当期純利益として4百万円を計上しました。この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は1,017百万円となりました。
③ 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおり、様々なリスク要因が当社グループの経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。そのため、当社グループは常に市場動向に留意しつつ、組織体制の整備、リスク管理体制の強化、情報管理体制の強化、成長事業領域への継続投資等により、当社グループの経営成績に重要な影響を与えるリスク要因を分散・低減し、適切に対応を行ってまいります。
④ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
キャッシュ・フローの状況の分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要」をご参照ください。
当社グループの資金需要のうち主なものは、各事業におけるシステム開発及び事業拡大のための人件費、ソフトウェア開発のための設備投資、並びに認知度の向上及びユーザー数の拡大のための広告宣伝費及び販促費等となっております。当社グループの資金需要については、自己資金、金融機関からの借入れ及びエクイティ・ファイナンス等で資金調達していくことを基本方針としております。
また、資金の流動性については、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は14,351百万円であり、それに加え、複数の取引銀行と当座貸越契約及び貸出コミットメント契約を締結し、資金調達手段を確保することにより、四半期ごとに変動する資金需要に対応し、流動性リスクをコントロールしております。
⑤ 経営者の問題認識と今後の方針について
当社グループが今後業容を拡大し、より高品質なサービスを継続的に提供していくためには、経営者は「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載の課題に対処していく必要があると認識しております。それらの課題に対応するため、経営者は常に市場におけるニーズや事業環境の変化に関する情報の入手及び分析を行い、現在及び将来における事業環境を認識したうえで、当社グループの経営資源を最適に配分し、最適な解決策を実施していく方針です。
⑥ 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の進捗について
当社グループは、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2) 経営戦略及び経営上の目標達成状況を判断するための経営指標等」に記載のとおり、売上高を重要な経営指標と位置づけ、売上高を「顧客事業所数」×「ARPU(注1)」と捉えて高い売上高成長率の継続に向けた事業展開を行っております。顧客事業所数及びARPUの進捗については、下表のとおり継続的に増加しており、当連結会計年度末時点における顧客事業所数は前年同期比15.7%増、ARPUは前年同期比で22.0%増となっており、売上高成長率の継続に向けた事業展開も順調に推移しているものと認識しております。
| 該当四半期 | 顧客事業所数(万件)(注2) | ARPU(円)(注3) |
| 2019年12月期第1四半期末 | 15.7 | 5,170 |
| 2019年12月期第2四半期末 | 16.6 | 9,217 |
| 2019年12月期第3四半期末 | 17.5 | 5,854 |
| 2019年12月期期末 | 18.3 | 5,393 |
| 2020年12月期第1四半期末 | 19.3 | 5,903 |
| 2020年12月期第2四半期末 | 19.9 | 10,050 |
| 2020年12月期第3四半期末 | 20.9 | 7,188 |
| 2020年12月期期末 | 21.8 | 6,738 |
| 2021年12月期第1四半期末 | 22.8 | 9,006 |
| 2021年12月期第2四半期末 | 23.9 | 13,763 |
| 2021年12月期第3四半期末 | 24.9 | 9,630 |
| 2021年12月期期末 | 25.8 | 10,144 |
| 2022年12月期第1四半期末 | 26.8 | 10,565 |
| 2022年12月期第2四半期末 | 27.7 | 15,044 |
| 2022年12月期第3四半期末 | 28.8 | 11,909 |
| 2022年12月期期末 | 29.8 | 12,377 |
(注) 1.ARPU(Average Revenue Per User)とは、当社グループの顧客事業所当たりの売上額を指します。
2.人材プラットフォーム事業及び医療プラットフォーム事業の顧客事業所数の合計であり、新規開発サービスの顧客事業所数は含んでおりません。ただし、2019年12月期期末より、両プラットフォーム事業における重複顧客事業所は、1事業所として算出しております。
3. 当社グループでは、人材プラットフォーム事業の売上高が第2四半期に偏重するため、ARPUも第2四半期に偏重しております。また、2021年以前は新基準ベースの売上高を用いて計算しております。