有価証券報告書-第11期(2023/10/01-2024/09/30)

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2024/12/24 15:31
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」といいます。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、最低賃金上昇や人手不足などの影響でさらに気運が高まっている賃上げをはじめとして、雇用環境・所得環境の改善が幅広い業界で見受けられ、継続的な物価上昇や前年を上回るインバウンド需要の拡大もあり、緩やかな回復基調で推移いたしました。一方、中小企業を中心に多くの企業においては、人件費や原材料価格などのコスト上昇が加速しているにも関わらず、売価をコスト上昇に見合う形で引き上げることが難しい状況に直面し、少しずつ進展は見られるものの未だ価格転嫁の進捗は芳しくない状況であり、厳しい経営環境下にあります。また、家計においては、長期にわたる実質賃金減少からの一時的な増加は見られたものの、物価上昇に起因する節約志向の影響で消費者マインドの改善には足踏みが見られ、先行き不透明な状況が続いております。加えて、今後の物価や外国為替市場の動向に影響を与え得る日米の金利差や中東情勢、中国経済などの動向にも引き続き注意する必要があります。
建設業界としては、慢性的な人手不足という課題に直面し、人員確保のため各企業で賃上げや福利厚生の充実など雇用環境改善の動きが高まっており、企業間での人材獲得競争は激しさを増しております。また建築資材価格の高止まりや、人件費増加により建築コストは上昇基調であり厳しい状況下にあります。
他方、当社グループ事業に関係の深い住宅業界におきましては、実質賃金の低下や住宅価格の上昇により、住宅需要が低迷しており、国土交通省発表による2023年10月~2024年9月累計の新設住宅着工戸数は、戸建てが前年同期比90.5%と減少し、分譲マンションが前年同期比99.9%と前年同期並みに推移し、住宅市場全体としては前年同期比95.7%と減少いたしました。商環境に関しましては、物価高騰により個人消費に停滞感はあるものの、インバウンド需要がコロナ禍以前を超える規模になってきているなど総じて堅調に推移いたしました。
このような状況のもとで、当社グループは「世界に誇れる独創的建物サービスで社会と感動を分かち合う」というグループ理念に基づき、「全ての建物に“キャンディル”」というグループビジョンを実現すべく、持続的な事業の成長とさらなる企業価値の向上を目指して、激しく移り変わるお客様のニーズや時代の変化に寄り添いながら、2021年に新しく閣議決定されました「住生活基本計画」に沿ったサービスの拡充に取り組み、住宅関連・商業施設関連サービスの売上拡大に努めてまいりました。
物価の上昇や人材獲得競争の激化などの厳しい経営環境の中、当社グループは協力会社網の充実を図り労働力確保に努めたことにより、着実に市場の需要を取り込み、売上高は伸長いたしました。一方で、材料費・外注費などの高騰による原価の増加や、管理職の増員・従業員の待遇改善・営業活動の強化などによる販売費及び一般管理費の増加の影響で、各段階利益は想定よりも減少いたしました。
この結果、当連結会計年度末における資産合計は6,134,261千円となり、前連結会計年度末に比べ90,967千円の減少となりました。負債合計は3,334,643千円となり、前連結会計年度末に比べ184,498千円の減少となりました。純資産合計は2,799,618千円となり、前連結会計年度末に比べ93,531千円の増加となりました。
当連結会計年度における売上高は13,224,257千円(前年同期比107.4%)、営業利益は359,202千円(前年同期比79.4%)、経常利益は350,393千円(前年同期比79.3%)、親会社株主に帰属する当期純利益は137,956千円(前年同期比61.4%)となりました。なお、当社グループでは組織再編及びM&Aの実施に伴い発生したのれん償却費を販売費及び一般管理費に192,223千円計上しており、これを加えたのれん償却前経常利益は542,617千円(前年同期比85.6%)、のれん償却前親会社株主に帰属する当期純利益は330,180千円(前年同期比79.2%)となりました。
当社グループは、建築サービス関連事業の単一セグメントとしておりますが、サービス区分別の状況は以下のとおりであります。
第1四半期連結会計期間より、「抗ウイルス抗菌サービス」を「住環境向け建築サービス」に含む形で区分変更しております。なお、以下の前年同期との比較・分析は変更後の区分に基づいております。
(リペアサービス)
当連結会計年度におけるリペアサービスの連結売上高は4,381,193千円(前年同期比101.0%)となりました。
戸建向けリペアの売上高は、比較的高単価である案件割合は増加しておりますが、新設住宅着工戸数の減少の影響を受け、3,446,968千円(前年同期比98.0%)と前年同期並みで推移いたしました。集合住宅向けリペアの売上高は、労働力確保により市場需要を着実に取り込んだ結果、934,224千円(前年同期比113.6%)となりました。
(住環境向け建築サービス)
当連結会計年度における住環境向け建築サービスの連結売上高は3,894,350千円(前年同期比112.3%)となりました。
定期点検の売上高は、契約単価が引き続き上昇傾向であることなどにより、1,569,815千円(前年同期比108.9%)となりました。小型修繕、各種施工、検査、コーティングの売上高は、集合住宅向けリペア同様、人員強化により集合住宅の検査受注が増加した結果、2,010,380千円(前年同期比111.2%)と伸長いたしました。リコール対応の売上高は314,154千円(前年同期比144.0%)となりました。
(商環境向け建築サービス)
当連結会計年度における商環境向け建築サービスの連結売上高は4,264,709千円(前年同期比110.4%)となりました。
商環境向け建築サービスは主に商業施設などの内装工事、家具組立て、揚重を提供しておりますが、商環境市場の需要堅調による店舗・商業施設、医療施設、オフィスなどの大型内装工事案件の増加により、増収となりました。
(商材販売)
当連結会計年度における商材販売の売上高は684,004千円(前年同期比106.9%)となりました。
商材販売は主にリペア材料やメンテナンス商材を販売しておりますが、堅調に推移いたしました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」といいます。)の残高は1,616,316千円と、前連結会計年度末に比べ80千円の増加となりました。
当連結会計年度末における各活動によるキャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。
(営業活動におけるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、377,866千円(前年同期は595,460千円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益350,393千円を計上したこと、のれん償却額192,223千円、法人税等の支払額199,405千円を計上したことなどによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、74,179千円(前年同期は41,215千円の支出)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出12,638千円、無形固定資産の取得による支出9,379千円、投資有価証券の取得による支出49,922千円などによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、303,606千円(前年同期は830,421千円の支出)となりました。これは主に、短期借入金の純増額200,000千円、長期借入れによる収入300,000千円、長期借入金の返済による支出738,329千円などによるものであります。
③ 生産、受注及び販売の状況
ⅰ.生産実績
当社グループは、生産活動を行っていないため、生産実績は記載しておりません。
ⅱ.受注実績
当社グループは、建築サービス関連事業の単一セグメントであり、提供するサービスの性質上、受注実績の記載に馴染まないため、記載を省略しております。
ⅲ.販売実績
当連結会計年度の販売実績をサービスごとに示すと、次のとおりであります。
サービスの名称金額(千円)前年同期比(%)
リペアサービス4,381,193101.0
住環境向け建築サービス3,894,350112.3
商環境向け建築サービス4,264,709110.4
商材販売684,004106.9
合計13,224,257107.4

(注)1.当社グループの報告セグメントは単一であるため、サービスごとに記載しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.総販売実績に対する販売実績の割合が100分の10以上の相手先が存在しないため、主な相手先別の販売実績等の記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
ⅰ.財政状態の分析
(総資産)
当連結会計年度末における資産合計は6,134,261千円となり、前連結会計年度末に比べ90,967千円の減少となりました。
流動資産は3,675,954千円となり、前連結会計年度末に比べ13,664千円の増加となりました。これは、主に受取手形及び売掛金が18,617千円増加したことなどによります。
固定資産は2,458,306千円となり、前連結会計年度末に比べ104,631千円の減少となりました。これは、主にのれんが192,223千円減少したこと、ソフトウエアが26,220千円減少したこと、投資有価証券が60,538千円増加したこと、繰延税金資産が21,304千円増加したことなどによります。
(負債)
当連結会計年度末における負債合計は3,334,643千円となり、前連結会計年度末に比べ184,498千円の減少となりました。
流動負債は2,959,043千円となり、前連結会計年度末に比べ176,563千円の増加となりました。これは、主に買掛金が59,990千円減少したこと、短期借入金が200,000千円増加したこと、1年内返済予定の長期借入金が80,812千円減少したこと、賞与引当金が68,068千円増加したことなどによります。
固定負債は375,600千円となり、前連結会計年度末に比べ361,061千円の減少となりました。これは、主に長期借入金が357,517千円減少したことなどによります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は2,799,618千円となり、前連結会計年度末に比べ93,531千円の増加となりました。これは、主に利益剰余金が73,434千円増加したことなどによります。この結果、自己資本比率は45.6%(前連結会計年度末比2.1ポイント上昇)となりました。
ⅱ.経営成績の分析
当社グループのサービス区分別売上高は前連結会計年度に比べ、リペアサービスは前年同期比101.0%の4,381,193千円、住環境向け建築サービスは前年同期比112.3%の3,894,350千円、商環境向け建築サービスは前年同期比110.4%の4,264,709千円、商材販売は前年同期比106.9%の684,004千円となり、連結売上高は前年同期比107.4%の13,224,257千円となりました。全サービス、前連結会計年度に比べて売上高は伸長いたしましたが、連結売上高の増加要因としては、過去最高売上高を達成した住環境向け建築サービスと商環境向け建築サービスの好調が大きく影響しております。住環境向け建築サービスは、人員体制強化に努めてきた集合住宅の引渡し前検査が好調であり、ストック型の定期点検も着実に積上げたこと、また商環境向け建築サービスは、大型の内装工事案件を中心に商環境市場の需要を取り込んだことで、連結売上高を牽引いたしました。
原価と販売費及び一般管理費に関しましては、どちらも想定よりも増加し、利益を下押しする形となりました。当社グループも原価高騰の影響を受け、材料費や外注費が増加いたしましたが、費用増加分をサービス売価に転嫁しきれずに売上総利益率は低下いたしました。また将来の成長に向けた労働力・人的基盤の強化を図るための人員体制強化・待遇改善に連動する人件費、交通費などの営業活動関連費用や、人材派遣などの業務委託費の増加などにより、売上高の増加以上に販売費及び一般管理費が前年より増加いたしました。結果として、前連結会計年度に比べ営業利益は前年同期比79.4%の359,202千円、経常利益は前年同期比79.3%の350,393千円、親会社株主に帰属する当期純利益は前年同期比61.4%の137,956千円となりました。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
ⅰ.キャッシュ・フローの状況
当社グループのキャッシュ・フローの状況については、「(1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
ⅱ.資本の財源及び資金の流動性
当社グループの資金需要は、主に人件費及び外注費の支払い、リペア材料・メンテナンス商材の仕入資金であります。当社グループは、事業活動に必要な資金を確保するため、内部資金を活用するほか、金融機関からの借入を行っております。また、資金使途に応じて最適な資金調達手法を検討し、適切なコストで安定的に資金を確保することを基本方針としております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成にあたっては、資産・負債および収益・費用に影響を与える見積りを必要とする箇所があります。これらの見積りにつきましては、経営者が過去の実績や取引状況を勘案し、会計基準の範囲内でかつ合理的に判断しておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果と異なる可能性があることにご留意下さい。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

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