有価証券報告書-第15期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

【提出】
2021/06/25 13:21
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【項目】
134項目
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①経営成績の状況
連結会計年度における我が国経済は、米中対立に起因する国際的な緊張状態の継続に加え、自国優先の保護主義の高まり、GAFAなどの一部の寡占企業への利益集中、新型コロナウイルス感染症の世界的な感染拡大の影響により、先行き不透明な状況で推移しました。国内建設業界においても、経済対策による公共投資の下支えがあったものの、かかる経済環境の不透明感から、民間投資の手控えが見られ、弱含みの状況でした。その中、人材派遣業界においては、国内の労働人口の減少により、多くの業界が人材確保に苦慮しているため、需要は引き続き活況となりました。特に、当社グループの主要顧客が属する建設・プラント業界においては、増加する需要に対し、技術者の高齢化及び若手不足が急速に進行しており、派遣技術者の利用は今後も増加すると見込まれます。
このような事業環境のもと、当社グループは、国内事業において、新規支店(新潟支店、千葉支店、静岡支店、北九州プラント支店)の開設及び既存支店の再構築により事業基盤を強化するとともに、人材育成施設「監督のタネ」を新規開設及びリニューアルし、当社技術社員の育成環境を整備いたしました。また、ニューノーマル時代の経営環境に柔軟に対応すべく、テレワークの導入やWEBによる社員研修、ICTを活用した事業活動の進化等、抜本的な事業改革と業務効率化に取り組みました。この結果、2021年3月期末の技術社員数は2,020人と前期末に比べ36人増加し、連結売上高は15期連続の増収となりました。
一方、売上原価率の改善と当社社員の待遇改善の原資獲得のため、派遣先へのチャージアップ交渉(技術社員の売上単価アップ)を継続し、第4四半期の売上原価率は改善傾向に転じたものの、通期累計では2020年4月施行開始の同一労働同一賃金制度の影響を受け、前期実績を上回って推移いたしました。
海外事業においては、2020年4月に東南アジアにおける情報収集及び事業戦略機能の構築を目的としたシンガポール現地法人COPRO GLOBALS PTE. LTD.を設立いたしました。
2020年9月には、当社グループの一層の事業拡大と企業価値向上を目指し、東京証券取引所市場第一部及び名古屋証券取引所市場第一部へ上場市場を変更いたしました。
その結果、当連結会計年度の業績につきましては、売上高14,836,579千円(前連結会計年度比13.1%増)、営業利益1,437,722千円(同9.7%減)、経常利益1,439,718千円(同9.2%減)、親会社株主に帰属する当期純利益1,009,179千円(同6.9%減)となりました。
なお、当社グループは建設技術者派遣事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載を省略しております。
②財政状態の状況
(資産の部)
当連結会計年度末における流動資産は、7,407,586千円となり、前連結会計年度末に比べ509,913千円増加いたしました。これは主に堅調な利益増により現金及び預金が488,992千円増加したことによるものであります。固定資産は1,106,757千円となり、前連結会計年度末に比べ26,091千円減少いたしました。これは主に基幹システムや自社採用サイトの開発に伴う無形固定資産が47,641千円増加した一方で、有形固定資産が14,475千円減少、投資その他の資産が59,257千円減少したことによるものであります。
この結果、総資産は8,514,344千円となり、前連結会計年度末に比べ483,822千円増加いたしました。
(負債の部)
当連結会計年度末における流動負債は、2,162,989千円となり、前連結会計年度末に比べ216,699千円減少いたしました。これは主に未払法人税等が151,333千円減少したことによるものであります。固定負債は78,952千円となり、前連結会計年度末に比べ83,914千円減少いたしました。これは主に社債が70,000千円減少したことによるものであります。
この結果、負債合計は2,241,942千円となり、前連結会計年度末に比べ300,613千円減少いたしました。
また、今後の積極的な事業展開を推進していくための資金需要に対して、迅速で自由度の高い安定的な資金調達手段の確保を目的として取引銀行2行と総額30億円のコミットメントライン契約を締結しております。なお、当連結会計年度末において、本コミットメントラインに基づく借入実行残高はありません。
(純資産の部)
当連結会計年度末における純資産合計は、6,272,402千円となり、前連結会計年度末に比べ784,435千円増加いたしました。これは主に剰余金の配当を282,894千円実施した一方で、親会社株主に帰属する当期純利益1,009,179千円を計上したことにより利益剰余金が726,284千円増加したことによるものであります。
この結果、自己資本比率は73.7%(前連結会計年度末は68.3%)となりました。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、5,283,819千円となり、前連結会計年度末に比べ488,729千円増加いたしました。
各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得た資金は988,646千円(前連結会計年度は1,125,936千円の収入)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益1,438,846千円、減価償却費93,439千円、売上債権の増加額23,774千円及び法人税等の支払額568,352千円によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は83,185千円(同144,512千円の支出)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出130,019千円によるものです。有形固定資産の取得は主に支店開設によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は417,059千円(同885,425千円の支出)となりました。これは主に社債の償還による支出160,000千円、配当金の支払額282,635千円によるものです。
④生産、受注及び販売の実績
当社グループは、建設技術者派遣事業の単一セグメントであるため、セグメント情報の記載を省略しておりますが、派遣先の業種別に示すと次のとおりであります。
a.生産実績
当社グループは、生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。
b.受注実績
当社グループは、受注生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績を派遣先の業種別に示すと、次のとおりであります。
派遣先業種当連結会計年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
金額(千円)前連結会計年度比(%)
建築4,496,640107.4
土木2,745,126120.0
設備3,698,227113.3
プラント2,202,256116.9
CAD1,208,504106.5
その他485,824133.1
合計14,836,579113.1

(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の財政状態に関する認識及び分析・検討内容については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②財政状態の状況」に記載のとおりであります。
当社グループの当連結会計年度の経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
(売上高)
当連結会計年度の売上高は、14,836,579千円(前連結会計年度比13.1%増)となりました。
2019年10月に開設した高松支店の他、当連結会計年度に開設した新潟支店、静岡支店、北九州プラント支店が寄与し、地方を中心に売上高が伸長いたしました。派遣先業種別売上につきましては、いずれも前連結会計年度を上回りました。
なお、当社グループは、売上高の中長期的な成長を重視しており、当連結会計年度におきましては、4支店を新規開設しております。
(売上原価、売上総利益)
売上原価は、10,539,032千円(前連結会計年度比20.5%増)となりました。これは主に、2020年4月施行開始の同一労働同一賃金制度を受けた派遣技術社員の給与ベース引き上げ、新卒技術社員の採用増による研修費の増加及び新型コロナウイルス禍における採用継続による待機労務費によるものであります。この結果、売上総利益は、4,297,547千円(同1.8%減)となりました。また、売上高総利益率は29.0%となりました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
販売費及び一般管理費は、2,859,825千円(前連結会計年度比2.7%増)となりました。これは主に基幹システム再構築関連費用、グローバル事業調査費用、新型コロナウイルス感染症対策費用及び東京証券取引所市場第一部・名古屋証券取引所市場第一部への市場変更費用の成長投資に伴う一過性コストの計上によるものであります。この結果、営業利益は1,437,722千円(同9.7%減)となりました。なお、当社グループの安定的な利益確保を目指し目標値としております売上高営業利益率10%に対し9.7%であり未達成となりました。
(営業外収益、営業外費用及び経常利益)
営業外収益は5,033千円(前連結会計年度比229.7%増)、営業外費用は支払利息841千円、支払保証料903千円等の計上により3,037千円(同66.8%減)となり、この結果、経常利益は1,439,718千円(同9.2%減)となりました。
(特別利益、特別損失及び親会社株主に帰属する当期純利益)
特別利益として保険解約返戻金90,676千円、特別損失として減損損失87,150千円、固定資産除却損4,397千円を計上した結果、税金等調整前当期純利益は1,438,846千円(前連結会計年度比8.2%減)となりました。
また、法人税等合計を429,667千円計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は1,009,179千円(同6.9%減)となりました。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおり、事業環境に由来するリスク、事業内容に由来するリスク等様々なリスク要因が当社グループの経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。これらの経営成績に重要な影響を与えるリスクに対応するため、組織体制の更なる強化等を行ってまいります。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、当社グループの資金需要の主なものは、事業規模拡大に伴い必要となる運転資金、及び当社グループが将来に向けた更なる付加価値向上を図るための設備投資であります。これらの資金需要は手元資金で賄うことを基本とし、一部の運転資金を社債により調達しております。余裕資金の運用は定期預金を中心とした安全で流動性の高い金融資産であり、流動性を確保しております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 注記事項(重要な会計上の見積り)及び(追加情報)」に記載しております。
④目標とする管理指標の状況
当連結会計年度の売上高営業利益率は9.7%となり、目標とする10%に対し0.3ポイント未達成となりました。これは、2020年4月施行開始の同一労働同一賃金制度を受けた派遣技術社員の給与ベース引き上げ等、売上原価率の上昇によるものであります。
⑤経営者の問題認識と今後の方針について
当社グループは、現在の経営環境及び予測や取得可能な情報に基づき、企業価値を最大限に向上させるよう経営戦略の見直し及び再検討を随時行っております。
また、関連法規制の遵守は経営上最も重要な課題と位置付けており、法令遵守に対する一層の意識向上と体制強化を図るため、社内教育や継続的な施策を実施し、社会的信用をより一層得ることに努めてまいります。

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