訂正有価証券報告書-第15期(令和1年6月1日-令和2年5月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の概要
当連結会計年度におけるわが国の経済は、企業業績及び雇用環境の改善が継続し、緩やかな回復基調で推移したものの、大型台風など相次ぐ自然災害や2019年10月の消費税増税に伴う国内消費の落ち込みが見られたことに加え、世界的な新型コロナウイルス感染拡大の影響により、景気は急速に悪化し、先行きが極めて厳しい状況となりました。当社の主要な事業領域であるインターネット広告市場は、利用者の増加や端末の普及に加え、企業等の活動におけるインターネットの利用増加により急速に拡大を続けてまいりましたが、特に2020年4月以降、新型コロナウイルスの感染拡大の影響が及んでいます。
このような経済状況のもと、当社では、「『働く』を豊かにする。~B2B領域でイノベーションを起こし続ける~」をミッションに掲げ、情報流通の最適化と効果的な広告運用サービス等を提供してきました。データフィード構築のために当社がこれまでに蓄積した膨大な商品・案件等のデータとその変換・更新ノウハウをもとに、企業が持つ情報を最適な形に加工し、ターゲットユーザーに対して適切な情報を適切なタイミングで適切なデバイスに提供することを実現してまいりました。また、当社は各デジタルプラットフォーマーと良好なリレーションを構築しており、その関係を活かし当社の複数のサービスを連携させることで、企業の顧客開拓支援にとどまらずユーザーとの継続的な関係強化に資する包括的な支援に努めてまいりました。営業面においては、人員数及び組織的な管理体制の両面で強化を行い、新規取引先の開拓等の事業展開に対する販売促進活動に注力してまいりました。
なお、アナグラム株式会社については、2019年12月31日をみなし取得日として、当連結会計年度より連結の範囲に含めております。
この結果、当社グループ(当社及び当社の関係会社)の当連結会計年度の経営成績は、売上高1,526,284千円、EBITDA(営業利益+減価償却費+のれん償却額)487,752千円、営業利益415,737千円、経常利益371,370千円、親会社株主に帰属する当期純利益163,301千円となりました。
セグメント別の経営成績は、次のとおりであります。
(プロフェッショナルサービス事業)
エンタープライズを中心とした顧客に対するプラットフォーム等への広告運用受託サービス「Feedmatic」、個々のニーズに応じたデータフィードの構築サービス「DF PLUS」、サテライトサイトを生成・自動運用するSEO支援サービス「Contents Feeder」を提供しております。また、2020年1月より、子会社のアナグラム株式会社の業績をプロフェッショナルサービス事業のセグメント業績に含めております。
当連結会計年度においては、「Feedmatic」の新規案件の獲得及び既存案件の広告運用額の増加に伴う増収基調が継続いたしました。アナグラム株式会社においては、大型案件の獲得により、当初の事業計画の売上見込みを上回って推移しました。
これらの結果、当連結会計年度の経営成績は、売上高1,050,028千円、セグメント利益373,214千円となりました。
(SaaS事業)
ECサイト上の商品情報を元に自動で最適化した広告を出稿する広告配信サービス「EC Booster」、データフィードの作成、管理及び最適化を広告担当者自身で行うことができるデータフィード統合管理サービス「dfplus.io」、並びにSNS登録情報を利用したWebの会員登録・ログインやダイレクトメッセージ送信による顧客リーチのサポートサービス「ソーシャルPLUS」を提供しております。
当連結会計年度においては、新規案件の獲得及び売上単価の増加により、各サービスで順調に売上げを積み上げました。
これらの結果、当連結会計年度の経営成績は、売上高476,256千円、セグメント利益42,523千円となりました。
② 財政状態の状況
当連結会計年度末における総資産は、5,219,076千円となりました。
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産は、3,528,281千円となりました。この主な内訳は、現金及び預金2,183,794千円、売掛金932,296千円、前渡金332,650千円であります。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産は、1,690,795千円となりました。この主な内訳は、顧客関連資産1,048,416千円、のれん451,712千円、投資その他の資産146,220千円であります。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債は、1,370,176千円となりました。この主な内訳は、買掛金669,524千円、短期借入金180,000千円、1年内返済予定の長期借入金170,000千円、未払法人税等156,967千円、賞与引当金50,101千円であります。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債は、2,018,972千円となりました。この主な内訳は、長期借入金1,680,000千円、繰延税金負債338,972千円であります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は、1,829,927千円となりました。この主な内訳は、資本金448,358千円、資本剰余金438,166千円、利益剰余金71,028千円、非支配株主持分872,374千円であります。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の期末残高は2,183,794千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、424,105千円の収入となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益の計上371,370千円及び減価償却費の計上52,374千円があり、未払消費税等が34,378千円増加し、売上債権が89,215千円減少した一方、法人税等の支払額111,038千円があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、232,443千円の支出となりました。これは主に、保険積立金の解約による収入59,927千円があった一方、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出275,576千円、関係会社株式の取得による支出9,702千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、1,811,827千円の収入となりました。これは主に、短期借入金の増加51,950千円、長期借入れによる収入1,811,437千円及び株式の発行による収入688,495千円があった一方、長期借入金の返済による支出740,056千円があったことによるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループは生産を行っておりませんので、該当事項はありません。
b.受注実績
当社グループは受注生産を行っておりませんので、該当事項はありません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごと及びサービスごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.「Anagrams」については2020年1月に連結子会社化したアナグラム株式会社の売上高を記載しております。
3.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、当該割合が100分の10以上の相手先が存在しないため、記載を省略しております。
4.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りとは異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表の作成に際して採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度における経営成績は、2020年1月のアナグラム株式会社の連結子会社化に加え、SaaS事業の各サービスでの利用企業の増加及び利用単価の上昇により、売上高は1,526,284千円となりました。また、労務費及び人件費は事業拡大に伴い増加したものの、営業利益は415,737千円となっております。
プロフェッショナルサービス事業では、売上高は1,050,028千円、セグメント利益は373,214千円となりました。アナグラム株式会社の連結子会社化により、売上高が592,872千円計上されたことに加え、「Feedmatic」において新規顧客の増加や既存顧客での広告運用額増加等により順調に売上が増加しましたが、4月以降は新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、各サービスの売上高は大きく減少しております。
当事業セグメントについては、当社がデータフィード作成及び広告運用の各作業を受託するものであり労働集約的な事業となっていることから、アナグラム株式会社とのシナジー創出により取引先の拡大やオペレーション効率化による利益率の向上を図ることで今後の成長を目指しております。
SaaS事業については、売上高は476,256千円、セグメント利益は42,523千円となりました。「ソーシャルPLUS」及び「dfplus.io」においては利用件数及び利用単価の増加があったものの、「EC Booster」では月次ベースで売上高は概ね横這いで推移しました。
当事業セグメントについては、月額料金による継続利用に基づく収入を前提としており長期にわたる安定的な売上が期待できる構造となっていることから、新規顧客の獲得に注力するとともに新機能の追加、カスタマーサポートの充実やUI/UXの改善を行うことで、利用単価の増加や継続利用を促進することにより今後の成長を目指しております。
これらを評価する客観的な指標として「当社サービスの利用案件数」を把握しており、当該指標の推移は、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおりです。特にSaaS事業における各サービスでの利用案件数は、順調に増加しております。
なお、各セグメント及び各サービスにおける売上高及び損益の推移は、以下のとおりであり、特にSaaS事業において顧客基盤の拡大に伴い、損益面でも大幅に改善しております。
(年度推移)
(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.「Anagrams」については、株式取得による連結子会社化に伴い、アナグラム株式会社の損益を第15期連結会計年度(2020年1月)より含めております。
3.「EC Booster」については、第13期事業年度(2018年3月)より販売を開始しております。
4.「dfplus.io」については、第12期事業年度(2016年12月)より販売を開始しております。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、運転資金の確保は自己資金及び金融機関からの借入によることを基本としており、将来の収益拡大が見込める開発投資や新規事業投資のために必要な資金の確保は新株発行等も含めた多様な資金調達を検討していくこととしております。また、当連結会計年度の現金及び現金同等物の残高並びにキャッシュ・フローの分析については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の概要
当連結会計年度におけるわが国の経済は、企業業績及び雇用環境の改善が継続し、緩やかな回復基調で推移したものの、大型台風など相次ぐ自然災害や2019年10月の消費税増税に伴う国内消費の落ち込みが見られたことに加え、世界的な新型コロナウイルス感染拡大の影響により、景気は急速に悪化し、先行きが極めて厳しい状況となりました。当社の主要な事業領域であるインターネット広告市場は、利用者の増加や端末の普及に加え、企業等の活動におけるインターネットの利用増加により急速に拡大を続けてまいりましたが、特に2020年4月以降、新型コロナウイルスの感染拡大の影響が及んでいます。
このような経済状況のもと、当社では、「『働く』を豊かにする。~B2B領域でイノベーションを起こし続ける~」をミッションに掲げ、情報流通の最適化と効果的な広告運用サービス等を提供してきました。データフィード構築のために当社がこれまでに蓄積した膨大な商品・案件等のデータとその変換・更新ノウハウをもとに、企業が持つ情報を最適な形に加工し、ターゲットユーザーに対して適切な情報を適切なタイミングで適切なデバイスに提供することを実現してまいりました。また、当社は各デジタルプラットフォーマーと良好なリレーションを構築しており、その関係を活かし当社の複数のサービスを連携させることで、企業の顧客開拓支援にとどまらずユーザーとの継続的な関係強化に資する包括的な支援に努めてまいりました。営業面においては、人員数及び組織的な管理体制の両面で強化を行い、新規取引先の開拓等の事業展開に対する販売促進活動に注力してまいりました。
なお、アナグラム株式会社については、2019年12月31日をみなし取得日として、当連結会計年度より連結の範囲に含めております。
この結果、当社グループ(当社及び当社の関係会社)の当連結会計年度の経営成績は、売上高1,526,284千円、EBITDA(営業利益+減価償却費+のれん償却額)487,752千円、営業利益415,737千円、経常利益371,370千円、親会社株主に帰属する当期純利益163,301千円となりました。
セグメント別の経営成績は、次のとおりであります。
(プロフェッショナルサービス事業)
エンタープライズを中心とした顧客に対するプラットフォーム等への広告運用受託サービス「Feedmatic」、個々のニーズに応じたデータフィードの構築サービス「DF PLUS」、サテライトサイトを生成・自動運用するSEO支援サービス「Contents Feeder」を提供しております。また、2020年1月より、子会社のアナグラム株式会社の業績をプロフェッショナルサービス事業のセグメント業績に含めております。
当連結会計年度においては、「Feedmatic」の新規案件の獲得及び既存案件の広告運用額の増加に伴う増収基調が継続いたしました。アナグラム株式会社においては、大型案件の獲得により、当初の事業計画の売上見込みを上回って推移しました。
これらの結果、当連結会計年度の経営成績は、売上高1,050,028千円、セグメント利益373,214千円となりました。
(SaaS事業)
ECサイト上の商品情報を元に自動で最適化した広告を出稿する広告配信サービス「EC Booster」、データフィードの作成、管理及び最適化を広告担当者自身で行うことができるデータフィード統合管理サービス「dfplus.io」、並びにSNS登録情報を利用したWebの会員登録・ログインやダイレクトメッセージ送信による顧客リーチのサポートサービス「ソーシャルPLUS」を提供しております。
当連結会計年度においては、新規案件の獲得及び売上単価の増加により、各サービスで順調に売上げを積み上げました。
これらの結果、当連結会計年度の経営成績は、売上高476,256千円、セグメント利益42,523千円となりました。
② 財政状態の状況
当連結会計年度末における総資産は、5,219,076千円となりました。
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産は、3,528,281千円となりました。この主な内訳は、現金及び預金2,183,794千円、売掛金932,296千円、前渡金332,650千円であります。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産は、1,690,795千円となりました。この主な内訳は、顧客関連資産1,048,416千円、のれん451,712千円、投資その他の資産146,220千円であります。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債は、1,370,176千円となりました。この主な内訳は、買掛金669,524千円、短期借入金180,000千円、1年内返済予定の長期借入金170,000千円、未払法人税等156,967千円、賞与引当金50,101千円であります。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債は、2,018,972千円となりました。この主な内訳は、長期借入金1,680,000千円、繰延税金負債338,972千円であります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は、1,829,927千円となりました。この主な内訳は、資本金448,358千円、資本剰余金438,166千円、利益剰余金71,028千円、非支配株主持分872,374千円であります。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の期末残高は2,183,794千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、424,105千円の収入となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益の計上371,370千円及び減価償却費の計上52,374千円があり、未払消費税等が34,378千円増加し、売上債権が89,215千円減少した一方、法人税等の支払額111,038千円があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、232,443千円の支出となりました。これは主に、保険積立金の解約による収入59,927千円があった一方、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出275,576千円、関係会社株式の取得による支出9,702千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、1,811,827千円の収入となりました。これは主に、短期借入金の増加51,950千円、長期借入れによる収入1,811,437千円及び株式の発行による収入688,495千円があった一方、長期借入金の返済による支出740,056千円があったことによるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループは生産を行っておりませんので、該当事項はありません。
b.受注実績
当社グループは受注生産を行っておりませんので、該当事項はありません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごと及びサービスごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2019年6月1日 至 2020年5月31日) | 前年同期比(%) |
プロフェッショナルサービス事業 | ||
Anagrams | 592,872 | - |
Feedmatic(千円) | 269,194 | - |
DF PLUS(千円) | 158,425 | - |
その他(千円) | 29,535 | - |
計(千円) | 1,050,028 | - |
SaaS事業(千円) | ||
EC Booster(千円) | 57,903 | - |
dfplus.io(千円) | 127,176 | - |
ソーシャルPLUS(千円) | 291,176 | - |
計(千円) | 476,256 | - |
合計(千円) | 1,526,284 | - |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.「Anagrams」については2020年1月に連結子会社化したアナグラム株式会社の売上高を記載しております。
3.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、当該割合が100分の10以上の相手先が存在しないため、記載を省略しております。
4.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りとは異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表の作成に際して採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度における経営成績は、2020年1月のアナグラム株式会社の連結子会社化に加え、SaaS事業の各サービスでの利用企業の増加及び利用単価の上昇により、売上高は1,526,284千円となりました。また、労務費及び人件費は事業拡大に伴い増加したものの、営業利益は415,737千円となっております。
プロフェッショナルサービス事業では、売上高は1,050,028千円、セグメント利益は373,214千円となりました。アナグラム株式会社の連結子会社化により、売上高が592,872千円計上されたことに加え、「Feedmatic」において新規顧客の増加や既存顧客での広告運用額増加等により順調に売上が増加しましたが、4月以降は新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、各サービスの売上高は大きく減少しております。
当事業セグメントについては、当社がデータフィード作成及び広告運用の各作業を受託するものであり労働集約的な事業となっていることから、アナグラム株式会社とのシナジー創出により取引先の拡大やオペレーション効率化による利益率の向上を図ることで今後の成長を目指しております。
SaaS事業については、売上高は476,256千円、セグメント利益は42,523千円となりました。「ソーシャルPLUS」及び「dfplus.io」においては利用件数及び利用単価の増加があったものの、「EC Booster」では月次ベースで売上高は概ね横這いで推移しました。
当事業セグメントについては、月額料金による継続利用に基づく収入を前提としており長期にわたる安定的な売上が期待できる構造となっていることから、新規顧客の獲得に注力するとともに新機能の追加、カスタマーサポートの充実やUI/UXの改善を行うことで、利用単価の増加や継続利用を促進することにより今後の成長を目指しております。
これらを評価する客観的な指標として「当社サービスの利用案件数」を把握しており、当該指標の推移は、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおりです。特にSaaS事業における各サービスでの利用案件数は、順調に増加しております。
なお、各セグメント及び各サービスにおける売上高及び損益の推移は、以下のとおりであり、特にSaaS事業において顧客基盤の拡大に伴い、損益面でも大幅に改善しております。
(年度推移)
第12期事業年度 (自 2016年6月1日 至 2017年5月31日) | 第13期事業年度 (自 2017年6月1日 至 2018年5月31日) | 第14期事業年度 (自 2018年6月1日 至 2019年5月31日) | 第15期連結会計年度 (自 2019年6月1日 至 2020年5月31日) | |
プロフェッショナルサービス事業 | ||||
Anagrams 売上高(千円) | - | - | - | 592,872 |
Feedmatic 売上高(千円) | 134,110 | 171,778 | 188,617 | 269,194 |
DF PLUS 売上高(千円) | 155,491 | 177,787 | 174,679 | 158,425 |
その他 売上高(千円) | 104,256 | 51,378 | 36,548 | 29,535 |
計(千円) | 393,857 | 400,944 | 399,845 | 1,050,028 |
セグメント損益(千円) | 125,926 | 138,849 | 111,908 | 373,214 |
SaaS事業 | ||||
EC Booster 売上高(千円) | - | 590 | 26,894 | 57,903 |
dfplus.io 売上高(千円) | 1,570 | 23,635 | 64,367 | 127,176 |
ソーシャルPLUS 売上高(千円) | 90,864 | 136,978 | 209,025 | 291,176 |
計(千円) | 92,434 | 161,204 | 300,287 | 476,256 |
セグメント損益(千円) | △154,750 | △164,478 | △66,046 | 42,523 |
全社 | ||||
売上高(千円) | 486,291 | 562,148 | 700,133 | 1,526,284 |
営業損益(千円) | △28,824 | △25,628 | 45,861 | 415,737 |
(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.「Anagrams」については、株式取得による連結子会社化に伴い、アナグラム株式会社の損益を第15期連結会計年度(2020年1月)より含めております。
3.「EC Booster」については、第13期事業年度(2018年3月)より販売を開始しております。
4.「dfplus.io」については、第12期事業年度(2016年12月)より販売を開始しております。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、運転資金の確保は自己資金及び金融機関からの借入によることを基本としており、将来の収益拡大が見込める開発投資や新規事業投資のために必要な資金の確保は新株発行等も含めた多様な資金調達を検討していくこととしております。また、当連結会計年度の現金及び現金同等物の残高並びにキャッシュ・フローの分析については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。