四半期報告書-第16期第3四半期(令和2年12月1日-令和3年2月28日)

【提出】
2021/04/14 11:21
【資料】
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【項目】
37項目
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間における我が国の経済は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響による経済活動の抑制により、厳しい状況が続いております。政府の各種政策による効果を背景に、緩やかな回復の兆しも見られましたが、2021年1月に再び緊急事態宣言が発令されるなど、依然として先行きは不透明な状況にあります。その一方で当社の主要な事業領域であるインターネット広告市場は、利用者の増加やスマートフォン等の端末の普及に加え、企業等の活動におけるインターネットサービスの利用増加により急速に拡大を続けており、2020年4月以降は新型コロナウイルス感染症拡大による広告出稿の変動などの影響が及んでいるものの、デジタル・トランスフォーメーション(DX)の加速に伴い、成長を続けています。
このような経済状況のもと、当社では、「『働く』を豊かにする。~B2B領域でイノベーションを起こし続ける~」をミッションに掲げ、情報流通の最適化と効果的な広告運用サービス等を提供してきました。データフィード構築のために当社がこれまでに蓄積した膨大な商品・案件等のデータとその変換・更新ノウハウをもとに、企業が持つ情報を最適な形に加工し、ターゲットユーザーに対して適切な情報を適切なタイミングで適切なデバイスに提供することを実現してまいりました。また、当社は各デジタルプラットフォーマーと良好なリレーションを構築しており、その関係を活かし当社の複数のサービスを連携させることで、企業の顧客開拓支援に留まらずユーザーとの継続的な関係強化に資する包括的な支援に努めてまいりました。営業面においては、事業拡大に伴う人員体制の強化を行い、新規取引先の開拓等の事業展開に対する販売促進活動に注力してまいりました。また、事業開発においては、既存サービスの機能拡充に加えて、新規サービスの開発及び投資にも積極的に取り組んでおります。
この結果、当第3四半期連結累計期間の経営成績は、売上高1,859,840千円(前年同四半期比102.5%増)、EBITDA(営業利益+減価償却費+のれん償却額)724,237千円(前年同四半期比192.1%増)、営業利益598,223千円(前年同四半期比173.5%増)、経常利益585,639千円(前年同四半期比254.7%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益312,280千円(前年同四半期比415.7%増)となりました。
セグメント別の経営成績は、次のとおりであります。
(プロフェッショナルサービス事業)
主としてエンタープライズを中心とした顧客に対して、リスティング広告をはじめとするインターネット広告運用代行事業やマーケティング支援を行う「Anagrams」、プラットフォーム等への広告運用受託サービス「Feedmatic」、個々のニーズに応じたデータフィードの構築サービス「DF PLUS」、サテライトサイトを生成・自動運用するSEO支援サービス「Contents Feeder」を提供しております。
当第3四半期連結累計期間においては、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により一部の業界における広告出稿額の減少が続いているものの、デジタルシフトの加速によって特にEC・デジタルコンテンツ関連業態においてインターネット広告の需要が高まっているほか、年度末にかけて業績が拡大する広告業界の季節性もあって順調に推移しました。
これらの結果、当第3四半期連結累計期間の経営成績は、売上高1,418,565千円(前年同四半期比147.7%増)、セグメント利益518,719千円(前年同四半期比171.0%増)となりました。
(SaaS事業)
ECサイトの商品情報を元に自動で最適化した広告を出稿することができる広告配信サービス「EC Booster」、データフィードの作成、管理及び最適化を広告担当者自身で行うことができるデータフィード統合管理サービス「dfplus.io」、並びにSNS登録情報を利用したWebの会員登録・ログインやダイレクトメッセージ送信による顧客リーチのサポートサービス「ソーシャルPLUS」を提供しております。
当第3四半期連結累計期間においては、主にdfplus.ioとソーシャルPLUSにおける新規顧客の獲得が堅調に推移し、順調に売上を積み上げました。
これらの結果、当第3四半期連結累計期間の経営成績は、売上高441,205千円(前年同四半期比27.6%増)、セグメント利益113,230千円(前年同四半期比314.5%増)となりました。
(DX事業)
DX事業では、「テクノロジーを使ったデジタルアセット活用の基盤づくり」を通じて企業のDXを支援する新サービスを展開しております。2020年10月14日に、事業者のデジタル活用支援、Eコマース支援を手掛ける子会社「株式会社リワイア」を設立いたしました。
当第3四半期連結累計期間においては、Shopifyを基盤としたサイト構築、Shopify向けアプリの開発やリリースを開始したことから、主にこれら新事業の開発にかかる費用を計上しています。
これらの結果、当第3四半期連結累計期間の経営成績は、売上高70千円、セグメント損失33,725千円となりました。
(2)財政状態の状況
当第3四半期連結会計期間末の総資産は、6,159,464千円となり、前連結会計年度末に比べ940,387千円増加いたしました。
(流動資産)
当第3四半期連結会計期間末の流動資産合計は、4,581,450千円となり、前連結会計年度末に比べ1,053,169千円増加いたしました。これは主に現金及び預金が554,419千円、売掛金が477,763千円それぞれ増加したことによるものであります。
(固定資産)
当第3四半期連結会計期間末の固定資産合計は、1,578,014千円となり、前連結会計年度末に比べ112,781千円減少いたしました。これは主に顧客関連資産が82,050千円、のれんが35,351千円それぞれ減少した一方で、投資その他の資産が3,936千円増加したことによるものであります。
(流動負債)
当第3四半期連結会計期間末の流動負債合計は、2,094,876千円となり、前連結会計年度末に比べ724,699千円増加いたしました。これは主に短期借入金が180,000千円減少した一方、買掛金が907,858千円増加したことによるものであります。
(固定負債)
当第3四半期連結会計期間末の固定負債合計は、1,835,337千円となり、前連結会計年度末に比べ183,635千円減少いたしました。これは長期借入金が170,000千円、繰延税金負債が13,635千円それぞれ減少したことによるものであります。
(純資産)
当第3四半期連結会計期間末における純資産合計は、2,229,251千円となり、前連結会計年度末に比べ399,323千円増加いたしました。これは主に非支配株主持分が869,690千円減少した一方、資本金が16,752千円、資本剰余金が919,396千円、利益剰余金が312,280千円それぞれ増加したことによるものであります。
この結果、自己資本比率は35.8%(前連結会計年度末は18.3%)となりました。
(3)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(4)経営方針・経営戦略等
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(6)財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針
当第3四半期連結累計期間において、当社グループの財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針について重要な変更はありません。
(7)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間における当社グループの研究開発活動の金額は、24,628千円であります。
なお、今後の新事業の立ち上げ及び業容拡大を目的として、第1四半期連結会計期間より「DX事業」を新設いたしました。当第3四半期連結累計期間においては、既存事業の研究開発費を除いた新規事業の開発に係る主な支出を「DX事業」の研究開発費として15,286千円計上しております。