有価証券報告書-第20期(2024/01/01-2024/12/31)

【提出】
2025/03/27 14:40
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【項目】
116項目
(1) 経営成績等の状況の概要
当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
当事業年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善や各種政策の効果により、景気は緩やかに回復しております。一方で、欧米における高い金利水準の継続、中国における不動産市場の停滞の継続や物価上昇等を背景とした景気後退懸念などにより、依然として先行きは不透明な状況が続いております。
このような状況の中、国内企業においては深刻な人手不足が続いており、企業内のITシステム構築や運用、ITを切り口とした経営課題への取り組み、社内のユーザーサポートといった社内向けのIT(コーポレートIT)を担う人材は、企業にとって重要な職種であるにもかかわらず、特に中小企業にとっては獲得が非常に困難となっております。
当社では、このようなコーポレートITの人材需要に応え、企業が抱える課題の解決に向けて支援体制を強化するべく、継続して人材への投資に力を入れてまいりました。人材採用市場における認知度向上のためのSNSや動画による採用広報、ハイクラス人材の採用や人材採用部以外の社員も採用面談に参加する活動、社内研修の充実や資格取得に向けた支援強化などの人材育成に取り組んでおり、Great Place To Work® Institute Japanの「働きがい認定企業」に4年連続で認定され、「第13回日本HRチャレンジ大賞」の奨励賞を受賞いたしました。また、資本を活用した投資活動の一つとして、投資事業有限責任組合への出資を開始いたしました。今後も、シェアード社員サービスを基盤とした特化型サービスとして、コーポレートIT内製開発支援に続く新たな特化型サービスの開発に継続して取り組んでまいります。
なお、当社は、経営の合理化、業務の効率化を推進し、中長期的な企業価値の向上を図るため、2024年6月1日付で、連結子会社であったfjコンサルティング株式会社を吸収合併いたしました。当該吸収合併の結果、抱合せ株式消滅差益96,705千円を特別利益に計上しております。
この結果、当事業年度の経営成績は、売上高2,967,183千円(前期比16.3%増)、営業利益395,353千円(同6.8%増)、経常利益411,628千円(同9.4%増)、当期純利益384,343千円(同37.5%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
なお、当事業年度より、報告セグメントを従来の「コーポレートIT総合支援」「コーポレートIT内製開発支援」「キャッシュレスセキュリティ・コンサルティング」から、「コーポレートIT総合支援」及び「コーポレートIT内製開発支援」に変更しております。また、2023年12月期は連結業績を開示していましたが、当事業年度より非連結での業績を開示しているため、前期との比較については記載しておりません。
a.コーポレートIT総合支援
中堅・中小企業のコーポレートIT部門に対して、人と知識をシェアする会員制の「シェアード社員サービス」を提供しております。
当事業年度においては、新規会員及び既存会員からの受注がともに堅調に推移し、会員企業の関連会社への支援も拡大いたしました。また、シェアード社員の知識・スキルの底上げを図るため、勉強会の定期開催や、セキュリティ資格の取得推進を行いました。新卒社員が通年で25名入社し、入社人数の多い4月以降で稼働率・稼働単価が低下しましたが、戦力化に伴い上昇しました。育児休業等取得者の増加により稼働人員計画が大幅未達となった影響で、売上利益計画は未達となりました。
会員数は772社(前期比71社増)、そのうち実働会員は244社(同22社増)、実働会員の関連会社支援社数は151社(同44社増)となり、実質支援社数は395社(同66社増)となっております。また、シェアード社員数は230人(同21人増)となり、シェアード社員の稼働1時間あたりの売上高は8,444円(同1.5%減)となりました。
この結果、売上高2,804,956千円、セグメント利益952,267千円となりました。
b.コーポレートIT内製開発支援
シェアード社員サービスを基盤として、ローコード開発ツールを活用した各種社内システムの内製開発を支援しております。保守メンテナンスを充実させ、内製開発に特化することによりノウハウを蓄積し、顧客側にもノウハウを残すことを目的としております。
コーポレートIT内製開発支援はコーポレートIT総合支援とのシナジーが高く、シェアード社員サービス既存会員からの、社内システムの企画推進や既存システムの改修といった要望を掬い上げ、内製開発へと支援の範囲を拡大しております。当事業年度においては、体制強化のための人員増による人件費増加と、基幹システムの減価償却費等販管費増加の影響により、増益率は1.8%にとどまりました。
シェアード社員数は12人(前期比6人増)であり、コアメンバー以外にコーポレートIT総合支援のシェアード社員14人が案件に関与しております。
この結果、売上高162,227千円、セグメント利益61,433千円となりました。
② 財政状態の状況
(資産)
当事業年度末における資産合計は3,079,067千円となり、前事業年度末に比べ596,576千円増加いたしました。
流動資産については、前事業年度末に比べ609,438千円増加し、2,739,868千円となりました。これは主に、現金及び預金595,806千円の増加によるものであります。
固定資産については、有形固定資産が82,565千円、無形固定資産が160,158千円、投資その他の資産が96,474千円となり、前事業年度末に比べ12,861千円減少し、339,199千円となりました。これは主に、工具、器具備品10,279千円、投資有価証券10,000千円、繰延税金資産20,018千円の増加、ソフトウエア16,900千円、関係会社株式34,020千円の減少によるものであります。
(負債)
当事業年度末における負債合計は1,037,623千円となり、前事業年度末に比べ295,703千円増加いたしました。
流動負債については、前事業年度末に比べ291,778千円増加し、1,003,521千円となりました。これは主に、契約負債132,780千円、未払法人税等37,002千円、未払金80,743千円の増加によるものであります。
固定負債については、前事業年度末に比べ3,924千円増加し、34,102千円となりました。これは主に、株式給付引当金6,245千円の増加、リース債務2,352千円の減少によるものであります。
(純資産)
当事業年度末における純資産合計は2,041,443千円となり、前事業年度末に比べ300,873千円増加いたしました。これは主に、fjコンサルティング株式会社の吸収合併による抱合せ株式消滅差益96,705千円を含めた当期純利益384,343千円の計上及び利益剰余金86,919千円の配当、資本金1,725千円及び資本剰余金1,725千円の増加によるものであります。
この結果、自己資本比率は66.3%(前事業年度末は70.1%)となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当社は、当事業年度より非連結での業績を開示しているため、キャッシュ・フローの状況について、前事業年度との比較は行っておりません。
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、2,067,931千円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は566,246千円となりました。主な増加要因は、税引前当期純利益の計上508,333千円、減価償却費47,322千円、契約負債132,780千円の増加であり、主な減少要因は、抱合せ株式消滅差益96,705千円、法人税等の支払額108,639千円の支出によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は12,151千円となりました。主な増加要因は、定期預金の払戻1,230,086千円の収入であり、主な減少要因は、定期預金の預入1,230,156千円、投資有価証券の取得10,000千円及び無形固定資産の取得2,850千円の支出によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は86,107千円となりました。主な増加要因は、新株予約権の行使による株式の発行3,450千円の収入であり、主な減少要因は、配当金の支払額86,919千円の支出によるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社は、生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。
b.受注実績
当社で行う事業は、提供するサービスの性質上、受注実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
c.販売実績
当事業年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当事業年度
(自 2024年1月1日
至 2024年12月31日)
金額(千円)前年同期比(%)
コーポレートIT総合支援(千円)2,804,956
コーポレートIT内製開発支援(千円)162,227
報告セグメント合計(千円)2,967,183

(注) 1.セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2.主要な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、総販売実績の10%以上の相手先がないため、記載を省略しております。
3.当事業年度より非連結での業績を開示しているため、前年同期比については記載しておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
① 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社の当事業年度における経営成績は、次のとおりであります。
(売上高)
当事業年度における売上高は2,967,183千円(前期比16.3%増)となりました。これは、主にコーポレートIT総合支援及びコーポレートIT内製開発支援における顧客の増加及びシェアード社員の増加によるものです。
(売上原価、売上総利益)
当事業年度における売上原価は1,588,144千円(前期比20.8%増)となりました。これは、主にコーポレートIT総合支援及びコーポレートIT内製開発支援におけるシェアード社員の増加に伴う人件費の増加によるものです。この結果、当事業年度の売上総利益は1,379,039千円(同11.5%増)となりました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
当事業年度における販売費及び一般管理費は983,686千円(前期比13.4%増)となりました。これは、主に社員増加及び給与水準の向上施策に伴う人件費の増加、人材採用費の増加、基幹システムの入替に伴う減価償却費の増加によるものです。この結果、当事業年度の営業利益は395,353千円(同6.8%増)となりました。
(営業外収益・営業外費用、経常利益)
当事業年度において、営業外収益は17,048千円、営業外費用は773千円の発生となりました。この結果、経常利益は411,628千円(前期比9.4%増)となりました。
(特別利益・特別損失、税金等調整前当期純利益)
当事業年度において、特別利益は96,705千円の発生となりました。これは、fjコンサルティング株式会社を吸収合併したことによる抱合せ株式消滅差益であります。特別損失の発生はありません。この結果、税引前当期純利益は508,333千円(前期比35.0%増)となりました。
(当期純利益)
当事業年度において、法人税、住民税及び事業税142,703千円、法人税等調整額△18,713千円を計上した結果、当事業年度の当期純利益は384,343千円(前期比37.5%増)となりました。
当社は、IT人材市場が今後も成長を続けるものと見込んでおり、今後も優位に進めていくため、安定的な業績拡大の持続に注力してまいります。当社が独自開発した基幹技術「シェアード・エンジニアリング」によって、中堅・中小の成長企業におけるコーポレートIT部門の業務支援事業領域において、人材・知識・人脈・信頼・規模のいずれにおいてもトップ・カンパニーとなるべく、コーポレートIT部門のためのサービスを継続的に提供してまいります。
当社の柱であるコーポレートIT部門の業務支援事業の人材採用において、SNSや採用メディアの活用により人材採用市場における認知度やブランド力を高め、優れた人材の獲得をはかってまいります。あわせて人材育成及び処遇の充実を積極的に推進し、人的資本の充実をはかってまいります。新規事業については、シェアード社員サービスを基盤とした新たな特化型サービスの開発を積極的に推進してまいります。
なお、問題意識に対する今後の方針については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
キャッシュ・フローの状況の分析については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。
当社の資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりです。
当社は、人件費及び社内システムの開発・維持等に係る通常の運転資金のほか、新たな人材獲得及び人材育成への投資、顧客や求職者へ向けたブランディングへの投資、社内システム強化への投資並びに新規事業ソフトウエア開発等への投資により、事業の拡大を進める方針であります。
通常の運転資金については、自己資金により賄うことを基本とし、新たな投資につきましては、上場時の調達資金を活用する方針であります。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されておりますが、この財務諸表の作成にあたっては、経営者により一定の会計基準の範囲内で見積りが行われている部分があり、資産・負債や収益・費用の数値に反映されております。これらの見積りについては、不確実性を伴うため、実際の結果はこれらとは異なる場合があります。この見積りにつきましては、継続して評価し、必要に応じて見直しを行っております。なお、この財務諸表の作成にあたる重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項」に記載しております。
④ 経営成績に重要な影響を与える要因
当社の経営成績に重要な影響を与える要因は、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

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