有価証券報告書-第11期(令和2年1月1日-令和2年12月31日)
文中の将来に関する事項は、提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営成績等の状況の概要
当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ381,906千円増加し、1,488,182千円(前期比34.5%増)となりました。
このうち流動資産は、前連結会計年度末より351,144千円増加し、1,205,886千円となりました。主な内訳としては、現金及び預金の増加275,348千円の他、12月の売上高が前年同月比増加したことに伴う売掛金45,519千円の増加等によるものであります。
また固定資産は、前連結会計年度末より30,762千円増加し、282,295千円となりました。これは主に敷金積み増しに伴う投資その他の資産26,151千円の増加によるものであります。
(負債)
負債につきましては、前連結会計年度末に比べ365,012千円増加し、当連結会計年度末は1,041,356千円(同54.0%増)となりました。
このうち流動負債は、前連結会計年度末より139,158千円増加し、543,923千円となりました。主な内訳としては、短期借入金が75,000千円増加また1年以内返済予定の長期借入金が105,868千円増加した一方で、未払法人税等の減少44,893千円によるものであります。
また固定負債は、前連結会計年度末より225,854千円増加し、497,433千円となりました。長期借入金の増加215,693千円によるものであります。
(純資産)
純資産につきましては、前連結会計年度末より16,893千円増加し、当連結会計年度末は446,826千円(同3.9%増)となりました。これは主に親会社株主に帰属する当期純利益17,055千円の計上によるものであります。
② 経営成績の状況
当連結会計年度(2020年1月1日~2020年12月31日)におけるわが国経済は、2020年1月より世界に広がった新型コロナウイルス感染症の影響により、依然として厳しい状況が続いております。
人材サービス業界においては、2020年平均の有効求人倍率は1.18倍で、前年に比べて0.42ポイント低下するなど、新型コロナウイルス感染症の影響が拡大・顕在化いたしました。また、新卒採用市場においても、厚生労働省と文部科学省による令和3年3月大学等卒業予定者の就職内定状況調査(2020年12月1日現在)では、大学生の就職内定率が82.2%と前年同期比4.9ポイント低下するなどの影響が見られました。
このような経営環境の中、当社グループは「全従業員の物心両面の幸福を追求すると同時にスポーツが持つ可能性を様々なフィールドで発揮し、個人、法人、地域社会そして日本の発展に貢献すること」という経営理念のもと、スポーツ人財(※1)がスポーツを通じて培った素養を活かし、競技以外のビジネスというフィールドで輝けるよう、最適な企業と結びつけることに取り組んでまいりました。
(※1.現役体育会学生や過去にスポーツ・競技経験のある社会人経験者、引退したプロ・アマチュアアスリート)
当社グループの主要3事業である、新卒者向けイベント事業、新卒者向け人財紹介事業、既卒者向け人財紹介事業については以下のとおりであります。
新卒者向けイベント事業の当連結会計年度における売上高は、752,095千円(前期比8.2%減)となりました。3月は政府のイベント自粛要請をふまえ、参加学生数が500名以上の大規模型就職イベントの開催を見合わせ、4、5月においては来場型の就職イベントを全面中止といたしました。5月はオンラインによる就職イベントに切り替え、6月以降新型コロナ感染予防・拡大防止の対策を講じたうえで、来場型の就職イベントを再開し、オンラインによる就職イベントも併用することで、年間イベント開催数は増加しました。しかし、中小規模イベントが増加したこととオンライン型イベントの1開催あたりの販売枠数は運用上15社以下に止まるため、総販売枠数は減少しました。イベント参加学生のべ人数は、オンライン型の導入のメリットを活かし大幅増加いたしました。
新卒者向け人財紹介事業の当連結会計年度における売上高は、587,762千円(前期比15.0%増)となりました。2021年3月卒学生向けスポナビ2021の登録人数は2020年12月時点において前年同期比で微減となったものの20,000人を超過しました。人財・企業を担当する営業人員数が増強したこと、また、オンライン面談を活用することで、2021年3月卒学生のユニーク紹介学生数(企業に紹介した重複しない学生数)は前年比大幅増加し、スポナビ2021登録人数に対するユニーク紹介学生数の割合であるカバー率は大幅に上昇しました。ユニーク紹介企業数(学生に紹介した重複しない企業数)は前年度とほぼ同数となり、体育会学生に対する根強い採用ニーズに対応することで、新卒者向け人財紹介事業としては過去最高の売上を更新いたしました。
既卒者向け人財紹介事業の当連結会計年度における売上高は、484,272千円(前期比10.0%減)となりました。2020年度のスポナビキャリア新規登録人数が前年比で減少しましたが、求職者との面談をオンラインに切り替えるなどの対応を取り、それに伴って求人企業へのユニーク紹介人財数(企業に紹介した重複しない人財数)は、微増いたしました。しかし、ユニーク紹介企業数が前年比減少、新型コロナ感染拡大による求人企業の採用意欲の低下による選考の通過率の低下も売上高減少要因となりました。
営業利益及び経常利益に関しては、前年比で減益となりました。営業体制・内部管理体制強化を目的とした人員増と営業拠点の拡充等将来の成長に必要な投資を実施したことで、人件費、地代・家賃等の販売費及び一般管理費が増加いたしましたが、広告宣伝費の効率化、オンライン商談やリモートワーク推進による旅費交通費等の諸経費の減少等による経費削減効果により黒字を確保いたしました。なお、営業外収益として、クレジットカードによる費用決済のポイント還元、雇用調整助成金及び連結子会社である株式会社エスエフプラスの持続化給付金の受取、保険解約返戻金等が計上されております。
また、主要3事業以外のその他売上の当連結会計年度における売上高は、59,138千円(前期比18.5%増)となりました。プロスポーツ選手・チームの就労支援を行うデュアルキャリア事業においてプロスポーツチームとの締結数・人財派遣人数ともに増加したことが寄与、また5月に事業譲受したスポーツ関連企業の採用支援を行うスポジョバ事業も本売上に含まれております。
また、当社の連結子会社である株式会社スポーツフィールドイノベーションズは経営成績及び財政状態が悪化し、その回復可能性が認められないことから、事業の撤退を決定しております。
この結果、当連結会計年度における売上高は1,883,269千円(前期比1.8%減)、営業利益は16,215千円(前年同期比91.7%減)、経常利益は32,016千円(前期比83.3%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は17,055千円(前年同期比87.2%減)となりました。
なお、当社グループは、スポーツ人財採用支援事業の単一セグメントのため、セグメント別の記載を省略しております。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末の現金及び現金同等物(以下「資金」という。)につきましては、前連結会計年度末に比べ275,347千円増加し、961,663千円となりました。
各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、営業活動により資金は88,974千円の減少となりました。これは主に、売上増加に伴う税金等調整前当期純利益32,016千円の計上などにより資金が増加した一方、売上債権の増加45,519千円、法人税等の支払額79,183千円などにより資金が減少したことによるものです。
なお、前連結会計年度との比較では、営業活動によるキャッシュ・フローは、198,181千円の収入から88,974千円の支出となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、投資活動により資金は32,077千円の減少となりました。これは主に、東海及び大阪オフィス増床に伴う敷金及び保証金の差入による支出41,009千円、有形固定資産の取得による支出10,579千円によるものですが、保険積立金の解約による収入25,515千円を含んでおります。
なお、前連結会計年度との比較では、投資活動によるキャッシュ・フローは、24,984千円の支出から32,077千円の支出となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、財務活動により資金は396,399千円の増加となりました。これは主に、短期借入れによる収入350,000千円、短期借入金の返済による支出275,000千円、長期借入れによる収入450,000千円、長期借入金の返済による支出128,439千円によるものです。
なお、前連結会計年度との比較では、財務活動によるキャッシュ・フローは、149,891千円の収入から、396,399千円の収入となりました。
④ 生産、受注及び販売の実績
当社グループは、受注生産形態をとる事業を行っていないため、生産規模及び受注規模を金額及び数量で示す記載をしておりません。
事業別の販売実績については次のとおりであります。
(注)1 上記の金額には返金引当金繰入、売上戻り高を含んでおります。
2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、総販売実績に対する割合が10%以上の相手先がいないため、記載を省略しております。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
4 当社グループはスポーツ人財採用支援事業の単一セグメントであるため、セグメントごと記載はしておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたりましては、経営者による会計方針の採用、資産・負債及び収益・費用の計上に影響を及ぼす見積り及び予測を必要としております。経営者は過去の実績値や状況を踏まえ、合理的と判断される前提に基づき、見積り及び予測を行っておりますが、見積り及び予測には不確実性が伴うため、実際の結果と異なる場合があります。
当社グループの財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度(自 2020年1月1日 至 2020年12月31日)における我が国経済及び人財サービス業界は、新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言の発令による経済活動の制限等により非常に厳しい1年となりました。
当社グループにおいても、前述の経営成績の状況に記載した通り、来場型就職イベントの中止等による新卒者向けイベント事業の売上高の減少と企業の採用意欲の低下による既卒者向け人財事業の売上高減少により、当社が重要な経営指標としております売上高及び売上高営業利益率は、当連結会計年度においてはそれぞれ1,883,269千円(前期比1.8%減)、0.9%(前期比9.2ポイント減)とそれぞれ減少、低下しております。
これらの結果、売上総利益は1,773,073千円(前期比2.8%減)、営業利益は16,215千円(前期比91.7%減)、経常利益は32,016千円(前期比83.3%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は17,055千円(前期比87.2%減)となりました。
一方、新卒者向け人財紹介事業は、過去最高売上を記録し、新卒者向けイベント事業は、オンライン型イベントの運営を開始、拡充するなど新たな売上機会の創出を図り、学生・企業のニーズに迅速に対応するなどの成果を生んでおります。また、将来の成長に向けての投資は継続するとの経営判断のもと、人員強化と営業拠点の拡充を実施いたしました。新型コロナウイルス感染拡大に影響により、売上高及び売上高営業利益率は前期比、それぞれ減少、低下いたしましたが、2021年12月期以降は、成長軌道に回帰するものと考えております。2021年12月期通期の連結業績予想につきましては、下記の通り、2021年2月12日公表いたしました業績予想から変更はありません。
(注)上記連結業績見通しに関する注意事項
緊急事態宣言下においても、感染症対策を講じたうえで就職イベント開催や人財との面談が可能であること、また企業の採用選考手続きが例年通り大きな支障なく可能であることなど事業運営を阻害されることなくサービスをスポーツ人財・企業ともに提供できることを前提としております。また、現時点で入手可能な情報に基づいており、実際の業績等は様々な不確定要素により大きく異なる可能性があります。
なお、当社グループはスポーツ人財採用支援事業の単一セグメントであるため、セグメントごと記載はしておりません。
③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性についての分析
キャッシュ・フローの状況の分析については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
資本の財源及び資金の流動性について、当社グループの資金需要の主なものは、採用費及び人件費、会員獲得を主な目的とした広告宣伝費に加え、拠点開設に係る有形固定資産等への投資等があります。これらの資金需要に対しては、営業活動から得た自己資金を充当することを基本としながら、必要に応じて追加の資金調達を実施いたします。具体的には短期の運転資金については自己資金や金融機関からの短期借越枠にて充当し、長期の設備投資等については金融機関からの長期借入金、公募調達資金により充当いたします。
なお、新型コロナウイルス感染症の拡大により、経済情勢の先行きが不透明な状況下において現預金水準を高め、当社グループの財務的な安定性を高めることを目的として、長期借入で総額450,000千円、既存の借越枠を除く短期借入で新たに100,000千円の資金調達を行いました。手元流動性の目安としては月商平均に対して3か月程度から6か月程度の範囲を想定しております。
④ 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループは、スポーツ人財採用支援事業を展開するにあたり、組織体制の強化及び質の高いスポーツ人財採用支援サービスを提供することで、各地域における大学をはじめとした教育機関との良好な関係を構築・連携を図っていく方針でありますが、必要とする従業員の採用及び十分な人数の確保ができない場合又は十分な研修等を実施できない場合は、当社グループの経営成績に重要な影響を及ぼす可能性があると考えております。
また、従業員の人為的なミス又は不測の事態の発生等による訴訟が生じた場合、個人情報の流出等により当社の信用が著しく低下した場合に、経営成績に重要な影響を与えると考えております。
この対応策として、優秀な従業員の積極的な採用を行い、研修等を通じて、経営理念及び行動指針を浸透させるとともに、質の高いスポーツ人財採用支援サービスを提供するよう従業員に対する指導、教育体制の充実を図っております。
⑤ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。一般に公正妥当と認められる連結財務諸表の作成においては、期末日における資産及び負債の報告額や、報告対象期間中の収益及び費用の報告額に影響する判断及び見積りを行うことが求められております。当社グループの連結財務諸表作成においては、過去の実績等を勘案し合理的に判断及び見積りを行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの財務諸表で採用する重要な会計方針は「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
連結財務諸表に関して、認識している特に重要な見積りを伴う会計方針は、以下のとおりであります。
(a)減損損失
固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては事業計画等の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において減損損失が発生する可能性があります。
(b)返金引当金
当社グループは、新卒人財の紹介において求職者が内定を辞退した場合、紹介先企業から収受した紹介手数料の全額を返金する制度を設けております。当該返金の支払に備えるため、売上高に返金実績率を乗じた金額を、売上高より直接控除する方法により計上しております。
返金実積率の算定にあたっては、過去の実積をもとに慎重に算定を行っておりますが、経営環境等の諸前提の変化により、引当金の見積りにおいて想定していなかった返金の発生や、返金の実績が引当金の額を下回った場合は、当社グループの業績が変動する可能性があります。
(c)繰延税金資産
当社グループは、将来の利益計画に基づいた課税所得の見積りを行い、将来減算一時差異等に対して繰延税金資産を計上しております。
繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、繰延税金資産が取り崩され、税金費用が計上される可能性があります。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響については「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (追加情報)」に記載しております。
(1) 経営成績等の状況の概要
当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ381,906千円増加し、1,488,182千円(前期比34.5%増)となりました。
このうち流動資産は、前連結会計年度末より351,144千円増加し、1,205,886千円となりました。主な内訳としては、現金及び預金の増加275,348千円の他、12月の売上高が前年同月比増加したことに伴う売掛金45,519千円の増加等によるものであります。
また固定資産は、前連結会計年度末より30,762千円増加し、282,295千円となりました。これは主に敷金積み増しに伴う投資その他の資産26,151千円の増加によるものであります。
(負債)
負債につきましては、前連結会計年度末に比べ365,012千円増加し、当連結会計年度末は1,041,356千円(同54.0%増)となりました。
このうち流動負債は、前連結会計年度末より139,158千円増加し、543,923千円となりました。主な内訳としては、短期借入金が75,000千円増加また1年以内返済予定の長期借入金が105,868千円増加した一方で、未払法人税等の減少44,893千円によるものであります。
また固定負債は、前連結会計年度末より225,854千円増加し、497,433千円となりました。長期借入金の増加215,693千円によるものであります。
(純資産)
純資産につきましては、前連結会計年度末より16,893千円増加し、当連結会計年度末は446,826千円(同3.9%増)となりました。これは主に親会社株主に帰属する当期純利益17,055千円の計上によるものであります。
② 経営成績の状況
当連結会計年度(2020年1月1日~2020年12月31日)におけるわが国経済は、2020年1月より世界に広がった新型コロナウイルス感染症の影響により、依然として厳しい状況が続いております。
人材サービス業界においては、2020年平均の有効求人倍率は1.18倍で、前年に比べて0.42ポイント低下するなど、新型コロナウイルス感染症の影響が拡大・顕在化いたしました。また、新卒採用市場においても、厚生労働省と文部科学省による令和3年3月大学等卒業予定者の就職内定状況調査(2020年12月1日現在)では、大学生の就職内定率が82.2%と前年同期比4.9ポイント低下するなどの影響が見られました。
このような経営環境の中、当社グループは「全従業員の物心両面の幸福を追求すると同時にスポーツが持つ可能性を様々なフィールドで発揮し、個人、法人、地域社会そして日本の発展に貢献すること」という経営理念のもと、スポーツ人財(※1)がスポーツを通じて培った素養を活かし、競技以外のビジネスというフィールドで輝けるよう、最適な企業と結びつけることに取り組んでまいりました。
(※1.現役体育会学生や過去にスポーツ・競技経験のある社会人経験者、引退したプロ・アマチュアアスリート)
当社グループの主要3事業である、新卒者向けイベント事業、新卒者向け人財紹介事業、既卒者向け人財紹介事業については以下のとおりであります。
新卒者向けイベント事業の当連結会計年度における売上高は、752,095千円(前期比8.2%減)となりました。3月は政府のイベント自粛要請をふまえ、参加学生数が500名以上の大規模型就職イベントの開催を見合わせ、4、5月においては来場型の就職イベントを全面中止といたしました。5月はオンラインによる就職イベントに切り替え、6月以降新型コロナ感染予防・拡大防止の対策を講じたうえで、来場型の就職イベントを再開し、オンラインによる就職イベントも併用することで、年間イベント開催数は増加しました。しかし、中小規模イベントが増加したこととオンライン型イベントの1開催あたりの販売枠数は運用上15社以下に止まるため、総販売枠数は減少しました。イベント参加学生のべ人数は、オンライン型の導入のメリットを活かし大幅増加いたしました。
新卒者向け人財紹介事業の当連結会計年度における売上高は、587,762千円(前期比15.0%増)となりました。2021年3月卒学生向けスポナビ2021の登録人数は2020年12月時点において前年同期比で微減となったものの20,000人を超過しました。人財・企業を担当する営業人員数が増強したこと、また、オンライン面談を活用することで、2021年3月卒学生のユニーク紹介学生数(企業に紹介した重複しない学生数)は前年比大幅増加し、スポナビ2021登録人数に対するユニーク紹介学生数の割合であるカバー率は大幅に上昇しました。ユニーク紹介企業数(学生に紹介した重複しない企業数)は前年度とほぼ同数となり、体育会学生に対する根強い採用ニーズに対応することで、新卒者向け人財紹介事業としては過去最高の売上を更新いたしました。
既卒者向け人財紹介事業の当連結会計年度における売上高は、484,272千円(前期比10.0%減)となりました。2020年度のスポナビキャリア新規登録人数が前年比で減少しましたが、求職者との面談をオンラインに切り替えるなどの対応を取り、それに伴って求人企業へのユニーク紹介人財数(企業に紹介した重複しない人財数)は、微増いたしました。しかし、ユニーク紹介企業数が前年比減少、新型コロナ感染拡大による求人企業の採用意欲の低下による選考の通過率の低下も売上高減少要因となりました。
営業利益及び経常利益に関しては、前年比で減益となりました。営業体制・内部管理体制強化を目的とした人員増と営業拠点の拡充等将来の成長に必要な投資を実施したことで、人件費、地代・家賃等の販売費及び一般管理費が増加いたしましたが、広告宣伝費の効率化、オンライン商談やリモートワーク推進による旅費交通費等の諸経費の減少等による経費削減効果により黒字を確保いたしました。なお、営業外収益として、クレジットカードによる費用決済のポイント還元、雇用調整助成金及び連結子会社である株式会社エスエフプラスの持続化給付金の受取、保険解約返戻金等が計上されております。
また、主要3事業以外のその他売上の当連結会計年度における売上高は、59,138千円(前期比18.5%増)となりました。プロスポーツ選手・チームの就労支援を行うデュアルキャリア事業においてプロスポーツチームとの締結数・人財派遣人数ともに増加したことが寄与、また5月に事業譲受したスポーツ関連企業の採用支援を行うスポジョバ事業も本売上に含まれております。
また、当社の連結子会社である株式会社スポーツフィールドイノベーションズは経営成績及び財政状態が悪化し、その回復可能性が認められないことから、事業の撤退を決定しております。
この結果、当連結会計年度における売上高は1,883,269千円(前期比1.8%減)、営業利益は16,215千円(前年同期比91.7%減)、経常利益は32,016千円(前期比83.3%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は17,055千円(前年同期比87.2%減)となりました。
なお、当社グループは、スポーツ人財採用支援事業の単一セグメントのため、セグメント別の記載を省略しております。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末の現金及び現金同等物(以下「資金」という。)につきましては、前連結会計年度末に比べ275,347千円増加し、961,663千円となりました。
各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、営業活動により資金は88,974千円の減少となりました。これは主に、売上増加に伴う税金等調整前当期純利益32,016千円の計上などにより資金が増加した一方、売上債権の増加45,519千円、法人税等の支払額79,183千円などにより資金が減少したことによるものです。
なお、前連結会計年度との比較では、営業活動によるキャッシュ・フローは、198,181千円の収入から88,974千円の支出となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、投資活動により資金は32,077千円の減少となりました。これは主に、東海及び大阪オフィス増床に伴う敷金及び保証金の差入による支出41,009千円、有形固定資産の取得による支出10,579千円によるものですが、保険積立金の解約による収入25,515千円を含んでおります。
なお、前連結会計年度との比較では、投資活動によるキャッシュ・フローは、24,984千円の支出から32,077千円の支出となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、財務活動により資金は396,399千円の増加となりました。これは主に、短期借入れによる収入350,000千円、短期借入金の返済による支出275,000千円、長期借入れによる収入450,000千円、長期借入金の返済による支出128,439千円によるものです。
なお、前連結会計年度との比較では、財務活動によるキャッシュ・フローは、149,891千円の収入から、396,399千円の収入となりました。
④ 生産、受注及び販売の実績
当社グループは、受注生産形態をとる事業を行っていないため、生産規模及び受注規模を金額及び数量で示す記載をしておりません。
事業別の販売実績については次のとおりであります。
| 区分 | 販売高(千円) | 前期比(%) |
| 新卒者向けイベント売上高 | 752,095 | △8.2 |
| 新卒者向け人財紹介売上高 | 587,762 | +15.0 |
| 既卒者向け人財紹介売上高 | 484,272 | △10.0 |
| その他売上高 | 59,138 | +18.5 |
| 合計 | 1,883,269 | △1.8 |
(注)1 上記の金額には返金引当金繰入、売上戻り高を含んでおります。
2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、総販売実績に対する割合が10%以上の相手先がいないため、記載を省略しております。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
4 当社グループはスポーツ人財採用支援事業の単一セグメントであるため、セグメントごと記載はしておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたりましては、経営者による会計方針の採用、資産・負債及び収益・費用の計上に影響を及ぼす見積り及び予測を必要としております。経営者は過去の実績値や状況を踏まえ、合理的と判断される前提に基づき、見積り及び予測を行っておりますが、見積り及び予測には不確実性が伴うため、実際の結果と異なる場合があります。
当社グループの財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度(自 2020年1月1日 至 2020年12月31日)における我が国経済及び人財サービス業界は、新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言の発令による経済活動の制限等により非常に厳しい1年となりました。
当社グループにおいても、前述の経営成績の状況に記載した通り、来場型就職イベントの中止等による新卒者向けイベント事業の売上高の減少と企業の採用意欲の低下による既卒者向け人財事業の売上高減少により、当社が重要な経営指標としております売上高及び売上高営業利益率は、当連結会計年度においてはそれぞれ1,883,269千円(前期比1.8%減)、0.9%(前期比9.2ポイント減)とそれぞれ減少、低下しております。
これらの結果、売上総利益は1,773,073千円(前期比2.8%減)、営業利益は16,215千円(前期比91.7%減)、経常利益は32,016千円(前期比83.3%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は17,055千円(前期比87.2%減)となりました。
一方、新卒者向け人財紹介事業は、過去最高売上を記録し、新卒者向けイベント事業は、オンライン型イベントの運営を開始、拡充するなど新たな売上機会の創出を図り、学生・企業のニーズに迅速に対応するなどの成果を生んでおります。また、将来の成長に向けての投資は継続するとの経営判断のもと、人員強化と営業拠点の拡充を実施いたしました。新型コロナウイルス感染拡大に影響により、売上高及び売上高営業利益率は前期比、それぞれ減少、低下いたしましたが、2021年12月期以降は、成長軌道に回帰するものと考えております。2021年12月期通期の連結業績予想につきましては、下記の通り、2021年2月12日公表いたしました業績予想から変更はありません。
| 区分 | 当連結会計年度 (自 2020年1月1日 至 2020年12月31日) | 2021年12月期 連結業績予想 (自 2020年1月1日 至 2021年12月31日) | 増減 | 増減率 (%) |
| 売上高(千円) | 1,883,269 | 2,235,805 | +325,536 | +18.7 |
| 営業利益(千円) | 16,215 | 126,751 | +110,536 | +681.7 |
| 経常利益(千円) | 32,016 | 122,583 | +90,567 | +282.9 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益(千円) | 17,055 | 78,200 | +61,145 | +358.5 |
(注)上記連結業績見通しに関する注意事項
緊急事態宣言下においても、感染症対策を講じたうえで就職イベント開催や人財との面談が可能であること、また企業の採用選考手続きが例年通り大きな支障なく可能であることなど事業運営を阻害されることなくサービスをスポーツ人財・企業ともに提供できることを前提としております。また、現時点で入手可能な情報に基づいており、実際の業績等は様々な不確定要素により大きく異なる可能性があります。
なお、当社グループはスポーツ人財採用支援事業の単一セグメントであるため、セグメントごと記載はしておりません。
③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性についての分析
キャッシュ・フローの状況の分析については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
資本の財源及び資金の流動性について、当社グループの資金需要の主なものは、採用費及び人件費、会員獲得を主な目的とした広告宣伝費に加え、拠点開設に係る有形固定資産等への投資等があります。これらの資金需要に対しては、営業活動から得た自己資金を充当することを基本としながら、必要に応じて追加の資金調達を実施いたします。具体的には短期の運転資金については自己資金や金融機関からの短期借越枠にて充当し、長期の設備投資等については金融機関からの長期借入金、公募調達資金により充当いたします。
なお、新型コロナウイルス感染症の拡大により、経済情勢の先行きが不透明な状況下において現預金水準を高め、当社グループの財務的な安定性を高めることを目的として、長期借入で総額450,000千円、既存の借越枠を除く短期借入で新たに100,000千円の資金調達を行いました。手元流動性の目安としては月商平均に対して3か月程度から6か月程度の範囲を想定しております。
④ 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループは、スポーツ人財採用支援事業を展開するにあたり、組織体制の強化及び質の高いスポーツ人財採用支援サービスを提供することで、各地域における大学をはじめとした教育機関との良好な関係を構築・連携を図っていく方針でありますが、必要とする従業員の採用及び十分な人数の確保ができない場合又は十分な研修等を実施できない場合は、当社グループの経営成績に重要な影響を及ぼす可能性があると考えております。
また、従業員の人為的なミス又は不測の事態の発生等による訴訟が生じた場合、個人情報の流出等により当社の信用が著しく低下した場合に、経営成績に重要な影響を与えると考えております。
この対応策として、優秀な従業員の積極的な採用を行い、研修等を通じて、経営理念及び行動指針を浸透させるとともに、質の高いスポーツ人財採用支援サービスを提供するよう従業員に対する指導、教育体制の充実を図っております。
⑤ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。一般に公正妥当と認められる連結財務諸表の作成においては、期末日における資産及び負債の報告額や、報告対象期間中の収益及び費用の報告額に影響する判断及び見積りを行うことが求められております。当社グループの連結財務諸表作成においては、過去の実績等を勘案し合理的に判断及び見積りを行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの財務諸表で採用する重要な会計方針は「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
連結財務諸表に関して、認識している特に重要な見積りを伴う会計方針は、以下のとおりであります。
(a)減損損失
固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては事業計画等の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において減損損失が発生する可能性があります。
(b)返金引当金
当社グループは、新卒人財の紹介において求職者が内定を辞退した場合、紹介先企業から収受した紹介手数料の全額を返金する制度を設けております。当該返金の支払に備えるため、売上高に返金実績率を乗じた金額を、売上高より直接控除する方法により計上しております。
返金実積率の算定にあたっては、過去の実積をもとに慎重に算定を行っておりますが、経営環境等の諸前提の変化により、引当金の見積りにおいて想定していなかった返金の発生や、返金の実績が引当金の額を下回った場合は、当社グループの業績が変動する可能性があります。
(c)繰延税金資産
当社グループは、将来の利益計画に基づいた課税所得の見積りを行い、将来減算一時差異等に対して繰延税金資産を計上しております。
繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、繰延税金資産が取り崩され、税金費用が計上される可能性があります。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響については「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (追加情報)」に記載しております。