有価証券報告書-第39期(2023/04/01-2024/03/31)
(1)経営成績等の状況の概要
当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は、以下のとおりであります。
① 財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は3,245百万円となり、前連結会計年度末と比べて419百万円増加しました。主な増減は、現金及び預金の増加92百万円、売掛金の増加168百万円、原材料、仕掛品の増加等による棚卸資産の増加138百万円であります。
固定資産は1,275百万円となり、前連結会計年度末と比べて20百万円減少しました。主な増減は、繰延税金資産の増加32百万円、のれんの減少79百万円であります。
この結果、当連結会計年度末の総資産は4,520百万円となり、前連結会計年度末と比べて398百万円増加いたしました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は1,759百万円となり、前連結会計年度末と比べて257百万円増加いたしました。主な増減は、買掛金の増加41百万円、短期借入金及び1年内返済予定の長期借入金の減少119百万円、未払法人税等の増加163百万円、賞与引当金の増加64百万円であります。固定負債は547百万円となり、前連結会計年度末と比べて207百万円減少しました。主な増減は、長期借入金の減少216百万円、退職給付に係る負債の増加10百万円であります。
この結果、負債合計は2,306百万円となり、前連結会計年度末と比べて49百万円増加いたしました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は2,214百万円となり、前連結会計年度末と比べて349百万円増加いたしました。主な増減は、利益剰余金の増加338百万円であります。
② 経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、新型コロナウィルスの5類移行による経済活動の正常化に伴い、景気は持ち直しに足踏みがみられるものの緩やかに回復してきました。しかしながら、世界的な金融引き締めが続く中、中国経済の先行き懸念など、海外景気の下振れが我が国の景気を下押しするリスクとなっております。また、物価上昇、中東地域をめぐる情勢、金融資本市場の変動等が引き続き懸念される状態です。
一方で、当社グループが属する情報サービス産業においては、社会のデジタルトランスフォーメーション(DX)に対する需要を背景に、さまざまな分野において、積極的なIT投資が継続しております。
このような環境のもと、当社は、中期経営計画で掲げた事業成長戦略と経営基盤戦略に則り、次のとおり、事業拡大に取組みました。
<事業成長戦略の進捗状況>システムソリューション事業においては、請負取引における見積精度の向上と工数管理の徹底、派遣・準委任取引における人月単価の適正化の徹底を図るとともに、自動車分野への人材シフトを着実に進めた結果、セグメント利益率は顕著に向上いたしました。
エンジニアリングソリューション事業においては、「FlexSim」が、製造業、物流業を中心とした企業から強い引き合いを受けて販売が好調でありました。PLM事業については、社内における人材シフトおよび中途採用を積極的に取り組むとともに、2024年1月にPLM導入コンサルティングを専業とする完全子会社の株式会社TOPWELLを吸収合併して組織体制の強化を行いました。
また、事業成長を加速させるためにM&Aを積極的に進める方針であり、2024年4月にPLM導入コンサルティングに実績のある株式会社フラッシュシステムズ(愛知県名古屋市)を完全子会社化しております。
GPS事業においては、「ココダヨ」で培った位置情報プラットフォームを活用した新たなサービスの開発を進めております。
<経営基盤戦略の進捗状況>人材シフトにつきましては、システムソリューション事業から他事業へのシフトを進めております。併せて、従業員のエンゲージメントを高めるため、新卒初任給の改定を含む人事制度の変更を実施しました。
以上の取組みの結果、当連結会計年度の売上高は7,147百万円(前期比21.9%増)となりました。利益面につきましては、営業利益629百万円(前期比494.5%増)、経常利益635百万円(前期比468.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益414百万円(前期比1,645.9%増)と前連結会計年度と比較して増収増益となりました。
各セグメント別の状況は次のとおりであります。
(システムソリューション事業)
デジタル情報家電分野および自動車分野のソフトウェア開発の受注が堅調でありました。半導体製造装置向けのハードウェア開発については上期に納期遅延が発生しましたが、結果として期初計画を上回る売上実績となりました。また、収益性につきましては、利益率の向上を当事業の課題として掲げ、前述のとおり、請負取引における見積精度の向上と工数管理の徹底、派遣・準委任取引における人月単価の適正化などの施策に取り組んだ結果、セグメント利益率も顕著に向上しました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は4,496百万円(前期比18.2%増)、セグメント利益は974百万円(前期比39.7%増)となりました。
(エンジニアリングソリューション事業)
主力の「Mastercam」は輸入商材であるため、為替動向の影響を受けて利益率は下押し気味でありましたが、売価への転嫁や為替影響を受けないカスタマイズ等の開発業務を積極的に取り組んだ結果、ほぼ前期並みの売上高および利益を確保しました。「FlexSim」につきましては、自動車、電機、電子部品などの大企業から強い引き合いをいただき、前期に比して大きく売上を伸ばし増益に貢献しました。しかし、今後の成長事業と位置付けているPLM事業が体制整備の段階にあり、コストが先行しているため、当セグメント全体では増収幅ほど利益は伸びませんでした。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は2,197百万円(前期比32.2%増)、セグメント利益は435百万円(前期比9.0%増)となりました。
(GPS事業)
「ココダヨ」サービス全体のインストール数は2024年3月において累計126万を突破するなど順調に利用ユーザーが増える結果となりました。またNTTドコモが提供するスマートフォンアプリ使い放題サービス「スゴ得コンテンツ」向けサービスの単価アップなどの要因もあり、前期比増収増益となりました。
以上の結果、当連結会計年度における売上高は478百万円(前期比17.8%増)、セグメント利益は85百万円(前期比11.1%増)となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は602百万円(前年同期は223百万円の支出)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益629百万円、減価償却費66百万円、のれん償却額79百万円の計上及び未払金の増加額75百万円などの資金増加要因が、売上債権の増加額151百万円、棚卸資産の増加額138百万円などの資金減少要因を大きく上回ったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は55百万円(前年同期は439百万円の支出)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出23百万円、無形固定資産の取得による支出83百万円などの資金減少要因が、定期預金の払戻による収入46百万円などの資金増加要因を上回ったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は410百万円(前年同期は714百万円の収入)となりました。これは主に、短期借入金の減少100百万円、長期借入の返済による支出236百万円、配当金の支払額75百万円などの資金減少要因によるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
システムソリューション事業において、半導体製造装置ユニットの受託製造を主とする組込みハードウェア開発をおこなっておりますが、当社の設計仕様に基づき外部企業に生産委託するファブレス形式によっており、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
b.受注実績
当社グループの事業は、受注から売上計上までの所要日数が短く、期中の受注高と販売実績とがほぼ対応するため、記載を省略しております。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.各セグメントの売上高には、セグメント間の内部売上高又は振替高を含んでおります。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
①経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.当社グループの経営成績
イ.売上高
当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度に比べ1,283百万円増の7,147百万円(前期比21.9%増)となりました。これは主にシステムソリューション事業においてシステム開発案件が好調に推移したこと、およびエンジニアリングソリューション事業においてFlexSimの売上が増加したこと、ならびに連結を開始した子会社による売上貢献によるものとなります。
セグメント別(セグメント間の内部売上高又は振替高を含む)では、システムソリューション事業4,496百万円(前期比18.2%増)、エンジニアリングソリューション事業2,197百万円(前期比32.2%%増)、GPS事業478百万円(前期比17.8%増)となりました。
ロ.売上原価
当連結会計年度の売上原価は、前連結会計年度に比べ692百万円増加の4,239百万円(前期比19.5%増)となりました。これは主に、システムソリューション事業において開発案件が好調に推移したことにより労務費、外注費が増加したことによるものであります。なお、原価率(売上高に対する売上原価の比率)は59.3%(前期比1.17ポイント減少)となりました。
ハ.販売費及び一般管理費
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ67百万円増加の2,279百万円(前期比3.1%増)となりました。これは主に、子会社ののれん償却費が増加した一方で、減価償却費及び広告宣伝費が減少したことによるものであります。なお、売上高に対する販売費及び一般管理費の比率は前期比5.8ポイント減少の31.9%となりました。
ニ.営業利益
上記の結果、営業利益は前連結会計年度に比べ523百万円増加の629百万円(前期比494.5%増)となりました。
ホ.経常利益
当連結会計年度の経常利益は、前連結会計年度に比べ523百万円増加の635百万円(前期比468.9%増)となりました。これは主に、保険解約返戻金及び受取補償金が発生したことによるものであります。
ヘ.親会社株主に帰属する当期純利益
当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ391百万円増加の414百万円(前期比1,645.9%増)となりました。これは主に、売上高の増加によるものであります。なお、1株当たり当期純利益金額は36円45銭となり、分割前換算(注)した1株当たり年間配当金は53円50銭となり、この結果、連結配当性向は48.9%となりました。
(注)当社は、2024年1月1日付で普通株式1株につき3株の割合で株式分割を行っており、上記1株当たり配当金は当該株式分割後の金額を記載しております。
b.当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループの経営成績等に影響を与える要因としては、市場動向、人材の確保、各プロジェクトの採算性および新規ビジネスへの投資があります。
イ.市場動向
[システムソリューション事業]
今後の組込みシステム市場の動向につきましては、2027年度までの年平均成長率は5.3%と堅調に推移するものと予測されております(出典:ミック経済研究所「エンベデッドシステム・ソリューション市場の現状と展望2023年度版」より)。
[エンジニアリングソリューション事業]
当事業の主要顧客である製造業の2022年度における景況感については、各種経済政策の効果や海外経済の影響もあり、持ち直していくことが期待されていますが、地政学リスクの顕在化による原材料価格の高騰など、下振れするリスクもあります。(出展:内閣府「月例経済報告(令和4年3月)」)
ロ.人材の確保
当社グループは、継続的に付加価値の高いサービスを提供するために、高いITスキルを備え、当社グループの企業理念を理解し、主体的に課題解決を行うことのできる優秀な人材の育成および確保が不可欠であると認識しております。OJTや体系的な育成プログラムによる研修を実施し、社員のスキル向上をはかるとともに、積極的な採用活動に取り組み、優秀な人材の確保に努めてまいります。
また、技術者確保のひとつの方法として、パートナーと位置付ける協力会社からの技術者の受け入れを行っております。
ハ.各プロジェクトの採算性
当社グループのシステムソリューション事業において、プロジェクト単位ごとに適正利益の確保に努めるとともに、開発想定工数が大幅に乖離することがないようプロジェクトの進捗管理を行っております。しかしながら、不測の事態等により開発工数が増大した場合には、プロジェクトの採算が悪化する可能性があります。
当社グループでは、開発工数の実績が計画を上回ることがないよう、常にプロジェクトの進捗状況を把握すると同時に、プロジェクトの責任者が問題発生の兆候を発見した場合は適時報告するよう努めております。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性
当社グループのキャッシュ・フローの状況の分析については、(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況 に記載のとおりであります。
当社グループの事業活動における運転資金需要の主なものは、人件費及び外注費であります。当社グループは、運転資金については、内部資金、金融機関からの借入金により調達しております。
③経営方針、経営戦略、営業上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、持続的な成長をしていくことによって企業価値を高め続けていくことを経営目標としており、売上高、営業利益、営業利益率を経営指標として重視し、これらの拡大を目指しております。当連結会計年度における売上高は7,147百万円(前期比21.9%増)、営業利益は629百万円(前期比494.5%増)、営業利益率は8.8%(前期比7.0ポイント増)であります。
④重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表作成にあたって、見積りが必要となる事項につきましては、合理的な基準に基づいて見積りを行っておりますが、見積りには不確実性があるため実際の結果と異なる場合があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
また、財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 2 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は、以下のとおりであります。
① 財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は3,245百万円となり、前連結会計年度末と比べて419百万円増加しました。主な増減は、現金及び預金の増加92百万円、売掛金の増加168百万円、原材料、仕掛品の増加等による棚卸資産の増加138百万円であります。
固定資産は1,275百万円となり、前連結会計年度末と比べて20百万円減少しました。主な増減は、繰延税金資産の増加32百万円、のれんの減少79百万円であります。
この結果、当連結会計年度末の総資産は4,520百万円となり、前連結会計年度末と比べて398百万円増加いたしました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は1,759百万円となり、前連結会計年度末と比べて257百万円増加いたしました。主な増減は、買掛金の増加41百万円、短期借入金及び1年内返済予定の長期借入金の減少119百万円、未払法人税等の増加163百万円、賞与引当金の増加64百万円であります。固定負債は547百万円となり、前連結会計年度末と比べて207百万円減少しました。主な増減は、長期借入金の減少216百万円、退職給付に係る負債の増加10百万円であります。
この結果、負債合計は2,306百万円となり、前連結会計年度末と比べて49百万円増加いたしました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は2,214百万円となり、前連結会計年度末と比べて349百万円増加いたしました。主な増減は、利益剰余金の増加338百万円であります。
② 経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、新型コロナウィルスの5類移行による経済活動の正常化に伴い、景気は持ち直しに足踏みがみられるものの緩やかに回復してきました。しかしながら、世界的な金融引き締めが続く中、中国経済の先行き懸念など、海外景気の下振れが我が国の景気を下押しするリスクとなっております。また、物価上昇、中東地域をめぐる情勢、金融資本市場の変動等が引き続き懸念される状態です。
一方で、当社グループが属する情報サービス産業においては、社会のデジタルトランスフォーメーション(DX)に対する需要を背景に、さまざまな分野において、積極的なIT投資が継続しております。
このような環境のもと、当社は、中期経営計画で掲げた事業成長戦略と経営基盤戦略に則り、次のとおり、事業拡大に取組みました。
<事業成長戦略の進捗状況>システムソリューション事業においては、請負取引における見積精度の向上と工数管理の徹底、派遣・準委任取引における人月単価の適正化の徹底を図るとともに、自動車分野への人材シフトを着実に進めた結果、セグメント利益率は顕著に向上いたしました。
エンジニアリングソリューション事業においては、「FlexSim」が、製造業、物流業を中心とした企業から強い引き合いを受けて販売が好調でありました。PLM事業については、社内における人材シフトおよび中途採用を積極的に取り組むとともに、2024年1月にPLM導入コンサルティングを専業とする完全子会社の株式会社TOPWELLを吸収合併して組織体制の強化を行いました。
また、事業成長を加速させるためにM&Aを積極的に進める方針であり、2024年4月にPLM導入コンサルティングに実績のある株式会社フラッシュシステムズ(愛知県名古屋市)を完全子会社化しております。
GPS事業においては、「ココダヨ」で培った位置情報プラットフォームを活用した新たなサービスの開発を進めております。
<経営基盤戦略の進捗状況>人材シフトにつきましては、システムソリューション事業から他事業へのシフトを進めております。併せて、従業員のエンゲージメントを高めるため、新卒初任給の改定を含む人事制度の変更を実施しました。
以上の取組みの結果、当連結会計年度の売上高は7,147百万円(前期比21.9%増)となりました。利益面につきましては、営業利益629百万円(前期比494.5%増)、経常利益635百万円(前期比468.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益414百万円(前期比1,645.9%増)と前連結会計年度と比較して増収増益となりました。
各セグメント別の状況は次のとおりであります。
(システムソリューション事業)
デジタル情報家電分野および自動車分野のソフトウェア開発の受注が堅調でありました。半導体製造装置向けのハードウェア開発については上期に納期遅延が発生しましたが、結果として期初計画を上回る売上実績となりました。また、収益性につきましては、利益率の向上を当事業の課題として掲げ、前述のとおり、請負取引における見積精度の向上と工数管理の徹底、派遣・準委任取引における人月単価の適正化などの施策に取り組んだ結果、セグメント利益率も顕著に向上しました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は4,496百万円(前期比18.2%増)、セグメント利益は974百万円(前期比39.7%増)となりました。
(エンジニアリングソリューション事業)
主力の「Mastercam」は輸入商材であるため、為替動向の影響を受けて利益率は下押し気味でありましたが、売価への転嫁や為替影響を受けないカスタマイズ等の開発業務を積極的に取り組んだ結果、ほぼ前期並みの売上高および利益を確保しました。「FlexSim」につきましては、自動車、電機、電子部品などの大企業から強い引き合いをいただき、前期に比して大きく売上を伸ばし増益に貢献しました。しかし、今後の成長事業と位置付けているPLM事業が体制整備の段階にあり、コストが先行しているため、当セグメント全体では増収幅ほど利益は伸びませんでした。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は2,197百万円(前期比32.2%増)、セグメント利益は435百万円(前期比9.0%増)となりました。
(GPS事業)
「ココダヨ」サービス全体のインストール数は2024年3月において累計126万を突破するなど順調に利用ユーザーが増える結果となりました。またNTTドコモが提供するスマートフォンアプリ使い放題サービス「スゴ得コンテンツ」向けサービスの単価アップなどの要因もあり、前期比増収増益となりました。
以上の結果、当連結会計年度における売上高は478百万円(前期比17.8%増)、セグメント利益は85百万円(前期比11.1%増)となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は602百万円(前年同期は223百万円の支出)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益629百万円、減価償却費66百万円、のれん償却額79百万円の計上及び未払金の増加額75百万円などの資金増加要因が、売上債権の増加額151百万円、棚卸資産の増加額138百万円などの資金減少要因を大きく上回ったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は55百万円(前年同期は439百万円の支出)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出23百万円、無形固定資産の取得による支出83百万円などの資金減少要因が、定期預金の払戻による収入46百万円などの資金増加要因を上回ったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は410百万円(前年同期は714百万円の収入)となりました。これは主に、短期借入金の減少100百万円、長期借入の返済による支出236百万円、配当金の支払額75百万円などの資金減少要因によるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
システムソリューション事業において、半導体製造装置ユニットの受託製造を主とする組込みハードウェア開発をおこなっておりますが、当社の設計仕様に基づき外部企業に生産委託するファブレス形式によっており、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
b.受注実績
当社グループの事業は、受注から売上計上までの所要日数が短く、期中の受注高と販売実績とがほぼ対応するため、記載を省略しております。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) | 前年同期比(%) |
| システムソリューション事業(千円) | 4,496,776 | 18.2 |
| エンジニアリングソリューション事業(千円) | 2,197,947 | 32.2 |
| GPS事業(千円) | 478,056 | 17.8 |
| 合計(千円) | 7,172,781 | 22.1 |
(注)1.各セグメントの売上高には、セグメント間の内部売上高又は振替高を含んでおります。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) | ||
| 金額(千円) | 割合(%) | 金額(千円) | 割合(%) | |
| ソニー株式会社 | 922,057 | 15.7 | 986,355 | 13.8 |
| 株式会社ニューフレアテクノロジー | 578,736 | 9.9 | 854,384 | 12.0 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
①経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.当社グループの経営成績
イ.売上高
当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度に比べ1,283百万円増の7,147百万円(前期比21.9%増)となりました。これは主にシステムソリューション事業においてシステム開発案件が好調に推移したこと、およびエンジニアリングソリューション事業においてFlexSimの売上が増加したこと、ならびに連結を開始した子会社による売上貢献によるものとなります。
セグメント別(セグメント間の内部売上高又は振替高を含む)では、システムソリューション事業4,496百万円(前期比18.2%増)、エンジニアリングソリューション事業2,197百万円(前期比32.2%%増)、GPS事業478百万円(前期比17.8%増)となりました。
ロ.売上原価
当連結会計年度の売上原価は、前連結会計年度に比べ692百万円増加の4,239百万円(前期比19.5%増)となりました。これは主に、システムソリューション事業において開発案件が好調に推移したことにより労務費、外注費が増加したことによるものであります。なお、原価率(売上高に対する売上原価の比率)は59.3%(前期比1.17ポイント減少)となりました。
ハ.販売費及び一般管理費
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ67百万円増加の2,279百万円(前期比3.1%増)となりました。これは主に、子会社ののれん償却費が増加した一方で、減価償却費及び広告宣伝費が減少したことによるものであります。なお、売上高に対する販売費及び一般管理費の比率は前期比5.8ポイント減少の31.9%となりました。
ニ.営業利益
上記の結果、営業利益は前連結会計年度に比べ523百万円増加の629百万円(前期比494.5%増)となりました。
ホ.経常利益
当連結会計年度の経常利益は、前連結会計年度に比べ523百万円増加の635百万円(前期比468.9%増)となりました。これは主に、保険解約返戻金及び受取補償金が発生したことによるものであります。
ヘ.親会社株主に帰属する当期純利益
当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ391百万円増加の414百万円(前期比1,645.9%増)となりました。これは主に、売上高の増加によるものであります。なお、1株当たり当期純利益金額は36円45銭となり、分割前換算(注)した1株当たり年間配当金は53円50銭となり、この結果、連結配当性向は48.9%となりました。
(注)当社は、2024年1月1日付で普通株式1株につき3株の割合で株式分割を行っており、上記1株当たり配当金は当該株式分割後の金額を記載しております。
b.当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループの経営成績等に影響を与える要因としては、市場動向、人材の確保、各プロジェクトの採算性および新規ビジネスへの投資があります。
イ.市場動向
[システムソリューション事業]
今後の組込みシステム市場の動向につきましては、2027年度までの年平均成長率は5.3%と堅調に推移するものと予測されております(出典:ミック経済研究所「エンベデッドシステム・ソリューション市場の現状と展望2023年度版」より)。
[エンジニアリングソリューション事業]
当事業の主要顧客である製造業の2022年度における景況感については、各種経済政策の効果や海外経済の影響もあり、持ち直していくことが期待されていますが、地政学リスクの顕在化による原材料価格の高騰など、下振れするリスクもあります。(出展:内閣府「月例経済報告(令和4年3月)」)
ロ.人材の確保
当社グループは、継続的に付加価値の高いサービスを提供するために、高いITスキルを備え、当社グループの企業理念を理解し、主体的に課題解決を行うことのできる優秀な人材の育成および確保が不可欠であると認識しております。OJTや体系的な育成プログラムによる研修を実施し、社員のスキル向上をはかるとともに、積極的な採用活動に取り組み、優秀な人材の確保に努めてまいります。
また、技術者確保のひとつの方法として、パートナーと位置付ける協力会社からの技術者の受け入れを行っております。
ハ.各プロジェクトの採算性
当社グループのシステムソリューション事業において、プロジェクト単位ごとに適正利益の確保に努めるとともに、開発想定工数が大幅に乖離することがないようプロジェクトの進捗管理を行っております。しかしながら、不測の事態等により開発工数が増大した場合には、プロジェクトの採算が悪化する可能性があります。
当社グループでは、開発工数の実績が計画を上回ることがないよう、常にプロジェクトの進捗状況を把握すると同時に、プロジェクトの責任者が問題発生の兆候を発見した場合は適時報告するよう努めております。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性
当社グループのキャッシュ・フローの状況の分析については、(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況 に記載のとおりであります。
当社グループの事業活動における運転資金需要の主なものは、人件費及び外注費であります。当社グループは、運転資金については、内部資金、金融機関からの借入金により調達しております。
③経営方針、経営戦略、営業上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、持続的な成長をしていくことによって企業価値を高め続けていくことを経営目標としており、売上高、営業利益、営業利益率を経営指標として重視し、これらの拡大を目指しております。当連結会計年度における売上高は7,147百万円(前期比21.9%増)、営業利益は629百万円(前期比494.5%増)、営業利益率は8.8%(前期比7.0ポイント増)であります。
④重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表作成にあたって、見積りが必要となる事項につきましては、合理的な基準に基づいて見積りを行っておりますが、見積りには不確実性があるため実際の結果と異なる場合があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
また、財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 2 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。