有価証券報告書-第40期(2024/04/01-2025/03/31)
(1)経営成績等の状況の概要
当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は、以下のとおりであります。
① 財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は4,620百万円となり、前連結会計年度末と比べて1,374百万円増加しました。主な増減は、現金及び預金の増加817百万円、売掛金の増加660百万円、契約資産の減少168百万円であります。固定資産は2,529百万円となり、前連結会計年度末と比べて1,253百万円増加しました。主な増減は、有形固定資産の増加573百万円、のれんの増加376百万円であります。
この結果、当連結会計年度末の総資産は7,149百万円となり、前連結会計年度末と比べて2,628百万円増加いたしました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は3,333百万円となり、前連結会計年度末と比べて1,574百万円増加いたしました。主な増減は、買掛金の増加168百万円、短期借入金及び1年内返済予定の長期借入金の増加1,020百万円、未払金の増加373百万円であります。固定負債は1,411百万円となり、前連結会計年度末と比べて864百万円増加しました。主な増減は、長期借入金の増加592百万円、退職給付に係る負債の増加243百万円であります。
この結果、負債合計は4,745百万円となり、前連結会計年度末と比べて2,439百万円増加いたしました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は2,403百万円となり、前連結会計年度末と比べて188百万円増加いたしました。主な増減は、利益剰余金の増加164百万円であります。
② 経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、雇用・所得環境が改善するなかで各種政策の効果もあり、景気は緩やかな回復基調が続いております。しかしながら、物価上昇の継続や米国の通商政策による影響等には注視が必要であり、景気の先行きは依然として不透明な状況にあります。
一方で、当社グループが属する情報サービス産業においては、社会のデジタルトランスフォーメーション(DX)に対する需要を背景に、さまざまな分野において積極的なIT投資が継続しております。
このような環境のもと、当社グループは2023年5月31日に公表した中期経営計画(2023年度~2025年度)の事業成長戦略、経営基盤戦略および行動指針に基づき、「システムソリューション事業」「エンジニアリングソリューション事業」「GPS事業」の3つの事業の業容拡大を通じて経営目標の達成に取り組んでおります。
当連結会計年度においては、当社グループの業容拡大に向けた事業成長戦略の取組みと並行し、経営基盤強化のためのキャリア採用、新卒採用そしてM&Aにも積極的に取り組みました。
セグメント別では、システムソリューション事業においては自動車メーカーとの直接取引の増加とともに、統合ECUなどの付加価値の高い車載系案件に注力したことで増収および利益率の向上に繋げました。エンジニアリングソリューション事業では付加価値の高い3次元シミュレーションソフトウェア「FlexSim」が2年連続で年間販売数量「世界1位」を獲得しました。GPS事業においては防災サポートアプリ『ココダヨ』のサービス全体累計ダウンロード数が167万件を突破するなど、3事業ともに着実な成果を上げました。
経営基盤戦略に掲げるM&Aについては、製造業の課題解決のためのソリューション拡充を目的とし、2024年4月にPLM(Product Lifecycle Management)ソフトウェアの導入支援を行う株式会社フラッシュシステムズ(愛知県名古屋市、以下「フラッシュシステムズ」という。)の全株式を取得しPLM事業の拡大を図りました。システムソリューション事業およびエンジニアリングソリューション事業の業容拡大を目的とし、2025年3月6日に完全子会社化した株式会社モアソンジャパン(静岡県浜松市、以下「モアソンジャパン」という。)の業績につきましては、2026年3月期第1四半期連結会計期間から四半期連結損益計算書および四半期連結包括利益計算書に含める予定であります。
以上の結果、当連結会計年度における当社グループの売上高は8,124百万円(前期比13.7%増)、営業利益は693百万円(前期比10.2%増)、経常利益は683百万円(前期比7.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は421百万円(前期比1.5%増)となり、連結会計年度において過去最高の売上高および段階利益を更新いたしました。
当連結会計年度におけるセグメント別の状況は次のとおりであります。
(システムソリューション事業)
当社グループのソフトウェア開発は、ECU(Electronic Control Unit)やCDC(Cockpit Domain Controller)などの車載(モビリティ)開発、デジタル家電や産業機器などの組込系ソフトウェア開発を主に行っております。
当連結会計年度においては、デジタル家電において主要顧客の開発調整があったものの、当社の得意領域である車載案件において自動車メーカーとの直接取引の増加、そして自動車メーカーに直接部品を供給する企業(Tier1)との開発案件の増加に加え、統合ECUなどの付加価値の高い開発案件に注力したことが奏功して、売上高は3,054百万円(前期比4.4%増)となりました。また、当社グループの強みであるソフトウェアとハードウェアの一体型開発であるシステム開発の売上高は、主要顧客の好調な生産状況を受け、1,522百万円(前期比12.4%増)と大幅な増収となりました。
以上の結果、当連結会計年度における売上高は4,576百万円(前期比5.6%増)、セグメント利益は1,162百万円(前期比16.5%増)となり、セグメント利益率は前期比2.4ポイント増の25.4%となりました。
(エンジニアリングソリューション事業)
当社グループのエンジニアリングソリューション事業は、主に製造業のDX推進を支援する各種ソリューションの提供を行っております。
3次元シミュレーションソフトウェア「FlexSim」については、前期から継続して自動車、電機、電子部品などの大手顧客から増設および新規分の強い引き合いをいただいた結果、売上高は805百万円(前期比34.1%増)と大幅な増収となりました。3次元CAD/CAMソフトウェア「Mastercam」については、開発元のライセンス・メンテナンス価格が上期に改定されたことに呼応して10月に販売価格の見直しを行ったことで第3四半期連結会計期間の販売は低調でありました。しかしながら、12月から「Mastercam国内販売35周年・ゼネテック株式上場5周年大謝恩キャンペーン」を実施したことで当第4四半期連結会計期間の売上は回復し、通期の売上高は前期同等の1,347百万円(前期比0.4%増)となりました。PLMについては、フラッシュシステムズの新規連結および大手SIerとの連携強化による新規案件増加などで売上高が前期に比べ大幅に増加しました。
なお、EVC(Engineering Value Chain:製造プロセスにおける設計部門を中心とした一連のシステム開発)関連開発について、2026年3月期第1四半期連結会計期間からシステムソリューション事業に報告セグメントを変更する予定にしております。このEVC関連開発は、情報セキュリティ関連開発からスタートし売上が拡大しております。
以上の結果、当連結会計年度における売上高は3,054百万円(前期比29.4%増)、セグメント利益は531百万円(前期比29.0%増)となりました。
(GPS事業)
当社グループのGPS事業は、自社開発の防災サポートアプリ『ココダヨ』の提供を行っております。
サービス全体の累計ダウンロード数は2025年3月末現在167万件を突破し、順調に利用ユーザーが増える結果となりました。また、株式会社NTTドコモが提供するスマートフォンアプリ使い放題サービス「スゴ得コンテンツ」向けサービスにおいて、前期比で売上単価が増加しました。
以上の結果、当連結会計年度における売上高は534百万円(前期比11.7%増)、セグメント利益は117百万円(前期比37.3%増)となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は451百万円(前年同期は602百万円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益662百万円、減価償却費58百万円、のれん償却額97百万円などの資金増加要因が、賞与引当金の減少額135百万円、法人税等の支払額337百万円などの資金減少要因を上回ったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は388百万円(前年同期は55百万円の支出)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出66百万円、無形固定資産の取得による支出152百万円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出183百万円などの資金減少要因が、保険積立金の払戻による収入17百万円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による収入48百万円などの資金増加要因を上回ったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果獲得した資金は655百万円(前年同期は410百万円の支出)となりました。これは主に、短期借入金の純増加額800百万円、長期借入金による収入200百万円などの資金増加要因が、配当金の支払額256百万円などの資金減少要因を上回ったことによるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
システムソリューション事業において、半導体製造装置ユニットの受託製造を主とする組み込みシステム開発をおこなっておりますが、当社の設計仕様に基づき外部企業に生産委託するファブレス形式によっており、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
b.受注実績
当社グループの事業は、受注から売上計上までの所要日数が短く、期中の受注高と販売実績とがほぼ対応するため、記載を省略しております。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.各セグメントの売上高には、セグメント間の内部売上高又は振替高を含んでおります。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
① 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.当社グループの経営成績
イ.売上高
当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度に比べ976百万円増の8,124百万円(前期比13.7%増)となりました。これは主にシステムソリューション事業において自動車メーカーとの直接取引の増加とともに、統合ECUなどの付加価値の高い車載系案件に注力したこと、エンジニアリングソリューション事業において3次元シミュレーションソフトウェア「FlexSim」の売上が増加したことによるものであります。
セグメント別(セグメント間の内部売上高又は振替高を含む)では、システムソリューション事業4,576百万円(前期比5.6%増)、エンジニアリングソリューション事業3,054百万円(前期比29.4%増)、GPS事業534百万円(前期比11.7%増)となりました。
ロ.売上原価
当連結会計年度の売上原価は、前連結会計年度に比べ614百万円増加の4,853百万円(前期比14.5%増)となりました。これは主に、システムソリューション事業において開発案件が好調に推移したことにより労務費、外注費が増加したことによるものであります。なお、売上総利益率は40.3%(前期比0.4ポイント減少)となりました。
ハ.販売費及び一般管理費
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ298百万円増加の2,577百万円(前期比13.1%増)となりました。これは主に、子会社のM&A費用、人員増による人件費の増加などによるものであります。なお、売上高に対する販売費及び一般管理費の比率は前期比0.2ポイント減少の31.7%となりました。
ニ.営業利益
上記の結果、営業利益は前連結会計年度に比べ64百万円増加の693百万円(前期比10.2%増)となりました。
ホ.経常利益
当連結会計年度の経常利益は、前連結会計年度に比べ48百万円増加の683百万円(前期比7.6%増)となりました。これは主に、助成金収入、保険解約返戻金、受取補償金が減少したことによるものであります。
ヘ.親会社株主に帰属する当期純利益
当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ6百万円増加の421百万円(前期比1.5%増)となりました。なお、1株当たり当期純利益金額は36円81銭となり、1株当たり年間配当金は18円00銭、連結配当性向は48.9%となりました。
b.当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループの経営成績等に影響を与える要因としては、市場動向、人材の確保、各プロジェクトの採算性および新規ビジネスへの投資があります。
イ.市場動向
(システムソリューション事業)
今後の組込みシステム市場の動向につきましては、2027年度までの年平均成長率は5.3%と堅調に推移するものと予測されております(出典:ミック経済研究所「エンベデッドシステム・ソリューション市場の現状と展望2023年度版」より)。
また、車載ソフトウェア市場規模につきましては、2030年には1兆円に迫るものと予測されております(出典:矢野経済研究所「車載ソフトウェア(自動車会社、自動車部品サプライヤー等)市場規模推移・予測(領域別)」より)。
(エンジニアリングソリューション事業)
当事業の主要顧客である製造業の設備投資は、持ち直しの動きがみられる(出展:内閣府「月例経済報告(令和7年4月)」一方、米国関税措置の影響で投資抑制が懸念されております。
ロ.人材の確保
当社グループは、継続的に付加価値の高いサービスを提供するために、高いITスキルを備え、当社グループの企業理念を理解し、主体的に課題解決を行うことのできる優秀な人材の育成および確保が不可欠であると認識しております。OJTや体系的な育成プログラムによる研修を実施し、社員のスキル向上をはかるとともに、積極的な採用活動に取り組み、優秀な人材の確保に努めてまいります。
また、技術者確保のひとつの方法として、パートナーと位置付ける協力会社からの技術者の受け入れを行っております。
ハ.各プロジェクトの採算性
当社グループのシステムソリューション事業において、プロジェクト単位ごとに適正利益の確保に努めるとともに、開発想定工数が大幅に乖離することがないようプロジェクトの進捗管理を行っております。しかしながら、不測の事態等により開発工数が増大した場合には、プロジェクトの採算が悪化する可能性があります。
当社グループでは、開発工数の実績が計画を上回ることがないよう、常にプロジェクトの進捗状況を把握すると同時に、プロジェクトの責任者が問題発生の兆候を発見した場合は適時報告するよう努めております。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性
当社グループのキャッシュ・フローの状況の分析については、(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況 に記載のとおりであります。
当社グループの事業活動における運転資金需要の主なものは、人件費及び外注費であります。当社グループは、運転資金については、内部資金、金融機関からの借入金により調達しております。
③ 経営方針、経営戦略、営業上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、持続的な成長をしていくことによって企業価値を高め続けていくことを経営目標としており、売上高、営業利益、営業利益率を経営指標として重視し、これらの拡大を目指しております。当連結会計年度における売上高は8,124百万円(前期比13.7%増)、営業利益は693百万円(前期比10.2%増)、営業利益率は8.5%(前期比0.3ポイント減)であります。
④ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表作成にあたって、見積りが必要となる事項につきましては、合理的な基準に基づいて見積りを行っておりますが、見積りには不確実性があるため実際の結果と異なる場合があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
また、財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 2 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は、以下のとおりであります。
① 財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は4,620百万円となり、前連結会計年度末と比べて1,374百万円増加しました。主な増減は、現金及び預金の増加817百万円、売掛金の増加660百万円、契約資産の減少168百万円であります。固定資産は2,529百万円となり、前連結会計年度末と比べて1,253百万円増加しました。主な増減は、有形固定資産の増加573百万円、のれんの増加376百万円であります。
この結果、当連結会計年度末の総資産は7,149百万円となり、前連結会計年度末と比べて2,628百万円増加いたしました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は3,333百万円となり、前連結会計年度末と比べて1,574百万円増加いたしました。主な増減は、買掛金の増加168百万円、短期借入金及び1年内返済予定の長期借入金の増加1,020百万円、未払金の増加373百万円であります。固定負債は1,411百万円となり、前連結会計年度末と比べて864百万円増加しました。主な増減は、長期借入金の増加592百万円、退職給付に係る負債の増加243百万円であります。
この結果、負債合計は4,745百万円となり、前連結会計年度末と比べて2,439百万円増加いたしました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は2,403百万円となり、前連結会計年度末と比べて188百万円増加いたしました。主な増減は、利益剰余金の増加164百万円であります。
② 経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、雇用・所得環境が改善するなかで各種政策の効果もあり、景気は緩やかな回復基調が続いております。しかしながら、物価上昇の継続や米国の通商政策による影響等には注視が必要であり、景気の先行きは依然として不透明な状況にあります。
一方で、当社グループが属する情報サービス産業においては、社会のデジタルトランスフォーメーション(DX)に対する需要を背景に、さまざまな分野において積極的なIT投資が継続しております。
このような環境のもと、当社グループは2023年5月31日に公表した中期経営計画(2023年度~2025年度)の事業成長戦略、経営基盤戦略および行動指針に基づき、「システムソリューション事業」「エンジニアリングソリューション事業」「GPS事業」の3つの事業の業容拡大を通じて経営目標の達成に取り組んでおります。
当連結会計年度においては、当社グループの業容拡大に向けた事業成長戦略の取組みと並行し、経営基盤強化のためのキャリア採用、新卒採用そしてM&Aにも積極的に取り組みました。
セグメント別では、システムソリューション事業においては自動車メーカーとの直接取引の増加とともに、統合ECUなどの付加価値の高い車載系案件に注力したことで増収および利益率の向上に繋げました。エンジニアリングソリューション事業では付加価値の高い3次元シミュレーションソフトウェア「FlexSim」が2年連続で年間販売数量「世界1位」を獲得しました。GPS事業においては防災サポートアプリ『ココダヨ』のサービス全体累計ダウンロード数が167万件を突破するなど、3事業ともに着実な成果を上げました。
経営基盤戦略に掲げるM&Aについては、製造業の課題解決のためのソリューション拡充を目的とし、2024年4月にPLM(Product Lifecycle Management)ソフトウェアの導入支援を行う株式会社フラッシュシステムズ(愛知県名古屋市、以下「フラッシュシステムズ」という。)の全株式を取得しPLM事業の拡大を図りました。システムソリューション事業およびエンジニアリングソリューション事業の業容拡大を目的とし、2025年3月6日に完全子会社化した株式会社モアソンジャパン(静岡県浜松市、以下「モアソンジャパン」という。)の業績につきましては、2026年3月期第1四半期連結会計期間から四半期連結損益計算書および四半期連結包括利益計算書に含める予定であります。
以上の結果、当連結会計年度における当社グループの売上高は8,124百万円(前期比13.7%増)、営業利益は693百万円(前期比10.2%増)、経常利益は683百万円(前期比7.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は421百万円(前期比1.5%増)となり、連結会計年度において過去最高の売上高および段階利益を更新いたしました。
当連結会計年度におけるセグメント別の状況は次のとおりであります。
(システムソリューション事業)
当社グループのソフトウェア開発は、ECU(Electronic Control Unit)やCDC(Cockpit Domain Controller)などの車載(モビリティ)開発、デジタル家電や産業機器などの組込系ソフトウェア開発を主に行っております。
当連結会計年度においては、デジタル家電において主要顧客の開発調整があったものの、当社の得意領域である車載案件において自動車メーカーとの直接取引の増加、そして自動車メーカーに直接部品を供給する企業(Tier1)との開発案件の増加に加え、統合ECUなどの付加価値の高い開発案件に注力したことが奏功して、売上高は3,054百万円(前期比4.4%増)となりました。また、当社グループの強みであるソフトウェアとハードウェアの一体型開発であるシステム開発の売上高は、主要顧客の好調な生産状況を受け、1,522百万円(前期比12.4%増)と大幅な増収となりました。
以上の結果、当連結会計年度における売上高は4,576百万円(前期比5.6%増)、セグメント利益は1,162百万円(前期比16.5%増)となり、セグメント利益率は前期比2.4ポイント増の25.4%となりました。
(エンジニアリングソリューション事業)
当社グループのエンジニアリングソリューション事業は、主に製造業のDX推進を支援する各種ソリューションの提供を行っております。
3次元シミュレーションソフトウェア「FlexSim」については、前期から継続して自動車、電機、電子部品などの大手顧客から増設および新規分の強い引き合いをいただいた結果、売上高は805百万円(前期比34.1%増)と大幅な増収となりました。3次元CAD/CAMソフトウェア「Mastercam」については、開発元のライセンス・メンテナンス価格が上期に改定されたことに呼応して10月に販売価格の見直しを行ったことで第3四半期連結会計期間の販売は低調でありました。しかしながら、12月から「Mastercam国内販売35周年・ゼネテック株式上場5周年大謝恩キャンペーン」を実施したことで当第4四半期連結会計期間の売上は回復し、通期の売上高は前期同等の1,347百万円(前期比0.4%増)となりました。PLMについては、フラッシュシステムズの新規連結および大手SIerとの連携強化による新規案件増加などで売上高が前期に比べ大幅に増加しました。
なお、EVC(Engineering Value Chain:製造プロセスにおける設計部門を中心とした一連のシステム開発)関連開発について、2026年3月期第1四半期連結会計期間からシステムソリューション事業に報告セグメントを変更する予定にしております。このEVC関連開発は、情報セキュリティ関連開発からスタートし売上が拡大しております。
以上の結果、当連結会計年度における売上高は3,054百万円(前期比29.4%増)、セグメント利益は531百万円(前期比29.0%増)となりました。
(GPS事業)
当社グループのGPS事業は、自社開発の防災サポートアプリ『ココダヨ』の提供を行っております。
サービス全体の累計ダウンロード数は2025年3月末現在167万件を突破し、順調に利用ユーザーが増える結果となりました。また、株式会社NTTドコモが提供するスマートフォンアプリ使い放題サービス「スゴ得コンテンツ」向けサービスにおいて、前期比で売上単価が増加しました。
以上の結果、当連結会計年度における売上高は534百万円(前期比11.7%増)、セグメント利益は117百万円(前期比37.3%増)となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は451百万円(前年同期は602百万円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益662百万円、減価償却費58百万円、のれん償却額97百万円などの資金増加要因が、賞与引当金の減少額135百万円、法人税等の支払額337百万円などの資金減少要因を上回ったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は388百万円(前年同期は55百万円の支出)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出66百万円、無形固定資産の取得による支出152百万円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出183百万円などの資金減少要因が、保険積立金の払戻による収入17百万円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による収入48百万円などの資金増加要因を上回ったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果獲得した資金は655百万円(前年同期は410百万円の支出)となりました。これは主に、短期借入金の純増加額800百万円、長期借入金による収入200百万円などの資金増加要因が、配当金の支払額256百万円などの資金減少要因を上回ったことによるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
システムソリューション事業において、半導体製造装置ユニットの受託製造を主とする組み込みシステム開発をおこなっておりますが、当社の設計仕様に基づき外部企業に生産委託するファブレス形式によっており、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
b.受注実績
当社グループの事業は、受注から売上計上までの所要日数が短く、期中の受注高と販売実績とがほぼ対応するため、記載を省略しております。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) | 前年同期比(%) |
| システムソリューション事業(千円) | 4,576,868 | 5.60 |
| エンジニアリングソリューション事業(千円) | 3,054,545 | 29.40 |
| GPS事業(千円) | 534,108 | 11.72 |
| 合計(千円) | 8,165,522 | 13.84 |
(注)1.各セグメントの売上高には、セグメント間の内部売上高又は振替高を含んでおります。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) | ||
| 金額(千円) | 割合(%) | 金額(千円) | 割合(%) | |
| 株式会社ニューフレアテクノロジー | 854,384 | 12.0 | 1,045,131 | 12.9 |
| ソニー株式会社 | 986,355 | 13.8 | 866,225 | 10.7 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
① 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.当社グループの経営成績
イ.売上高
当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度に比べ976百万円増の8,124百万円(前期比13.7%増)となりました。これは主にシステムソリューション事業において自動車メーカーとの直接取引の増加とともに、統合ECUなどの付加価値の高い車載系案件に注力したこと、エンジニアリングソリューション事業において3次元シミュレーションソフトウェア「FlexSim」の売上が増加したことによるものであります。
セグメント別(セグメント間の内部売上高又は振替高を含む)では、システムソリューション事業4,576百万円(前期比5.6%増)、エンジニアリングソリューション事業3,054百万円(前期比29.4%増)、GPS事業534百万円(前期比11.7%増)となりました。
ロ.売上原価
当連結会計年度の売上原価は、前連結会計年度に比べ614百万円増加の4,853百万円(前期比14.5%増)となりました。これは主に、システムソリューション事業において開発案件が好調に推移したことにより労務費、外注費が増加したことによるものであります。なお、売上総利益率は40.3%(前期比0.4ポイント減少)となりました。
ハ.販売費及び一般管理費
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ298百万円増加の2,577百万円(前期比13.1%増)となりました。これは主に、子会社のM&A費用、人員増による人件費の増加などによるものであります。なお、売上高に対する販売費及び一般管理費の比率は前期比0.2ポイント減少の31.7%となりました。
ニ.営業利益
上記の結果、営業利益は前連結会計年度に比べ64百万円増加の693百万円(前期比10.2%増)となりました。
ホ.経常利益
当連結会計年度の経常利益は、前連結会計年度に比べ48百万円増加の683百万円(前期比7.6%増)となりました。これは主に、助成金収入、保険解約返戻金、受取補償金が減少したことによるものであります。
ヘ.親会社株主に帰属する当期純利益
当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ6百万円増加の421百万円(前期比1.5%増)となりました。なお、1株当たり当期純利益金額は36円81銭となり、1株当たり年間配当金は18円00銭、連結配当性向は48.9%となりました。
b.当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループの経営成績等に影響を与える要因としては、市場動向、人材の確保、各プロジェクトの採算性および新規ビジネスへの投資があります。
イ.市場動向
(システムソリューション事業)
今後の組込みシステム市場の動向につきましては、2027年度までの年平均成長率は5.3%と堅調に推移するものと予測されております(出典:ミック経済研究所「エンベデッドシステム・ソリューション市場の現状と展望2023年度版」より)。
また、車載ソフトウェア市場規模につきましては、2030年には1兆円に迫るものと予測されております(出典:矢野経済研究所「車載ソフトウェア(自動車会社、自動車部品サプライヤー等)市場規模推移・予測(領域別)」より)。
(エンジニアリングソリューション事業)
当事業の主要顧客である製造業の設備投資は、持ち直しの動きがみられる(出展:内閣府「月例経済報告(令和7年4月)」一方、米国関税措置の影響で投資抑制が懸念されております。
ロ.人材の確保
当社グループは、継続的に付加価値の高いサービスを提供するために、高いITスキルを備え、当社グループの企業理念を理解し、主体的に課題解決を行うことのできる優秀な人材の育成および確保が不可欠であると認識しております。OJTや体系的な育成プログラムによる研修を実施し、社員のスキル向上をはかるとともに、積極的な採用活動に取り組み、優秀な人材の確保に努めてまいります。
また、技術者確保のひとつの方法として、パートナーと位置付ける協力会社からの技術者の受け入れを行っております。
ハ.各プロジェクトの採算性
当社グループのシステムソリューション事業において、プロジェクト単位ごとに適正利益の確保に努めるとともに、開発想定工数が大幅に乖離することがないようプロジェクトの進捗管理を行っております。しかしながら、不測の事態等により開発工数が増大した場合には、プロジェクトの採算が悪化する可能性があります。
当社グループでは、開発工数の実績が計画を上回ることがないよう、常にプロジェクトの進捗状況を把握すると同時に、プロジェクトの責任者が問題発生の兆候を発見した場合は適時報告するよう努めております。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性
当社グループのキャッシュ・フローの状況の分析については、(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況 に記載のとおりであります。
当社グループの事業活動における運転資金需要の主なものは、人件費及び外注費であります。当社グループは、運転資金については、内部資金、金融機関からの借入金により調達しております。
③ 経営方針、経営戦略、営業上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、持続的な成長をしていくことによって企業価値を高め続けていくことを経営目標としており、売上高、営業利益、営業利益率を経営指標として重視し、これらの拡大を目指しております。当連結会計年度における売上高は8,124百万円(前期比13.7%増)、営業利益は693百万円(前期比10.2%増)、営業利益率は8.5%(前期比0.3ポイント減)であります。
④ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表作成にあたって、見積りが必要となる事項につきましては、合理的な基準に基づいて見積りを行っておりますが、見積りには不確実性があるため実際の結果と異なる場合があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
また、財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 2 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。