有価証券報告書-第24期(2023/04/01-2024/03/31)

【提出】
2024/06/17 15:30
【資料】
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【項目】
148項目
(1) 経営成績等の状況の概要
当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
①財政状態の状況
(単位:百万円)
2023年3月期2024年3月期
総資産7,8688,417
純資産5,6256,032
自己資本比率71.5%71.6%

(資産)
当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末より548百万円増加して8,417百万円となりました。
流動資産は、前連結会計年度末より779百万円増加して6,181百万円となりました。これは主として売上の入金などにより現金及び預金が525百万円、売上高が堅調に推移したことにより受取手形、売掛金及び契約資産が190百万円それぞれ増加したことによります。固定資産は、前連結会計年度末より229百万円減少して2,235百万円となりました。これは主として減損損失の計上はあったものの開発金額の増加が上回ったことでソフトウエア仮勘定が56百万円増加し、減価償却及び減損損失の計上によりソフトウエアが387百万円減少したことによります。
(負債)
当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末より141百万円増加して2,384百万円となりました。
流動負債は、前連結会計年度末より135百万円増加して1,841百万円となりました。これは主として買掛金が58百万円、未払金が75百万円増加したことによります。固定負債は、前連結会計年度末より5百万円増加して543百万円となりました。これは主として契約負債が13百万円増加し、リース債務が8百万円減少したことによります。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末より407百万円増加して6,032百万円となりました。
これは主として親会社株主に帰属する当期純利益の計上による増加518百万円及び配当金の支払いによる減少140百万円で前連結会計年度末より利益剰余金が378百万円増加したことによります。この結果、自己資本比率は前連結会計年度末の71.5%から71.6%となりました。
②経営成績の状況
売上高
(百万円)
営業利益
及び営業利益率
(百万円、%)
経常利益
(百万円)
親会社株主に帰属する
当期純利益
(百万円)
1株当たり
当期純利益金額
(円)
2024年3月期6,4661,112(17.2)1,12151864.26
2023年3月期6,1671,053(17.1)1,06572590.40
増減率(%)4.85.55.2△28.5△28.9

当社グループは、さまざまなモノがインターネットに繋がり、あらゆるプロセスがデジタル化される社会において「ヒト」「モノ」「コト」の正当性、完全性、真正性などを証明し、デジタル社会の信頼を支えるトラストサービス事業を推進しております。
当連結会計年度(2023年4月1日から2024年3月31日まで)におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の5類感染症移行後、経済活動の正常化が進み景気は緩やかな回復傾向の動きが続きました。しかしながら、世界的な金融引締め等物価上昇を背景とした経済・物価動向に対する懸念から先行き不透明な状況が継続しております。
当社を取り巻く経営環境は、テレワークの定着、脱ハンコ、オンライン化、非対面化など新たな生活様式への対応に関するDX推進の流れが加速しております。
また、国や組織の関与が疑われるサイバー攻撃、サイバー犯罪の増加に伴い、各国でセキュリティの国際安全基準の整備や、経済安全保障の動きが進んでおり、国内のみならず、グローバルに事業を展開する自動車、産業機器などの製造業などを中心にセキュリティ対策の必要性も顕在化しています。
このような環境の下、認証・セキュリティサービスにおいては、DX市場の拡大によるセキュリティニーズを捉え、(1)電子認証サービス「iTrust」では金融機関向けや自治体向けのeKYCサービスや電子契約サービスを展開する各パートナー、(2)デバイス証明書管理サービス「デバイスID」では企業向けのクラウド認証サービス・リモートアクセスを展開する各パートナー、(3)SSL/TLSサーバー証明書「SureServer」の各パートナーとの取引増加により伸長した結果、売上高は3,943百万円(前期比11.3%増)となりました。
Linux/OSSサービスにおいては、企業向け「Linuxサポート」のうちCentOS7延長サポートのサービス仕様拡充に時間を要し、販促活動が遅延した結果、売上高は1,394百万円(前期比3.6%減)となりました。
IoTサービスにおいては、IoT・組込み用Linux OSである「EMLinux」のサポートサービスにおいて、従前からの車載機器、産業制御機器領域に加えて、新たに医療領域で複数案件が採用されました。また車載機器、次世代情報通信基盤向けの領域でセキュリティコンサル案件の大規模契約を獲得しました。
一方、受託開発においてはグローバル市場に進出する国内製造業から大型案件の引き合いがあるものの、対応すべき領域の拡大に伴う必要な協業パートナー開拓が遅れ新規顧客獲得が低調となったことにより売上高は1,128百万円(前期比4.1%減)となりました。
なお、当社グループはトラストサービス事業の単一セグメントのため、セグメント情報の記載を省略しております。
以上の結果、売上高は6,466百万円(前年同期比4.8%増)、人員増加に伴う人件費の増加、無形・有形固定資産取得に伴う償却費の増加により費用全体は増加傾向にありますが、売上高が堅調に推移したことによる結果、営業利益1,112百万円(同5.5%増)、持分法による投資利益等の営業外収益、為替差損等による営業外費用により経常利益1,121百万円(同5.2%増)、IoTサービスに係るソフトウエア及びソフトウエア仮勘定の減損損失の計上及び税効果会計の影響により親会社株主に帰属する当期純利益518百万円(同28.5%減)となりました。
<主なサービス内容>・認証・セキュリティサービス
SSL/TLSサーバー証明書「SureServer」、デバイス証明書管理サービス「デバイスID」等のクライアント証明書、電子的本人確認や電子署名などの電子認証サービス「iTrust」、ウェブセキュリティサービス、脆弱性診断サービス等を提供しています。
・Linux/OSSサービス
Linux OS「MIRACLE LINUX」や統合システム監視ソリューション「MIRACLE ZBX」、バックアップソフトやカーネル技術を活かしたLinuxソリューションなど、オープンソースソフトウエアに関わるサービスを提供しています。
・IoTサービス
組込みLinuxと電子認証の技術を融合し、機器の開発、製造段階から脆弱性の低減や脅威への対策を考慮して長期の運用とセキュリティを実装する仕組みや、更新ソフトウエアが安全に配信される仕組みなど、IoTデバイスの安全・安心な利用を実現するための開発支援サービスとして、長期利用可能な IoT・組込み用Linux
OS「EMLinux」、認証基盤「Secure IoT Platform」などを提供しています。連結子会社のリネオソリューションズ社はLinuxを中心とした組込み/IoT向け受託開発、及び高速起動製品「LINEOWarp!!」、開発環境サービス等の販売を行っております。
<取引形態>・ライセンス
主に自社の製品(Linux/OSS製品など)を提供
・プロフェッショナルサービス
製品のカスタマイズや導入支援、セキュリティコンサルティングなどを提供
・リカーリングサービス(契約が更新されることで継続した収益が見込まれるもの)
電子認証サービスや自社製品のサポートサービスなどを提供
なお、各サービスにおける取引形態別の売上高は下表のとおりです。 (単位:百万円)
サービス取引形態前連結会計年度当連結会計年度増減額増減率
(%)
認証・セキュリティ
サービス
ライセンス15515832.3
プロフェッショナルサービス44859814933.2
リカーリングサービス2,9393,1862478.4
小計3,5433,94339911.3
Linux/OSSサービスライセンス336294△42△12.6
プロフェッショナルサービス1241573326.6
リカーリングサービス985942△43△4.4
小計1,4471,394△52△3.6
IoTサービスライセンス115111△4△3.5
プロフェッショナルサービス981917△64△6.5
リカーリングサービス801001924.7
小計1,1761,128△48△4.1
売上合計6,1676,4662984.8
全社ライセンス607564△42△7.1
プロフェッショナルサービス1,5551,6731177.6
リカーリングサービス4,0054,2292235.6

③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末より525百万円増加して4,870百万円となりました。
当連結会計年度末における各キャッシュ・フローの状況と、それらの要因は次のとおりであります。
(単位:百万円)
2024年3月期(参考)
2023年3月期
営業活動によるキャッシュ・フロー1,2211,213
投資活動によるキャッシュ・フロー△571△434
財務活動によるキャッシュ・フロー△1266
現金及び現金同等物の期末残高4,8704,345

(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、得られた資金は1,221百万円となりました。主として、税金等調整前当期純利益が776百万円あったことに加え、減価償却費が591百万円及び減損損失が345百万円発生し、法人税等の支払額が365百万円生じたことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、使用した資金は571百万円となりました。主として、有形固定資産の取得による支出136百万円、自社開発ソフトウエアなどの無形固定資産の取得による支出435百万円によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、使用した資金は126百万円となりました。主として、株式の発行による収入27百万円、配当金支払による支出140百万円によるものです。
④生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループの生産は、完成後ただちに顧客に引き渡しており、生産実績は販売実績とほぼ一致しているため、記載を省略しております。
b.受注実績
当連結会計年度の受注実績は、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高(百万円)前期比(%)受注残高(百万円)前期比(%)
トラストサービス事業6,512106.41,116103.9
合計6,512106.41,116103.9

(注)当社グループはトラストサービス事業の単一セグメントのため、セグメント情報の記載を省略しております。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績は、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2023年4月1日
至 2024年3月31日)
前期比(%)
トラストサービス事業(百万円)6,466104.8
合計(百万円)6,466104.8

(注)1.当社グループはトラストサービス事業の単一セグメントのため、セグメント情報の記載を省略しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、総販売実績に対する割合が100分の10以上の相手先がいないため記載を省略しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。
文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
当社グループの連結財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態の分析
前述の「(1)経営成績等の状況の概要①財政状態の状況」に記載のとおりであります。
b.経営成績の分析
前述の「(1)経営成績等の状況の概要②経営成績の状況」に記載のとおりであります。
c.キャッシュ・フローの分析
前述の「(1)経営成績等の状況の概要③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
③資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの主な資金需要となる、運転資金及び設備投資資金につきましては、金利コスト等を勘案しながら、自己資金又は増資により資金調達することを基本としております。
なお、当社は短期的な支払いに支障が生じないよう流動比率を150%以上に保つことを目標としており、当連結会計年度末において流動比率が335.8%とその水準を上回っていることから資金の流動性に問題はないと認識しております。
④経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、「「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおり、「売上高」、「営業利益及び営業利益率」、EBITDA、リカーリング売上及びリカーリング売上比率を重要指標としております。
当連結会計年度における売上高は前期比で4.8%増加し6,466百万円となりました。
営業利益については前期比で5.5%増加し1,112百万円となっております。また営業利益率については17.2%となっており、前連結会計年度より0.1ポイント増加しております。この原因としては、Linux/OSSサービスにおけるリカーリング売上が減少した一方で認証・セキュリティサービスにおけるリカーリング売上が伸長したためとなります。なお、リカーリング売上については前期比で5.6%増加し4,229百万円、リカーリング売上比率については前期比で0.5ポイント増加しております。
EBITDAについては、営業利益の増加に加え、リカーリングサービスの継続的成長に必要な設備投資により償却費が増加したため、前期比で5.7%増加し1,716百万円となっております。
⑤経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「3 事業等のリスク」をご参照下さい。
⑥経営者の問題意識と今後の方針について
経営者の問題意識と今後の方針については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照下さい。

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