有価証券報告書-第25期(2024/04/01-2025/03/31)

【提出】
2025/06/26 15:30
【資料】
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【項目】
168項目
(1) 経営成績等の状況の概要
当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
①財政状態の状況
(単位:百万円)
2024年3月期2025年3月期
総資産8,4179,577
純資産6,0326,578
自己資本比率71.6%68.7%

(資産)
当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末より1,160百万円増加して9,577百万円となりました。
流動資産は、前連結会計年度末より914百万円増加して7,096百万円となりました。これは主として売上の入金などにより現金及び預金が669百万円増加したことによります。
固定資産は、前連結会計年度末より245百万円増加して2,481百万円となりました。これは主として「日本サイバーセキュリティファンド1号投資事業有限責任組合」への出資などにより投資有価証券が110百万円、ソフトウエアが331百万円増加し、ソフトウエア仮勘定が256百万円減少したことによります。
(負債)
当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末より614百万円増加して2,999百万円となりました。
流動負債は、前連結会計年度末より574百万円増加して2,415百万円となりました。これは主として契約負債が229百万円、賞与引当金が80百万円、未払法人税等が74百万円増加したことによります。
固定負債は、前連結会計年度末より39百万円増加して583百万円となりました。これは主として本社移転に伴い資産除去債務とリース債務が流動負債となり減少し、原状回復義務として計上している資産除去債務の一部について、新たな情報の入手に伴い増加したことによります。これにより資産除去債務が95百万円増加し、リース債務が65百万円減少しております。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末より545百万円増加して6,578百万円となりました。
これは主として親会社株主に帰属する当期純利益の969百万円の計上及び配当金の支払いによる減少141百万円により、利益剰余金が827百万円増加したことによります。さらに、新株予約権の権利行使に伴う新株発行により、資本金および資本剰余金がそれぞれ15百万円増加したほか、自己株式の取得により、自己株式が311百万円増加したことによります。この結果、自己資本比率は前連結会計年度末の71.6%から68.7%となりました。
②経営成績の状況
売上高
(百万円)
営業利益
及び営業利益率
(百万円、%)
経常利益
(百万円)
親会社株主に帰属する
当期純利益
(百万円)
1株当たり
当期純利益金額
(円)
2025年3月期7,4421,421 (19.1)1,448969119.26
2024年3月期6,4661,112 (17.2)1,12151864.26
増減率(%)15.127.829.286.985.6

当連結会計年度(2024年4月1日から2025年3月31日まで)におけるわが国経済は、一部に足踏みが残るものの、雇用・所得環境の改善や、各種政策の効果もあり、国内経済は緩やかに回復しております。しかしながら、米国の政策動向や国内物価上昇を背景とした経済・物価動向に対する懸念から先行き不透明な状況が継続しております。
一方で、当社を取り巻く経営環境は、デジタル技術の進歩、電子化に伴う法制度の改正などDX推進の流れが加速しております。また、各国でセキュリティの国際安全基準の整備や、経済安全保障の動きが進んでおり、国内の重要インフラやグローバルに事業を展開する製造業などを中心に経済安全保障に関わる基準・法規制対応の必要性も顕在化しております。
このような環境の中、認証・セキュリティサービスにおいては、DX市場の拡大によるセキュリティニーズを捉え、(1)電子認証サービス「iTrust」では金融機関向けeKYCサービスや電子契約サービスを展開する各パートナー、(2)デバイス証明書管理サービス「デバイスID」では企業向けのクラウド認証サービスを展開する各パートナーとの取引増加により伸長しました。
プラットフォームサービスにおいては、2024年6月コミュニティサポート終了に伴うCentOS7延長サポートならびに提携先のCloud Linux Software, Inc.(旧CloudLinux社)の商材が大きく伸長しました。EMLinuxにおいては、法規制、業界でのサイバーセキュリティガイドライン対応で脆弱性管理、長期サポートが求められている機器での採用が拡大しました。また、リネオソリューションズ㈱の受託開発案件獲得が堅調に推移し伸長しました。
以上の結果、売上高は7,442百万円(前期比15.1%増)、人員増加に伴う人件費の増加等により費用全体は増加傾向にありますが、売上高が堅調に推移したことによる結果、営業利益1,421百万円(同27.8%増)、持分法による投資利益等の営業外収益、投資事業組合運用損等による営業外費用により経常利益1,448百万円(同29.2%増)、本社移転費用及び税効果会計の影響により親会社株主に帰属する当期純利益969百万円(同86.9%増)となりました。
なお、当社グループはトラストサービス事業の単一セグメントのため、セグメント情報の記載を省略しております。
<主なサービス内容>・認証・セキュリティサービス
SSL/TLSサーバー証明書「SureServer」、「デバイスID」等のクライアント証明書、「iTrust」、ウェブセキュリティサービス及び脆弱性診断サービス
・プラットフォームサービス
「MIRACLE LINUX」、CentOS、「AlmaLinux」などLinuxOS、「MIRACLE Vul Hammer」、「MIRACLE ZBX」及び「EMLinux」のサポートサービス等、連結子会社のリネオソリューションズ㈱は、組込み/IoT向け受託開発及び「LINEOWarp!!」
<取引形態>・ライセンス
主に自社の製品(Linux/OSS製品など)を提供
・プロフェッショナルサービス
製品のカスタマイズや導入支援、セキュリティコンサルティングなどを提供
・リカーリングサービス(契約が更新されることで継続した収益が見込まれるもの)
電子認証サービスや自社製品のサポートサービスなどを提供
なお、各サービスにおける取引形態別の売上高は下表のとおりであります。 (単位:百万円)
サービス取引形態前連結会計年度当連結会計年度増減額増減率
(%)
認証・セキュリティ
サービス
ライセンス158125△33△21.1
プロフェッショナルサービス5986868814.7
リカーリングサービス3,1863,3281414.4
小計3,9434,1391965.0
プラットフォーム
サービス
ライセンス40551410927.0
プロフェッショナルサービス1,0751,18811310.6
リカーリングサービス1,0421,59855653.3
小計2,5233,30277930.9
売上合計6,4667,44297515.1
全社ライセンス5646407513.5
プロフェッショナルサービス1,6731,87520112.1
リカーリングサービス4,2294,92669716.5

なお、当社グループは、単一セグメントであるトラストサービス事業の主要なサービスとして、認証・セキュリティサービス、Linux/OSSサービス、IoTサービスの3つをサービス区分としておりましたが、DX進展に伴い顧客のトータルニーズへの提案力を強化し、さらなる事業成長を目指すため2024年10月よりサービス区分を見直し、Linux/OSSサービスとIoTサービスを「プラットフォームサービス」に統合しました。なお、認証・セキュリティサービスに変更はございません。
2025年3月期を連続的に同一視点で事業に関するご理解を頂くため変更前のサービス区分を前提とした当連結会計年度の説明を以下に併記いたします。
<主なサービス内容>・認証・セキュリティサービス
SSL/TLSサーバー証明書「SureServer」、デバイス証明書管理サービス「デバイスID」等のクライアント証明書、電子的本人確認や電子署名などの電子認証サービス「iTrust」、ウェブセキュリティサービス、脆弱性診断サービスなどを提供しております。
・Linux/OSSサービス
「MIRACLE LINUX」、CentOS、「AlmaLinux」など企業向けLinuxOSのサポートサービスや統合システム監視ソリューション「MIRACLE ZBX」、バックアップソフトやカーネル技術を活かしたLinuxソリューションなど、オープンソースソフトウエアに関わるサービスを提供しております。
・IoTサービス
組込みLinuxと電子認証の技術を融合し、機器の開発、製造段階から脆弱性の低減や脅威への対策を考慮して長期の運用とセキュリティを実装する仕組みや、更新ソフトウエアが安全に配信される仕組みなど、IoTデバイスの安全・安心な利用を実現するための開発支援サービスとして、長期利用可能なIoT・組込み用LinuxOS「EMLinux」、認証基盤「Secure IoT Platform」などを提供しております。連結子会社のリネオソリューションズ㈱はLinuxを中心とした組込み/IoT向け受託開発、及び高速起動製品「LINEOWarp!!」、開発環境サービスなどの販売を行っております。
なお、各サービスにおける取引形態別の売上高は下表のとおりであります。 (単位:百万円)
サービス取引形態前連結会計年度当連結会計年度増減額増減率
(%)
認証・セキュリティ
サービス
ライセンス158125△33△21.1
プロフェッショナルサービス5986868814.7
リカーリングサービス3,1863,3281414.4
小計3,9434,1391965.0
Linux/OSSサービスライセンス29446617258.6
プロフェッショナルサービス157109△48△31.0
リカーリングサービス9421,38344046.8
小計1,3941,95956440.5
IoTサービスライセンス11147△63△56.9
プロフェッショナルサービス9171,07916217.7
リカーリングサービス100215115115.1
小計1,1281,34321419.0
売上合計6,4667,44297515.1
全社ライセンス5646407513.5
プロフェッショナルサービス1,6731,87520112.1
リカーリングサービス4,2294,92669716.5

③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末より690百万円増加して5,560百万円となりました。
当連結会計年度末における各キャッシュ・フローの状況と、それらの要因は次のとおりであります
(単位:百万円)
2025年3月期(参考)
2024年3月期
営業活動によるキャッシュ・フロー1,9931,221
投資活動によるキャッシュ・フロー△870△571
財務活動によるキャッシュ・フロー△429△126
現金及び現金同等物の期末残高5,5604,870

(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、得られた資金は1,993百万円となりました。主として、税金等調整前当期純利益が1,422百万円あったことに加え、減価償却費が571百万円発生し、法人税等の支払額が353百万円生じたことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、使用した資金は870百万円となりました。主として、自社開発ソフトウエアなどの無形固定資産の取得による支出419百万円、有形固定資産の取得による支出260百万円、「日本サイバーセキュリティファンド1号投資事業有限責任組合」への投資有価証券取得による支出100百万円によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、使用した資金は429百万円となりました。主として、自己株式取得による支出311百万円、配当金支払による支出141百万円によるものです。

④生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループの生産は、完成後ただちに顧客に引き渡しており、生産実績は販売実績とほぼ一致しているため、記載を省略しております。
b.受注実績
当連結会計年度の受注実績は、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高(百万円)前期比(%)受注残高(百万円)前期比(%)
トラストサービス事業7,701118.31,373123.0
合計7,701118.31,373123.0

(注)当社グループはトラストサービス事業の単一セグメントのため、セグメント情報の記載を省略しております。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績は、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2024年4月1日
至 2025年3月31日)
前期比(%)
トラストサービス事業(百万円)7,442115.1
合計(百万円)7,442115.1

(注)1.当社グループはトラストサービス事業の単一セグメントのため、セグメント情報の記載を省略しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、総販売実績に対する割合が100分の10以上の相手先がいないため記載を省略しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。
文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
当社グループの連結財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態の分析
前述の「(1)経営成績等の状況の概要①財政状態の状況」に記載のとおりであります。
b.経営成績の分析
前述の「(1)経営成績等の状況の概要②経営成績の状況」に記載のとおりであります。
c.キャッシュ・フローの分析
前述の「(1)経営成績等の状況の概要③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
③資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの主な資金需要となる、運転資金及び設備投資資金につきましては、金利コスト等を勘案しながら、自己資金又は増資により資金調達することを基本としております。
なお、当社は短期的な支払いに支障が生じないよう流動比率を150%以上に保つことを目標としており、当連結会計年度末において流動比率が293.8%とその水準を上回っていることから資金の流動性に問題はないと認識しております。
④経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおり、「売上高」、「営業利益及び営業利益率」、EBITDA、リカーリング売上及びリカーリング売上比率を重要指標としております。
当連結会計年度における売上高は前期比で15.1%増加し7,442百万円となりました。
営業利益については前期比で27.8%増加し1,421百万円となっております。また営業利益率については19.1%となっており、前連結会計年度より1.9ポイント増加しております。この原因としては、リカーリング売上が伸長したためとなります。なお、リカーリング売上については前期比で16.5%増加し4,926百万円、リカーリング売上比率については前期比で0.8ポイント増加しております。
EBITDAについては、営業利益の増加に加え、リカーリングサービスの継続的成長に必要な設備投資により償却費が増加したため、前期比で16.1%増加し1,993百万円となっております。
⑤経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「3 事業等のリスク」をご参照下さい。
⑥経営者の問題意識と今後の方針について
経営者の問題意識と今後の方針については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照下さい。

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