有価証券報告書-第15期(令和1年9月1日-令和2年8月31日)

【提出】
2020/11/30 14:21
【資料】
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【項目】
116項目
文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。
(1)経営成績等の状況の概要
①財政状態
(資産)
当事業年度末における総資産は1,054,892千円(前事業年度末から499,338千円の増加)となりました。
このうち、流動資産は844,362千円(前事業年度末から461,098千円の増加)となりました。これは主として、現金及び預金が448,214千円、受取手形及び売掛金が16,468千円それぞれ増加したことによるものです。
固定資産は210,529千円(前事業年度末から38,239千円の増加)となりました。これは主として、ソフトウエアが25,004千円、繰延税金資産が18,407千円それぞれ増加し、建物(純額)が3,363千円、長期貸付金が3,400千円それぞれ減少したことによるものです。
(負債)
当事業年度末における負債は634,271千円(前事業年度末から355,375千円の増加)となりました。
このうち、流動負債は634,271千円(前事業年度末から361,511千円の増加)となりました。これは主として、短期借入金が100,000千円、未払消費税等が20,473千円、預り金が292,427千円それぞれ増加し、1年内返済予定の長期借入金が19,611千円、未払金が13,434千円、未払費用が14,199千円それぞれ減少したことによるものです。
固定負債はなし(前事業年度末から6,136千円の減少)となりました。これは、長期借入金が6,136千円減少したことによるものです。
(純資産)
当事業年度末における純資産は420,621千円(前事業年度末から143,962千円の増加)となりました。これは、当期純利益の計上により利益剰余金が143,962千円増加したことによるものです。
②経営成績の状況
当事業年度における我が国経済は、国内外での新型コロナウイルス感染症拡大による外需及び内需の大きな落ち込みにより、インバウンドに関連する業種をはじめ、国内製造業も総じて大幅に悪化いたしました。前事業年度まで輸出関連を含む国内企業の生産設備やサービスインフラ等に対し堅調に推移してきた積極的な設備・開発投資は、世界規模となった新型コロナウイルス感染症による世界経済の先行きの不透明感から、その衰えが懸念される状況であります。また、新型コロナウイルス感染症の収束が不透明の中で、個別要因となる米中貿易摩擦の長期化や英国のEU離脱の影響により先行きが見通せない状況にあります。
当社の属する情報サービス業界においては、今後、労働力人口の減少を背景とした働き方改革や生産性向上に資するIT投資は高い成長が見込まれる一方、これを担うIT技術者の不足感は否めず、需給ギャップは今後更に拡大すると予想されております。
更に、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う法人等でのテレワークや大学等の教育機関での遠隔教育の需要により、テレワーク用PCやモバイル機器、関連アプリケーションのニーズが急拡大しており、社内インフラ投資需要が必要不可欠となっております。
このような事業環境の変化に対応するため、顧客との年間契約に基づくサービスを提供しており、月額利用料、決済額に応じた手数料、その両方もしくは年間ライセンス料というリカーリングビジネスを継続することを最重要戦略と位置づけ、積極的な顧客獲得対策及び解約防止対策を実施いたしました。
その結果、当事業年度の売上高は1,201,078千円(前事業年度比15.2%増)、営業利益は136,893千円(前事業年度比29.3%増)、経常利益は142,139千円(前事業年度比27.1%増)、当期純利益は143,962千円(前事業年度比25.4%増)となりました。
主なセグメントの概況は以下のとおりであります。
a.「キャッシュレスサービス事業」
「キャッシュレスサービス事業」については、2019年10月1日から2020年6月30日まで経済産業省主導で行われた「キャッシュレス・消費者還元事業」を背景に、顧客数は当事業年度末には168社(前事業年度末比61.5%増)となり、累計エンドユーザー数も10,450千人(前事業年度末比30.7%増)となりました。当社の主な顧客は、生活維持に欠かせない地域密着のスーパーマーケットであったため、新型コロナウイルス感染症の蔓延下においても、当社が取扱うハウス電子マネー決済額は212,504,889千円(前事業年度比140.0%増)と順調に増加いたしました。
その結果、同サービスの当事業年度の売上高は488,123千円(前事業年度比51.2%増)、セグメント利益は50,041千円(前事業年度比570.8%増)となりました。
b.メッセージングサービス事業
「メッセージングサービス事業」については、安定成長事業と位置づけておりますが、新型コロナウイルス感染症の蔓延により、エンドユーザーの自宅滞在時間が長くなったことから、ネットショッピングやデリバリー等といった消費行動の変容が見られました。顧客はエンドユーザーとの関係性の維持や強化のため、情報発信のためのメール送信を継続したことから、当社の業績への影響は小さく、特にデータマーケティング等での需要が引き続き堅調に推移したことで、当事業年度の月次平均解約率は、上限目標としている1.0%を下回る0.9%で推移し、また解約顧客の平均利用期間も71ケ月となりました。
その結果、同サービスの当事業年度の売上高は528,781千円(前事業年度比0.6%増)、セグメント利益は144,118千円(前事業年度比5.0%増)となりました。
c.データセキュリティサービス事業
「データセキュリティサービス事業」については、個人情報を多数保有する企業を中心に営業活動を展開いたしましたが、個人情報保護に対する意識は依然として高いものの、当社の主力サービスがターゲットとしている市場は、やや落ち着いた状態となっております。そのような状況で、当事業年度の月次平均解約率は上限目標通りの1.0%で推移し、また解約顧客の平均利用期間も44ケ月となりました。
その結果、同サービスの当事業年度の売上高は137,260千円(前事業年度比2.1%減)、セグメント損失は9,587千円(前事業年度は11,178千円のセグメント損失)となりました。
d.その他の事業(ARサービス)
「その他の事業」のARサービスでは、米国Facebook社が展開する「Spark AR」向けのコンテンツ制作ビジネスが堅調でありましたが、イベントと連動するARビジネスが新型コロナウイルス感染症の蔓延の影響により軒並み中止となりました。
この結果、同サービスの当事業年度の売上高は46,913千円(前事業年度比12.9%減)、セグメント損失は47,679千円(前事業年度は27,692千円のセグメント損失)となりました。
③キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は前事業年度末と比べて448,214千円増加し、700,347千円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは416,770千円の獲得(前事業年度比185.5%増)となりました。これは、主に税引前当期純利益の計上141,832千円、減価償却費27,989千円、その他の増加278,700千円、売上債権の増加16,468千円及び未払金の減少13,029千円によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは42,808千円の使用(前事業年度比32.3%減)となりました。これは、主に有形固定資産の取得による支出4,115千円、無形固定資産の取得による支出44,347千円及び貸付金の回収による収入6,000千円によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは74,253千円の獲得(前事業年度は42,974千円の使用)となりました。これは、短期借入金の純増額100,000千円及び長期借入金の返済による支出25,747千円によるものです。
④生産、受注及び販売の実績
a.生産実績及び受注実績
当社が提供するサービスの性質上、生産実績及び受注実績の記載になじまないため、記載を省略しております。
b.販売実績
当事業年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当事業年度
(自 2019年9月1日
至 2020年8月31日)
前年同期比(%)
キャッシュレスサービス事業 (千円)488,123151.2
メッセージングサービス事業 (千円)528,781100.6
データセキュリティサービス事業(千円)137,26097.9
その他の事業(ARサービス) (千円)46,91387.1
合計(千円)1,201,078115.2

(注)1.セグメント間の取引はありません。
2.最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先前事業年度
(自 2018年9月1日
至 2019年8月31日)
当事業年度
(自 2019年9月1日
至 2020年8月31日)
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
ブルーチップ株式会社--242,40220.2

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
4.前事業年度におけるブルーチップ株式会社に対する販売実績は、当該販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10未満であるため記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
この財務諸表の作成に当たりましては、経営者が採用した会計方針及びその適用方法並びに経営者によって行われた見積りや評価が含まれております。これらの見積りにつきましては、過去の実績等を勘案して合理的に判断しておりますが、不確実性を伴うため、実際の結果はこれらとは異なる場合があります。
詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等(1)財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載しております。
②経営成績の分析
a.売上高
当事業年度の売上高は、前事業年度に比べ158,301千円増加し、1,201,078千円(前事業年度比15.2%増)となりました。これは主に経済産業省主導で行われた「キャッシュレス・消費者還元事業」に伴う決済額の増加により「キャッシュレスサービス事業」の売上高が増加したことによります。
b.売上原価、売上総利益
当事業年度における売上原価は、前事業年度に比べ31,936千円増加し、427,624千円(前事業年度比8.1%増)となりました。これは主に「キャッシュレスサービス事業」の新規顧客の増加に伴い、商品仕入が増加したことと、業務の内製化の更なる推進のため、人員を増強したことによります。この結果、売上総利益は、前事業年度に比べ126,364千円増加し、773,454千円(前事業年度比19.5%増)となりました。
c.販売費及び一般管理費、営業利益
当事業年度における販売費及び一般管理費は、前事業年度から95,378千円増加し、636,561千円(前事業年度比17.6%増)となりました。これは主に営業を強化するべく、人員を増強したことと、上場準備に伴い、業務委託費用が増加したことによります。この結果、営業利益は、前事業年度に比べ30,986千円増加し、136,893千円(前事業年度比29.3%増)となりました。
d.営業外損益、経常利益
当事業年度における営業外収益は8,648千円となりました。これは主に株式会社VARCHAR(現 株式会社SYSTEM CONCIERGE)からの貸付金返済に伴い、貸倒引当金戻入額を計上したことによります。一方、営業外費用は3,402千円となりました。これは主に上場に関連する費用を計上したことによります。この結果、経常利益は、前事業年度から30,297千円増加し、142,139千円(前事業年度比27.1%増)となりました。
e.特別損益、当期純利益
当事業年度における特別利益は678千円となりました。これは、投資有価証券の売却による売却益を計上したことによります。一方、特別損失は984千円となりました。これは、投資有価証券の売却による売却損を計上したことによります。この結果、税引前当期純利益は、前事業年度から42,096千円増加し、141,832千円(前事業年度比42.2%増)となりました。また、法人税、住民税及び事業税16,278千円、法人税等調整額△18,407千円を計上した結果、当期純利益は、前事業年度から29,170千円増加し、143,962千円(前事業年度比25.4%増)となりました。
③経営成績等の重要な影響を与える要因について
「2 事業等のリスク」に記載のとおり、市場動向、競合他社、人材の確保・育成等様々なリスク要因が当社の経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。そのため、当社は常に市場動向に留意しつつ、内部管理体制を強化し、優秀な人材を確保するとともに、市場のニーズに合ったサービスを展開していくことにより、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因を分散・低減し、適切に対応を行ってまいります。
④資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社の運転資金需要のうち主なものは、人件費、業務委託費、通信費(外部サーバ費)等があります。運転資金は、主として内部資金及び借入金により調達しております。
当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は700,347千円であり、また、貸出コミットメント契約締結と合わせ、当社の事業を推進していく上で十分な流動性を確保していると考えております。
⑤経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
「第2 事業状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)経営上の目標達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載しておりますとおり、当社は、事業毎に定める指標を重要な経営指標と位置付けております。2020年8月期におきましても、当該指標の達成状況に関して一定の評価をしておりますが、今後も株主価値向上のための経営施策を実施してまいります。
a.「キャッシュレスサービス事業」
「キャッシュレスサービス事業」については、2019年10月1日に開始されたキャッシュレス・消費者還元事業の効果を見込み、主に中小のスーパーマーケットチェーンへの営業を重点的に行ったことにより導入企業、ハウス電子マネー決済額が増加いたしました。
「キャッシュレスサービス事業」において、収益に関連するハウス電子マネー決済額について実績推移を記載いたします。
<ハウス電子マネー決済額の四半期推移について>
2018年8月期2019年8月期2020年8月期
第1四半期第2四半期第3四半期第4四半期第1四半期第2四半期第3四半期第4四半期第1四半期第2四半期第3四半期第4四半期
ハウス電子マネー決済額
(百万円)
8,51110,49711,03016,44519,23822,57322,79323,93639,90655,22160,91356,465
対前四半期
成長率(%)
-123.3105.1149.1117.0117.3101.0105.0166.7138.4110.392.7

当社は、「キャッシュレスサービス事業」を高成長事業と位置付けており、ハウス電子マネー決済額の増加と共
に、決済手数料売上も増加し、成長すると考えております。但し、決済手数料については、顧客毎に決済額に対する決済手数料の算定条件が異なるため、ハウス電子マネーによる決済額の増減と完全に一致はいたしません。
2020年8月期は、ハウス電子マネー決済額としては、125,800百万円を目標としており、212,505百万円、達成率
168.9%となりました。顧客にとって長期的に利用したいサービスとなっているかを判断する指標は解約率により確認しております。
2020年8月期の月次解約率は、0.25%で推移しており、目標の1%を下回っております。また、2020年8月期末
時点での、顧客数、エンドユーザー数は、それぞれ対目標104.3%達成の168社、対目標102.0%の累計約10,450千人、当社から顧客へサービスを直接提供・販売している割合は、約25%となっております。
b.「メッセージングサービス事業」
「メッセージングサービス事業」については、当社の既存顧客への安定的なサービス提供に加え、データマーケティングサービスを提供する顧客に採用されたことにより、売上が増加いたしました。
「メッセージングサービス事業」において、収益に関連する解約率及び解約顧客の平均利用期間について実績推移を記載いたします。
2020年8月期の月次解約率は、平均約0.9%で推移しており目標の1%未満を下回っております。
<「メッセージングサービス事業」の解約顧客の平均利用期間について>(単位:ケ月)
2016年8月期2017年8月期2018年8月期2019年8月期2020年8月期
解約顧客の平均利用期間3850665871

当社は、「メッセージングサービス事業」を安定成長事業と位置付けており、解約率及び解約顧客の平均利用期間を顧客にとって長期的に利用したいサービスとなっているのかを判断する指標としております。また、解約顧客の平均利用期間につきましては、目標としております60ケ月以上を2020年8月期も上回っております。事業系統図に記載の直接のサービス提供顧客、代理店、サービス連携パートナーの2020年8月期末の取引先数は206社、2020年8月期の1取引先当たりの平均月次売上高は約200千円となっております。
c.「データセキュリティサービス事業」
「データセキュリティサービス事業」では、個人情報を多数保有する企業を中心に営業活動を展開いたしましたが、個人情報保護に対する意識は依然として高いものの、当社の主力サービスがターゲットとしている市場は、やや落ち着いた状態となっており、売上高は伸び悩んでいる状況であります。
「データセキュリティサービス事業」において、収益に関連する解約率及び解約顧客の平均利用期間について実績推移を記載いたします。
2020年8月期の月次解約率は、平均約1.0%で推移しております。
<「データセキュリティサービス事業」の解約顧客の平均利用期間について>(単位:ケ月)
2016年8月期2017年8月期2018年8月期2019年8月期2020年8月期
解約顧客の平均利用期間3820233544

当社は、「データセキュリティサービス事業」も、「メッセージングサービス事業」と同じく安定成長事業と
位置付けており、解約率及び解約顧客の平均利用期間を顧客にとって長期的に利用したいサービスとなっているのかを判断する指標としております。また、解約顧客の平均利用期間につきましては、目標としております42ケ月以上を2020年8月期も上回っております。事業系統図に記載の直接のサービス提供顧客、代理店、サービス連携パートナーの2020年8月期末の取引社数は55社、2020年8月期の1取引先当たりの平均月次売上高は約208千円となっております。
d.「その他の事業(ARサービス)」
「その他の事業」のARサービスでは、既存の「ARAPPLI」及び「Facebook」上で提供する「Spark AR」のコンテンツ制作等の受注を推進いたしましたが、原価率が高く採算性が悪かった受託開発及びそれに伴う保守案件に関する契約を解消したため、売上高は減少しております。

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