有価証券報告書-第16期(令和2年9月1日-令和3年8月31日)

【提出】
2021/11/29 16:15
【資料】
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【項目】
111項目
文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。
(1)経営成績等の状況の概要
① 財政状態
(資産)
当事業年度末における資産は3,386,994千円(前事業年度末から2,332,101千円の増加)となりました。
このうち、流動資産は707,224千円(前事業年度末から137,137千円の減少)となりました。これは主として、売掛金が957千円、前払費用が2,430千円それぞれ増加し、現金及び預金が139,654千円、仕掛品が692千円それぞれ減少したことによるものであります。
固定資産は2,679,769千円(前事業年度末から2,469,239千円の増加)となりました。これは主として、ソフトウエアが147,552千円、関係会社株式が2,333,164千円それぞれ増加し、長期貸付金が15,400千円、貸倒引当金が14,995千円それぞれ減少したことによるものであります。
(負債)
当事業年度末における負債は2,076,882千円(前事業年度末から1,442,610千円の増加)となりました。
このうち、流動負債は576,882千円(前事業年度末から57,389千円の減少)となりました。これは主として、買掛金が30,671千円、1年内返済予定の長期借入金が200,000千円、未払法人税等が24,229千円それぞれ増加し、前受金が12,879千円、預り金が295,107千円それぞれ減少したことによるものであります。
固定負債は1,500,000千円(前事業年度末から1,500,000千円の増加)となりました。これは、長期借入金が1,500,000千円増加したことによるものであります。
(純資産)
当事業年度末における純資産は1,310,112千円(前事業年度末から889,490千円の増加)となりました。これは、公募による増資等により資本金と資本剰余金がそれぞれ330,164千円増加し、当期純利益の計上により利益剰余金が229,211千円増加したことによるものであります。
② 経営成績の状況
当事業年度における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により企業活動や個人消費の停滞が長期化し、経済活動の停滞が継続しておりますが、日本国内も含め世界的にワクチン接種が進み、経済活動の再開を模索する動きも見られます。一方、米中対立が世界経済に及ぼす影響は引き続き予断を許さず、先行きは依然として不透明な状況にあります。
当社の属する情報サービス業界においては、リモートワーク推進やEC市場の成長に伴う関連事業が拡大するなど、一部では明るい兆しも見られます。
このような環境下において、当社では新たなサービス開発を進めながら、リカーリングビジネスを最重要戦略と位置づけ、顧客獲得を進めてまいりました。
その結果、当事業年度の売上高は1,461,352千円(前事業年度比21.7%増)、営業利益は305,605千円(前事業年度比123.2%増)、経常利益は280,056千円(前事業年度比97.0%増)、当期純利益は229,211千円(前事業年度比59.2%増)となりました。
主なセグメントの概況は以下のとおりであります。
なお、当事業年度から、各報告セグメントの業績をより的確に把握することを目的に業績管理手法を変更したことに伴い、本社費用の各セグメントに対する配賦方法の変更を行っております。前事業年度との比較については、当該変更を反映させるための組替えを行った前事業年度のセグメント情報と比較しております。
a)「キャッシュレスサービス事業」
「キャッシュレスサービス事業」については、消費者の購買動向が通常の水準に戻ったこと等により、スーパーマーケット等における利用額の伸びは鈍ってはいるものの、キャッシュレス決済に対するニーズは堅調に推移しております。顧客数は当事業年度末には186社(前事業年度末比10.7%増)となり、累計エンドユーザー数も12,865千人(前事業年度末比23.1%増)となりました。また、当社が取扱うハウス電子マネーの決済額は223,448,141千円(前事業年度比5.2%増)と堅調に増加いたしました。
その結果、同サービスの当事業年度の売上高は781,334千円(前事業年度比60.1%増)、セグメント利益は408,486千円(前事業年度比186.1%増)となりました。
b)「メッセージングサービス事業」
「メッセージングサービス事業」については、期初の解約発生の影響により、一時的に業績が落ち込んだものの、様々な販売促進施策を実施した結果、期末には解約発生前の水準に回復しております。当事業年度の月次平均解約率は0.7%(前事業年度は0.9%)、当事業年度末における3年以上継続取引社数は169社(前事業年度末は153社)となりました。
その結果、同サービスの当事業年度の売上高は513,736千円(前事業年度比2.8%減)、セグメント利益は223,236千円(前事業年度比16.6%減)となりました。
c)「データセキュリティサービス事業」
「データセキュリティサービス事業」については、引き続きパートナー企業を含む新規顧客開拓及び既存顧客の契約継続施策等に注力しました。当事業年度の平均解約率は0.6%(前事業年度は1.0%)となりました。
その結果、同サービスの当事業年度の売上高は118,421千円(前事業年度比13.7%減)、セグメント利益は40,398千円(前事業年度比22.7%減)となりました。
d)「その他の事業(ARサービス)」
「その他の事業」のARサービスについては、新型コロナウイルス感染症の影響で、様々なイベントが中止を余儀なくされたことにより、イベント関連案件が中止又は延期となり、業績が伸び悩みました。
その結果、同サービスの当事業年度の売上高は47,860千円(前事業年度比2.0%増)、セグメント損失は17,124千円(前事業年度は16,760千円のセグメント損失)となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物は前事業年度末と比べて139,654千円減少し、560,693千円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは46,595千円の獲得(前事業年度は416,770千円の獲得)となりました。これは、主に税引前当期純利益の計上279,467千円、減価償却費32,930千円、支払手数料17,000千円、仕入債務の増加30,671千円、前受金の減少12,879千円及びその他の減少299,764千円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは2,510,686千円の使用(前事業年度は42,808千円の使用)となりました。これは、主に関係会社株式の取得による支出2,333,164千円及び無形固定資産の取得による支出170,196千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは2,324,436千円の獲得(前事業年度は74,253千円の獲得)となりました。これは、主に長期借入れによる収入1,683,000千円及び株式の発行による収入660,329千円によるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a)生産実績及び受注実績
当社が提供するサービスの性質上、生産実績及び受注実績の記載になじまないため、記載を省略しております。
b)販売実績
当事業年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当事業年度
(自 2020年9月1日
至 2021年8月31日)
前年同期比(%)
キャッシュレスサービス事業 (千円)781,334160.1
メッセージングサービス事業 (千円)513,73697.2
データセキュリティサービス事業(千円)118,42186.3
その他の事業(ARサービス) (千円)47,860102.0
合計(千円)1,461,352121.7

(注)1.セグメント間の取引はありません。
2.最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先前事業年度
(自 2019年9月1日
至 2020年8月31日)
当事業年度
(自 2020年9月1日
至 2021年8月31日)
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
ブルーチップ株式会社242,40220.2406,31727.8

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
この財務諸表の作成に当たりましては、経営者が採用した会計方針及びその適用方法並びに経営者によって行われた見積りや評価が含まれております。これらの見積りにつきましては、過去の実績等を勘案して合理的に判断しておりますが、不確実性を伴うため、実際の結果はこれらとは異なる場合があります。
詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等(1)財務諸表 注記事項 重要な会計方針」及び「第5 経理の状況 1 財務諸表等(1)財務諸表 注記事項 重要な会計上の見積り」に記載しております。
② 経営成績の分析
a)売上高
当事業年度の売上高は、前事業年度に比べ260,273千円増加し、1,461,352千円(前事業年度比21.7%増)となりました。これは主に「キャッシュレスサービス事業」の売上高が増加したことによります。
b)売上原価、売上総利益
当事業年度における売上原価は、前事業年度に比べ7,084千円増加し、434,708千円(前事業年度比1.7%増)となりました。これは主に成長事業の「キャッシュレスサービス事業」への投資を加速したことによります。この結果、売上総利益は、前事業年度に比べ253,189千円増加し、1,026,643千円(前事業年度比32.7%増)となりました。
c)販売費及び一般管理費、営業利益
当事業年度における販売費及び一般管理費は、前事業年度から84,476千円増加し、721,038千円(前事業年度比13.3%増)となりました。これは主に労務費の増加、上場及び関連会社株式取得に伴う業務委託費等が増加したことによります。この結果、営業利益は、前事業年度に比べ168,712千円増加し、305,605千円(前事業年度比123.2%増)となりました。
d)営業外損益、経常利益
当事業年度における営業外収益は10,054千円となりました。これは主に助成金収入及び株式会社VARCHAR(現 株式会社SYSTEM CONCIERGE)からの貸付金返済に伴う貸倒引当金戻入額を計上したことによります。一方、営業外費用は35,603千円となりました。これは主に関連会社株式取得のための金融機関からの借り入れに伴う手数料及び上場関連費用の計上によります。この結果、経常利益は、前事業年度から137,917千円増加し、280,056千円(前事業年度比97.0%増)となりました。
e)特別損益、当期純利益
当事業年度における特別損失は588千円となりました。これは、社内の音響設備刷新に伴い、旧設備の除却損を計上したことによります。この結果、税引前当期純利益は、前事業年度から137,635千円増加し、279,467千円(前事業年度比97.0%増)となりました。また、法人税、住民税及び事業税34,506千円、法人税等調整額15,749千円を計上した結果、当期純利益は、前事業年度から85,249千円増加し、229,211千円(前事業年度比59.2%増)となりました。
③ 経営成績等の重要な影響を与える要因について
「2 事業等のリスク」に記載のとおり、市場動向、競合他社、人材の確保・育成等様々なリスク要因が当社の経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。そのため、常に当社は市場動向に留意しつつ、内部管理体制を強化し、優秀な人材を確保するとともに、市場のニーズに合ったサービスを展開していくことにより、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因を分散・低減し、適切に対応を行ってまいります。
④ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社の運転資金需要のうち主なものは、人件費、業務委託費、通信費(外部サーバ費)等があります。運転資金は、主として内部資金及び借入金により調達しております。
当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は560,693千円であり、また、貸出コミットメント契約締結と合わせ、当社の事業を推進していく上で十分な流動性を確保していると考えております。
⑤ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(3)経営上の目標達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載しておりますとおり、当社は、事業毎に定める指標を重要な経営指標と位置付けております。2021年8月期におきましても、当該指標の達成状況に関して一定の評価をしておりますが、今後も株主価値向上のための経営施策を実施してまいります。
a)「キャッシュレスサービス事業」
「キャッシュレスサービス事業」については、2019年10月1日に開始されたキャッシュレス・消費者還元事業の成果に加え、主に中小のスーパーマーケットチェーンへの導入が進み、導入企業、ハウス電子マネー決済額が増加いたしました。
「キャッシュレスサービス事業」において、収益に関連するハウス電子マネー決済額について実績推移を記載いたします。
<ハウス電子マネー決済額の四半期推移について>
2019年8月期2020年8月期2021年8月期
第1四半期第2四半期第3四半期第4四半期第1四半期第2四半期第3四半期第4四半期第1四半期第2四半期第3四半期第4四半期
ハウス電子マネー決済額
(百万円)
19,23822,57322,79323,93639,90655,22160,91356,46552,74157,28156,35057,076
対前四半期
成長率(%)
117.0117.3101.0105.0166.7138.4110.392.793.4108.698.4101.3

当社は、「キャッシュレスサービス事業」を高成長事業と位置付けており、ハウス電子マネー決済額の増加と共に、決済手数料売上も増加し、成長すると考えております。ただし、決済手数料については、顧客毎に決済額に対する決済手数料の算定条件が異なるため、ハウス電子マネーによる決済額の増減と完全に一致はいたしません。
また、2021年8月期末時点での顧客数は186社(前事業年度末比10.7%増)、累計エンドユーザー数は約12,865千人(前事業年度末比23.1%増)となっております。
b)「メッセージングサービス事業」
「メッセージングサービス事業」については、当社の既存顧客への安定的なサービス提供に加え、データマーケティングサービスを提供する顧客に採用されましたが、売上高は横ばいとなっております。
「メッセージングサービス事業」において、当事業年度の月次平均解約率は0.7%(前事業年度は0.9%)、当事業年度末における3年以上継続取引社数は169社(前事業年度末は153社)となりました。
当社は、「メッセージングサービス事業」を安定成長事業と位置付けており、解約率及び3年以上継続取引社数を指標とし、顧客にとって長期的に利用したいサービスとなっているのかを判断しております。また、当事業年度末時点の取引先数は211社(前事業年度末は206社)、1取引先当たりの平均月次売上高は206千円(前事業年度は200千円)となっております。
c)「データセキュリティサービス事業」
「データセキュリティサービス事業」では、個人情報を多数保有する企業を中心に営業活動を展開いたしましたが、個人情報保護に対する意識は依然として高いものの、当社の主力サービスがターゲットとしている市場は、やや落ち着いた状態となっており、売上高は伸び悩んでいる状況であります。
「データセキュリティサービス事業」において、当事業年度の平均解約率は0.6%(前事業年度は1.0%)となりました。
当社は、「データセキュリティサービス事業」を安定成長事業と位置付けており、解約率を指標とし、顧客にとって長期的に利用したいサービスとなっているのかを判断しております。また、当事業年度末時点の取引社数は55社(前事業年度は55社)、1取引先当たりの平均月次売上高は179千円(前事業年度は208千円)となっております。
d)「その他の事業(ARサービス)」
「その他の事業」のARサービスでは、既存の「ARAPPLI」並びに米国Meta社(旧Facebook社)が提供する「Facebook」及び「Instagram」上で提供する「Spark AR」のコンテンツ制作等の受注を推進いたしましたが、新型コロナウイルス感染症拡大の影響によるイベントの中止等により、売上高は伸び悩みました。

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