有価証券報告書-第19期(2023/09/01-2024/08/31)
(1) 経営成績等の状況の概要
① 財政状態
(資産)
当連結会計年度末における資産合計は8,262,802千円となり、前連結会計年度末に比べ3,861,144千円増加いたしました。
このうち、流動資産は4,834,062千円(前連結会計年度末から2,484,409千円の増加)となりました。これは主として、現金及び預金が1,737,323千円、受取手形、売掛金及び契約資産が391,761千円、棚卸資産が286,967千円それぞれ増加したことによるものであります。
固定資産は3,428,739千円(前連結会計年度末から1,376,735千円の増加)となりました。これは主として、のれんが1,214,700千円、ソフトウエアが60,504千円、ソフトウエア仮勘定が46,793千円、敷金及び保証金が69,079千円それぞれ増加した一方、顧客関連資産が60,300千円、工具、器具及び備品が6,163千円それぞれ減少したことによるものであります。
(負債)
当連結会計年度末における負債合計は4,047,342千円となり、前連結会計年度末に比べ1,808,849千円増加いたしました。
このうち、流動負債は2,803,426千円(前連結会計年度末から1,668,819千円の増加)となりました。これは主として短期借入金が316,640千円、預り金が636,140千円、未払法人税等が179,504千円、前受金が169,254千円それぞれ増加したことによるものであります。
固定負債は1,243,915千円(前連結会計年度末から140,030千円の増加)となりました。これは、長期借入金が197,820千円増加した一方、社債が36,000千円、繰延税金負債が18,463千円それぞれ減少したことによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は4,215,460千円となり、前連結会計年度末から2,052,295千円増加いたしました。これは主として、株式会社クラウドポイントとの株式交換及び新株予約権の行使により資本剰余金が1,939,213千円、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金が74,149千円増加したことによるものであります。
② 経営成績の状況
当連結会計年度のわが国経済は、個人消費の持ち直しやインバウンド需要の回復に伴い、緩やかな景気回復の動きが見られる一方、原材料やエネルギー価格をはじめとした諸物価の上昇及び日本銀行の金融緩和政策の見直しに対する警戒感、中国経済の先行き懸念や長期化するウクライナ情勢と中東情勢の不安定化に伴い、依然として先行きは不透明な状態にあります。
このような環境下において、当社グループでは、2024年3月1日に純粋持株会社体制へ移行し、各事業会社が共通顧客基盤に対するアプローチを積極的に行うことで、顧客獲得を進めてまいりました。
以上の結果、当連結会計年度における売上高6,853,412千円(前年同期比53.1%増)、営業利益337,945千円(前年同期比106.6%増)、経常利益320,086千円(前年同期比140.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益74,149千円(前年同期比35.0%減)となりました。また、当社グループが経営戦略上の重要指標であると捉えている調整後EBITDA(*)は721,393千円となりました。
(*) 調整後EBITDAは、営業利益と減価償却費(無形固定資産に係る償却費を含む)及び株式報酬費用の合計額となっております。
セグメントの概況は以下のとおりであります。
なお、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しております。変更の詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (セグメント情報等) セグメント情報 1.報告セグメントの概要 (3) 報告セグメントの変更等に関する事項」をご参照ください。
a.キャッシュレスサービス事業
「キャッシュレスサービス事業」については、2023年1月に実施いたしました、連結子会社である株式会社バリューデザインとの事業統合による効果が継続いたしました。新サービスの導入が遅れたものの、決済手数料収入の着実な上積みが進み、利益率が当初の計画を上回り推移しました。キャッシュレスサービス事業の当連結会計年度末における顧客数は1,090社となり、累計エンドユーザー数は207,457千人となりました。また、当連結会計年度における独自Payの決済取扱高は、1.34兆円と堅調に増加したものの、受注済み顧客に起因するサービス展開の期ズレ等の要因により、中期経営計画において計画していた1.5兆円には未達となりました。
その結果、キャッシュレスサービス事業の当連結会計年度における売上高3,376,041千円(前年同期比11.0%減)、セグメント利益616,881千円(前年同期比0.6%減)となりました。
b.デジタルサイネージ関連事業
「デジタルサイネージ関連事業」については、2024年3月1日付で株式交換により完全子会社化した株式会社クラウドポイントにおいて、今期予算策定時の想定以上に、多店舗展開する企業へのデジタルサイネージ導入が進んだことや、商業施設や金融機関などへのLEDビジョン導入の大型案件を複数受注したことが寄与し、売上高、利益共に好調に推移いたしました。また、当連結会計年度におけるデジタルサイネージ累計設置面数は57,850面、累計設置個所は25,200箇所で、順調に増加いたしました。
その結果、デジタルサイネージ関連事業の当連結会計年度における売上高2,748,296千円、セグメント利益392,512千円となりました。
c.ソリューション事業
「ソリューション事業」については、連結子会社であるアララ株式会社の主要なサービスであるメッセージングサービスにおいて、事業者向けにメッセージ配信を行う法人企業へのアウトバウンド営業活動を引き続き強化してまいりました。また、Webマーケティングの強化にも積極的に取り組み、新規顧客の獲得を推進いたしました。事業は堅調な伸びを続けており、メッセージングサービスの当連結会計年度における取引社数は333社、解約率は0.5%となりました。
その結果、ソリューション事業の当連結会計年度における売上高736,414千円(前年同期比6.8%増、セグメント間の内部売上高8,360千円を含む)、セグメント利益225,423千円(前年同期比0.5%減)となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ1,737,323千円増加し、3,228,269千円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは1,164,007千円の収入となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益322,315千円、減価償却費169,907千円、のれん償却額188,411千円、売上債権の減少額185,999千円、預り金の増加額628,671千円、仕入債務の減少額384,174千円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは19,766千円の使用となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出7,836千円及び無形固定資産の取得による支出166,239千円、投資有価証券の売却による収入158,012千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは121,069千円の収入となりました。これは主に、短期借入金の増加額316,640千円、長期借入金(一年内返済予定を含む)による収入100,000千円、新株予約権の行使による株式の発行による収入36,833千円、長期借入金(一年内返済予定を含む)の返済による支出280,004千円によるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a) 生産実績及び受注実績
当社グループが提供するサービスの性質上、生産実績及び受注実績の記載になじまないため、記載を省略しております。
b) 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.当連結会計年度において、販売実績に著しい変動がありました。これは、当連結会計年度において、株式会社クラウドポイントとの経営統合により、同社の損益を連結したことにより、同社の売上を販売実績に含めているためであります。
3.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、売上高の10%を超える販売先が無いため、記載を省略しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本報告書提出日現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
この連結財務諸表の作成に当たりましては、経営者が採用した会計方針及びその適用方法並びに経営者によって行われた見積りや評価が含まれております。これらの見積りにつきましては、過去の実績等を勘案して合理的に判断しておりますが、不確実性を伴うため、実際の結果はこれらとは異なる場合があります。
詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」及び「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
② 経営成績の分析
a) 売上高
当連結会計年度における売上高は6,853,412千円となりました。これは主に、「キャッシュレスサービス事業」において、決済手数料収入の増加及び「デジタルサイネージ関連事業」において大型案件を受注が複数あったことによるものになります。
b) 売上原価、売上総利益
当連結会計年度における売上原価は3,844,972千円となりました。これは主に、「キャッシュレスサービス事業」のサービス基盤であるデータセンター費用やシステム運用コスト、カード製作原価、チャージ機等の仕入及び「デジタルサイネージ関連事業」におけるデジタルサイネージ等の仕入によるものであります。この結果、売上総利益は3,008,440千円となりました。
c) 販売費及び一般管理費、営業利益
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は2,670,495千円となりました。これは主に、広告販促費として株主優待費用が発生したこと及び「キャッシュレスサービス事業」において代理店手数料、のれんの償却費、「デジタルサイネージ関連事業」においてものれんの償却費などが発生したことによります。この結果、営業利益は337,945千円となりました。
d) 営業外損益、経常利益
当連結会計年度における営業外収益は6,515千円となりました。これは主に、円安による外貨建て債権に対する為替差益及び受取利息が発生したことによります。一方、営業外費用は24,374千円となりました。これは主に、金融機関からの借入に対する支払利息が発生したことによります。この結果、経常利益は320,086千円となりました。
e) 特別損益、親会社株主に帰属する当期純利益
当連結会計年度における特別利益は2,889千円となりました。これは主に、投資有価証券の売却益が発生したことによります。一方、特別損失は660千円となりました。これは、投資有価証券の評価損の発生によるものであります。この結果、税金等調整前当期純利益は、322,315千円となりました。
また、法人税、住民税及び事業税256,728千円、法人税等調整額(益)8,562千円を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、74,149千円となりました。
③ 経営成績等に重要な影響を与える要因について
「3 事業等のリスク」に記載のとおり、市場動向、競合他社、人材の確保・育成等様々なリスク要因が当社グループの経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。そのため、常に当社グループは市場動向に留意しつつ、内部管理体制を強化し、優秀な人材を確保するとともに、市場のニーズに合ったサービスを展開していくことにより、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因を分散・低減し、適切に対応を行ってまいります。
④ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、人件費、業務委託費、通信費(外部サーバ費)、仕入費用等があります。運転資金は、主として内部資金及び借入金により調達しております。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は3,228,269千円であり、また、当座貸越契約の未使用残高180,000千円と合わせ、当社グループの事業を推進していく上で十分な流動性を確保していると考えております。
⑤ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3) 経営上の目標達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載しておりますとおり、当社グループは、事業毎に定める指標を重要な経営指標と位置付けております。2024年8月期におきましても、当該指標の達成状況に関して一定の評価をしておりますが、今後も株主価値向上のための経営施策を実施してまいります。
a) 「キャッシュレスサービス事業」
「キャッシュレスサービス事業」については、収益に関連する独自Pay決済取扱高について実績推移を記載いたします。
<独自Pay関連決済取扱高の四半期推移について>
(注) 2022年8月期の「独自Pay決済取扱高」及び「対前四半期成長率」については、2022年8月期の期末より連結決算を行っているため、当社(旧・アララ株式会社)のみの数値となっております。
当社グループは、「キャッシュレスサービス事業」を高成長事業と位置付けており、独自Pay決済取扱高の増加と共に、決済手数料の売上高も増加し、成長していくものと考えております。ただし、決済手数料については、顧客毎に決済手数料の算定条件が異なるため、独自Payによる決済取扱高の増減とは完全に一致はいたしません。
なお、「キャッシュレスサービス事業」における当連結会計年度末時点での顧客数は1,090社、累計エンドユーザー数は約207,457千人となっており、2024年8月期の連結会計期間における独自Payの決済取扱高はグループ全体で約1兆3,418億円となっております。
b)「デジタルサイネージ関連事業」
「デジタルサイネージ関連事業」については、動的かつ視覚的にインパクトのある情報をリアルタイムに提供することで急速に変化する市場のニーズに応えることが可能なことに加え、労働力不足を補う自動化ツールとしての役割への期待から、引き続きデジタルサイネージの旺盛な需要が続くものと考えております。連結子会社の株式会社クラウドポイントでは、顧客のデジタルサイネージの導入計画策定から機器選定、システム提案、設置工事、コンテンツ制作・配信、システムの保守・運用まで、ワンストップで行う強みを活かし、引き続き顧客基盤の強化を進めてまいります。
なお、「デジタルサイネージ関連事業」における当連結会計年度末時点での累計デジタルサイネージ設置面数は57,850面となっております。
c)「ソリューション事業」
「ソリューション事業」については、連結子会社であるアララ株式会社の主要なサービスである「メッセージングサービス」において、事業者向けにメッセージ配信を行う法人企業へのアウトバウンド営業活動を引き続き強化し、Webマーケティングの強化にも積極的に取り組んでまいりました。
売上高は微増となっておりますが、当社グループは、「メッセージングサービス」を安定成長事業と位置付けており、月次平均解約率及び取引社数を指標とし、顧客にとって長期的に利用したいサービスとなっているのかを判断しております。
なお、「メッセージングサービス」における当連結会計年度の月次平均解約率は0.4%、当連結会計年度末時点の取引先数は333社となっております。
① 財政状態
(資産)
当連結会計年度末における資産合計は8,262,802千円となり、前連結会計年度末に比べ3,861,144千円増加いたしました。
このうち、流動資産は4,834,062千円(前連結会計年度末から2,484,409千円の増加)となりました。これは主として、現金及び預金が1,737,323千円、受取手形、売掛金及び契約資産が391,761千円、棚卸資産が286,967千円それぞれ増加したことによるものであります。
固定資産は3,428,739千円(前連結会計年度末から1,376,735千円の増加)となりました。これは主として、のれんが1,214,700千円、ソフトウエアが60,504千円、ソフトウエア仮勘定が46,793千円、敷金及び保証金が69,079千円それぞれ増加した一方、顧客関連資産が60,300千円、工具、器具及び備品が6,163千円それぞれ減少したことによるものであります。
(負債)
当連結会計年度末における負債合計は4,047,342千円となり、前連結会計年度末に比べ1,808,849千円増加いたしました。
このうち、流動負債は2,803,426千円(前連結会計年度末から1,668,819千円の増加)となりました。これは主として短期借入金が316,640千円、預り金が636,140千円、未払法人税等が179,504千円、前受金が169,254千円それぞれ増加したことによるものであります。
固定負債は1,243,915千円(前連結会計年度末から140,030千円の増加)となりました。これは、長期借入金が197,820千円増加した一方、社債が36,000千円、繰延税金負債が18,463千円それぞれ減少したことによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は4,215,460千円となり、前連結会計年度末から2,052,295千円増加いたしました。これは主として、株式会社クラウドポイントとの株式交換及び新株予約権の行使により資本剰余金が1,939,213千円、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金が74,149千円増加したことによるものであります。
② 経営成績の状況
当連結会計年度のわが国経済は、個人消費の持ち直しやインバウンド需要の回復に伴い、緩やかな景気回復の動きが見られる一方、原材料やエネルギー価格をはじめとした諸物価の上昇及び日本銀行の金融緩和政策の見直しに対する警戒感、中国経済の先行き懸念や長期化するウクライナ情勢と中東情勢の不安定化に伴い、依然として先行きは不透明な状態にあります。
このような環境下において、当社グループでは、2024年3月1日に純粋持株会社体制へ移行し、各事業会社が共通顧客基盤に対するアプローチを積極的に行うことで、顧客獲得を進めてまいりました。
以上の結果、当連結会計年度における売上高6,853,412千円(前年同期比53.1%増)、営業利益337,945千円(前年同期比106.6%増)、経常利益320,086千円(前年同期比140.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益74,149千円(前年同期比35.0%減)となりました。また、当社グループが経営戦略上の重要指標であると捉えている調整後EBITDA(*)は721,393千円となりました。
(*) 調整後EBITDAは、営業利益と減価償却費(無形固定資産に係る償却費を含む)及び株式報酬費用の合計額となっております。
セグメントの概況は以下のとおりであります。
なお、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しております。変更の詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (セグメント情報等) セグメント情報 1.報告セグメントの概要 (3) 報告セグメントの変更等に関する事項」をご参照ください。
a.キャッシュレスサービス事業
「キャッシュレスサービス事業」については、2023年1月に実施いたしました、連結子会社である株式会社バリューデザインとの事業統合による効果が継続いたしました。新サービスの導入が遅れたものの、決済手数料収入の着実な上積みが進み、利益率が当初の計画を上回り推移しました。キャッシュレスサービス事業の当連結会計年度末における顧客数は1,090社となり、累計エンドユーザー数は207,457千人となりました。また、当連結会計年度における独自Payの決済取扱高は、1.34兆円と堅調に増加したものの、受注済み顧客に起因するサービス展開の期ズレ等の要因により、中期経営計画において計画していた1.5兆円には未達となりました。
その結果、キャッシュレスサービス事業の当連結会計年度における売上高3,376,041千円(前年同期比11.0%減)、セグメント利益616,881千円(前年同期比0.6%減)となりました。
b.デジタルサイネージ関連事業
「デジタルサイネージ関連事業」については、2024年3月1日付で株式交換により完全子会社化した株式会社クラウドポイントにおいて、今期予算策定時の想定以上に、多店舗展開する企業へのデジタルサイネージ導入が進んだことや、商業施設や金融機関などへのLEDビジョン導入の大型案件を複数受注したことが寄与し、売上高、利益共に好調に推移いたしました。また、当連結会計年度におけるデジタルサイネージ累計設置面数は57,850面、累計設置個所は25,200箇所で、順調に増加いたしました。
その結果、デジタルサイネージ関連事業の当連結会計年度における売上高2,748,296千円、セグメント利益392,512千円となりました。
c.ソリューション事業
「ソリューション事業」については、連結子会社であるアララ株式会社の主要なサービスであるメッセージングサービスにおいて、事業者向けにメッセージ配信を行う法人企業へのアウトバウンド営業活動を引き続き強化してまいりました。また、Webマーケティングの強化にも積極的に取り組み、新規顧客の獲得を推進いたしました。事業は堅調な伸びを続けており、メッセージングサービスの当連結会計年度における取引社数は333社、解約率は0.5%となりました。
その結果、ソリューション事業の当連結会計年度における売上高736,414千円(前年同期比6.8%増、セグメント間の内部売上高8,360千円を含む)、セグメント利益225,423千円(前年同期比0.5%減)となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ1,737,323千円増加し、3,228,269千円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは1,164,007千円の収入となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益322,315千円、減価償却費169,907千円、のれん償却額188,411千円、売上債権の減少額185,999千円、預り金の増加額628,671千円、仕入債務の減少額384,174千円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは19,766千円の使用となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出7,836千円及び無形固定資産の取得による支出166,239千円、投資有価証券の売却による収入158,012千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは121,069千円の収入となりました。これは主に、短期借入金の増加額316,640千円、長期借入金(一年内返済予定を含む)による収入100,000千円、新株予約権の行使による株式の発行による収入36,833千円、長期借入金(一年内返済予定を含む)の返済による支出280,004千円によるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a) 生産実績及び受注実績
当社グループが提供するサービスの性質上、生産実績及び受注実績の記載になじまないため、記載を省略しております。
b) 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2023年9月1日 至 2024年8月31日) | 前年同期比(%) |
| キャッシュレスサービス事業 (千円) | 3,376,041 | 89.02 |
| デジタルサイネージ関連事業 (千円) | 2,748,296 | - |
| ソリューション事業 (千円) | 728,054 | 106.44 |
| その他の事業 (千円) | 1,020 | - |
| 合計(千円) | 6,853,412 | 153.10 |
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.当連結会計年度において、販売実績に著しい変動がありました。これは、当連結会計年度において、株式会社クラウドポイントとの経営統合により、同社の損益を連結したことにより、同社の売上を販売実績に含めているためであります。
3.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、売上高の10%を超える販売先が無いため、記載を省略しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本報告書提出日現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
この連結財務諸表の作成に当たりましては、経営者が採用した会計方針及びその適用方法並びに経営者によって行われた見積りや評価が含まれております。これらの見積りにつきましては、過去の実績等を勘案して合理的に判断しておりますが、不確実性を伴うため、実際の結果はこれらとは異なる場合があります。
詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」及び「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
② 経営成績の分析
a) 売上高
当連結会計年度における売上高は6,853,412千円となりました。これは主に、「キャッシュレスサービス事業」において、決済手数料収入の増加及び「デジタルサイネージ関連事業」において大型案件を受注が複数あったことによるものになります。
b) 売上原価、売上総利益
当連結会計年度における売上原価は3,844,972千円となりました。これは主に、「キャッシュレスサービス事業」のサービス基盤であるデータセンター費用やシステム運用コスト、カード製作原価、チャージ機等の仕入及び「デジタルサイネージ関連事業」におけるデジタルサイネージ等の仕入によるものであります。この結果、売上総利益は3,008,440千円となりました。
c) 販売費及び一般管理費、営業利益
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は2,670,495千円となりました。これは主に、広告販促費として株主優待費用が発生したこと及び「キャッシュレスサービス事業」において代理店手数料、のれんの償却費、「デジタルサイネージ関連事業」においてものれんの償却費などが発生したことによります。この結果、営業利益は337,945千円となりました。
d) 営業外損益、経常利益
当連結会計年度における営業外収益は6,515千円となりました。これは主に、円安による外貨建て債権に対する為替差益及び受取利息が発生したことによります。一方、営業外費用は24,374千円となりました。これは主に、金融機関からの借入に対する支払利息が発生したことによります。この結果、経常利益は320,086千円となりました。
e) 特別損益、親会社株主に帰属する当期純利益
当連結会計年度における特別利益は2,889千円となりました。これは主に、投資有価証券の売却益が発生したことによります。一方、特別損失は660千円となりました。これは、投資有価証券の評価損の発生によるものであります。この結果、税金等調整前当期純利益は、322,315千円となりました。
また、法人税、住民税及び事業税256,728千円、法人税等調整額(益)8,562千円を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、74,149千円となりました。
③ 経営成績等に重要な影響を与える要因について
「3 事業等のリスク」に記載のとおり、市場動向、競合他社、人材の確保・育成等様々なリスク要因が当社グループの経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。そのため、常に当社グループは市場動向に留意しつつ、内部管理体制を強化し、優秀な人材を確保するとともに、市場のニーズに合ったサービスを展開していくことにより、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因を分散・低減し、適切に対応を行ってまいります。
④ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、人件費、業務委託費、通信費(外部サーバ費)、仕入費用等があります。運転資金は、主として内部資金及び借入金により調達しております。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は3,228,269千円であり、また、当座貸越契約の未使用残高180,000千円と合わせ、当社グループの事業を推進していく上で十分な流動性を確保していると考えております。
⑤ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3) 経営上の目標達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載しておりますとおり、当社グループは、事業毎に定める指標を重要な経営指標と位置付けております。2024年8月期におきましても、当該指標の達成状況に関して一定の評価をしておりますが、今後も株主価値向上のための経営施策を実施してまいります。
a) 「キャッシュレスサービス事業」
「キャッシュレスサービス事業」については、収益に関連する独自Pay決済取扱高について実績推移を記載いたします。
<独自Pay関連決済取扱高の四半期推移について>
| 2022年8月期 | 2023年8月期 | 2024年8月期 | ||||||||||
| 第1 四半期 | 第2 四半期 | 第3 四半期 | 第4 四半期 | 第1 四半期 | 第2 四半期 | 第3 四半期 | 第4 四半期 | 第1 四半期 | 第2 四半期 | 第3 四半期 | 第4 四半期 | |
| 独自Pay決済取扱高 (百万円) | 54,805 | 57,627 | 57,984 | 57,881 | 283,388 | 307,383 | 311,485 | 320,170 | 317,504 | 339,187 | 336,791 | 348,326 |
| 対前四半期 成長率(%) | 96.0 | 105.2 | 100.6 | 99.8 | 489.6 | 108.5 | 101.3 | 102.8 | 99.2 | 106.8 | 99.3 | 103.4 |
(注) 2022年8月期の「独自Pay決済取扱高」及び「対前四半期成長率」については、2022年8月期の期末より連結決算を行っているため、当社(旧・アララ株式会社)のみの数値となっております。
当社グループは、「キャッシュレスサービス事業」を高成長事業と位置付けており、独自Pay決済取扱高の増加と共に、決済手数料の売上高も増加し、成長していくものと考えております。ただし、決済手数料については、顧客毎に決済手数料の算定条件が異なるため、独自Payによる決済取扱高の増減とは完全に一致はいたしません。
なお、「キャッシュレスサービス事業」における当連結会計年度末時点での顧客数は1,090社、累計エンドユーザー数は約207,457千人となっており、2024年8月期の連結会計期間における独自Payの決済取扱高はグループ全体で約1兆3,418億円となっております。
b)「デジタルサイネージ関連事業」
「デジタルサイネージ関連事業」については、動的かつ視覚的にインパクトのある情報をリアルタイムに提供することで急速に変化する市場のニーズに応えることが可能なことに加え、労働力不足を補う自動化ツールとしての役割への期待から、引き続きデジタルサイネージの旺盛な需要が続くものと考えております。連結子会社の株式会社クラウドポイントでは、顧客のデジタルサイネージの導入計画策定から機器選定、システム提案、設置工事、コンテンツ制作・配信、システムの保守・運用まで、ワンストップで行う強みを活かし、引き続き顧客基盤の強化を進めてまいります。
なお、「デジタルサイネージ関連事業」における当連結会計年度末時点での累計デジタルサイネージ設置面数は57,850面となっております。
c)「ソリューション事業」
「ソリューション事業」については、連結子会社であるアララ株式会社の主要なサービスである「メッセージングサービス」において、事業者向けにメッセージ配信を行う法人企業へのアウトバウンド営業活動を引き続き強化し、Webマーケティングの強化にも積極的に取り組んでまいりました。
売上高は微増となっておりますが、当社グループは、「メッセージングサービス」を安定成長事業と位置付けており、月次平均解約率及び取引社数を指標とし、顧客にとって長期的に利用したいサービスとなっているのかを判断しております。
なお、「メッセージングサービス」における当連結会計年度の月次平均解約率は0.4%、当連結会計年度末時点の取引先数は333社となっております。