有価証券報告書-第18期(2022/09/01-2023/08/31)

【提出】
2023/11/29 12:00
【資料】
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【項目】
152項目
(1) 経営成績等の状況の概要
第2四半期連結会計期間において、2022年6月に行われた企業結合に係る暫定的な会計処理の確定を行っており、前連結会計年度との比較・分析にあたっては暫定的な会計処理の確定による見直し後の金額を用いています。
① 財政状態
(資産)
当連結会計年度末における資産合計は4,401,658千円となり、前連結会計年度末に比べ360,641千円増加いたしました。
このうち、流動資産は2,349,653千円(前連結会計年度末から573,049千円の増加)となりました。これは主として、現金及び預金が396,613千円、受取手形、売掛金及び契約資産が257,353千円それぞれ増加したことによるものであります。
固定資産は2,052,004千円(前連結会計年度末から212,407千円の減少)となりました。これは主として、リース資産が4,777千円、ソフトウエア仮勘定が44,060千円、繰延税金資産が29,953千円それぞれ増加した一方、建物が14,493千円、のれんが137,965千円、顧客関連資産が70,350千円、敷金及び保証金が40,689千円それぞれ減少したことによるものであります。
(負債)
当連結会計年度末における負債合計は2,238,492千円となり、前連結会計年度末に比べ371,143千円減少いたしました。
このうち、流動負債は1,134,607千円(前連結会計年度末から1,027,061千円の減少)となりました。これは主とし買掛金が215,131千円、前受金が37,315千円、その他流動負債が90,126千円それぞれ増加した一方、一年内返済予定の長期借入金が1,300,000千円、短期借入金が50,000千円それぞれ減少したことによるものであります。
固定負債は1,103,885千円(前連結会計年度末から655,917千円の増加)となりました。これは、長期借入金が706,662千円増加した一方、社債が32,000千円、繰延税金負債が21,541千円それぞれ減少したことによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は2,163,165千円となり、前連結会計年度末から731,785千円増加いたしました。これは主として、第三者割当による新株の発行及び新株予約権の行使により、資本金と資本剰余金がそれぞれ307,076千円増加し、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金が114,126千円増加したことによるものであります。
② 経営成績の状況
当連結会計年度の世界経済は、新型コロナウイルス感染症による影響が緩和され、緩やかな持ち直しが続きましたが、インフレ率の高止まりや金融引き締めが消費全般や設備投資に与える影響、ウクライナ情勢等の不透明感など、下振れリスクの高まりも見られました。わが国経済も、経済社会活動の正常化が進み、ウィズコロナの下で、個人消費や設備投資は持ち直し、企業収益も総じてみれば改善しましたが、物価上昇、供給面での制約、金融資本市場の変動等下振れリスクには依然として注意が必要な状況にあります。
このような環境下において、当社グループでは、経営統合における重複するコストの削減、新たなサービス開発への投資、事業拡大のためのパートナー開拓を推進し、中期経営計画の根幹である「独自Payの自律的なエコシステム」を加速する取り組みを行ってまいりました。その結果、当連結会計年度における独自Payの決済取扱高の計画1.2兆円を上回る1.22兆円を達成し、独自Payの収益基盤の強化を実現してまいりました。
以上の結果、当連結会計年度における売上高4,476,307千円(前年同期比284.1%増)、営業利益163,604千円(前年同期は営業損失160,620千円)、経常利益133,385千円(前年同期は経常損失1,506,062千円)、親会社株主に帰属する当期純利益114,126千円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失1,834,218千円)となりました。また、当社グループが経営戦略上の重要指標であると捉えている調整後EBITDA(*)は497,635千円となりました。
(*) 調整後EBITDAは、営業利益と減価償却費(無形固定資産に係る償却費を含む)の合計額となっております。
主なセグメントの概況は以下のとおりであります。
なお、第1四半期連結会計期間より、報告セグメントの区分を変更しております。変更の詳細は、「第5 経理の状況 注記事項 (セグメント情報等) セグメント情報 1.報告セグメントの概要 (3) 報告セグメントの変更等に関する事項」をご参照ください。
a.キャッシュレスサービス事業
「キャッシュレスサービス事業」については、独自Payの決済取扱高の増加、2022年6月から開始されたマイナポイント第2弾に関連した施策による収益が計画を上回りました。2023年1月に実施いたしました連結子会社である株式会社バリューデザインとの事業統合による効果も出始めており、受注、収益及び利益が順調に推移しております。キャッシュレスサービス事業の当連結会計年度末における顧客数は1,067社となり、累計エンドユーザー数は186,286千人となりました。また、当連結会計年度における独自Payの決済取扱高は1,222,426,205千円と堅調に増加いたしました。
その結果、キャッシュレスサービス事業の当連結会計年度における売上高3,792,315千円(前年同期比679.2%増)、セグメント利益620,852千円(前年同期比12,419.5%増)となりました。
b.ソリューション事業
「ソリューション事業」については、主要なサービスであるメッセージングサービスにおいて、事業者向けにメッセージ配信を行う法人企業へのアウトバウンド営業活動を引き続き強化しております。それにより、新規契約数の増加につながってきております。当連結会計年度における解約率は0.2%、取引社数は247社となりました。また、ARサービスにおきましては、積極的にWeb広告を行うことで認知度が高まり、これまで集客ができていなかった業種・業界からの受注件数の増加につながりました。
その結果、ソリューション事業の当連結会計年度における売上高689,576千円(前年同期比1.6%増、セグメント間の内部売上高5,585千円を含む)、セグメント利益226,606千円(前年同期比7.6%減)となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ396,613千円増加し、1,490,946千円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは561,862千円の収入となりました。これは主に、減価償却費196,065千円、のれん償却額137,965千円、売上債権の増加額255,926千円、棚卸資産の減少額61,597千円、仕入債務の増加額212,650千円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは87,636千円の使用となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出19,857千円及び無形固定資産の取得による支出111,068千円、敷金及び保証金の回収による収入47,650千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは80,727千円の使用となりました。これは主に、長期借入金(一年内返済予定を含む)による収入984,322千円、長期借入金(一年内返済予定を含む)の返済による支出1,593,338千円、新株の発行による収入299,993千円、新株予約権の行使による株式の発行による収入313,338千円によるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a) 生産実績及び受注実績
当社グループが提供するサービスの性質上、生産実績及び受注実績の記載になじまないため、記載を省略しております。
b) 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2022年9月1日
至 2023年8月31日)
前年同期比(%)
キャッシュレスサービス事業 (千円)3,792,315779.25
ソリューション事業 (千円)683,991100.76
合計(千円)4,476,307384.08

(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.当連結会計年度において、販売実績に著しい変動がありました。これは、キャッシュレスサービス事業におきまして、当連結会計年度より、連結子会社である株式会社バリューデザインの損益を連結しており、同社の売上を販売実績に含めているためであります。
3.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先前連結会計年度
(自 2021年9月1日
至 2022年8月31日)
当連結会計年度
(自 2022年9月1日
至 2023年8月31日)
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
ブルーチップ株式会社220,71118.9--

(注) 当連結会計年度については、売上高の10%を超える販売先が無いため、記載を省略しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本報告書提出日現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
この連結財務諸表の作成に当たりましては、経営者が採用した会計方針及びその適用方法並びに経営者によって行われた見積りや評価が含まれております。これらの見積りにつきましては、過去の実績等を勘案して合理的に判断しておりますが、不確実性を伴うため、実際の結果はこれらとは異なる場合があります。
詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」及び「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 重要な会計上の見積り」に記載しております。
② 経営成績の分析
a) 売上高
当連結会計年度における売上高は4,476,307千円となりました。これは主に、「キャッシュレスサービス事業」において、顧客の独自PayとマイナポイントのID紐づけを行うシステム提供による一時的な売上高の増加やチャージ機等の販売、新規顧客の獲得によるものになります。
b) 売上原価、売上総利益
当連結会計年度における売上原価は2,179,605千円となりました。これは主に、「キャッシュレスサービス事業」のサービス基盤であるデータセンター費用やシステム運用コスト、カード製作原価、チャージ機等の仕入によるものであります。この結果、売上総利益は2,296,702千円となりました。
c) 販売費及び一般管理費、営業利益
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は2,133,098千円となりました。これは主に、「キャッシュレスサービス事業」において代理店手数料、のれんの償却費などが発生したことによります。この結果、営業利益は163,604千円となりました。
d) 営業外損益、経常利益
当連結会計年度における営業外収益は13,694千円となりました。これは主に、持分法による投資利益及び円安による外貨建て債権に対する為替差益が発生したことによります。一方、営業外費用は43,913千円となりました。これは主に、金融機関からの借入に対する支払利息、シンジケートローン契約の締結によるアレンジメントフィー等が発生したことによります。この結果、経常利益は133,385千円となりました。
e) 特別損益、親会社株主に帰属する当期純利益
当連結会計年度における特別利益は14,383千円となりました。これは主に、連結子会社である株式会社バリューデザインにおいて、同社の主要株主であったJNSホールディングス株式会社(現・テクミラホールディングス株式会社)より短期売買利益受贈益を受領したことによります。一方、特別損失は12,034千円となりました。これは主に、関係会社株式の売却損、在外子会社の清算による為替換算調整勘定取崩損の発生によるものであります。この結果、税金等調整前当期純利益は、135,734千円となりました。
また、法人税、住民税及び事業税73,102千円、法人税等調整額(益)51,495千円を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、114,126千円となりました。
③ 経営成績等に重要な影響を与える要因について
「3 事業等のリスク」に記載のとおり、市場動向、競合他社、人材の確保・育成等様々なリスク要因が当社グループの経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。そのため、常に当社グループは市場動向に留意しつつ、内部管理体制を強化し、優秀な人材を確保するとともに、市場のニーズに合ったサービスを展開していくことにより、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因を分散・低減し、適切に対応を行ってまいります。
④ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、人件費、業務委託費、通信費(外部サーバ費)等があります。運転資金は、主として内部資金及び借入金により調達しております。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は1,490,946千円であり、また、当座貸越契約の未使用残高380,000千円と合わせ、当社グループの事業を推進していく上で十分な流動性を確保していると考えております。
⑤ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3) 経営上の目標達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載しておりますとおり、当社グループは、事業毎に定める指標を重要な経営指標と位置付けております。2023年8月期におきましても、当該指標の達成状況に関して一定の評価をしておりますが、今後も株主価値向上のための経営施策を実施してまいります。
a) 「キャッシュレスサービス事業」
「キャッシュレスサービス事業」については、当連結会計年度より、連結子会社である株式会社バリューデザインの損益を連結しており、同社の収益が加わっております。
顧客の独自PayとマイナポイントのID紐づけを行うシステム提供、チャージ機等の物販、新規顧客の獲得により売上が大きく増加しております。
「キャッシュレスサービス事業」において、収益に関連する独自Pay決済取扱高について実績推移を記載いたします。
<独自Pay関連決済取扱高の四半期推移について>
2021年8月期2022年8月期2023年8月期
第1
四半期
第2
四半期
第3
四半期
第4
四半期
第1
四半期
第2
四半期
第3
四半期
第4
四半期
第1
四半期
第2
四半期
第3
四半期
第4
四半期
独自Pay決済取扱高 (百万円)52,74157,28156,35057,07654,80557,62757,98457,881283,388307,383311,485320,170
対前四半期
成長率(%)
93.4108.698.4101.396.0105.2100.699.8489.6108.5101.3102.8

(注) 2021年8月期及び2022年8月期の「独自Pay決済取扱高」及び「対前四半期成長率」については、前連結会計年度末から連結決算を行っているため、当社のみの数値となっております。
当社グループは、「キャッシュレスサービス事業」を高成長事業と位置付けており、独自Pay決済取扱高の増加と共に、決済手数料の売上高も増加し、成長していくものと考えております。ただし、決済手数料については、顧客毎に決済手数料の算定条件が異なるため、独自Payによる決済取扱高の増減とは完全に一致はいたしません。
なお、「キャッシュレスサービス事業」における当連結会計年度末時点での顧客数は1,067社、累計エンドユーザー数は約186,286千人となっており、2023年8月期第4四半期連結会計期間における独自Payの決済取扱高はグループ全体で約3,201億円となっております。
b) 「ソリューション事業」
「ソリューション事業」の主なサービスである「メッセージングサービス」については、当社グループの既存顧客への安定的なサービス提供に加え、データマーケティングサービスを提供する顧客に採用されましたが、売上高は微増となっております。
当社グループは、「メッセージングサービス」を安定成長事業と位置付けており、月次平均解約率及び取引社数を指標とし、顧客にとって長期的に利用したいサービスとなっているのかを判断しております。
なお、「メッセージングサービス」における当連結会計年度の月次平均解約率は0.2%、当連結会計年度末時点の取引先数は247社となっております。

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