有価証券報告書-第78期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1)経営成績の状況の概要及び分析・検討内容
当連結会計年度における世界経済は、米中貿易摩擦長期化の影響に加え、新型コロナウイルス感染症の世界的な流行により、景気の停滞感が急速に強まり、先行きは極めて不透明な状況となりました。
わが国においても、世界経済減速の影響から、輸出・生産が弱含んでいることに加え、年明けからの新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う人の移動制限や経済活動の停止により、非常に厳しい状況となっております。
当社グループの関連する市場のうち、鉄鋼業界では鋼材市況の低迷や需要の減少を背景に設備投資圧縮など粗鋼生産能力削減の動きが見られました。自動車業界においても、世界規模での生産台数減少により、設備投資に慎重な態度が続きました。一方、ディスプレー業界では、高級スマートフォンの有機ELシフトがさらに進んだものの、中小型フレキシブル有機ELパネル市場の需要停滞により、設備投資抑制の傾向が見られました。
このような経営環境のもと、当社グループは業績確保に向けて積極的な受注活動を展開し、中国向けステンレス製造設備や中国向けフレキシブルディスプレー関連精密塗工装置などの成約を得ましたが、前期のような大型案件が少なく、受注高は前期比57.8%の23,987百万円に留まりました。
売上面につきましては、鉄鋼向け省エネ型加熱炉などの工事が進捗し、売上高は前期比102.7%の38,090百万円となりました。
利益面につきましては、増収効果に加え、原価率の改善もあり、営業利益1,711百万円(前期比173.3%)、経常利益1,875百万円(前期比162.0%)とそれぞれ増益となりました。また、情報・通信分野の固定資産の減損処理を行い、親会社株主に帰属する当期純利益は1,120百万円(前期比148.5%)となりました。
各分野別の概況は次のとおりです。なお、分野別の受注高及び売上高は、セグメント間取引相殺消去前の金額によっております。
(エネルギー分野)
受注面では、中国向けステンレス製造設備や台湾向け省エネ型鉄鋼加熱炉のほか、鉄鋼向け排ガス処理設備や自動車部品熱処理設備などの成約を得ましたが、前期のような大型案件が少なく、受注高は17,260百万円(前期比49.8%)に留まりました。
一方、売上面では、高級特殊鋼板連続焼鈍ラインや自動車部品熱処理設備、線材コイル連続焼鈍設備などを納入したほか、銅ストリップ連続焼鈍ラインや鉄鋼向け省エネ型加熱炉、金属ストリップ連続ゴムコーティングラインなどの工事が進捗し、売上高は31,757百万円(前期比114.9%)と増加しました。
営業損益は増収及び利益率の改善により、1,775百万円の営業利益(前期比201.9%)となりました。
(情報・通信分野)
受注面では、中国向けフレキシブルディスプレー関連精密塗工装置などの成約を得ましたが、下半期は中国における新型コロナウイルス感染症の拡大の影響による投資時期の先送りや商談の中断などが相次ぎ、受注高は1,942百万円(前比69.2%)に留まりました。
売上面では、ベトナム向け薄板ガラス用熱処理設備改造工事や国内向けフレキシブルディスプレー関連オーブンなどの納入に加え、中国向けフレキシブルディスプレー関連精密塗工装置などの工事が進捗しましたが、期初受注残高が少なかったこともあり、売上高は2,494百万円(前期比70.9%)に留まりました。
営業損益は減収により、379百万円の営業損失(前期は259百万円の営業損失)となりました。
(環境保全分野)
受注面では、蓄熱式排ガス処理装置のほか、活性コークス用ロータリーキルンなどの成約を得て、受注高は2,468百万円(前期比106.8%)となりました。
売上面では、蓄熱式排ガス処理装置や活性炭用ロータリーキルンなどを納入しましたが、期初受注残高が少なかったこともあり、売上高は2,124百万円(前期比49.5%)に留まりました。
営業損益は減収により、10百万円の営業利益(前期比7.3%)となりました。
(その他)
受注面では、海外子会社において、中国向けステンレス製造設備用機器やモータコア焼鈍炉などの成約を得て、受注高は4,602百万円(前期比126.9%)と増加しました。
売上面では、中国向け自動車部品用熱処理設備などを納入し、売上高は3,971百万円(前期比100.2%)となりました。
営業損益は利益率の改善により250百万円の営業利益(前期比127.0%)となりました。
なお、受注高、売上高、営業利益、売上高営業利益率、自己資本利益率(ROE)の期初目標に対する実績は以下のとおりです。
営業利益、売上高営業利益率、自己資本利益率が目標を上回った主な要因は、利益率の改善であります。
(2)財政状態の状況の概要及び分析・検討内容
資産合計は現金及び預金や受取手形及び売掛金の増加などにより、前期末比3,965百万円増加の46,696百万円となりました。
負債合計は短期借入金の増加などにより、前期末比4,233百万円増加の26,008百万円となりました。
純資産合計は利益剰余金が増加したものの、その他有価証券評価差額金の減少などにより、前期末比268百万円減少の20,687百万円となり、自己資本比率は44.1%となりました。
(3)キャッシュ・フローの状況の概要及び分析・検討内容
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
税金等調整前当期純利益1,701百万円を計上したものの、売上債権の増加1,801百万円や法人税等の支払額542百万円などにより580百万円の資金の減少(前期は1,348百万円の資金の減少)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
研究開発設備などの有形固定資産の取得による支出195百万円や投資有価証券の取得による支出154百万円などにより、442百万円の資金の減少(前期は478百万円の資金の減少)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
配当金の支払460百万円はありましたが、運転資金の不足を補うための短期借入金の増加4,992百万円などにより、4,510百万円の資金の増加(前期は279百万円の資金の増加)となりました。
(資本の財源及び資金の流動性)
当社グループの運転資金及び設備・投融資資金は、主に営業活動によるキャッシュ・フローを財源とし、必要に応じ、金融機関からの借入を行うこととしております。また、資金の流動性を確保するため、取引金融機関と当座貸越契約を締結しております。
(4)生産、受注及び販売の状況
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 金額は売上高により表示しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注状況
当連結会計年度における受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(5)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、採用している重要な会計基準は「第5経理の状況 1連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。
当社グループの連結財務諸表の作成においては、経営者による会計方針の選択や適用、資産・負債および収益・費用の報告および開示に影響を与える見積りを行う必要があります。その見積りは、過去の実績やその時点で入手可能な情報に基づく合理的と考えられる様々な要因を考慮して行っておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りとは異なる場合があります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1)経営成績の状況の概要及び分析・検討内容
当連結会計年度における世界経済は、米中貿易摩擦長期化の影響に加え、新型コロナウイルス感染症の世界的な流行により、景気の停滞感が急速に強まり、先行きは極めて不透明な状況となりました。
わが国においても、世界経済減速の影響から、輸出・生産が弱含んでいることに加え、年明けからの新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う人の移動制限や経済活動の停止により、非常に厳しい状況となっております。
当社グループの関連する市場のうち、鉄鋼業界では鋼材市況の低迷や需要の減少を背景に設備投資圧縮など粗鋼生産能力削減の動きが見られました。自動車業界においても、世界規模での生産台数減少により、設備投資に慎重な態度が続きました。一方、ディスプレー業界では、高級スマートフォンの有機ELシフトがさらに進んだものの、中小型フレキシブル有機ELパネル市場の需要停滞により、設備投資抑制の傾向が見られました。
このような経営環境のもと、当社グループは業績確保に向けて積極的な受注活動を展開し、中国向けステンレス製造設備や中国向けフレキシブルディスプレー関連精密塗工装置などの成約を得ましたが、前期のような大型案件が少なく、受注高は前期比57.8%の23,987百万円に留まりました。
売上面につきましては、鉄鋼向け省エネ型加熱炉などの工事が進捗し、売上高は前期比102.7%の38,090百万円となりました。
利益面につきましては、増収効果に加え、原価率の改善もあり、営業利益1,711百万円(前期比173.3%)、経常利益1,875百万円(前期比162.0%)とそれぞれ増益となりました。また、情報・通信分野の固定資産の減損処理を行い、親会社株主に帰属する当期純利益は1,120百万円(前期比148.5%)となりました。
各分野別の概況は次のとおりです。なお、分野別の受注高及び売上高は、セグメント間取引相殺消去前の金額によっております。
(エネルギー分野)
受注面では、中国向けステンレス製造設備や台湾向け省エネ型鉄鋼加熱炉のほか、鉄鋼向け排ガス処理設備や自動車部品熱処理設備などの成約を得ましたが、前期のような大型案件が少なく、受注高は17,260百万円(前期比49.8%)に留まりました。
一方、売上面では、高級特殊鋼板連続焼鈍ラインや自動車部品熱処理設備、線材コイル連続焼鈍設備などを納入したほか、銅ストリップ連続焼鈍ラインや鉄鋼向け省エネ型加熱炉、金属ストリップ連続ゴムコーティングラインなどの工事が進捗し、売上高は31,757百万円(前期比114.9%)と増加しました。
営業損益は増収及び利益率の改善により、1,775百万円の営業利益(前期比201.9%)となりました。
(情報・通信分野)
受注面では、中国向けフレキシブルディスプレー関連精密塗工装置などの成約を得ましたが、下半期は中国における新型コロナウイルス感染症の拡大の影響による投資時期の先送りや商談の中断などが相次ぎ、受注高は1,942百万円(前比69.2%)に留まりました。
売上面では、ベトナム向け薄板ガラス用熱処理設備改造工事や国内向けフレキシブルディスプレー関連オーブンなどの納入に加え、中国向けフレキシブルディスプレー関連精密塗工装置などの工事が進捗しましたが、期初受注残高が少なかったこともあり、売上高は2,494百万円(前期比70.9%)に留まりました。
営業損益は減収により、379百万円の営業損失(前期は259百万円の営業損失)となりました。
(環境保全分野)
受注面では、蓄熱式排ガス処理装置のほか、活性コークス用ロータリーキルンなどの成約を得て、受注高は2,468百万円(前期比106.8%)となりました。
売上面では、蓄熱式排ガス処理装置や活性炭用ロータリーキルンなどを納入しましたが、期初受注残高が少なかったこともあり、売上高は2,124百万円(前期比49.5%)に留まりました。
営業損益は減収により、10百万円の営業利益(前期比7.3%)となりました。
(その他)
受注面では、海外子会社において、中国向けステンレス製造設備用機器やモータコア焼鈍炉などの成約を得て、受注高は4,602百万円(前期比126.9%)と増加しました。
売上面では、中国向け自動車部品用熱処理設備などを納入し、売上高は3,971百万円(前期比100.2%)となりました。
営業損益は利益率の改善により250百万円の営業利益(前期比127.0%)となりました。
なお、受注高、売上高、営業利益、売上高営業利益率、自己資本利益率(ROE)の期初目標に対する実績は以下のとおりです。
| 2020年3月期実績 | 期初目標 | 達成度(%) | |
| 受注高(百万円) | 23,987 | 31,000 | 77.4 |
| 売上高(百万円) | 38,090 | 36,000 | 105.8 |
| 営業利益(百万円) | 1,711 | 1,100 | 155.6 |
| 売上高営業利益率(%) | 4.5 | 3.1 | 145.2 |
| 自己資本利益率(%) | 5.4 | 4.3 | 125.6 |
営業利益、売上高営業利益率、自己資本利益率が目標を上回った主な要因は、利益率の改善であります。
(2)財政状態の状況の概要及び分析・検討内容
資産合計は現金及び預金や受取手形及び売掛金の増加などにより、前期末比3,965百万円増加の46,696百万円となりました。
負債合計は短期借入金の増加などにより、前期末比4,233百万円増加の26,008百万円となりました。
純資産合計は利益剰余金が増加したものの、その他有価証券評価差額金の減少などにより、前期末比268百万円減少の20,687百万円となり、自己資本比率は44.1%となりました。
(3)キャッシュ・フローの状況の概要及び分析・検討内容
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
税金等調整前当期純利益1,701百万円を計上したものの、売上債権の増加1,801百万円や法人税等の支払額542百万円などにより580百万円の資金の減少(前期は1,348百万円の資金の減少)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
研究開発設備などの有形固定資産の取得による支出195百万円や投資有価証券の取得による支出154百万円などにより、442百万円の資金の減少(前期は478百万円の資金の減少)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
配当金の支払460百万円はありましたが、運転資金の不足を補うための短期借入金の増加4,992百万円などにより、4,510百万円の資金の増加(前期は279百万円の資金の増加)となりました。
(資本の財源及び資金の流動性)
当社グループの運転資金及び設備・投融資資金は、主に営業活動によるキャッシュ・フローを財源とし、必要に応じ、金融機関からの借入を行うこととしております。また、資金の流動性を確保するため、取引金融機関と当座貸越契約を締結しております。
(4)生産、受注及び販売の状況
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前期比(%) |
| エネルギー分野 | 31,757 | 114.9 |
| 情報・通信分野 | 2,494 | 70.9 |
| 環境保全分野 | 2,124 | 49.5 |
| その他 | 3,971 | 100.2 |
| 相殺消去 | △2,258 | - |
| 合計 | 38,090 | 102.7 |
(注) 1 金額は売上高により表示しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注状況
当連結会計年度における受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受注高(百万円) | 前期比(%) | 受注残高(百万円) | 前期比(%) |
| エネルギー分野 | 17,260 | 49.8 | 13,036 | 47.3 |
| 情報・通信分野 | 1,942 | 69.2 | 724 | 57.6 |
| 環境保全分野 | 2,468 | 106.8 | 1,243 | 138.2 |
| その他 | 4,602 | 126.9 | 2,638 | 131.7 |
| 相殺消去 | △2,286 | - | △418 | - |
| 合計 | 23,987 | 57.8 | 17,223 | 55.0 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前年同期比(%) |
| エネルギー分野 | 31,757 | 114.9 |
| 情報・通信分野 | 2,494 | 70.9 |
| 環境保全分野 | 2,124 | 49.5 |
| その他 | 3,971 | 100.2 |
| 相殺消去 | △2,258 | - |
| 合計 | 38,090 | 102.7 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(5)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、採用している重要な会計基準は「第5経理の状況 1連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。
当社グループの連結財務諸表の作成においては、経営者による会計方針の選択や適用、資産・負債および収益・費用の報告および開示に影響を与える見積りを行う必要があります。その見積りは、過去の実績やその時点で入手可能な情報に基づく合理的と考えられる様々な要因を考慮して行っておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りとは異なる場合があります。