有価証券報告書-第45期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、引き続き新型コロナウイルスの感染拡大による影響を大きく受けながら推移いたしました。昨年4月に政府より緊急事態宣言が発出され、国内消費は大きく落ち込みました。同宣言解除後は経済活動が段階的に再開し、政府主導の景気対策も講じられてきました。しかしながら、本年1月には再び緊急事態宣言が発令され、3月には解除されたものの、より感染力の強い変異株の影響等によるリバウンドが懸念されるなど、極めて厳しい状況が続きました。
国内飲料業界におきましては、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う個人消費の減少や流通市場の在庫圧縮等により、業界全体の販売数量は、前年同期比7%減(飲料総研調べ)となりました。
このような状況下、当社グループでは、「からだ・こころ・未来をうるおす。ジャパンフーズ」というスローガンを掲げ、「ひとが第一」の考えのもと、不透明な外部環境をものともせず未来に向けて成長を続ける「100年企業」の実現に向けて邁進しました。引き続き、ブランド価値を意識した飽くなき品質向上の追求を行い、生産効率の向上、厳格なコスト管理及び省エネ対策等による経費削減を徹底し、経営への負の影響を極力低減するため、「ふ・け・か(防ぐ・削る・稼ぐ)」の再徹底、低重心経営に努めました。
また、1月には、待望の新SOT缶ラインが完成、稼働を開始しており、今後の当社の新たな収益の柱となることが期待されます。
以上の結果、当連結会計年度の業績は、売上高は12,378百万円(前年同期比21.0%減)、営業損失は750百万円(前年同期は営業利益408百万円)、経常損失は564百万円(前年同期は経常利益458百万円)となり、親会社株主に帰属する当期純損失は、繰延税金資産の取崩161百万円を計上したこと等により、498百万円の損失(前年同期は親会社株主に帰属する当期純利益119百万円)となりました。
セグメントごとの経営成績は、以下のとおりであります。
(国内飲料受託製造事業)
国内飲料受託製造事業につきましては、積極的な受注活動及び低重心経営に努めましたが、新型コロナウイルス感染症拡大による市場環境の悪化により、当連結会計年度における受託製造数は32,804千ケース(前年同期比23.7%減)、売上高は12,254百万円(前年同期比21.0%減)、セグメント損失は797百万円(前年同期はセグメント利益416百万円)となりました。
(海外飲料受託製造事業)
海外飲料受託製造事業(連結対象期間:2020年1月から12月期)につきましては、中国事業が好調に推移したことにより、セグメント利益は212百万円(前年同期はセグメント利益3百万円)となりました。
(その他の事業)
水宅配事業及び水宅配フランチャイズ事業につきましては、ボトルドウォーターの仕入コスト増加等により、セグメント利益は25百万円(前年同期はセグメント利益38百万円)となりました。
セグメントごとの対前年同期比較(累計)は、以下のとおりであります。
(単位:百万円)
| 前連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | 増減額 | (増減率) | ||
| 国内飲料 受託製造 | 売上高 | 15,510 | 12,254 | △3,255 | (△21.0%) |
| セグメント損益 | 416 | △797 | △1,214 | (-) | |
| 海外飲料 受託製造 (注1) | 売上高 | - | - | - | (-) |
| セグメント損益 | 3 | 212 | 208 | (-) | |
| その他 | 売上高 | 167 | 124 | △42 | (△25.7%) |
| セグメント損益 | 38 | 25 | △13 | (△34.5%) | |
| 調整額 | 売上高 | △5 | △0 | 4 | (-) |
| セグメント損益 | △0 | △4 | △4 | (-) | |
| 連結 損益計算書 計上額 (注2) | 売上高 | 15,672 | 12,378 | △3,293 | (△21.0%) |
| セグメント損益 | 458 | △564 | △1,022 | (-) |
(注)1.「海外飲料受託製造」は、持分法適用会社で構成されております。
2.セグメント利益又は損失は、連結損益計算書の経常利益又は経常損失と調整を行っております。
② 財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度における流動資産は、4,450百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,399百万円減少いたしました。これは主に、現金及び預金の減少、売掛金が減少したことによるものであります。
固定資産は、20,443百万円となり、前連結会計年度末に比べ4,457百万円増加いたしました。これは主に、新SOT缶ライン稼働に伴う建物及び構築物、機械装置及び運搬具が増加したことによるものであります。
(負債)
当連結会計年度における流動負債は、5,101百万円となり、前連結会計年度末に比べ295百万円減少いたしました。これは主に、短期借入金や1年内返済予定の長期借入金が増加したものの、買掛金や新SOT缶ライン建設費用などの未払金が減少したことによるものであります。
固定負債は、12,599百万円となり、前連結会計年度末に比べ4,051百万円増加いたしました。これは主に、長期借入金の増加によるものであります。
(純資産)
当連結会計年度における純資産合計は、7,192百万円となり、前連結会計年度末に比べ698百万円減少いたしました。これは主に、利益剰余金、退職給付に係る調整累計額が減少したことによるものであります。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は883百万円となり、前連結会計年度末と比べ1,249百万円減少いたしました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(単位:百万円)
| 前連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | 増減額 | |
| 営業活動による キャッシュ・フロー | 1,582 | 744 | △837 |
| 投資活動による キャッシュ・フロー | △2,295 | △5,900 | △3,604 |
| 財務活動による キャッシュ・フロー | 2,015 | 3,905 | 1,890 |
| 現金及び現金同等物期末残高 | 2,133 | 883 | △1,249 |
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は744百万円(前年同期は1,582百万円の収入)となりました。これは主に、新型コロナウイルス感染症拡大に伴い、営業収入が減少したこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は5,900百万円(前年同期は2,295百万円の支出)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出が5,586百万円あったこと等により資金が減少したことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は3,905百万円(前年同期は2,015百万円の収入)となりました。これは主に長期借入金の返済による支出が1,073百万円あったことに対して、短期借入金の増加額が200百万円、長期借入れによる収入が5,000百万円あったこと等により資金が増加したことによるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.製造実績
当連結会計年度の製造実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | 前年同期比 |
| 金額(千円) | (%) | |
| 国内飲料受託製造 | 10,974,724 | △13.5 |
| 海外飲料受託製造 | - | - |
| その他 | 62,342 | 49.2 |
| 合計 | 11,037,066 | △13.4 |
(注)1.上記金額は、製造原価によっており、消費税等は含まれておりません。
2.「海外飲料受託製造」は、持分法適用関連会社で構成されております。
3.「その他」の区分は、水宅配事業及び水宅配フランチャイズ事業を含んでおります。
b.受注実績
当社グループは、主に清涼飲料の受託製造を行っておりますが、受注実績については毎月末に翌月1ヶ月分(1日から月末まで)の受注高が確定し、その受注高を翌月1ヶ月間に製造完了・売上を行っております。また仮に月末に当月の受注が残った場合でも、顧客との取り決めにより、原則受注残高を翌月に繰り越さないことになっております。従い、当社グループにおける受注残高は、最大でも翌月1ヶ月分のみに限定されておりますので、受注高及び受注残高についての記載は省略しております。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | 前年同期比 |
| 金額(千円) | (%) | |
| 国内飲料受託製造 | 12,254,985 | △21.0 |
| 海外飲料受託製造 | - | - |
| その他 | 123,825 | △23.5 |
| 合計 | 12,378,810 | △21.0 |
(注)1.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
2.「海外飲料受託製造」は、持分法適用関連会社で構成されております。
3.「その他」の区分は、水宅配事業及び水宅配フランチャイズ事業を含んでおります。
4.当社グループの売上高には、主なものとして自社調達または顧客から有償支給された原材料をもとに製品を製造し、これを販売する取引(製品売上高)と顧客から無償支給された原材料をもとに製品を製造し、加工料のみ請求する取引(加工料収入)があります。
5.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績に対する割合は次のとおりであります。
| 相 手 先 | 前連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | ||
| 金額(千円) | 割合(%) | 金額(千円) | 割合(%) | |
| 株式会社伊藤園 | 3,949,513 | 25.4 | 3,038,053 | 24.7 |
| アサヒ飲料株式会社 | 3,894,769 | 25.0 | 2,716,757 | 22.1 |
| サントリー食品インターナショナル株式会社 | 2,771,498 | 17.8 | 2,330,678 | 19.0 |
(注)上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。重要な会計方針及び見積りについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容につきましては、「第2 事業の状況」の 「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2) 目標とする経営指標、(3) 中長期的な会社の経営指標」及び「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要」をご参照ください。
③ 当社グループの経営成績等に重要な影響を与える要因
当社グループは、主に飲料メーカーから依頼を受け、製品の製造を請負う受託製造業であります。
当社グループでは、企業価値の向上を図り、製造設備の充実、製造技術・品質管理能力のアップ、顧客満足度向上で飲料メーカーから選ばれる存在となるように努め、将来にわたって安定した受注を確保するための営業に注力しております。
しかしながら、当社グループの業績は、一般消費者の消費動向の変動や冷夏・台風等の天候の影響を受けるほか、直接的には飲料メーカーの外注政策の影響を強く受けることになります。また、飲料メーカーが自社製造能力を増強するなど内製を強化し、外注先の選別を行い、当社への外注を減らした場合には、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
④ 当社グループの資本の財源及び資金の流動性
運転資金につきましては、「営業活動によるキャッシュ・フロー」を原資として、必要な場合は、金融機関からの短期的な借入により、また、設備資金については金融機関からの長期的な借入により調達することを基本としております。重要な資本的支出の予定につきましては、「第3 設備の状況3 設備の新設、除却等の計画」をご参照ください。
なお、キャッシュ・フローの内容分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
⑤ セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容につきましては、「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ① 経営成績の状況」をご参照ください。
⑥ 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境および対処すべき課題等 (2)目標とする経営指標、(5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」をご参照ください。