有価証券報告書-第64期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度(2020年4月1日から2021年3月31日まで)におけるわが国の経済は、新型コロナウイルス感染症の拡大によりイベントの開催や会合等の自粛など深刻な影響を受け、景気は大幅に悪化しました。秋口には政府による観光業や飲食業等への政策支援もあり、回復の兆しが見られましたが、11月から感染者数が再び増加し、1月には緊急事態宣言が再発令され、経済活動は再び停滞することとなりました。
このような事業環境の中、当社グループにおきましては、次の成長へ向けての中期経営計画
『KENKO Value Action ~価値の創造~』を進めてまいりました。
この中期経営計画の基本方針は、「CSV経営(Creating Shared Value)~共通価値の創造~」とし、社会と企業の両方に価値を生み出す企業活動を実践していくため、次の5つのテーマと3つの事業戦略を掲げております。
<5つのテーマ>(Ⅰ)地域貢献 ~地域貢献度No.1企業を目指して~
(Ⅱ)環境・資源 ~資源・エネルギー利用の効率化~
(Ⅲ)サプライチェーン ~サプライチェーンの短縮と事業活動の改革~
(Ⅳ)ソリューション ~「技術・サービス」の事業化~
(Ⅴ)働き方 ~従業員満足度の向上~
<3つの事業戦略>①お客様と共にビジネスを創造・・・お客様の抱える課題に対して、当社の「商品力」「メニュー提案力」「情報発信力」等のノウハウを活かし、共に課題解決に取り組む
②“創り・応え・拡げる”生産体制・・・お客様への安定した商品供給体制の構築によりグループ総合力で業務用市場を支えていく
③サラダ料理を世界へ・・・サラダ料理を世界に向けて提案・拡販を目指す
(イ)財政状態の状況
(資産)
流動資産は、26,317百万円(前連結会計年度比699百万円の増加、2.7%増)となりました。これは主に現金及び預金が1,638百万円増加し、受取手形及び売掛金が394百万円減少、商品及び製品が245百万円減少したこと等によるものであります。
(なお、現金及び預金の詳しい内容につきましては連結キャッシュ・フロー計算書をご参照くだささい。)
固定資産は、36,003百万円(前連結会計年度比2,146百万円の減少、5.6%減)となりました。これは主に機械装置及び運搬具(純額)が1,787百万円減少、建物及び構築物(純額)が568百万円減少したことによるものであります。この結果、総資産は62,320百万円(前連結会計年度比1,447百万円の減少、2.3%減)となりました。
(負債)
流動負債は、15,004百万円(前連結会計年度比753百万円の減少、4.8%減)となりました。
これは主に未払金が739百万円減少したことによるものであります。
固定負債は、11,738百万円(前連結会計年度比2,169百万円の減少、15.6%減)となりました。これは主に長期借入金が1,429百万円減少、長期未払金が906百万円減少したことによるものであります。この結果、負債合計は26,742百万円(前連結会計年度比2,922百万円の減少、9.9%減)となりました。
(純資産)
純資産合計は、35,577百万円(前連結会計年度比1,474百万円の増加、4.3%増)となりました。これは主に利益剰余金の増加によるものであります。この結果、自己資本比率は57.1%(前連結会計年度比3.6ポイント増)となりました。
(ロ)経営成績の状況
(売上高)
売上高につきましては、2020年5月25日に首都圏や北海道での緊急事態宣言が解除されてからは回復基調にありましたが、「第3波」といわれる11月からの感染拡大により、足元では再び停滞傾向となりました。このような状況下で当社ではデリバリーやテイクアウト需要の高まりなどを捉え、外食分野・中食分野の売上確保を進めるとともに、新しい食スタイルの変化に対応した販売提案を強化してまいりました。その結果、前連結会計年度比で減収となりましたが、2020年8月11日に公表しました売上高予想を上回ることができました。
(利益)
利益につきましては、売上高及び工場の稼働率が前年を下回っていることに対して、事業計画の見直しや活動経費削減等の取り組みを進めてまいりました。その結果、前連結会計年度比で減益となりましたが、2020年8月11日に公表しました業績予想を上回ることができました。
当連結会計年度における連結売上高は68,502百万円(前連結会計年度比5,978百万円の減少、8.0%減)、連結営業利益は1,976百万円(前連結会計年度比923百万円の減少、31.9%減)、連結経常利益は2,050百万円(前連結会計年度比952百万円の減少、31.7%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,458百万円(前連結会計年度比600百万円の減少、29.2%減)となりました。
(調味料・加工食品事業)
主に外食分野において新型コロナウイルス感染症の影響を大きく受け、各商品群何れも前連結会計年度比で減収となりました。各商品群における主な内容は次のとおりです。
サラダ・総菜類につきましては、ホテルやレストランなどにおけるビュッフェ・バイキング形式での食事提供の中止等により、主力商品の1㎏形態のポテトサラダが大きく影響を受けたことが主な減少要因です。
タマゴ加工品につきましては、コンビニエンスストア向けのタマゴサラダや麺用の錦糸卵が減少しました。
マヨネーズ・ドレッシング類につきましては、外食分野の主力商品であるマヨネーズの1㎏及びドレッシングの1L形態商品が大きく減少しましたが、ファストフード向けでプロモーション商品の導入が進みました。
各商品群ともに、デリバリーやテイクアウト向けなど小型形態商品のラインナップ充実をはかり、また、量販店やドラッグストアなどへの新たな販路拡大を進めております。
この結果、当連結会計年度におけるセグメント売上高は51,611百万円(前連結会計年度比7,481百万円の減少、12.7%減)、セグメント利益は1,617百万円(前連結会計年度比915百万円の減少、36.1%減)となりました。
(総菜関連事業等)
外出自粛等の影響もあり量販店における総菜類の需要が高く、売上を伸ばすことができました。
2018年6月より稼働を開始した株式会社関東ダイエットクック神奈川工場は、稼働当初は販売体制の整備及び操業体制の安定化に時間を要したものの、3年目に入り売上高が順調に拡大し、収益も大きく改善が進んでおります。また、株式会社九州ダイエットクックにおけるフレッシュ総菜事業の売上拡大に向けた設備投資の効果により、計画どおりに売上・利益が増加しております。
この結果、当連結会計年度におけるセグメント売上高は16,057百万円(前連結会計年度比1,806百万円の増加、12.7%増)、セグメント利益は541百万円(前連結会計年度比145百万円の増加、36.6%増)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、12,385百万円(前連結会計年度比1,638百万円の増加)となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、5,203百万円(前連結会計年度比372百万円の減少)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益2,140百万円、減価償却費2,952百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、588百万円(前連結会計年度比1,509百万円の増加)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出657百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、2,976百万円(前連結会計年度比681百万円の増加)となりました。これは主に長期借入金の返済による支出1,513百万円、割賦債務の返済による支出1,130百万円によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
(イ)生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.金額は販売価格によっております。
2.上記の金額には消費税等は含まれておりません。
(ロ)受注実績
当社グループは販売計画に基づいて生産計画をたて、これにより生産しているため、受注生産を行っておりません。
(ハ)販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.上記の金額にはセグメント間取引の金額は含まれておりません。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
3.上記の金額には消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計基準に基づいて作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、決算日における資産・負債の報告金額及び報告期間における収益・費用の報告金額に影響する見積り、判断及び仮定を必要としております。過去の実績や状況を踏まえ合理的と考えられる様々な要因に基づき、継続的に見積り、判断及び仮定を行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの経営成績に影響を与える大きな要因としては、市場動向、原材料費動向、人材動向、品質管理の状況などがあげられます。
(市場動向)
当社グループにおける製品の販売の大半が日本国内であることから、同業他社のみならず異業種との競争が益々激化しております。
また、新型コロナウイルス感染症の影響を受け、国内景気の悪化、市場規模の縮小など経営環境は依然として厳しい状況であると認識しております。主に外食分野において新型コロナウイルス感染症の影響を大きく受け、サラダ・総菜類、タマゴ加工品、マヨネーズ・ドレッシング類の何れの商品群も前連結会計年度比で減収となりました。 一方で、連結子会社の事業である総菜関連事業等は、外出自粛等の影響もあり量販店における総菜類の需要が高く、売上を伸ばすことができました。
コンビニエンスストアも、外出自粛等の影響から来店客数は減少しており、中食を含めた食品の売上高は全般的に減少しております。インバウンド需要が見込めない状況であることなどから経済活動がコロナ前の水準へ正常化するまでには時間を要するものと想定されております。
(原材料費動向)
当社グループの主要な原材料は食用油(大豆、菜種等)・卵・野菜であり、購入価格は内外の商品市場価格及び外国為替相場に大きく影響されます。
食用油に関しては、国内製油メーカーが2021年3月より価格改定を実施し、今後更なる価格改定も予定されています。大豆や菜種に関しては、旧穀在庫のひっ迫のため、新穀の相場も既に上昇している状況で、例年にない厳しい相場高騰が見込まれます。
一方、鶏卵に関しても、昨年11月より感染が急拡大した鳥インフルエンザの影響で2021年の年始以降上昇し、鶏卵生産コストの6割を占める配合飼料価格はシカゴ相場(コーン・ダイズ粕)の高騰により値上げが続いているため、2021年度は高水準での推移が見込まれております。
(人材動向)
当社グループは、正社員に加えてパートナー社員、アルバイト等も受注業務及び生産業務等に従事しておりますが、我が国が少子高齢化社会による人材不足の状況であることを認識しております。また、内定の進捗率も例年に比べ高く推移しているなど、採用活動自体の環境も厳しい状況であると
認識しております。
(品質管理の状況)
当社グループの取り扱う商品・サービスは食品衛生法、食品表示法、JAS法等による定めがあり、法令を遵守しなければなりません。また、消費者の食品に対する安全性への関心が高まる中、当社グループは品質管理の徹底と万全の体制をとっておりますが、現状の品質体制をより高度化する
取り組みを行ってまいります。
資本の財源及び資金の流動性については、以下のとおりであります。
(イ)キャッシュ・フロー
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況につきましては「(1)経営成績等の状況の概要②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
(ロ)資金需要
当社グループの資金需要は運転資金需要と設備資金需要であります。
運転資金需要の主なものは、原材料仕入などの製造に関わる費用、物流費などの販売費等によるものであります。また、設備資金需要としましては、工場内設備の投資及び工場建設によるものであります。
(ハ)財務政策
当社グループは、運転資金を内部資金より充当しておりますが、新型コロナウイルス感染症により手元流動性に影響が出ると想定される場合には、従前より資金調達枠として確保している特別当座貸越(59億円)による調達のほか、コミットメントラインや政府による資金繰り支援融資とあわせて外部からの調達を検討してまいります。なお、当連結会計年度末の特別当座貸越による借入実行残高はありません。
設備資金につきましては、設備投資計画に照らして、必要な資金を銀行借入及び割賦契約により行っておりますが、償還期間等を勘案しつつ有利子負債の圧縮にも努めております。資金調達コストや金利リスクの低減のため、金利変動リスクを回避するために、調達手段として長期借入金、固定金利等での調達を基本としております。当連結会計年度の長期借入金残高は7,141百万円であり、割賦契約による長期未払金は3,519百万円であります。
また、資本の配分に関しては、株主還元、従業員還元、内部留保(成長資金確保)において適正なバランスで配分することを基本としております。
(3)経営者の問題意識と今後の方針について
新型コロナウイルス感染症拡大防止に伴う緊急事態宣言や外出自粛等により、コンビニエンスストアや外食産業における店舗運営、テレワークによる生活スタイルの変化により食を取り巻く環境は一変しました。
新型コロナウイルス感染症拡大をはじめ、昨今の急速に変化する環境に柔軟に対応するべく、企業体制を再構築いたします。そこで当社グループは下記を取り組むべき重要課題と認識しております。
・Withコロナ、Afterコロナへの対応
・基盤事業の継続成長
・未来につながる新たな事業の検討・模索
・ESG、SDGsを意識したサスティナブルな企業経営
・グローバル化への対応・推進
・DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進
これら課題解決にチャレンジすべく、新中期経営計画『KENKO Transformation Plan』として、つぎの4つのテーマに取り組んでまいります。
<4つのテーマ>①BtoBtoC
Withコロナ、Afterコロナを見据えたうえでのBtoBtoCの実践
②イノベーション
将来の地球環境を見据え、環境保全を意識した中から新しいチャレンジ
New KENKOを創り出す 企業価値の向上=社会価値×経済価値
③構造改革
基盤事業の成長を目指すための改革実行
④グローバル
グローバル事業の基盤強化
生活様式の変化を新たな事業チャンスと捉え、今後は4つのテーマとサスティナビリティ方針を軸に事業活動を進めてまいります。
特に、持続可能な社会の実現は、全世界の共通目標です。当社グループも、環境・社会・健康に貢献し、持続可能な社会の実現と人々の健康・幸せに向けてしっかり貢献してまいりたいと考えております。
<サスティナビリティ方針>①方針と課題
当社グループでは、これまで「食を通じて世の中に貢献する」の企業理念のもとに企業の社会
的責任を果たすべくCSR活動において様々な取り組みを進めてまいりました。
今後はこの時代の変化にあわせ、持続可能な社会の実現に向けて環境、社会、健康への貢献の
指標としてケンコーマヨネーズグループのサスティナビリティ方針を定め、温室効果ガス、原
料、容器・包材、健康、人財、の5つの課題に取り組み、持続可能な開発目標(SDGs)と
連携し、中・長期目標として取り組んでまいります。
②5つの課題の取り組み
(ア)温室効果ガス
CO₂やフロンをテーマにその削減に向けた取り組みを進めてまいります。生産工場や物流
を切り口に、温室効果ガス削減につながる取り組みを進めてまいります。
(イ)原料
食品メーカーとして食品ロスの削減は、使命感を持って解決しなければならない課題ととら
えております。当社の商品開発力を生かし、食品ロスの削減につながる商品の開発を進めるほ
か環境負荷が少ない原料や、持続可能につながる原料取り組みを進めてまいります。
(ウ)容器・包材
環境に配慮した資材の選択、社会問題となっているプラスチック使用量の削減に向けた取り
組みを加速してまいります。
(エ)健康
商品を切り口に全ての人々の健康、ヘルスケアに寄与できる商品開発を進めてまいります。
社名と同じく健康につながる機能性表示食品、健康訴求型商品の開発に取り組み、料理教室や
子供たちへの食育活動、取引先様への勉強会なども積極的に進めてまいります。
(オ)人財
コロナ禍において働き方や生活スタイルの変化への対応をすすめ、従業員のワークライフ
バランスの向上を目指してまいります。
③目標
温室効果ガス削減は2019年度対比原単位で、CO₂排出量を2023年度△3%、2030年度
△50%、2050年度までに△100%を目指します。
代替フロンは2023年度までに代替冷媒への切り替えを推進し、2030年度までにオゾン層を破壊
する成分が多く含まれるフロンガスR22冷媒の撤廃、2050年度までに自然冷媒100%導入を目指
します。
持続可能な包装資源の活用として、2023年度までは包材・資材の軽量化に取り組んでまいりま
す。以降リサイクル可能素材の活用を進め、2030年度には全製品の60%の品目で活用、2050年度
には全ての製品で使用を目指します。
廃棄物削減では加工ロスの削減を進めてまいります。2019年度対比で2023年度△5%、2050
年度には△30%を目指してまいります。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度(2020年4月1日から2021年3月31日まで)におけるわが国の経済は、新型コロナウイルス感染症の拡大によりイベントの開催や会合等の自粛など深刻な影響を受け、景気は大幅に悪化しました。秋口には政府による観光業や飲食業等への政策支援もあり、回復の兆しが見られましたが、11月から感染者数が再び増加し、1月には緊急事態宣言が再発令され、経済活動は再び停滞することとなりました。
このような事業環境の中、当社グループにおきましては、次の成長へ向けての中期経営計画
『KENKO Value Action ~価値の創造~』を進めてまいりました。
この中期経営計画の基本方針は、「CSV経営(Creating Shared Value)~共通価値の創造~」とし、社会と企業の両方に価値を生み出す企業活動を実践していくため、次の5つのテーマと3つの事業戦略を掲げております。
<5つのテーマ>(Ⅰ)地域貢献 ~地域貢献度No.1企業を目指して~
(Ⅱ)環境・資源 ~資源・エネルギー利用の効率化~
(Ⅲ)サプライチェーン ~サプライチェーンの短縮と事業活動の改革~
(Ⅳ)ソリューション ~「技術・サービス」の事業化~
(Ⅴ)働き方 ~従業員満足度の向上~
<3つの事業戦略>①お客様と共にビジネスを創造・・・お客様の抱える課題に対して、当社の「商品力」「メニュー提案力」「情報発信力」等のノウハウを活かし、共に課題解決に取り組む
②“創り・応え・拡げる”生産体制・・・お客様への安定した商品供給体制の構築によりグループ総合力で業務用市場を支えていく
③サラダ料理を世界へ・・・サラダ料理を世界に向けて提案・拡販を目指す
(イ)財政状態の状況
(資産)
流動資産は、26,317百万円(前連結会計年度比699百万円の増加、2.7%増)となりました。これは主に現金及び預金が1,638百万円増加し、受取手形及び売掛金が394百万円減少、商品及び製品が245百万円減少したこと等によるものであります。
(なお、現金及び預金の詳しい内容につきましては連結キャッシュ・フロー計算書をご参照くだささい。)
固定資産は、36,003百万円(前連結会計年度比2,146百万円の減少、5.6%減)となりました。これは主に機械装置及び運搬具(純額)が1,787百万円減少、建物及び構築物(純額)が568百万円減少したことによるものであります。この結果、総資産は62,320百万円(前連結会計年度比1,447百万円の減少、2.3%減)となりました。
(負債)
流動負債は、15,004百万円(前連結会計年度比753百万円の減少、4.8%減)となりました。
これは主に未払金が739百万円減少したことによるものであります。
固定負債は、11,738百万円(前連結会計年度比2,169百万円の減少、15.6%減)となりました。これは主に長期借入金が1,429百万円減少、長期未払金が906百万円減少したことによるものであります。この結果、負債合計は26,742百万円(前連結会計年度比2,922百万円の減少、9.9%減)となりました。
(純資産)
純資産合計は、35,577百万円(前連結会計年度比1,474百万円の増加、4.3%増)となりました。これは主に利益剰余金の増加によるものであります。この結果、自己資本比率は57.1%(前連結会計年度比3.6ポイント増)となりました。
(ロ)経営成績の状況
(売上高)
売上高につきましては、2020年5月25日に首都圏や北海道での緊急事態宣言が解除されてからは回復基調にありましたが、「第3波」といわれる11月からの感染拡大により、足元では再び停滞傾向となりました。このような状況下で当社ではデリバリーやテイクアウト需要の高まりなどを捉え、外食分野・中食分野の売上確保を進めるとともに、新しい食スタイルの変化に対応した販売提案を強化してまいりました。その結果、前連結会計年度比で減収となりましたが、2020年8月11日に公表しました売上高予想を上回ることができました。
(利益)
利益につきましては、売上高及び工場の稼働率が前年を下回っていることに対して、事業計画の見直しや活動経費削減等の取り組みを進めてまいりました。その結果、前連結会計年度比で減益となりましたが、2020年8月11日に公表しました業績予想を上回ることができました。
当連結会計年度における連結売上高は68,502百万円(前連結会計年度比5,978百万円の減少、8.0%減)、連結営業利益は1,976百万円(前連結会計年度比923百万円の減少、31.9%減)、連結経常利益は2,050百万円(前連結会計年度比952百万円の減少、31.7%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,458百万円(前連結会計年度比600百万円の減少、29.2%減)となりました。
(調味料・加工食品事業)
主に外食分野において新型コロナウイルス感染症の影響を大きく受け、各商品群何れも前連結会計年度比で減収となりました。各商品群における主な内容は次のとおりです。
サラダ・総菜類につきましては、ホテルやレストランなどにおけるビュッフェ・バイキング形式での食事提供の中止等により、主力商品の1㎏形態のポテトサラダが大きく影響を受けたことが主な減少要因です。
タマゴ加工品につきましては、コンビニエンスストア向けのタマゴサラダや麺用の錦糸卵が減少しました。
マヨネーズ・ドレッシング類につきましては、外食分野の主力商品であるマヨネーズの1㎏及びドレッシングの1L形態商品が大きく減少しましたが、ファストフード向けでプロモーション商品の導入が進みました。
各商品群ともに、デリバリーやテイクアウト向けなど小型形態商品のラインナップ充実をはかり、また、量販店やドラッグストアなどへの新たな販路拡大を進めております。
この結果、当連結会計年度におけるセグメント売上高は51,611百万円(前連結会計年度比7,481百万円の減少、12.7%減)、セグメント利益は1,617百万円(前連結会計年度比915百万円の減少、36.1%減)となりました。
(総菜関連事業等)
外出自粛等の影響もあり量販店における総菜類の需要が高く、売上を伸ばすことができました。
2018年6月より稼働を開始した株式会社関東ダイエットクック神奈川工場は、稼働当初は販売体制の整備及び操業体制の安定化に時間を要したものの、3年目に入り売上高が順調に拡大し、収益も大きく改善が進んでおります。また、株式会社九州ダイエットクックにおけるフレッシュ総菜事業の売上拡大に向けた設備投資の効果により、計画どおりに売上・利益が増加しております。
この結果、当連結会計年度におけるセグメント売上高は16,057百万円(前連結会計年度比1,806百万円の増加、12.7%増)、セグメント利益は541百万円(前連結会計年度比145百万円の増加、36.6%増)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、12,385百万円(前連結会計年度比1,638百万円の増加)となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、5,203百万円(前連結会計年度比372百万円の減少)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益2,140百万円、減価償却費2,952百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、588百万円(前連結会計年度比1,509百万円の増加)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出657百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、2,976百万円(前連結会計年度比681百万円の増加)となりました。これは主に長期借入金の返済による支出1,513百万円、割賦債務の返済による支出1,130百万円によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
(イ)生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 生産高(百万円) | 前年同期比(%) |
| 調味料・加工食品事業 | 51,305 | △13.5 |
| 総菜関連事業等 | 15,864 | 17.0 |
| 報告セグメント計 | 67,170 | △7.8 |
| その他 | 627 | △25.3 |
| 合計 | 67,797 | △8.0 |
(注)1.金額は販売価格によっております。
2.上記の金額には消費税等は含まれておりません。
(ロ)受注実績
当社グループは販売計画に基づいて生産計画をたて、これにより生産しているため、受注生産を行っておりません。
(ハ)販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 販売高(百万円) | 前年同期比(%) |
| 調味料・加工食品事業 | 51,611 | △12.7 |
| 総菜関連事業等 | 16,057 | 12.7 |
| 報告セグメント計 | 67,669 | △7.7 |
| その他 | 832 | △26.7 |
| 合計 | 68,502 | △8.0 |
(注)1.上記の金額にはセグメント間取引の金額は含まれておりません。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
| 販売高(百万円) | 割合(%) | 販売高(百万円) | 割合(%) | |
| ベンダーサービス株式会社 | 8,550 | 11.5 | 8,053 | 11.8 |
3.上記の金額には消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計基準に基づいて作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、決算日における資産・負債の報告金額及び報告期間における収益・費用の報告金額に影響する見積り、判断及び仮定を必要としております。過去の実績や状況を踏まえ合理的と考えられる様々な要因に基づき、継続的に見積り、判断及び仮定を行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの経営成績に影響を与える大きな要因としては、市場動向、原材料費動向、人材動向、品質管理の状況などがあげられます。
(市場動向)
当社グループにおける製品の販売の大半が日本国内であることから、同業他社のみならず異業種との競争が益々激化しております。
また、新型コロナウイルス感染症の影響を受け、国内景気の悪化、市場規模の縮小など経営環境は依然として厳しい状況であると認識しております。主に外食分野において新型コロナウイルス感染症の影響を大きく受け、サラダ・総菜類、タマゴ加工品、マヨネーズ・ドレッシング類の何れの商品群も前連結会計年度比で減収となりました。 一方で、連結子会社の事業である総菜関連事業等は、外出自粛等の影響もあり量販店における総菜類の需要が高く、売上を伸ばすことができました。
コンビニエンスストアも、外出自粛等の影響から来店客数は減少しており、中食を含めた食品の売上高は全般的に減少しております。インバウンド需要が見込めない状況であることなどから経済活動がコロナ前の水準へ正常化するまでには時間を要するものと想定されております。
(原材料費動向)
当社グループの主要な原材料は食用油(大豆、菜種等)・卵・野菜であり、購入価格は内外の商品市場価格及び外国為替相場に大きく影響されます。
食用油に関しては、国内製油メーカーが2021年3月より価格改定を実施し、今後更なる価格改定も予定されています。大豆や菜種に関しては、旧穀在庫のひっ迫のため、新穀の相場も既に上昇している状況で、例年にない厳しい相場高騰が見込まれます。
一方、鶏卵に関しても、昨年11月より感染が急拡大した鳥インフルエンザの影響で2021年の年始以降上昇し、鶏卵生産コストの6割を占める配合飼料価格はシカゴ相場(コーン・ダイズ粕)の高騰により値上げが続いているため、2021年度は高水準での推移が見込まれております。
(人材動向)
当社グループは、正社員に加えてパートナー社員、アルバイト等も受注業務及び生産業務等に従事しておりますが、我が国が少子高齢化社会による人材不足の状況であることを認識しております。また、内定の進捗率も例年に比べ高く推移しているなど、採用活動自体の環境も厳しい状況であると
認識しております。
(品質管理の状況)
当社グループの取り扱う商品・サービスは食品衛生法、食品表示法、JAS法等による定めがあり、法令を遵守しなければなりません。また、消費者の食品に対する安全性への関心が高まる中、当社グループは品質管理の徹底と万全の体制をとっておりますが、現状の品質体制をより高度化する
取り組みを行ってまいります。
資本の財源及び資金の流動性については、以下のとおりであります。
(イ)キャッシュ・フロー
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況につきましては「(1)経営成績等の状況の概要②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
(ロ)資金需要
当社グループの資金需要は運転資金需要と設備資金需要であります。
運転資金需要の主なものは、原材料仕入などの製造に関わる費用、物流費などの販売費等によるものであります。また、設備資金需要としましては、工場内設備の投資及び工場建設によるものであります。
(ハ)財務政策
当社グループは、運転資金を内部資金より充当しておりますが、新型コロナウイルス感染症により手元流動性に影響が出ると想定される場合には、従前より資金調達枠として確保している特別当座貸越(59億円)による調達のほか、コミットメントラインや政府による資金繰り支援融資とあわせて外部からの調達を検討してまいります。なお、当連結会計年度末の特別当座貸越による借入実行残高はありません。
設備資金につきましては、設備投資計画に照らして、必要な資金を銀行借入及び割賦契約により行っておりますが、償還期間等を勘案しつつ有利子負債の圧縮にも努めております。資金調達コストや金利リスクの低減のため、金利変動リスクを回避するために、調達手段として長期借入金、固定金利等での調達を基本としております。当連結会計年度の長期借入金残高は7,141百万円であり、割賦契約による長期未払金は3,519百万円であります。
また、資本の配分に関しては、株主還元、従業員還元、内部留保(成長資金確保)において適正なバランスで配分することを基本としております。
(3)経営者の問題意識と今後の方針について
新型コロナウイルス感染症拡大防止に伴う緊急事態宣言や外出自粛等により、コンビニエンスストアや外食産業における店舗運営、テレワークによる生活スタイルの変化により食を取り巻く環境は一変しました。
新型コロナウイルス感染症拡大をはじめ、昨今の急速に変化する環境に柔軟に対応するべく、企業体制を再構築いたします。そこで当社グループは下記を取り組むべき重要課題と認識しております。
・Withコロナ、Afterコロナへの対応
・基盤事業の継続成長
・未来につながる新たな事業の検討・模索
・ESG、SDGsを意識したサスティナブルな企業経営
・グローバル化への対応・推進
・DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進
これら課題解決にチャレンジすべく、新中期経営計画『KENKO Transformation Plan』として、つぎの4つのテーマに取り組んでまいります。
<4つのテーマ>①BtoBtoC
Withコロナ、Afterコロナを見据えたうえでのBtoBtoCの実践
②イノベーション
将来の地球環境を見据え、環境保全を意識した中から新しいチャレンジ
New KENKOを創り出す 企業価値の向上=社会価値×経済価値
③構造改革
基盤事業の成長を目指すための改革実行
④グローバル
グローバル事業の基盤強化
生活様式の変化を新たな事業チャンスと捉え、今後は4つのテーマとサスティナビリティ方針を軸に事業活動を進めてまいります。
特に、持続可能な社会の実現は、全世界の共通目標です。当社グループも、環境・社会・健康に貢献し、持続可能な社会の実現と人々の健康・幸せに向けてしっかり貢献してまいりたいと考えております。
<サスティナビリティ方針>①方針と課題
当社グループでは、これまで「食を通じて世の中に貢献する」の企業理念のもとに企業の社会
的責任を果たすべくCSR活動において様々な取り組みを進めてまいりました。
今後はこの時代の変化にあわせ、持続可能な社会の実現に向けて環境、社会、健康への貢献の
指標としてケンコーマヨネーズグループのサスティナビリティ方針を定め、温室効果ガス、原
料、容器・包材、健康、人財、の5つの課題に取り組み、持続可能な開発目標(SDGs)と
連携し、中・長期目標として取り組んでまいります。
②5つの課題の取り組み
(ア)温室効果ガス
CO₂やフロンをテーマにその削減に向けた取り組みを進めてまいります。生産工場や物流
を切り口に、温室効果ガス削減につながる取り組みを進めてまいります。
(イ)原料
食品メーカーとして食品ロスの削減は、使命感を持って解決しなければならない課題ととら
えております。当社の商品開発力を生かし、食品ロスの削減につながる商品の開発を進めるほ
か環境負荷が少ない原料や、持続可能につながる原料取り組みを進めてまいります。
(ウ)容器・包材
環境に配慮した資材の選択、社会問題となっているプラスチック使用量の削減に向けた取り
組みを加速してまいります。
(エ)健康
商品を切り口に全ての人々の健康、ヘルスケアに寄与できる商品開発を進めてまいります。
社名と同じく健康につながる機能性表示食品、健康訴求型商品の開発に取り組み、料理教室や
子供たちへの食育活動、取引先様への勉強会なども積極的に進めてまいります。
(オ)人財
コロナ禍において働き方や生活スタイルの変化への対応をすすめ、従業員のワークライフ
バランスの向上を目指してまいります。
③目標
温室効果ガス削減は2019年度対比原単位で、CO₂排出量を2023年度△3%、2030年度
△50%、2050年度までに△100%を目指します。
代替フロンは2023年度までに代替冷媒への切り替えを推進し、2030年度までにオゾン層を破壊
する成分が多く含まれるフロンガスR22冷媒の撤廃、2050年度までに自然冷媒100%導入を目指
します。
持続可能な包装資源の活用として、2023年度までは包材・資材の軽量化に取り組んでまいりま
す。以降リサイクル可能素材の活用を進め、2030年度には全製品の60%の品目で活用、2050年度
には全ての製品で使用を目指します。
廃棄物削減では加工ロスの削減を進めてまいります。2019年度対比で2023年度△5%、2050
年度には△30%を目指してまいります。