有価証券報告書-第99期(令和3年4月1日-令和4年3月31日)

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2022/06/29 16:54
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当連結会計年度末における当社グループの財政状態、経営成績及びキャシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、当連結会計年度より「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日。以下「収益認識会計基準」という。)等を当連結会計年度の期首から適用しておりますが、当連結会計年度の連結財務諸表に与える影響はありません。
(1) 経営成績等の状況の概要
① 経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は長引く新型コロナウイルス感染症の影響やロシア、ウクライナ紛争での原油高による包装資材をはじめとする資機材の値上がり、輸送費コストの上昇、新規人員確保の問題など、極めて厳しい状況で推移致しました。
当社は2021年1月に2022年3月期から2024年3月期を対象とする新中期経営計画を策定し、既存事業である紡績事業及びテキスタイル事業の強化に取り組むとともにプラスチックのリサイクル事業の開始や抗菌抗ウイルス紡績糸の開発などの新規事業を推進し、業績改善に努めてまいりました。
既存の紡績事業は自動車関連を中心に主力アラミド繊維の生産回復が寄与し、順調に推移しておりますが、テキスタイル事業は海外市場での新型コロナウイルス感染症の影響による需要減継続及び人員確保の問題による国内供給体制の遅れなどで大幅に計画を下回りました。
また、リサイクル事業においては経営基盤強化のため昨年2021年9月に東華化成株式会社(本社静岡県静岡市)のリサイクル部門を事業譲受し、引き続き2021年11月に金井産業株式会社(本社山口県周南市)の全株式を取得し、着実に事業基盤の構築を実行しましたが、増産に必要な作業人員の確保が遅れ、当該連結会計年度の収益には大きく貢献できませんでした。
以上の結果、当社グループの当連結会計年度の業績は、売上高830,451千円(前連結会計年度比34.9%増)となり、営業損失140,408千円(前連結会計年度は114,830千円の営業損失)、経常損失129,149千円(前連結会計年度は101,830千円の経常損失)、親会社株主に帰属する当期純損失128,098千円(前連結会計年度は61,214千円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。
なお、各セグメント別の業績は次のとおりであります。
(紡績事業)
当連結会計期間における受注状況は、当期首から需給が好転し、全体生産量は656t(対前年度比26.9%増)となりました。この要因は主力であるアラミド繊維が自動車生産関連のV字回復に伴い増量となったこと、また、高級インナー用紡績糸につきましてもユニフォーム向けなどが受注回復となったことによるものであります。
紡績事業の当連結会計年度の業績は、売上高329,151千円(前連結会計年度比22.4%増)、営業利益22,197千円(前連結会計年度は22,691千円の営業損失)となりました。
(テキスタイル事業)
中東向け生地販売において、新型コロナウイルス感染症の影響を受けて海外市場の需要減少が継続し、厳しい状況が続きました。更に加工場のコンテナ不足および物流費の高騰などによる商品の加工出荷の遅れのため、当初計画していた販売数量を大きく下回る結果となりました。
今後は、今春のラマダンセールの販売状況を注視しながら、新型コロナウイルス感染症の影響を考慮に入れた上で、来シーズンに向けて増販と加工出荷の体制立て直しに励んで参ります。
この結果、テキスタイル事業の当連結会計年度の業績は、売上高296,102千円(前連結会計年度比12.2%減)、営業利益4,060千円(前連結会計年度は11,286千円の営業利益)となりました。
(ヘルスケア事業)
既存商材の不織布マスクは、前連結会計年度末からの業界内の競争激化等といった事業環境の変化により受注が減少しております。しかしながら、新規需要家として生活協同組合から純国産マスクの品質面、JIS規格適合品であることが評価され2021年7月から継続的に受注をいただいております。
子会社である株式会社中部薬品工業では、既存商品のリニューアル販売が2021年9月より開始いたしましたが、旧商品との入替に伴う返品が発生いたしました。一方で、新商品の企画につきましては、予定より遅れたものの2022年3月から販売開始し、ドラックストアチェーンでの取扱が確定していることから、翌連結会計年度には順調に販売できる見込みとなっております。
この結果、ヘルスケア事業の当連結会計年度の業績は、売上高100,120千円(前連結会計年度比1,016.0%増)、営業損失35,784千円(前連結会計年度は4,325千円の営業損失)となりました。
(リサイクル事業)
当連結会計期間より新たに開始したリサイクル事業においては、増資及び新株予約権行使により調達した資金を有効に活用してM&Aを展開し、2021年9月には事業譲受によって静岡県掛川市に新たな生産拠点を獲得いたしました。フレコンバックの廃材を活用したプラスチックリサイクル事業での生産状況が好調に推移しております。
また、2021年11月には山口県周南市の金井産業株式会社の全株式を取得し、当第3四半期連結会計期間末より新規連結しております。各種プラスチック廃材をリサイクル資材として、加工販売しており、2021年12月以降も生産が好調であったことから、グループ全体の売上高を増加させる要因となりました。
その他、本社工場内にもプラスチックリサイクル事業用設備を新規設置し、2021年12月より加工生産を開始して出荷販売が進んでおりますが、増産に必要な作業人員の確保が遅れ、収益事業計画には未達となりました。
上記とおり、他社の事業基盤を迅速に吸収し本格参入を行いながら、翌連結会計期間において紡績事業に並ぶ収益を獲得することを予定しております。
この結果、リサイクル事業の当連結会計年度の業績は、売上高104,931千円、営業損失3,705千円となりました。
なお、各セグメントに配分していないセグメント損益の調整額は、全社費用127,295千円であり、主にセグメントに帰属しない一般管理費であります。
② 財政状態の状況
(資産)
流動資産は567,837千円となり、前連結会計年度末に比べ81,359千円の減少となりました。これは主に運転資金の需要や設備投資により現金及び預金が171,602千円減少した一方で、売上高の増加と事業規模拡大により受取手形及び売掛金が56,167千円、商品及び製品が45,290千円それぞれ増加したことによるものであります。固定資産は新規事業拠点の取得、新規連結子会社の取得、及び新事業の本格開始等により1,502,366千円となり、前連結会計年度末に比べ334,773千円の増加となりました。これは主に土地が161,381千円、のれんが101,204千円それぞれ増加したことによるものであります。
この結果、総資産は2,070,203千円となり、前連結会計年度末に比べ253,413千円の増加となりました。
(負債)
流動負債は577,028千円となり、前連結会計年度末に比べ4,335千円の減少となりました。これは主に短期借入金を返済したことにより20,000千円減少したことによるものであります。固定負債は412,804千円となり、前連結会計年度末に比べ44,449千円の増加となりました。これは主に連結子会社の増加により長期借入金が60,284千円増加したことによるものであります。
この結果、負債合計は989,832千円となり、前連結会計年度末に比べ40,113千円の増加となりました。
(純資産)
純資産は1,080,371千円となり、前連結会計年度末に比べ213,299千円の増加となりました。これは主に増資及び新株予約権の行使により資本金が188,255千円、資本準備金が188,255千円増加した一方で、親会社株主に帰属する当期純損失を計上したことで利益剰余金が128,098千円減少したことによるものであります。

③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(「以下「資金」という)は、308,628千円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動による資金は160,982千円の減少となりました。これは主に、税金等調整前当期純損失△126,108千円を計上したこと、及び売上債権の増加△38,935千円、棚卸資産の増加△52,421千円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連絡会計年度における投資活動による資金は351,399千円の減少となりました。これは主に、事業譲受による支出△180,036千円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出△69,475千円、有形固定資産の取得による支出△99,213千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動による資金は336,120千円の増加となりました。これは主に、短期借入金の返済による支出△20,000千円、株式の発行による収入195,467千円、新株予約権の行使による収入175,322千円によるものであります。
④ 生産、受注及び販売の状況
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(千円)前期比(%)
紡績事業285,545+5.9
テキスタイル事業
ヘルスケア事業70,371
リサイクル事業75,271
合計431,188+60.0

(注) 1.金額は、製造原価によっております。
2. 当連結会計年度において、生産実績に著しい変動がありました。これは、主に紡績事業の需要回
復、及び、ヘルスケア事業におきまして、前連結会計年度末より株式会社中部薬品工業を新規に連
結した影響、リサイクル事業におきましては、新規生産拠点の取得と当連結会計年度より金井産
業株式会社を新規に連結した影響により、生産能力が増加したことから、生産高が増加したことに
よるものであります。
b.受注状況
当連結会計年度における受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高(千円)前期比(%)受注残高(千円)前期比(%)
紡績事業337,535+23.588,913+10.4
テキスタイル事業299,711△11.13,609
ヘルスケア事業100,120+1,016
リサイクル事業104,931
その他146+13.4
合計842,444+35.992,522+14.8

(注) 当連結会計年度において、受注実績に著しい変動がありました。これは、主にテキスタイル事業にお
ける新型コロナウイルス感染症の影響による海外市場の需要減少、及び、ヘルスケア事業におきまして
は、前連結会計年度末より株式会社中部薬品工業を新規に連結した影響、リサイクル事業におきまして
は、当連結会計年度より新規事業拠点の取得と金井産業株式会社を新規に連結した影響により商圏が拡
大したことから、受注が増加したことによるものであります。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(千円)前期比(%)
紡績事業329,151+22.3
テキスタイル事業296,102△12.2
ヘルスケア事業100,120+1,016.0
リサイクル事業104,931
その他14612.9
合計830,45134.9

(注) 主要な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
相手先前連結会計年度当連結会計年度
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
帝人㈱172,03428.0242,17329.1
帝人フロンティア㈱130,54221.257,5636.9
GEEDEEKAY INTERNATIONAL93,78115.2155,83018.7
㈱クラボウインターナショナル62,62810.248,0665.7

(注) 当連結会計年度において、販売実績に著しい変動がありました。これは、主に紡績事業におきましては
需要回復によるもの、及び、ヘルスケア事業におきましては、前連結会計年度末より株式会社中部薬品工
業を新規に連結した影響、リサイクル事業におきましては、当連結会計年度より新規事業拠点の取得と金
井産業株式会社を新規に連結した影響により、それぞれ商圏が拡大したことから、販売数量が増加したこ
とによるものであります。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社が判断したものであります。
① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、紡績事業の受注は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響による需要減少の影響を受け非常に厳しい状況が続きました。主力であるアラミド繊維の主用途である自動車生産動向が第3四半期以降回復基調となったものの、紡績受注量の回復には数ヶ月のタイムラグがあり当連結会計年度において受注回復には至りませんでした。引き続き新型コロナウイルス感染症の影響には注視するも、受注量は回復する見通しとなっております。一方、テキスタイル事業は、新型コロナウイルス感染症の影響が大きくなる前に成約できたため当連結会計年度は概ね順調に推移いたしましたが、現在も新型コロナウイルス感染症の影響により中東渡航規制で商談が困難な状況ではありますが、東南アジア向けの拡販及び銘柄の新規追加などの施策に取り組んでおります。
当社グループといたしましては、既存事業である紡績事業、テキスタイル事業を強化しつつ、新規事業であるヘルスケア事業、リサイクル事業については、M&Aにより取得したノウハウを業績に反映させ、業績回復を図ってまいります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に関する情報
当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりであります。
当社グループの事業活動における主な資金需要は、運転資金及び設備資金等であります。運転資金需要は、生産活動のための原材料費や労務費及び製造経費をはじめ、受注獲得のための営業費、新製品開発のための研究開発費等であります。設備資金等の需要は、生産性向上を目的とした生産設備等の取得であります。これらの資金需要については、営業キャッシュ・フローを源泉としつつ、必要に応じて、運転資金等の短期的な資金については金融機関からの短期借入、設備資金等の長期的な資金については金融機関からの長期借入及び自己資本での資金調達にて対応していくこととしております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、見積りが必要な事項については、過去の実績や状況に応じて判断を行い、その結果を基に金額を算出しております。当社グループで採用する重要な会計方針の詳細については「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。また、新型コロナウイルス感染症の影響に関する見積りについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (追加情報)」に記載しております。

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