有価証券報告書-第96期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)
(1) 経営成績等の状況の概要
① 経営成績の状況
当事業年度は、米中貿易摩擦が世界経済に与える影響が不透明であり、イギリスのEU離脱問題や中国景気の減速など、日本経済に陰りをもたらす状態になってきております。
わが国経済は、個人消費は緩やかに回復しておりますが、自動車、電気機器などの輸出が減速し、また、人材不足の問題や原材料価格の上昇により、各企業の業績見通しは慎重になってきております。
このような状況の中、当社の当事業年度の業績は、売上高454,184千円(前事業年度比1.9%増)となり、営業損失9,269千円(前事業年度は4,834千円の営業利益)、経常損失3,026千円(前事業年度は8,828千円の経常利益)、特別損失に投資有価証券評価損などを計上した結果、当期純損失7,469千円(前事業年度は40,120千円の当期純利益)となりました。
なお、事業別の業績は次のとおりであります。
(繊維事業)
当社の主力である産業資材分野のアラミド繊維は、自動車関連資材や工業用フィルター向けなどの各分野で需給タイトな状況が続き、今後も期待できる商材となりましたが、前事業年度に比べると実需に沿った受注となり、売上高は260,768千円(前事業年度比11.8%減)となりました。
高機能インナー向け紡績糸については、在庫調整が終わり受注が回復したため、売上高は76,548千円(前事業年度比81%増)となり好調に推移いたしました。
短繊維ポリエステル糸は、第4四半期に入り少し動きが悪くなったものの、ポリエステル・レーヨン混紡糸や原綿着色糸がテント用、ユニフォーム向けに堅調に推移し、売上高は97,439千円(前事業年度比8.1%減)となりました。
コスト面においては、電力料、人件費、資材関係が増加したため、思うような収益を上げることはできませんでした。今後はコストアップ分の価格転嫁と更なる生産の合理化を検討してまいります。
新規中東向け民族衣装用の生地販売については、販売コストが先行している状況ではありますが、第3四半期から少しずつ成約ができており、当事業年度の売上高は19,146千円となりました。中東の状況はサウジアラビアの国内政策的な問題やイランとの関係などがあり、引き続き不透明な情勢が続いておりますが、当社の特長を活かした商品を供給し、次年度の利益確保に取り組んでまいります。
この結果、当事業年度の繊維事業の業績は、売上高453,902千円(前事業年度比2.2%増)、営業損失6,356千円(前事業年度は6,591千円の営業利益)となりました。
(環境事業)
当事業年度から販売を代理店に委ねる方針に切り替えましたが、その販売面での実績は現れず、確たる売上計上にはいたりませんでした。この結果、当事業年度の環境事業の業績は、売上高281千円(前事業年度比84.7%減)、商品在庫の評価損2,079千円を計上したため、営業損失2,913千円(前事業年度は1,756千円の営業損失)となりました。
② 財政状態の状況
(資産)
流動資産は128,318千円となり、前事業年度末に比べ34,444千円の減少となりました。これは主に、現金及び預金が33,419千円減少したことによるものであります。固定資産は1,224,764千円となり、前事業年度末に比べ9,915千円の減少となりました。これは主に、紡績糸生産設備に関する設備投資により有形固定資産が14,710千円増加した一方で、保有株式の時価が下落したことにより投資その他の資産の投資有価証券が26,300千円減少したことによるものであります。
この結果、総資産は1,353,082千円となり、前事業年度末に比べ44,360千円減少いたしました。
(負債)
流動負債は517,358千円となり、前事業年度末比べ3,418千円の減少となりました。これは主に、支払手形が2,623千円増加した一方で、短期借入金が8,000千円減少したことによるものであります。固定負債は277,317千円となり、前事業年度末に比べ9,041千円の減少となりました。これは主に、投資有価証券の含み益が減少したこと等により繰延税金負債が13,028千円減少したことによるものであります。
この結果、負債合計は794,675千円となり、前事業年度末に比べ12,459千円減少いたしました。
(純資産)
株主資本は15,014千円となり、前事業年度末に比べ7,479千円の減少となりました。これは主に、当期純損失の計上により利益剰余金が7,469千円減少したことによるものであります。評価・換算差額金等は543,392千円となり、前事業年度末に比べ24,420千円の減少となりました。これは、その他有価証券評価差額金が24,420千円減少したことによるものであります。
③ キャッシュ・フローの状況
当事業年度における現金及び現金同等物(「以下「資金」という)は、50,431千円となりました。当事業年度末における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における営業活動による資金は5,245千円の増加となりました。これは主に、税引前当期純損失を8,937千円計上いたしましたが、減価償却費5,300千円及び投資有価証券評価損5,343千円の計上、売上債権の減少5,918千円があったことによるものであります。
(投資活動のよるキャッシュ・フロー)
当事業年度における投資活動による資金は28,419千円の減少となりました。これは主に、投資有価証券の取得による支出が14,064千円及び有形固定資産の取得による支出が13,545千円あったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における財務活動による資金は10,388千円の減少となりました。これは主に短期借入金の減少8,000千円及びリース債務の返済による支出2,378千円があったことによるものであります。
④ 生産、受注及び販売の状況
a.生産実績
当事業年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 金額は、製造原価によっております。
b.受注状況
当事業年度における受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
c.販売実績
当事業年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 主要な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたって、経営陣は決算日における資産・負債の数値並びに報告期間における収入・費用の報告数値に影響を与える様々な要因・仮定に対し、継続して可能な限り正確な見積りと適正な評価を行っております。
② 当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社の当事業年度の経営成績等は、繊維事業の受注は産業資材向けを中心に堅調に推移しましたが、小ロット化や難しい品種の生産が増加したことに加え、製造コストが増加したため思うような収益を上げることができませんでした。当事業年度から取り組んでおります中東向け民族衣装用の生地販売も当初想定より前倒しで売上が計上でき、少しずつ成約も増えてきておりますが、販売コストが先行している状況であります。
当社といたしましては、紡績糸の生産性の向上、独自商品の開発や糸・生地の販路拡大に取り組むとともに、新たな事業領域の拡大に取り組み、収益力の強化を図ってまいります。
① 経営成績の状況
当事業年度は、米中貿易摩擦が世界経済に与える影響が不透明であり、イギリスのEU離脱問題や中国景気の減速など、日本経済に陰りをもたらす状態になってきております。
わが国経済は、個人消費は緩やかに回復しておりますが、自動車、電気機器などの輸出が減速し、また、人材不足の問題や原材料価格の上昇により、各企業の業績見通しは慎重になってきております。
このような状況の中、当社の当事業年度の業績は、売上高454,184千円(前事業年度比1.9%増)となり、営業損失9,269千円(前事業年度は4,834千円の営業利益)、経常損失3,026千円(前事業年度は8,828千円の経常利益)、特別損失に投資有価証券評価損などを計上した結果、当期純損失7,469千円(前事業年度は40,120千円の当期純利益)となりました。
なお、事業別の業績は次のとおりであります。
(繊維事業)
当社の主力である産業資材分野のアラミド繊維は、自動車関連資材や工業用フィルター向けなどの各分野で需給タイトな状況が続き、今後も期待できる商材となりましたが、前事業年度に比べると実需に沿った受注となり、売上高は260,768千円(前事業年度比11.8%減)となりました。
高機能インナー向け紡績糸については、在庫調整が終わり受注が回復したため、売上高は76,548千円(前事業年度比81%増)となり好調に推移いたしました。
短繊維ポリエステル糸は、第4四半期に入り少し動きが悪くなったものの、ポリエステル・レーヨン混紡糸や原綿着色糸がテント用、ユニフォーム向けに堅調に推移し、売上高は97,439千円(前事業年度比8.1%減)となりました。
コスト面においては、電力料、人件費、資材関係が増加したため、思うような収益を上げることはできませんでした。今後はコストアップ分の価格転嫁と更なる生産の合理化を検討してまいります。
新規中東向け民族衣装用の生地販売については、販売コストが先行している状況ではありますが、第3四半期から少しずつ成約ができており、当事業年度の売上高は19,146千円となりました。中東の状況はサウジアラビアの国内政策的な問題やイランとの関係などがあり、引き続き不透明な情勢が続いておりますが、当社の特長を活かした商品を供給し、次年度の利益確保に取り組んでまいります。
この結果、当事業年度の繊維事業の業績は、売上高453,902千円(前事業年度比2.2%増)、営業損失6,356千円(前事業年度は6,591千円の営業利益)となりました。
(環境事業)
当事業年度から販売を代理店に委ねる方針に切り替えましたが、その販売面での実績は現れず、確たる売上計上にはいたりませんでした。この結果、当事業年度の環境事業の業績は、売上高281千円(前事業年度比84.7%減)、商品在庫の評価損2,079千円を計上したため、営業損失2,913千円(前事業年度は1,756千円の営業損失)となりました。
② 財政状態の状況
(資産)
流動資産は128,318千円となり、前事業年度末に比べ34,444千円の減少となりました。これは主に、現金及び預金が33,419千円減少したことによるものであります。固定資産は1,224,764千円となり、前事業年度末に比べ9,915千円の減少となりました。これは主に、紡績糸生産設備に関する設備投資により有形固定資産が14,710千円増加した一方で、保有株式の時価が下落したことにより投資その他の資産の投資有価証券が26,300千円減少したことによるものであります。
この結果、総資産は1,353,082千円となり、前事業年度末に比べ44,360千円減少いたしました。
(負債)
流動負債は517,358千円となり、前事業年度末比べ3,418千円の減少となりました。これは主に、支払手形が2,623千円増加した一方で、短期借入金が8,000千円減少したことによるものであります。固定負債は277,317千円となり、前事業年度末に比べ9,041千円の減少となりました。これは主に、投資有価証券の含み益が減少したこと等により繰延税金負債が13,028千円減少したことによるものであります。
この結果、負債合計は794,675千円となり、前事業年度末に比べ12,459千円減少いたしました。
(純資産)
株主資本は15,014千円となり、前事業年度末に比べ7,479千円の減少となりました。これは主に、当期純損失の計上により利益剰余金が7,469千円減少したことによるものであります。評価・換算差額金等は543,392千円となり、前事業年度末に比べ24,420千円の減少となりました。これは、その他有価証券評価差額金が24,420千円減少したことによるものであります。
③ キャッシュ・フローの状況
当事業年度における現金及び現金同等物(「以下「資金」という)は、50,431千円となりました。当事業年度末における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における営業活動による資金は5,245千円の増加となりました。これは主に、税引前当期純損失を8,937千円計上いたしましたが、減価償却費5,300千円及び投資有価証券評価損5,343千円の計上、売上債権の減少5,918千円があったことによるものであります。
(投資活動のよるキャッシュ・フロー)
当事業年度における投資活動による資金は28,419千円の減少となりました。これは主に、投資有価証券の取得による支出が14,064千円及び有形固定資産の取得による支出が13,545千円あったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における財務活動による資金は10,388千円の減少となりました。これは主に短期借入金の減少8,000千円及びリース債務の返済による支出2,378千円があったことによるものであります。
④ 生産、受注及び販売の状況
a.生産実績
当事業年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額(千円) | 前期比(%) |
| 繊維事業 | 333,651 | +1.0 |
| 環境事業 | ― | ― |
| 合計 | 333,651 | +1.0 |
(注) 金額は、製造原価によっております。
b.受注状況
当事業年度における受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受注高(千円) | 前期比(%) | 受注残高(千円) | 前期比(%) | ||||
| 繊維事業 | 443,137 | +1.6 | 109,982 | +8.3 | ||||
| 環境事業 | 281 | △84.7 | ― | ― | ||||
| 合計 | 443,419 | +1.2 | 109,982 | +8.3 | ||||
c.販売実績
当事業年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額(千円) | 前期比(%) | ||
| 繊維事業 | 453,902 | +2.2 | ||
| 環境事業 | 281 | △84.7 | ||
| 合計 | 454,184 | +1.9 | ||
(注) 主要な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
| 相手先 | 前事業年度 | 当事業年度 | ||
| 金額(千円) | 割合(%) | 金額(千円) | 割合(%) | |
| 帝人㈱ | 261,713 | 58.7 | 229,054 | 50.6 |
| 東邦テキスタイル㈱ | 51,503 | 11.6 | 55,351 | 12.2 |
| ㈱帝健 | 53,939 | 12.1 | 84,396 | 18.6 |
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたって、経営陣は決算日における資産・負債の数値並びに報告期間における収入・費用の報告数値に影響を与える様々な要因・仮定に対し、継続して可能な限り正確な見積りと適正な評価を行っております。
② 当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社の当事業年度の経営成績等は、繊維事業の受注は産業資材向けを中心に堅調に推移しましたが、小ロット化や難しい品種の生産が増加したことに加え、製造コストが増加したため思うような収益を上げることができませんでした。当事業年度から取り組んでおります中東向け民族衣装用の生地販売も当初想定より前倒しで売上が計上でき、少しずつ成約も増えてきておりますが、販売コストが先行している状況であります。
当社といたしましては、紡績糸の生産性の向上、独自商品の開発や糸・生地の販路拡大に取り組むとともに、新たな事業領域の拡大に取り組み、収益力の強化を図ってまいります。