四半期報告書-第57期第2四半期(令和2年7月1日-令和2年9月30日)

【提出】
2020/11/11 10:00
【資料】
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【項目】
35項目
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間の世界経済は、新型コロナウイルス感染拡大の影響により厳しい状況が続いておりますが、わが国経済は緊急事態宣言が解除されて以降、4月期及び5月期を底として緩やかな回復基調が続いているものの、今後のウイルス感染再拡大への懸念や経済の先行きの不透明感等により、景気回復の速度は鈍くなっております。
このような状況のもと、当社グループは、2020年5月15日公表の新中期経営計画の重点施策である、工場再編の一環としての豊中工場の9月閉鎖、及び希望退職の募集を実施するとともに、印刷、企画、IT、BPO等を複合的に組み合わせたソリューション提供の強化、求人媒体における紙からWebへの転換加速、完全子会社化した東京博善株式会社との連携強化等に取り組み、加えて、外注費、販管費等の費用削減を行うことで、業績の向上に努めてまいりました。また、当社グループにおきましては、新型コロナウイルスの感染予防対策として顧客、取引先及び従業員の安全確保を図りながら事業活動を行っております。具体的には、テレワークや時差出勤、オンライン会議の活用、職場におけるソーシャルディスタンスの確保や、継続稼働を要する工場、斎場のためのマスク・消毒液の確保などの感染防止策を実施し、事業活動を引き続き継続してまいりました。その結果、連結売上高は133億68百万円(前年同四半期比21.6%減)、連結営業利益は2億11百万円(同61.9%減)、連結経常利益は1億88百万円(同65.4%減)、親会社株主に帰属する四半期純損失1億71百万円(前年同四半期は親会社株主に帰属する四半期純損失6億48百万円)となりました。
セグメントの経営成績は、次のとおりであります。
前連結会計年度より、経営管理区分及び組織の見直しを行ったことに伴い、「情報」セグメントから「情報」及び「人材」の2区分に変更しております。なお、ゴルフ場の資産所有及び管理事業等で構成されておりました「その他」セグメントは、唯一のゴルフ場所有会社「株式会社トムソンナショナルカントリー倶楽部」の株式を2020年6月8日付で譲渡し、当セグメントを構成する事業が無くなりましたので、当第2四半期より記載しておりません。
・情報セグメント
情報セグメントは、主に情報ソリューション事業及び出版事業で構成されております。。
情報ソリューション事業は、出版印刷、商業印刷を始めとし印刷関連ソリューションと、IT受託開発を中心としたデジタルソリューション、データ入力代行やコールセンター業務などお客様の事業をサポートするBPOサービス、そしてエコを中心としてタイムリーな商品提案を行うプロダクト営業で構成されております。出版事業は、教科書・補助教材等の教育図書の企画と出版で構成されております。
情報セグメントにおきましては、新型コロナウイルスの感染拡大の影響が継続し、セグメント全体で売上高が対前年同期で大幅な減収となり、利益面でも損失計上となりましたが、外注費の抑制、固定費等の経費削減により、対前年比で損失額を縮小しております。当セグメントを構成する各事業の状況は以下のとおりです。
情報ソリューション事業は、出版印刷分野で外出自粛による一部書籍の需要拡大や、大型のBPO案件受注、LEDエスコシステムの買い取り案件の増加等がありましたが、新型コロナウイルス感染拡大による市況悪化の影響を大きく受けた商業印刷分野では、プロモーションやイベントの中止、旅行パンフレットやカタログ等の販促物の需要減少等の影響が大きく、大幅な減収となりました。なお、利益面では損失計上となりましたが、コスト削減等により損失額は前年同期より縮小しております。
出版事業では、新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、夏休み向けの学校教材の受注が伸び悩み、売上高は減収、営業損失の計上となりましたが、前期の不採算子会社の譲渡により、損失額は対前年比で縮小しました。
以上の結果、セグメント売上高は74億98百万円(前年同四半期比25.1%減)、セグメント損失は2億43百万円(前年同四半期セグメント損失4億38百万円)となりました。
・人材セグメント
人材セグメントは、求人媒体事業を始めとして、人材紹介・人材派遣、RPO(リクルートメントプロセスアウトソーシング)、海外(ベトナム)における、人材紹介、人材育成・研修、日本語教育、留学サポート等の事業を手掛けており、人材の発掘から採用、教育・研修まで、総合的な人材ソリューションを提供しておりますす。
当セグメントでは、人材派遣事業及びHRテック事業は健闘しましたが、主力事業である求人媒体及び人材紹介に対する需要の減少や、新型コロナウイルス感染拡大による渡航禁止等の影響を受けた海外人材事業の停滞等により、セグメント売上高は21億41百万円(前年同四半期比24.8%減)、セグメント損失は1億84百万円(前年同四半期セグメント利益46百万円)となりました。
・葬祭セグメント
葬祭セグメントは、当社子会社の東京博善株式会社により、火葬炉併設の総合斎場を都内6カ所で運営しております。東京博善株式会社は、株式併合により、2020年3月31日に当社の完全子会社となっております。
当セグメントでは、火葬取扱い件数は堅調に推移したものの、葬儀の簡素化傾向が続く中、コロナ禍の影響で来場者数が減少し、大型式場や休憩室利用が減少し、式場利用料や菓子飲料等の売上高が大幅に減少しました。その結果、売上高は37億25百万円(前年同四半期比10.7%減)、セグメント利益につきましては9億3百万円(同23.2%減)となりました。
なお、東京博善株式会社は、2021年1月4日からの火葬料金の改定を決定し、公表しております。
(ご参照:東京博善株式会社ホームページ:https://www.tokyohakuzen.co.jp/info/company.html#info)
当第2四半期連結累計期間末における資産合計は、前連結会計年度末に比べて163億79百万円減少しております。主な要因は、2020年3月にける東京博善の株式併合に伴う端数となった株式の自己株式取得等による「現金及び預金」の減少によるものであります。
当第2四半期連結累計期間末における負債合計は、前連結会計年度末に比べて159億72百万円減少しております。主な要因は、2020年3月にける東京博善の株式併合に伴うみなし株式取得等による「流動負債その他」の減少によるものであります。
当第2四半期連結累計期間末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べて4億7百万円減少しております。主な要因は、親会社株主に帰属する四半期純損失1億71百万円を計上、その他有価証券評価差額金2億30百万円減少したことによるものであります。
(2) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定について重要な変更はありません。
(3) 経営方針・経営戦略等
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更は
ありません。
(4) キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前年同四半期連結会計期間末に比べ23億89百万円減少し、131億40百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間における営業活動の結果得られた資金は、16億66百万円(前年同四半期比24.2%減)となりました。これは主に、増加要因である売上債権の増減額が増加したものの、減少要因である引当金の増減額がが減少したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間における投資活動による資金の減少は、95百万円(前年同四半期は11億47百万円の減少)となりました。これは主に、投資有価証券の売却による収入による増加及び有形及び無形固定資産の取得による支出の増加等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間における財務活動による資金の減少は、141億95百万円(前年同四半期は11億48百万円の減少)となりました。これは主に、2020年3月にける東京博善の株式併合に伴うみなし株式取得等によるものであります。
(5) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(6) 研究開発活動
特記すべき事項はありません。
(7) 生産、受注及び販売の実績
当第2四半期連結累計期間において、当社グループの事業における生産及び販売の実績は新型コロナウイルスの感染症の影響により、「(1) 財政状態及び経営成績の状況」のとおり著しく減少しております。