四半期報告書-第57期第3四半期(令和2年10月1日-令和2年12月31日)

【提出】
2021/02/09 15:30
【資料】
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【項目】
34項目
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間の世界経済は、新型コロナウイルス感染の拡大が継続し、消費活動や企業活動に大きな影響を及ぼしており、依然として厳しい状況が続いております。また、わが国経済では、5月の緊急事態宣言解除後の経済活動の回復により景気の持ち直しの動きが見られたものの、新型コロナウイルス感染の再拡大により経済の先行きの不透明感が強まり、当社グループの情報ソリューション、人材サービス及び葬祭の各事業に関連する業界においても、当面厳しい状況が続くものと見込まれます。
このような状況のもと、当社グループは、2020年5月15日公表の新中期経営計画の重点施策である、工場再編の一環としての豊中工場の9月閉鎖、及び希望退職の募集を実施するとともに、印刷、企画、IT、BPO等を複合的に組み合わせたソリューション提供の強化、求人媒体における紙からWebへの転換加速、完全子会社化した東京博善株式会社との連携強化等に取り組み、加えて、外注費、販管費等の費用削減を行うことで、業績の向上に努めてまいりました。また、当社グループにおきましては、新型コロナウイルスの感染予防対策として顧客、取引先及び従業員の安全確保を図りながら事業活動を行っております。具体的には、テレワークや時差出勤、オンライン会議の活用、職場におけるソーシャルディスタンスの確保や、継続稼働を要する工場、斎場のためのマスク・消毒液の確保などの感染防止策を実施し、事業活動を引き続き継続してまいりました。その結果、連結売上高217億87百万円(前年同四半期比14.5%減)、連結営業利益8億69百万円(同31.6%減)、連結経常利益7億89百万円(同35.2%減)、親会社株主に帰属する四半期純損失3億31百万円(前年同四半期は親会社株主に帰属する四半期純損失4億70百万円)となりました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
前連結会計年度より、経営管理区分及び組織の見直しを行ったことに伴い、「情報」セグメントから「情報」及び「人材」の2区分に変更しております。なお、ゴルフ場の資産所有及び管理事業等で構成されておりました「その他」セグメントは、唯一のゴルフ場所有会社「株式会社トムソンナショナルカントリー倶楽部」の株式を2020年6月8日付で譲渡し、当セグメントを構成する事業が無くなりましたので、第2四半期より記載しておりません。
・情報セグメント
情報セグメントは、主に情報ソリューション事業及び出版事業で構成されております。
情報ソリューション事業は、出版印刷、商業印刷を始めとする印刷関連ソリューションと、IT受託開発を中心としたデジタルソリューション、データ入力代行やコールセンター業務などお客様の事業をサポートするBPOサービス、そしてエコを中心としてタイムリーな商品提案を行うプロダクト営業で構成されております。出版事業は、教科書・補助教材等の教育図書の企画と出版で構成されております。
情報セグメントにおきましては、新型コロナウイルスの感染拡大の影響が継続し、セグメント全体で売上高が対前年同期で大幅な減収となり、利益面でも損失計上となりましたが、固定費等の経費削減や前期の不採算子会社の譲渡により、前年同期より損失額を縮小しております。当セグメントを構成する各事業の状況は以下のとおりです。
情報ソリューション事業では、出版印刷分野で外出自粛による一部書籍の需要の堅調な推移や、大型のBPO案件の受注増加等がありましたが、一方で新型コロナウイルス感染拡大による市況悪化の影響を大きく受けた商業印刷分野では、プロモーションやイベントの中止、旅行パンフレットやカタログ等の販促物の需要減少等が継続しており、その結果、情報ソリューション事業は大幅な減収となりました。なお、利益面では損失計上となりましたが、コスト削減等により損失額は前年同期より縮小しております。
出版事業では、新型コロナウイルスの感染拡大の影響が継続し、学校教材の受注が低調に推移したこと等により、売上高は減収、営業損失の計上となりましたが、前期の不採算子会社の譲渡により、損失額は前年同期より縮小しました。
以上の結果、売上高124億42百万円(前年同四半期比16.2%減)、セグメント損失2億6百万円(前年同四半期セグメント損失3億54百万円)となりました。
・人材セグメント
人材セグメントは、求人媒体事業を始めとして、人材紹介・人材派遣、RPO(リクルートメントプロセスアウトソーシング)、海外(ベトナム等)における、人材紹介、人材教育・研修、日本語教育、留学サポート等の事業を手掛けており、人材の発掘から採用、教育・研修まで、総合的な人材ソリューションを提供しております。
当セグメントでは、人材派遣事業及びHRテック事業は健闘しましたが、これまで主力事業であった求人媒体においては求人広告掲載件数が回復傾向になったものの前年対比では大きく減少しており、また新型コロナウイルス感染拡大による渡航禁止等の影響を受けた海外人材事業の停滞等もあり、セグメント売上高は34億4百万円(前年同四半期比18.0%減)、セグメント損失は1億34百万円(前年同四半期セグメント利益87百万円)となりました。
・葬祭セグメント
葬祭セグメントは、当社子会社の東京博善株式会社により、火葬炉併設の総合斎場を都内6カ所で運営しております。東京博善株式会社は、株式併合により、2020年3月31日に当社の完全子会社となっております。
当セグメントでは、火葬取扱い件数は前期に比べ増加傾向にありますが、コロナ禍の影響により葬儀の簡素化、来場者の減少傾向が顕著になり、式場利用の単価下落や火葬中の休憩室の利用率減少、菓子飲料等の売上減少等が継続しました。その結果、当セグメントの売上高は59億36百万円(前年同四半期比8.3%減)、セグメント利益につきましては16億21百万円(同14.2%減)となりました。
当第3四半期連結累計期間末における資産合計は、前連結会計年度末に比べて159億14百万円減少しております。主な要因は、2020年3月における東京博善の株式併合に伴う端数となった株式の自己株式取得等による「現金及び預金」の減少によるものであります。
当第3四半期連結累計期間末における負債合計は、前連結会計年度末に比べて154億2百万円減少しております。主な要因は、2020年3月における東京博善の株式併合に伴うみなし株式取得等による「流動負債その他」の減少によるものであります。
当第3四半期連結累計期間末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べて5億11百万円減少しております。主な要因は、親会社株主に帰属する四半期純損失3億31百万円を計上、その他有価証券評価差額金1億81百万円減少したことによるものであります。
(2) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定について重要な変更はありません。
(3) 経営方針・経営戦略等
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更は
ありません。
(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(5) 研究開発活動
特記すべき事項はありません。
(6) 従業員数
① 連結会社の状況
当第3四半期連結累計期間において、当社グループの従業員数は前連結会計年度末に比べ158名減少し、1,089名となりました。これは主に、新中期経営計画の重点施策である、工場再編の一環としての豊中工場の9月閉鎖、及び希望退職募集の実施によるものです。
なお、従業員数は就業人員数(当社グループから当社グループ外への出向者を除く。)であります。
② 提出会社の状況
当第3四半期累計期間において、当社の従業員数は前事業年度末に比べ205名減少し、595名となりました。これは主に、新中期経営計画の重点施策である、工場再編の一環としての豊中工場の9月閉鎖、及び希望退職募集の実施によるものです。
なお、従業員数は就業人員数(当社から他社への出向者を除く。)であります。
(7) 生産、受注及び販売の実績
当第3四半期連結累計期間において、当社グループの事業における生産及び販売の実績は新型コロナウイルスの感染症の影響により、「(1) 財政状態及び経営成績の状況」のとおり著しく減少しております。