有価証券報告書-第162期(2025/04/01-2026/03/31)
(1)経営成績に関する分析
① 当期の業績全般に関する概況
当期の世界経済は、ウクライナ情勢の長期化をはじめとする地政学リスクの高まりに加え、米国の関税政策などにより国際貿易における不透明感が増しました。さらに、2026年2月に始まった中東地域の紛争により原油などの原燃料のサプライチェーンに危機的状況が生じ、不安定な状況が続いています。
日本経済においては、企業の設備投資および賃上げの動きは継続されたものの、物価高や金利上昇の影響等により、景気回復は限定的となりました。
このような経済環境のもと、当社は当年度を最終年度とする中期経営計画2025の重点課題である「事業ポートフォリオの転換」「地球温暖化防止への貢献」「CSR経営の推進」に取り組んでまいりました。
業績につきましては、半導体関連製品の販売が堅調に推移したこと、および製造コストの改善が進んだこと等により、売上高と営業利益がともに増加しました。
(売上高)
トクヤマライフサイエンスグループの新規連結、および半導体関連製品の販売増加等により、前期より6,402百万円増加し、349,476百万円(前期比1.9%増)となりました。
(売上原価)
製造コストの改善が進んだこと等により、前期より10,399百万円減少し、224,530百万円(前期比4.4%減)と なりました。
(販売費及び一般管理費)
トクヤマライフサイエンスグループの新規連結に伴う一般管理費の増加等により、前期より9,753百万円増加し、87,928百万円(前期比12.5%増)となりました。
(営業利益)
半導体関連製品の販売が堅調に推移したこと、および製造コストの改善が進んだこと等により、前期より7,049百万円増加し、37,017百万円(前期比23.5%増)となりました。
(営業外損益・経常利益)
営業外損益は、為替差益および持分法による投資利益が増加したこと等により、前期より1,565百万円改善しました。
以上の結果、経常利益は前期より8,614百万円増加し、38,203百万円(前期比29.1%増)となりました。
(特別損益・税金等調整前当期純利益・当期純利益・親会社株主に帰属する当期純利益)
特別損益は、発電事業者との解約不能な長期の電力受給契約に関する契約損失引当金繰入額を計上したこと、および前期に関係会社株式交換益を計上した反動等により、前期より3,468百万円悪化しました。
以上の結果、税金等調整前当期純利益は、前期より5,146百万円増加し、36,462百万円(前期比16.4%増)となりました。
繰延税金資産の見積もりの変動等により法人税等調整額8,355百万円を計上した結果、応分の税金費用を加味した当期純利益は、前期より742百万円減少し、22,536百万円(前期比3.2%減)となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益は、前期より1,182百万円減少し、22,205百万円(前期比5.1%減)となりました。
② 当期のセグメント別の状況
(セグメント別の状況)
(注) 各セグメントの売上高、営業利益にはセグメント間取引を含めております。
(化成品セグメント)
苛性ソーダは、輸出数量が減少したこと等により、減益となりました。
塩化ビニルモノマーおよび塩化ビニル樹脂は、塩化ビニルモノマーの海外市況が下落したこと等により、減 益となりました。
ソーダ灰および塩化カルシウムは、販売数量が減少したこと、および物流費の増加等により、減益となりました。
以上の結果、当セグメントの売上高は106,226百万円(前期比7.6%減)、営業利益は9,701百万円(前期比10.4%減)で減収減益となりました。
(セメントセグメント)
セメントは、国内出荷が前期比で減少したものの、国内の販売価格改定を進めたこと、および製造コストの改善等により、増益となりました。
以上の結果、当セグメントの売上高は66,881百万円(前期比3.4%増)、営業利益は9,536百万円(前期比27.9%増)で増収増益となりました。
(電子先端材料セグメント)
半導体向け多結晶シリコンは、製造コストの改善や、製品ミックスの変動等により、増益となりました。
ICケミカルは、電子工業用高純度イソプロピルアルコールの販売数量が増加したこと等により、増益となりました。
乾式シリカは、販売数量が堅調に推移したことや徳山化工(浙江)有限公司における製造コストの低減等により、増益となりました。
放熱材は、半導体製造装置向けを中心に販売数量が増加したこと等により、増益となりました。
以上の結果、当セグメントの売上高は91,675百万円(前期比5.3%増)、営業利益は15,681百万円(前期比63.6%増)で増収増益となりました。
(ライフサイエンスセグメント)
歯科器材は、海外向けの出荷が増加したこと等により、増益となりました。
医療診断システムは、製造コストの増加等により、減益となりました。
体外診断用医薬品事業および体外診断用医薬品材料事業を担うトクヤマライフサイエンスグループを第3四半期連結会計期間より連結の範囲に含めたことに伴い、のれん償却費等が発生しました。
プラスチックレンズ関連材料は、製品ミックスの変動が減益要因となったものの、棚卸資産評価損の戻入を計上したこと等により、前期並みの業績となりました。
以上の結果、当セグメントの売上高は49,387百万円(前期比17.7%増)、営業利益は7,828百万円(前期比0.2%増)で増収増益となりました。
(環境事業セグメント)
イオン交換膜は、膜および装置の出荷が増加したこと等により、増益となりました。
廃石膏ボードリサイクルは、廃石膏ボード収集が堅調に推移し、増益となりました。
以上の結果、当セグメントの売上高は6,129百万円(前期比17.5%増)、営業利益は655百万円(前期は52百万円)となりました。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
(注) 金額は、販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
b.受注実績
環境事業セグメントの一部を除いて受注生産を行っておりません。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
(注) セグメント間の取引については、相殺消去しております。
(2)財政状態に関する分析
① 当期の資産、負債及び純資産の状況に関する分析
(注) D/Eレシオ :有利子負債/自己資本
ネットD/Eレシオ :(有利子負債-現金及び現金同等物)/自己資本
自己資本比率 :自己資本/資産合計
時価ベースの自己資本比率 :株式時価総額/資産合計
(資産)
現金及び預金が28,351百万円減少した一方、のれんが58,576百万円、投資有価証券が22,766百万円、有形固定資産が17,992百万円増加しました。
以上の結果、資産は前連結会計年度末に比べ81,224百万円増加し、557,432百万円となりました。
(負債)
長期借入金が32,804百万円、コマーシャル・ペーパーが18,000百万円増加しました。
以上の結果、負債は前連結会計年度末に比べ57,270百万円増加し、259,620百万円となりました。
(純資産)
親会社株主に帰属する当期純利益の積み上げ等により利益剰余金が14,278百万円、為替換算調整勘定が4,053百万円、その他有価証券評価差額金が2,527百万円、非支配株主持分が2,430百万円増加しました。
以上の結果、純資産は前連結会計年度末に比べ23,953百万円増加し、297,811百万円となりました。
(財務指標)
当連結会計年度におきましては、自己資本が21,523百万円増加しましたが、有利子負債が51,328百万円増加したことにより、D/Eレシオは前連結会計年度末に比べ0.15悪化し、0.57倍となりました。
② 当期のキャッシュ・フローの状況に関する分析
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
法人税等の支払額又は還付額5,121百万円などの資金減少要因に対し、税金等調整前当期純利益36,462百万円、減価償却費20,948百万円などの資金増加要因により、営業活動の結果得られた資金は、50,985百万円(前年比1,382百万円の減少)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出77,707百万円、投資有価証券の取得による支出17,650百万円などの資金減少要因により、投資活動の結果使用した資金は、122,975百万円(前年比99,496百万円の増加)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
長期借入れによる収入36,022百万円、コマーシャル・ペーパーの増加額18,000百万円などの資金増加要因に対し、配当金の支払額7,921百万円などの資金減少要因により、財務活動の結果得られた資金は、41,792百万円(前期は1,106百万円の使用)となりました。
(3)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
① 中期経営計画2025に関する認識及び分析
(経営目標の状況)
当社グループでは2021年度を初年度とする5年間の中期経営計画2025を策定し取り組んでおります。当社が経営上の目標として掲げる指標については「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)中期経営計画2025 達成目標」に記載のとおりです。
(重点施策の状況)
中期経営計画2025では、重点施策として、「事業ポートフォリオの転換」、「地球温暖化防止への貢献」、「CSR経営の推進」の3つを掲げており、それぞれについての取り組み状況については「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)対処すべき課題とその対応」に記載のとおりです。
② 経営成績等の分析・経営目標の進捗状況
(経営成績等の分析)
経営成績の分析については「(1)経営成績に関する分析 ① 当期の業績全般に関する概況」に記載のとおりです。
財政状態の分析については「(2)財政状態に関する分析 ① 当期の資産、負債及び純資産の状況に関する分析」に記載のとおりです。
(中期経営計画2025(2021年度~2025年度)の目標達成状況)
化成品セグメントが市況悪化の影響で苦戦した一方、セメントセグメントは国内販売価格の改定を進めたこと等により、増益を達成しました。電子先端材料セグメントは中期経営計画2025策定時の2020年度比では大幅増益となったものの、半導体市場の伸びが一時的に停滞したことから、業績は計画策定当初の想定を下回って推移しました。ライフサイエンスセグメントは大幅増益を達成し、業績が好調に推移しました。トクヤマグループ全体では、化成品および電子先端材料セグメントの業績が伸び悩んだ結果、売上高は対計画比で12.6%の減収、営業利益は同17.7%の減益となりました。その結果、ROEは8.2%となり未達となりました。
(セグメントごとの経営成績分析)
セグメントごとの内容は「(1)経営成績に関する分析 ② 当期のセグメント別の状況」に記載のとおりです。
③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容ならびに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
(キャッシュ・フローの状況の分析)
キャッシュ・フローの状況の分析については「(2)財政状態に関する分析 ② 当期のキャッシュ・フローの状況に関する分析」に記載のとおりです。
(資本の財源の分析)
当社グループでは、事業活動のための適切な運転資金の確保、および事業ポートフォリオの転換を目的とした成長分野への重点投資、地球温暖化防止への貢献を目的とした合理化・省エネ・GHG排出量削減対策等の設備投資、戦略的投資を推進するために一定の資金を必要としています。主な資金手当ての手段としましては、継続的な事業収益の計上による自己資金の積み上げの他、金融機関からの借り入れ、社債の発行等となります。
(資金の流動性の分析)
当社グループの当連結会計年度末の現金及び現金同等物は46,466百万円となっており、当社グループの事業活動を推進していく上で充分な流動性を確保していると考えています。また、金融機関との間にリボルビング・クレジット・ファシリティ契約や当座貸越契約、債権流動化契約も締結しており、流動性に一部支障をきたす事象が発生した場合にも、一定の流動性を維持できると考えています。加えて、不測の事態に備え流動性資金の確保のため、コミットメントラインの設定も必要に応じて実施してまいります。
④ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
① 当期の業績全般に関する概況
当期の世界経済は、ウクライナ情勢の長期化をはじめとする地政学リスクの高まりに加え、米国の関税政策などにより国際貿易における不透明感が増しました。さらに、2026年2月に始まった中東地域の紛争により原油などの原燃料のサプライチェーンに危機的状況が生じ、不安定な状況が続いています。
日本経済においては、企業の設備投資および賃上げの動きは継続されたものの、物価高や金利上昇の影響等により、景気回復は限定的となりました。
このような経済環境のもと、当社は当年度を最終年度とする中期経営計画2025の重点課題である「事業ポートフォリオの転換」「地球温暖化防止への貢献」「CSR経営の推進」に取り組んでまいりました。
業績につきましては、半導体関連製品の販売が堅調に推移したこと、および製造コストの改善が進んだこと等により、売上高と営業利益がともに増加しました。
| (単位:百万円) | ||||
| 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 親会社株主に帰属する 当期純利益 | |
| 2026年3月期 | 349,476 | 37,017 | 38,203 | 22,205 |
| 2025年3月期 | 343,073 | 29,968 | 29,588 | 23,388 |
| 増減率 | 1.9% | 23.5% | 29.1% | △5.1% |
(売上高)
トクヤマライフサイエンスグループの新規連結、および半導体関連製品の販売増加等により、前期より6,402百万円増加し、349,476百万円(前期比1.9%増)となりました。
(売上原価)
製造コストの改善が進んだこと等により、前期より10,399百万円減少し、224,530百万円(前期比4.4%減)と なりました。
(販売費及び一般管理費)
トクヤマライフサイエンスグループの新規連結に伴う一般管理費の増加等により、前期より9,753百万円増加し、87,928百万円(前期比12.5%増)となりました。
(営業利益)
半導体関連製品の販売が堅調に推移したこと、および製造コストの改善が進んだこと等により、前期より7,049百万円増加し、37,017百万円(前期比23.5%増)となりました。
(営業外損益・経常利益)
営業外損益は、為替差益および持分法による投資利益が増加したこと等により、前期より1,565百万円改善しました。
以上の結果、経常利益は前期より8,614百万円増加し、38,203百万円(前期比29.1%増)となりました。
(特別損益・税金等調整前当期純利益・当期純利益・親会社株主に帰属する当期純利益)
特別損益は、発電事業者との解約不能な長期の電力受給契約に関する契約損失引当金繰入額を計上したこと、および前期に関係会社株式交換益を計上した反動等により、前期より3,468百万円悪化しました。
以上の結果、税金等調整前当期純利益は、前期より5,146百万円増加し、36,462百万円(前期比16.4%増)となりました。
繰延税金資産の見積もりの変動等により法人税等調整額8,355百万円を計上した結果、応分の税金費用を加味した当期純利益は、前期より742百万円減少し、22,536百万円(前期比3.2%減)となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益は、前期より1,182百万円減少し、22,205百万円(前期比5.1%減)となりました。
② 当期のセグメント別の状況
(セグメント別の状況)
| 売上高 | (単位:百万円) | ||||||||
| 報告セグメント | その他 | 合計 | 調整額 | 連結損益 計算書 計上額 | |||||
| 化成品 | セメント | 電子先端 材料 | ライフ サイエンス | 環境事業 | |||||
| 2026年3月期 | 106,226 | 66,881 | 91,675 | 49,387 | 6,129 | 41,707 | 362,008 | △12,532 | 349,476 |
| 2025年3月期 | 115,002 | 64,705 | 87,054 | 41,955 | 5,216 | 40,769 | 354,702 | △11,629 | 343,073 |
| 増減率 | △7.6% | 3.4% | 5.3% | 17.7% | 17.5% | 2.3% | 2.1% | - | 1.9% |
| 営業利益 | (単位:百万円) | ||||||||
| 報告セグメント | その他 | 合計 | 調整額 | 連結損益 計算書 計上額 | |||||
| 化成品 | セメント | 電子先端 材料 | ライフ サイエンス | 環境事業 | |||||
| 2026年3月期 | 9,701 | 9,536 | 15,681 | 7,828 | 655 | 2,029 | 45,433 | △8,415 | 37,017 |
| 2025年3月期 | 10,832 | 7,453 | 9,583 | 7,816 | 52 | 2,163 | 37,902 | △7,933 | 29,968 |
| 増減率 | △10.4% | 27.9% | 63.6% | 0.2% | -% | △6.2% | 19.9% | - | 23.5% |
(注) 各セグメントの売上高、営業利益にはセグメント間取引を含めております。
(化成品セグメント)
苛性ソーダは、輸出数量が減少したこと等により、減益となりました。
塩化ビニルモノマーおよび塩化ビニル樹脂は、塩化ビニルモノマーの海外市況が下落したこと等により、減 益となりました。
ソーダ灰および塩化カルシウムは、販売数量が減少したこと、および物流費の増加等により、減益となりました。
以上の結果、当セグメントの売上高は106,226百万円(前期比7.6%減)、営業利益は9,701百万円(前期比10.4%減)で減収減益となりました。
(セメントセグメント)
セメントは、国内出荷が前期比で減少したものの、国内の販売価格改定を進めたこと、および製造コストの改善等により、増益となりました。
以上の結果、当セグメントの売上高は66,881百万円(前期比3.4%増)、営業利益は9,536百万円(前期比27.9%増)で増収増益となりました。
(電子先端材料セグメント)
半導体向け多結晶シリコンは、製造コストの改善や、製品ミックスの変動等により、増益となりました。
ICケミカルは、電子工業用高純度イソプロピルアルコールの販売数量が増加したこと等により、増益となりました。
乾式シリカは、販売数量が堅調に推移したことや徳山化工(浙江)有限公司における製造コストの低減等により、増益となりました。
放熱材は、半導体製造装置向けを中心に販売数量が増加したこと等により、増益となりました。
以上の結果、当セグメントの売上高は91,675百万円(前期比5.3%増)、営業利益は15,681百万円(前期比63.6%増)で増収増益となりました。
(ライフサイエンスセグメント)
歯科器材は、海外向けの出荷が増加したこと等により、増益となりました。
医療診断システムは、製造コストの増加等により、減益となりました。
体外診断用医薬品事業および体外診断用医薬品材料事業を担うトクヤマライフサイエンスグループを第3四半期連結会計期間より連結の範囲に含めたことに伴い、のれん償却費等が発生しました。
プラスチックレンズ関連材料は、製品ミックスの変動が減益要因となったものの、棚卸資産評価損の戻入を計上したこと等により、前期並みの業績となりました。
以上の結果、当セグメントの売上高は49,387百万円(前期比17.7%増)、営業利益は7,828百万円(前期比0.2%増)で増収増益となりました。
(環境事業セグメント)
イオン交換膜は、膜および装置の出荷が増加したこと等により、増益となりました。
廃石膏ボードリサイクルは、廃石膏ボード収集が堅調に推移し、増益となりました。
以上の結果、当セグメントの売上高は6,129百万円(前期比17.5%増)、営業利益は655百万円(前期は52百万円)となりました。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前期比(%) |
| 化成品 | 117,728 | △6.2 |
| セメント | 63,787 | 4.1 |
| 電子先端材料 | 99,011 | 13.7 |
| ライフサイエンス | 46,120 | 14.4 |
| 環境事業 | 5,939 | 20.3 |
| 報告セグメント計 | 332,588 | 4.2 |
| その他 | 11,430 | △14.6 |
| 合計 | 344,018 | 3.5 |
(注) 金額は、販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
b.受注実績
環境事業セグメントの一部を除いて受注生産を行っておりません。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前期比(%) |
| 化成品 | 106,124 | △7.7 |
| セメント | 66,120 | 2.8 |
| 電子先端材料 | 90,892 | 5.4 |
| ライフサイエンス | 49,370 | 17.7 |
| 環境事業 | 5,943 | 20.4 |
| 報告セグメント計 | 318,451 | 2.0 |
| その他 | 31,024 | 0.9 |
| 合計 | 349,476 | 1.9 |
(注) セグメント間の取引については、相殺消去しております。
(2)財政状態に関する分析
① 当期の資産、負債及び純資産の状況に関する分析
| 連結貸借対照表の要約 | (単位:百万円) | |||
| 2025年3月期末 | 2026年3月期末 | 増減 | 増減率 | |
| 資産 | 476,207 | 557,432 | 81,224 | 17.1% |
| 負債 | 202,349 | 259,620 | 57,270 | 28.3% |
| (内、有利子負債) | (110,691) | (162,020) | (51,328) | (46.4%) |
| 純資産 | 273,858 | 297,811 | 23,953 | 8.7% |
| (内、自己資本) | (261,562) | (283,086) | (21,523) | (8.2%) |
| 財務関連指標の増減 | |||
| 2025年3月期末 | 2026年3月期末 | 増減 | |
| D/Eレシオ | 0.42倍 | 0.57倍 | 0.15 |
| ネットD/Eレシオ | 0.13倍 | 0.41倍 | 0.28 |
| 自己資本比率 | 54.9% | 50.8% | △4.1ポイント |
| 時価ベースの自己資本比率 | 42.1% | 48.2% | 6.1ポイント |
(注) D/Eレシオ :有利子負債/自己資本
ネットD/Eレシオ :(有利子負債-現金及び現金同等物)/自己資本
自己資本比率 :自己資本/資産合計
時価ベースの自己資本比率 :株式時価総額/資産合計
(資産)
現金及び預金が28,351百万円減少した一方、のれんが58,576百万円、投資有価証券が22,766百万円、有形固定資産が17,992百万円増加しました。
以上の結果、資産は前連結会計年度末に比べ81,224百万円増加し、557,432百万円となりました。
(負債)
長期借入金が32,804百万円、コマーシャル・ペーパーが18,000百万円増加しました。
以上の結果、負債は前連結会計年度末に比べ57,270百万円増加し、259,620百万円となりました。
(純資産)
親会社株主に帰属する当期純利益の積み上げ等により利益剰余金が14,278百万円、為替換算調整勘定が4,053百万円、その他有価証券評価差額金が2,527百万円、非支配株主持分が2,430百万円増加しました。
以上の結果、純資産は前連結会計年度末に比べ23,953百万円増加し、297,811百万円となりました。
(財務指標)
当連結会計年度におきましては、自己資本が21,523百万円増加しましたが、有利子負債が51,328百万円増加したことにより、D/Eレシオは前連結会計年度末に比べ0.15悪化し、0.57倍となりました。
② 当期のキャッシュ・フローの状況に関する分析
| 連結キャッシュ・フロー計算書の要約 | (単位:百万円) | |
| 2025年3月期 | 2026年3月期 | |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | 52,368 | 50,985 |
| 投資活動によるキャッシュ・フロー | △23,478 | △122,975 |
| 財務活動によるキャッシュ・フロー | △1,106 | 41,792 |
| 現金及び現金同等物に係る換算差額 | △762 | 1,490 |
| 現金及び現金同等物の増減額 | 27,020 | △28,706 |
| 連結の範囲の変更に伴う現金及び現金同等物の増減額 | - | 247 |
| 現金及び現金同等物の期末残高 | 74,926 | 46,466 |
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
法人税等の支払額又は還付額5,121百万円などの資金減少要因に対し、税金等調整前当期純利益36,462百万円、減価償却費20,948百万円などの資金増加要因により、営業活動の結果得られた資金は、50,985百万円(前年比1,382百万円の減少)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出77,707百万円、投資有価証券の取得による支出17,650百万円などの資金減少要因により、投資活動の結果使用した資金は、122,975百万円(前年比99,496百万円の増加)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
長期借入れによる収入36,022百万円、コマーシャル・ペーパーの増加額18,000百万円などの資金増加要因に対し、配当金の支払額7,921百万円などの資金減少要因により、財務活動の結果得られた資金は、41,792百万円(前期は1,106百万円の使用)となりました。
(3)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
① 中期経営計画2025に関する認識及び分析
(経営目標の状況)
当社グループでは2021年度を初年度とする5年間の中期経営計画2025を策定し取り組んでおります。当社が経営上の目標として掲げる指標については「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)中期経営計画2025 達成目標」に記載のとおりです。
(重点施策の状況)
中期経営計画2025では、重点施策として、「事業ポートフォリオの転換」、「地球温暖化防止への貢献」、「CSR経営の推進」の3つを掲げており、それぞれについての取り組み状況については「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)対処すべき課題とその対応」に記載のとおりです。
② 経営成績等の分析・経営目標の進捗状況
(経営成績等の分析)
経営成績の分析については「(1)経営成績に関する分析 ① 当期の業績全般に関する概況」に記載のとおりです。
財政状態の分析については「(2)財政状態に関する分析 ① 当期の資産、負債及び純資産の状況に関する分析」に記載のとおりです。
(中期経営計画2025(2021年度~2025年度)の目標達成状況)
化成品セグメントが市況悪化の影響で苦戦した一方、セメントセグメントは国内販売価格の改定を進めたこと等により、増益を達成しました。電子先端材料セグメントは中期経営計画2025策定時の2020年度比では大幅増益となったものの、半導体市場の伸びが一時的に停滞したことから、業績は計画策定当初の想定を下回って推移しました。ライフサイエンスセグメントは大幅増益を達成し、業績が好調に推移しました。トクヤマグループ全体では、化成品および電子先端材料セグメントの業績が伸び悩んだ結果、売上高は対計画比で12.6%の減収、営業利益は同17.7%の減益となりました。その結果、ROEは8.2%となり未達となりました。
(セグメントごとの経営成績分析)
セグメントごとの内容は「(1)経営成績に関する分析 ② 当期のセグメント別の状況」に記載のとおりです。
③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容ならびに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
(キャッシュ・フローの状況の分析)
キャッシュ・フローの状況の分析については「(2)財政状態に関する分析 ② 当期のキャッシュ・フローの状況に関する分析」に記載のとおりです。
(資本の財源の分析)
当社グループでは、事業活動のための適切な運転資金の確保、および事業ポートフォリオの転換を目的とした成長分野への重点投資、地球温暖化防止への貢献を目的とした合理化・省エネ・GHG排出量削減対策等の設備投資、戦略的投資を推進するために一定の資金を必要としています。主な資金手当ての手段としましては、継続的な事業収益の計上による自己資金の積み上げの他、金融機関からの借り入れ、社債の発行等となります。
(資金の流動性の分析)
当社グループの当連結会計年度末の現金及び現金同等物は46,466百万円となっており、当社グループの事業活動を推進していく上で充分な流動性を確保していると考えています。また、金融機関との間にリボルビング・クレジット・ファシリティ契約や当座貸越契約、債権流動化契約も締結しており、流動性に一部支障をきたす事象が発生した場合にも、一定の流動性を維持できると考えています。加えて、不測の事態に備え流動性資金の確保のため、コミットメントラインの設定も必要に応じて実施してまいります。
④ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。